デ
デジタルグリッド株式会社
EDINET CODE E40505
62億円売上高(FY2025)
22.6%ROE
46.5%自己資本比率
87財務健全性スコア
KEY METRICS
主要財務指標
FY2025の売上高は62億円。営業利益は27億円(営業利益率44.6%)、当期純利益は19億円。総資産178億円に対し自己資本比率は46.5%、ROEは22.6%。電気・ガス業の中央値(ROE 8.7%)を上回る水準。営業キャッシュ・フローは3億円の創出、現金及び現金同等物は46億円。従業員数は79人。直近のFY2026中間期は売上高33億円(前年同期比+0.6%)、純利益12億円。
開示値を定型文に流し込んだ自動生成の概況です(LLM不使用)。株価(終値)819円2026-09-04
PER2.7倍
PBR0.64倍
配当利回り—
時価総額(概算)53億円
株価はYahoo Financeの公開データによる参考値。PER・PBR・利回りは最新有報のEPS・BPS・配当との組み合わせ計算です。売上高62億円
営業利益27億円
当期純利益19億円
総資産178億円
純資産83億円
営業利益率44.6%
ROE22.6%
自己資本比率46.5%
EPS308.7円
BPS1,281.8円
1株配当—
配当性向—
従業員数79人
INDUSTRY POSITION
業種内のポジション
ROE22.6%中央値 8.7%
営業利益率44.6%中央値 7.0%
自己資本比率46.5%中央値 35.4%
健全性スコア87.0点中央値 54.0点
帯は電気・ガス業(22社)の下位25%〜上位25%、縦線が中央値、丸が当社の値です。
FINANCIAL HISTORY
業績推移
資産
負債・純資産
| 年度 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | 総資産 | 純資産 | EPS | ROE | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 62億円 | 27億円 | 26億円 | 19億円 | 178億円 | 83億円 | 308.7 | 22.6% | 46.5% |
営業CF3億円
投資CF-2億円
財務CF5億円
現金及び現金同等物46億円
SEGMENTS
セグメント別売上
Power PFBusiness46億円
REPFBusiness4億円
Other3億円
セグメント名はXBRLのタクソノミ名(英語)です。日本語の区分名は下の「セグメント情報」本文を参照してください。
MAJOR SHAREHOLDERS
大株主
| 順位 | 氏名・名称 | 持株比率 |
|---|---|---|
| 1 | 株式会社東芝 | 12.9% |
| 2 | 豊田祐介 | 5.2% |
| 3 | 株式会社FD | 5.2% |
| 4 | WIL FUND Ⅱ,L.P.(常任代理人 大和証券株式会社) | 5.2% |
| 5 | 合同会社OTS | 3.9% |
| 6 | 東急不動産株式会社 | 3.9% |
| 7 | フーバー・インベストメント株式会社 | 3.6% |
| 8 | 近清拓馬 | 3.5% |
| 9 | 濱田英之 | 3.4% |
| 10 | MSIP CLIENT SECURITIES(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社) | 3.0% |
INTERIM RESULTS
中間期の業績(半期報告書)
| 中間期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 営業利益率 | 自己資本比率 | EPS |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2026中間(〜2026-01-31) | 33億円 | 15億円 | 17億円 | 12億円 | 46.2% | 46.3% | 31 |
| FY2025中間 | 33億円 | 17億円 | 17億円 | 12億円 | 51.7% | 33.4% | 33.3 |
半期報告書「主要な経営指標等の推移」からの抽出値です。中間期の利益は通期の約半分に相当するため、年度データとの単純比較はできません。
HUMAN CAPITAL
人的資本
平均年齢40.8歳
平均年間給与983万円
平均勤続年数3.1年
提出会社(単体)ベースの開示値です。
REMUNERATION
役員報酬
| 役員区分 | 報酬等の総額 | 員数 | 1人あたり |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外取締役を除く) | 71百万円 | 4 | 18百万円 |
| 監査役(社外監査役を除く) | 10百万円 | 1 | 10百万円 |
| 社外監査役 | 8百万円 | 3 | 3百万円 |
| 社外取締役 | 7百万円 | 2 | 4百万円 |
ANNUAL REPORT TEXT
有報本文
事業の内容9,344字
3【事業の内容】 当社グループは、当社及び子会社1社により構成されており、「エネルギー制約のない世界を次世代につなぐ」ことをビジョンとして掲げ、DGPの提供による「電力プラットフォーム事業(以降、「電力PF事業」)」、「再エネプラットフォーム事業(以降、「再エネPF事業」)」、及び調整力事業や脱炭素教育事業の「その他」3セグメントに分類して事業を行っております。 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (1)DGPについて(a) DGPの概要DGP(登録商標第6568939号)は、発電家と需要家が直接取引可能な電力取引プラットフォームです。DGP上で行われる電力取引は、当社グループが提供する共通の電子契約に基づき締結され、電力取引契約の履行に必要な需給管理(送電業務)はDGPによって提供されます。発電家と需要家は電力取引に必要な専門知識や機能を具備することなく、DGPを介して自由な電力取引が可能となります。このように、自由な電力取引の場を構築することにより、取引参加者に価格発見機能とリスクヘッジ機能を提供しています。価格発見機能とは、電力の売り手の「販売してもよい価格」と買い手の「購入してもよい価格」をすり合わせ、取引可能な価格を見つけることができることを指し、公正な価格形成の機能ともいえます。需要家の電力調達にかかるコストは当社グループの手数料を除き、原価で需要家が負担する仕組みとなっています。当社グループはその電力調達コストの原価構造を全て詳らかに開示しており、需要家は電力調達部分に選択肢があることが理解できる仕組みとなっております。当社グループはこの調達部分について、需要家に調達オプションがあることを提示し、需要家は自らのリスク許容度に応じた電力調達オプションを検討することが可能です。当社グループは、電力の売り手と買い手がそれぞれの方針によって取引先を決め、電力の取引をすることは、売電量または買電量をすべて市場連動にする場合と比べてリスクが低いと想定しております。売り手は、発電所の建設費用等を売電収入によって長い期間をかけて回収していきますが、売電価格がその時々の市場価格によって変動すると費用回収の見通しが立てにくくなり、金融機関からの融資を受けることが難しくなることが想定されます。一方、買い手は、調達したい電力の全量を市場価格連動で購入した場合、市場高騰時に多額の電気代を支払わなくてはならない可能性があります。売り手と買い手が事前に価格と量、期間を固定した上で、電気の売買契約を締結することで、市場変動リスクを低減することができ、こうした機能をリスクヘッジ機能と呼んでいます。DGPを利用することで、取引参加者である発電家は、自らが投資・建設・保有する発電所の最適な販路を確保し、需要家は自らのリスク許容度に応じた最適な電源を組み合わせて調達することが可能になります。電源の種類に関わらず、取引参加者同士が販売希望価格と購入希望価格をすり合わせていくことにより形成される約定価格は、発電家と需要家にとって取引の際の参考材料となります。約定価格を参考にすることで、不当に高すぎる、または、安すぎる取引価格となることを防ぐことができます。このほか、より条件に合う取引相手を探すための探索コストや取引相手との価格交渉にかかる交渉コストを抑えることができます。また、両者の取引に際しては、定型化された契約書や複雑な制度に対応したシステムを当社グループが提供しており、利用者の使いやすさを追求したユーザーエクスペリエンスによって取引コストの最小化が図られています。 電力は一般的に大量かつ長期に貯蔵することが困難であり、需要と供給を常時一致させることが求められるといった特殊性や社会インフラを支える重要なエネルギー源であるという公共性から、電力の取扱事業者には専門性が要請されます。従来、こうした役割は主に旧一般電気事業者※に代表されるような大手電力会社が担っていましたが、東日本大震災を契機とする固定価格買取制度(FIT)の導入や電力小売の全面自由化を含む電力システム改革により、独立系発電事業者の増加や自社電源を持たない新電力の登場など多様なプレイヤーが電力の取扱いを開始するようになりました。需要家向けにも多様な料金メニューが提示されるようになりましたが、依然として「専門家」である旧一般電気事業者や新電力※といった小売電気事業者を通してしか電力調達をすることが出来ないことに変わりありませんでした。※旧一般電気事業者:電気事業法(昭和39年法律第170号)による参入規制によって自社の供給区域における電気の小売供給の独占が認められていた電力会社10社(北海道電力株式会社、東北電力株式会社、東京電力ホールディングス株式会社、中部電力株式会社、北陸電力株式会社、関西電力株式会社、中国電力株式会社、四国電力株式会社、九州電力株式会社、沖縄電力株式会社)を指します。なお、新電力とは、旧一般電気事業者以外で、電力販売に参入した小売電気事業者を指します。 DGP上の電力取引では、利用者の高い専門性は必須要件ではありません。再エネ発電家には、天気によって変動する再エネの発電量を予測し、30分毎にその計画値を都度報告する義務が課せられますが、なかにはそうした機能を有さない事業者も存在します。また、需要家の中には、調達している電力のコスト構造を意識せず、「専門家」である小売電気事業者に示された料金メニューの内容を正確に把握しないまま契約する事業者も存在しています。DGPが具備しているAI予測機能は、変動性の高い太陽光のような再エネの発電量予測を容易にすることで発電家の業務負担を軽減させます。また、DGP上で実現される多様な発電家との直接取引により、需要家は自らが調達する多様な電源コストを正確に把握することが可能になります。同時に、電源のポートフォリオを組み合わせることにより、燃料価格等で変動する電力価格の高騰リスクを回避することが可能になります。DGPを通じて、必ずしも「専門家」ではない取引参加者同士の取引を拡大させることは、日本全体の電力市場の質向上や複雑な電力取引の民主化に貢献するものと考えています。 (b) DGPの特長DGPの主な特長は、電力取引に必要な機能を備え、自由な電力調達を可能にするシステムを提供している点にあります。利用者は、初期費用、専門知識、小売電気事業者のライセンスを必要とせずに、発電家や需要家と直接電力取引を開始・継続することが可能になります。通常、電力取引には、顧客管理・需給管理・料金計算・精算業務等を行うためのシステムや日本卸電力取引所(JEPX※)に参加するための小売電気事業者ライセンスが必要になります。なかでも、需給管理は電力取引の枢要となる機能です。※JEPX(Japan Electric Power Exchange):日本で唯一電気の売買ができる取引所で、2003年に設立されました。 電力の需給管理とは、電力の需要と供給が「同時同量」となるよう管理をすることです。一般的に電力は貯蔵できないことから、発電量(供給)と消費量(需要)を、常に同じ量(同時同量)にコントロールする必要があり、需給バランスが大きく崩れると、大規模な停電が発生するおそれがあります。このため、365日を30分単位で発電事業者は発電計画を、小売電気事業者は需要計画を作成し、電力広域的運営推進機関(以降、「OCCTO」)へ提出することが求められています。電力の過不足が生じた場合は、計画との差分を送配電事業者と精算する必要があり、中小規模の発電事業者・小売電気事業者にとって負担になっています。また、太陽光や風力など再生可能エネルギーの供給量は、天候などさまざまな条件によって変動するため、それによって需要に対して供給が不足、または過多となることがないように調整する必要もあります。こうした課題に対し、DGPでは、人工知能技術の研究開発を手掛ける東京大学と共同開発したAIモデルを活用したアルゴリズム、複雑な需給管理の全自動化とそれをサポートするマーケットの知見により市場競争力のある価格でサービスを提供している点が特長です。 このほかの特長として、需要家は、DGPを利用することで電力を調達する先の発電家を自ら選択する(特定する)ことができるようになっております。また当社グループでは契約管理や請求をはじめとした電力取引に必要となる一連の送電業務その他の手続きを代行しており、利用者の負荷軽減を実現しております(特許取得済:第6782479号)。 DGPのシステムは、原則として当社で内製しており、顧客ニーズや規制変更にも柔軟に対応することが可能です。システムエンジニアのパフォーマンスを測るDevOps Research and Assessment(DORA)※に設定された4つの主要指標のうち、デプロイ頻度・変更のリードタイム・変更の失敗率の3つで最高ランクである「エリートレベル」を達成し、速度・安定性の開発力についてトップクラスの評価を得ております(評価期間:2022年8月~2024年7月)。 DGPの運営にあたり、当社グループは市場変動リスクを負わず、発電家と需要家の取引量に応じた手数料が当社グループの売上として計上されます。発電家やJEPXへの電源費用、送配電事業者への託送料金※、OCCTOへの再エネ賦課金は、当社グループを経由してすべて需要家が負担する仕組みとなっております。また当社グループはDGPを活用し、JEPX等への支払いを需要家に代わって行っています。※DORAは、Google Cloud が支援する研究組織であり、開発担当者と運用担当者が連携して協力する開発手法である「DevOps」(「開発(Development)」と「運用(Operations)」を組み合わせた造語)のパフォーマンスを評価し、改善するための研究とベンチマークを提供しています。DORAは、DevOpsのベストプラクティスとパフォーマンスを調査するための大規模な研究を行っており、年間レポート「State of DevOps Report」として発表され、業界全体のトレンドやベンチマークを提供しています。このレポートは、DevOpsの導入と改善を目指す多くの企業にとって重要な参考資料となっています。※託送料金は、電気を送る際に小売電気事業者が利用する送配電網の利用料金として一般送配電事業者が設定するものです。 なお、セグメント上、DGPの利用によって生じる電力売買のうち、再エネ以外の電源の取引にかかるプラットフォーム手数料は「電力PF事業」へ、再エネ電源の取引にかかるプラットフォーム手数料は「再エネPF事業」へ、それぞれ属すると定義づけており、電力PF事業と再エネPF事業の事業領域は下図のとおりであります。各事業セグメントの事業内容については、「(2) 電力PF事業」及び「(3) 再エネPF事業」にて記載しております。 (2)電力PF事業 DGPで取引される電力のうち、当事業の対象は再エネ以外の電源となります。需要家は、自社の電力使用量、予算、リスク許容度などに応じて、最適な調達方法を組み合わせることが可能です。例えばJEPXの一日前市場(スポット市場)は、主要な電源調達手段の一つとして位置づけられます。JEPXのスポット市場では、1日を30分単位で区切った48コマの商品として電力が取引され、コマごとに価格が変動します。一般的な傾向として、夏季・冬季の需要期には価格が上昇しやすく、春季・秋季の端境期には価格が低下しやすい特徴があります。また、1日の価格変動においては、日中に太陽光発電の出力が増加すると価格が低下し、太陽光発電の出力が減少し始める夕刻には電力需要が増加することから、価格が上昇しやすい傾向にあります。さらに、自社の化石燃料発電設備の余剰電力を有効活用したい発電事業者や、化石燃料発電由来の電力を仕入れ・販売するエネルギー企業及び商社も、電源調達の選択肢の一つとなります。化石燃料による発電は出力を人為的に調整できる特性を有するため、一般的に取引単位としては、1日を通じて一定量を固定価格で供給する「ベースロード」、及び日中時間帯に固定価格で供給する「ミドル」の2種類に大別されます。需要家は、「電力コストの抑制」や「電気料金の固定化」といった目的に応じて、これらの調達手段を組み合わせることで、最適な電源ポートフォリオを構築することが可能です。 当事業における当社グループの競争優位性は、割安な手数料、契約形態の柔軟性、及びコスト構造の開示(透明性の高い説明品質)にあると考えております。 割安な手数料について、従来の小売電気事業者は多くの人員を必要とする高コスト体質であった一方で、当社グループは、自社開発のAIモデルを中心とした電力取引に必要なシステムを開発、運用しており、人件費や管理費を抑えながら、多様な利用者による大量の取引に対応できる体制を整えています。当社グループシステムとあわせ、新規引合から契約締結までの流れは定型化されていることや、大手企業を含むパートナーとのアライアンスを通じた顧客紹介等により、顧客獲得コストも抑えることができております。当事業の特性上、需要家の電力調達にかかるコストは当社グループの手数料を除き、原価で需要家が負担する仕組みとなっています。とくに、小売電気事業者の設定する一般的な基本料金には託送料金に加え、電源待機費用※等の費用が加えられていますが、DGPでは、小売電気事業者の基本料金に相当する部分が送配電事業者へ支払う託送料金のみとなっているため、需要家は相対的に安価に調達することが可能になります。なお、DGP利用に伴う手数料は需要家からのみ受領しております。 契約形態の柔軟性について、旧一般電気事業者や新電力と呼ばれる小売電気事業者は、仕入れの制約があったために販売メニューが硬直的であった一方で、当社グループは仕入れの制約がなく、需要家が化石電源の発電家と契約するタイミング、期間、量を需要家自身で決定することが可能となります。例えば、全量を市場から変動価格で調達していた需要家が、市場価格の上昇を避けるために、期中に化石電源の発電家から一定量を固定単価で調達をすることで、価格変動を抑制したり、予算計画の達成を優先する場合に、最初から化石電源の発電家と一定量を固定単価で契約締結することで、見通しを立てやすくなったりというように、各需要家の立場に応じて需要家自身が仕入先を選択する柔軟な料金ポートフォリオの設計が可能です。このような自由な割合で調達ポートフォリオをDGPで組成することが可能で、個社ごとに特有のメニューを提供しております。取引形態別の実績として契約容量の79%はJEPXからのみ電力調達する顧客となります。(2025年7月実績) コスト構造の開示(透明性の高い説明品質)について、DGPでは、需要家は手数料を除く電力調達コストを原価で負担しておりますが、その電力調達コストの内訳として電力使用量、複雑な制度に係る各種請求が詳らかに開示されます。 このような競争優位性を有するDGPの開発に関して、当社のエンジニアは、エンジニア自身が電力制度、電力市場に知見を蓄積しております。また、新規プロダクトの開発段階から参加している当社の株主や取引先の存在により、ステークホルダーを巻き込んだアジャイルな開発体制が実現されております。こうした開発体制により、頻繁で複雑な電力制度の変更にも対応可能となっております。※電源待機費用は電力の安定供給を確保するために、発電所が電力需要のピーク時に対応できるよう待機することに対して支払われる費用のことです。 (3)再エネPF事業 再エネPF事業の対象は、DGPで取引される電力のうち、再エネ電源となります。再エネを取引する手法として、証書のみを取引する方法(環境価値取引)、需要家の敷地内に設置された再エネ設備を対象に電力購入契約を締結する手法(オンサイトPPA)、需要家の敷地外に設置された再エネ設備を対象に電力購入契約を締結する手法(フィジカルPPA、バーチャルPPA)、需要家の需要拠点と離れた自社拠点に設置された再エネ設備から自家消費する手法(自己託送)、小売電気事業者に再エネを届ける手法(再エネ卸)、市場に再エネを売電する手法(需給管理)があります。当社はオンサイトPPAを除く全ての再エネ取引手法に対応しており、取引の組成支援、及びDGPの需給管理機能を発電家に提供することで再エネ電力購入契約の履行を実行しています。 再エネPF事業の主な特長は、業種や規模を問わない広範な取引参加者とのネットワークと、新たな取引事例をつくる先進性です。これまで、FIT非化石証書の取引システムである「エコのはし」、再エネコーポレートPPAのマッチングプラットフォーム「RE Bridge」など、業界に先駆けてサービスをリリースして参りました。また、2022年4月にバーチャルPPAが解禁されるや否や、同年9月にはFIP制度を活用し、バーチャルPPAの価格変動性を抑え、決済方法を簡素化する手法を組み込んだ当社独自のバーチャルPPAである「GPA(Green Purchase Agreement、登録商標6664824号)」をリリースし、同月には初号案件の成約に至っております。また、旧一般電気事業者とはその供給エリア外において協力体制を構築しております。具体的には、エリア外で開発される太陽光発電設備の需給管理を受託しており、当該旧一般電気事業者に再エネ卸を行っております。このように当社グループは、制度変更にいち早く対応しビジネス化することで、国内の再エネ普及に貢献してきたと認識しております。 (a) RE Bridge(登録商標第6787953号) RE BridgeはコーポレートPPAのマッチングに特化したプラットフォームです。コーポレートPPAにより売電先を確保したい発電家と、追加性のある再生可能エネルギーを長期で安定的に調達したい需要家をオークション形式でマッチングを行い、契約締結後に発電家に求められる需給管理業務等を当社グループが提供することで、案件の組成・発掘から実際のオペレーションまでワンストップでサポートすることができます。RE Bridgeには、発電家と需要家合わせて約150社(2025年7月末時点)の登録があり、2025年5~6月に実施したオークションでは計2,126MWの発電所の参加がありました。RE Bridgeでは登録料や利用料は受領しておらず、マッチング後のコーポレートPPAにおける需給管理を当社グループが受諾することで収益を確保するビジネスモデルとなります。 (b) エコのはし(登録商標6722913号) 当社グループはFIT非化石証書の代理調達サービスを提供しております。FIT非化石証書とは、太陽光発電などの再生可能エネルギーで発電する際に、電気そのものに加えて発生する環境価値だけを切り離し、証書化したものであり、JEPXで年4回行われるオークションで入札し購入することが可能です。 FIT非化石証書を購入することで、自社が使用した化石
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等15,154字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「エネルギーの民主化を実現する」というミッションのもと、「エネルギー制約のない世界を次世代につなぐ」というビジョンを掲げています。従来の電力取引に存在するアナログかつ閉鎖的な取引構造をデジタルの力で刷新することにより、「電力取引の簡素化」と「電力価格の抑制」を実現し、多くの会社が自社のリスク許容度と脱炭素ポリシーに合った電力取引の選択肢を検討できる社会を創造することを目指しております。これらの取り組みを通じ、企業価値の最大化を図ることを経営方針としています。 (2)経営環境① 電力PF事業 現在の国内電力市場は、再生可能エネルギーの普及や化石燃料調達環境の変化によりJEPXの価格のボラティリティが高まっています。再生可能エネルギーは変動性電源であるため、需給を安定させるための調整力が必須であり、主に液化天然ガス(LNG)火力発電がその役割を担っております。これまで、燃料であるLNGの多くは中長期相対契約で調達されてきました。 2012年に導入されたFIT制度により太陽光発電をはじめとした変動電源が爆発的に増加した結果、出力が不安定な再生可能エネルギーの調整を行うためにも化石電源は重宝され、中長期的相対契約を締結している状況でした。しかし、化石電源の中でも特に調整力の高いLNGは、長期間の貯蔵ができないため取扱い難易度が高い特性があります。こうした状況の中、大手発電事業者は新型コロナウイルスの流行による一時的な電力需要の急減によりLNG関連損失を計上することとなり(※1)、これを契機にLNG中長期相対期契約量を縮小しました。 LNG中長期契約量の減少に伴いLNGのスポット調達割合が増加し、火力発電コストはLNGスポット価格に大きな影響を受けるようになりました。JEPXにおける約定価格は売り主体である大手発電事業者の入札価格に大きな影響を受けますが、このようなLNG調達環境の変化を受け、大手発電事業者がJEPXへの入札価格を、LNGスポット価格を考慮した価格にて入札できるよう制度が見直されました(※2)。この見直しにより、JEPXにおける約定価格はLNGスポット価格の影響を強く受けるようになりボラティリティが増大しました。 LNGスポット価格(JKM)と長期契約価格(JLC)の比較(※3) 東京のJEPXエリアプライス推移(2014/4/1~2024/9/30)(※4) 2022年、ウクライナ紛争が勃発した影響等を受けLNGスポット価格が高騰し、JEPXにおける約定価格も高騰しました。JEPXにおける約定価格の高騰は、発電事業者との長期相対契約を持たない小売電気事業者の仕入価格に直結します。やがて、固定単価の販売価格を仕入価格が上回り、逆ザヤ状態が慢性化していくと同時に、資本力のない新電力を始めとする中小の小売電気事業者は倒産や撤退を余儀なくされていきました。倒産や撤退をした小売電気事業者と契約していた需要家の多くは、大手電力会社である旧一般電気事業者との契約を試みましたが、同様の状況であった旧一般電気事業者も既に通常の供給契約の新規受付を停止していたため、セーフティネットである最終保障供給(※5)契約を一般送配電事業者と締結せざるをえない需要家(電力難民)が続出しました。最終保障供給契約も当時固定単価であったため、一般送配電事業者は契約が増えれば増えるほど損失を被る逆ザヤ状態であったため、2022年9月より最終保障供給契約の料金が市場価格連動に変更され、最終保障供給契約の契約件数は、2022年10月には45,871件に達しましたが、これは前年同月比(445件)の約103倍の水準となりました。その後、LNGスポット価格の下落とともにJEPXにおける約定価格も落ち着きを見せ始め、新電力や旧一般電気事業者が市場連動プランなども一部導入しながら新規契約の受付を開始したこともあり、最終保障供給契約件数も低下しております。 最終保障供給契約件数の推移(2021年8月28日~2024年8月1日)(※6) 以上のように、国内電力市場は国際的なLNG価格に対するエクスポージャーが増大し、電力小売会社が価格変動リスクを取るという電力調達・供給モデルの維持が困難になっており、価格変動リスクは電気を使う需要家に転嫁されつつあります。このような市場環境の変化を受け、今後は需要家が自らのリスク許容度に合った電気を選ぶ時代に突入し、当社グループの電力PF事業を推進する上で好影響を与えました。当事業の特性上、需要家が調達する電気は多かれ少なかれJEPXからの調達を含みます。事前に化石電源の発電家から一定量を固定単価で調達することで価格変動を抑えることは可能ですが、事前に発電家と取り決めた量と実際に使用した量との間に乖離が発生します。こうした乖離については、当社グループのシステムが自動でJEPXから電気を調達または売却することで調整をしています。また、市況やリスク許容度によっては、あえて全量をJEPXからの調達とする需要家も見られます。小売電気事業者から固定単価で購入することが一般的であった時代には、市場からの直接調達やそれに伴う価格変動に対する需要家の理解が進みにくい状況にありました。しかし、環境変化に伴い電気代は市場に連動するという認識が進んだことで、需要家の理解を得やすくなったことは当事業を大きく推進させる要因となりました。当社グループのDGP取扱電力量は、JEPX高騰時に多くの電力難民への電力供給により大きく拡大しましたが、電力難民減少後も、電気代が市場に連動する調達方式が浸透していたため、コスト優位性により順調に拡大しております。以上のように、JEPXが高騰した状況においても、低位安定した状況においてもDGP取扱量は拡大(※7)しており、プラットフォームとして最適な電力取引の「場」を提供しているDGPは、市場価格の高騰時・高騰後を問わず顧客数を拡大しております。なお、DGP取扱電力量の月次平均解約率(※8)は約2.9%となっております。 GMV(取扱電力量)及び契約容量の四半期推移(2023年8月~2025年7月)(※7) 外部環境変化を背景に、電気代が市場に連動する調達方式を受容する顧客セグメントは今後も法人需要(高圧・特別高圧)の中で拡大する見通しです。国内の電力総需要は人口減少や省エネ機器の普及・性能向上などにより減少する要因があるものの、製造業における生産プロセスの電化、データセンターの普及などにより、2040年に電力総需要は9,000~11,000億kWhに達することが見込まれています。2025年7月期の当社における年間取扱電力量は約24億kWhであり、ダイナミックプライシング市場(※12)の17%程度と推定しております。 電力PF事業の市場規模(※9、10、11、12) (※1) 例えば、株式会社JERA 2020年度第2四半期連結決算にてLNG売却関連損を計上(※2) 東北電力株式会社と株式会社JERAが2021年度11月下旬以降にJEPXへの供出価格をスポット調達等を考慮した価格に変更すると発表(※3) Bloombergデータより当社グループ作成。JLC:日本着LNG価格。長期契約価格に近い水準。JKM:LNGの北東アジア向けスポット価格指標(※4) JEPX取引市場データより取得した東京エリアプライス(円/kWh)(2014年4月1日~2024年10月4日)(※5) 小売電気事業者のいずれとも電気の需給契約についての交渉が成立しない高圧以上の需要家に対して、電気最終保障供給約款に基づき旧一般電気事業者が電気を供給する契約(※6) 電力・ガス取引監視等委員会公表資料 最終保障供給契約件数(2021年8月28日~2024年8月1日)(※7) 当社グループ実績データに基づき作成(2023年8月~2025年7月)(※8) 契約容量の解約率=当月の解約契約容量÷(前月の契約容量+当月新規契約容量)、2024年8月~2025年7月までを対象期間とした月次解約率の平均値(※9) TAM、SAM及びSOMは、「2040年度におけるエネルギー需給の見通し、電力調査統計 電力需要実績 2023年度(資源エネルギー庁)」をもとに、※10、※11及び※12に記載の方法により当社が算出した推計値。統計情報や第三者により作成されたデータの精度には限界があるほか、当社による一定の仮定、前提、試算に基づいて算出された推計値であるため、実際の市場規模とは異なる可能性がある(※10) SAM(2040年予想):2040年の電力総需要のうち、特別高圧・高圧需要を法人需要として表記。2024年時点の電力総供給量のうち特別高圧・高圧電力が占める割合が64.5%であったことを踏まえ、2040年における電力総需要予測値に64.5%を乗じて算出(※11) SOM(2040年予想):2024年時点の特別高圧・高圧電力供給量のうち新電力が占める割合が17.4%であったことを踏まえ、2040年の特別高圧・高圧電力需要予測値に17.4%を乗じて算出(※12) SOM:特別高圧・高圧需要のうち、新電力が市場連動メニューを提供する市場をダイナミックプライシング市場と表記。ダイナミックプライシング市場は電力の需要と供給に応じて価格が変動する市場のことで、電力を使う側は電気料金の節約、電力を供給する側は電力設備や事業の効率的運用が可能になり電力需給バランスの最適化の有効策として期待されている。ダイナミックプライシング市場規模は、「電気とガスのかんたん比較 エネチェンジ(ENECHANGE株式会社)」に掲載されている市場連動メニューを提供している新電力の2023年度電力需給実績の特別高圧+高圧の数値を合計したもの ② 再エネPF事業 2015年12月に開催された国連気候変動枠組み条約国会議(COP21)において採択された「パリ協定」を契機に、世界的に化石燃料依存からの脱却が加速し、再生可能エネルギーへの移行が推進されています。各国政府や企業においても、持続可能なエネルギー利用への意識が高まり、自社消費電力の再生可能エネルギー100%化(RE100)を目指す動きが急速に広がっています。日本国内においても、政府は第7次エネルギー基本計画において、2040年までに再生可能エネルギーの導入比率を40~50%に引き上げるという方針を掲げており(※1)、この目標達成に向けた各種政策が展開されています。これにより、脱炭素化は一時的なトレンドではなく、長期的かつ不可逆的なメガトレンドとして確立されつつあります。 2023年までの再生可能エネルギー拡大実績と2040年までの目標(※1) 2010年には10%程度だった再生可能エネルギーの電源構成比率は、2012年に始まった固定価格買取制度(FIT制度)(※2)の導入により、2022年までに23%まで拡大しました。FIT制度は再生可能エネルギーの普及に大きく寄与し、特に太陽光発電の導入拡大を後押ししました。しかし、FIT制度による新規認定は2022年以降、順次終了することが決定されており、今後の再生可能エネルギー比率拡大には新たな枠組みの構築が不可欠となっております。政府は、2040年までに再生可能エネルギー比率をさらに17%~27%拡大するという目標を掲げていますが、その達成にはFIT制度に依存しない非FIT(※3)電源の普及が鍵を握ります。これにより、事業者が市場競争の中で再生可能エネルギーを活用し、経済合理性を持った形で普及を進めることが求められています。 非FIT電源とは、固定価格買取制度に頼らず、事業者が自由市場において取引する再生可能エネルギー電源を指します。近年、企業の自主的な脱炭素化の動きが進む中、非FIT電源を活用したPPA(電力購入契約)の導入や、トラッキング付き非化石証書を活用したグリーン電力の調達など、多様な調達手法が拡充されています。 これまで、太陽光発電の普及を大きく促進してきたFIT制度は、国民負担の増大を背景に順次終了し、FIP制度(※4)への移行が進んでいます。FIT制度下では、再生可能エネルギーの発電家は国が保証する固定価格で電力を売電する仕組みが整備されていましたが、FIP制度では市場価格にプレミアムを加算する形で売電が行われるため、再生可能エネルギーの発電家は自ら販路を開拓し、電力市場の変動を考慮した取引戦略を構築する必要に迫られています(※5)。 FITとFIPの違い(※5) このように、再生可能エネルギーは政府の補助に依存せず、市場において自立的に運用することが求められています。この市場環境の変化は、当社グループが展開する再エネPF事業にとって追い風となっております。当社グループは非化石証書の代理調達サービス「エコのはし」、再エネコーポレートPPAのマッチングプラットフォーム「RE Bridge」、及び契約締結後の再エネ発電設備の需給管理を提供する「DGP」を通じ、多様な再生可能エネルギーの取引サービスを展開しています。市場環境の変化に伴い、再生可能エネルギーの発電家による長期的かつ安定的な販路の確保、非FIT市場への移行に伴う再生可能エネルギーの需給管理、RE100対応が迫られている需要家の再生可能エネルギー調達、と言ったニーズを的確に捉えたサービスにより、当社グループの再生可能エネルギー取扱量は順調に増加(※6)しており、2025年7月時点で約281MWに到達しています。契約期間は20年間程度の長期契約が中心であり、今後もストックとして積み上がっていく見通しです。 再生可能エネルギー取扱容量推移(MW)(※6) 最後に、非FIT電源の契約形態として、再エネPPA市場が出現し、脱炭素の潮流を背景に2040年にかけて急拡大する見通しです。2025年7月期の再生可能エネルギーも取扱電力量は約2.5億kWhであり、市場の約16.7%を占有していると推定しております。 再エネPF事業市場規模(※7、8、9、10、11) (※1) 資源エネルギー庁 第7次エネルギー基本計画(2024年12月17日)(※2) 再生可能エネルギーを政
事業等のリスク9,426字
3【事業等のリスク】当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載します。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示します。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境に関するリスクについて① 電力市況について(影響度:大、発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし)電力の市場価格は、LNGをはじめとする燃料価格の高騰の影響を大きく受け、価格変化が激しい状況が続いています。加えて、電力の需要期である夏季及び冬季においては、市場価格が高騰するリスクは高くなります。当社グループの電力PF事業では、一部の顧客に対して完全市場連動型プランを提供しておりますが、完全市場連動型プランの場合、需要家は電力の調達に際し市場価格の影響を直接受けます。このため燃料価格の高騰や、予想し得ない事象等が発生することにより電力価格が高騰した場合は、解約リスクが高まり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当社グループでは、解約リスクを低減させる取り組みとして、固定価格(再生可能エネルギーを含む)と変動価格を組み合わせた様々なハイブリッドメニューの提供を行っております。 ② 制度変更リスクについて(影響度:大、発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループが事業展開する電力事業においては、東日本大震災を契機として、FIT制度の創設、電力小売の全面自由化や送配電事業の法的分離の実施、内外無差別性の確保等、大規模な改革が政府主導で行われてきました。そうした電力制度改革を更に推進すべく、2020年に電気事業法及び再エネ特措法の改正案が第201回通常国会で可決され、電力データの活用促進や分散型電源の推進に向けたアグリゲーター事業者の法的位置付けの整理、計量法規制の合理化、市場価格連動型の再生可能エネルギーの買取制度(FIP制度)の導入等が制定されており、2024年度には容量市場開設に伴う容量拠出金制度が開始しました。当社の事業は、上記のとおり制度変更が著しい環境に属しており、想定外の制度変更等がある場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競争激化について(影響度:中、発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし)他社との競合について当社グループは、DGPなどの電力プラットフォームサービスをはじめとする特色あるサービスの提供や機能の強化、再生可能エネルギーのサービスラインナップの充実、その他の新規事業等に継続的に取り組み、競争力の向上を図っております。また、当社グループはアジャイル手法による開発体制を維持継続して顧客ニーズに迅速に対応することに努めております。しかしながら、当社グループと同様にAIテクノロジー等を提供している企業や新規参入企業との競争激化による顧客の流出やコストの増加等により、当社グループの事業及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 業績の季節変動について(影響度:小、発生可能性:高、発生可能性のある時期:短期)当社グループの事業は、需要家の使用電力量の季節変動による影響を受けることから、夏季及び冬季の電力需要が高まる時期に売り上げが偏重する傾向があります。他方、冷夏暖冬といった異常気象により電力の需要が著しく低下した場合は、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 法的規制について(影響度:大、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループの事業は、規制業種として、「電気事業法」特有の法的規制を受けており、また、事業運営においては、「個人情報保護法」、「景表法」及び「不正競争防止法」等の規制を受けております。当社グループは、法令等の改廃状況のチェック体制を構築し、関係する法令等の動向を注視する等、法的規制の遵守に努めております。しかしながら、これら関係法令について、当社の想定外の改正や新たな制定等が生じた場合、当社グループの事業に制約が生じる又は対応のために多額の費用や時間を要する等の可能性があり、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、将来において、当社グループがこれらの法令等に違反する行為を行った場合には、違反の意図の有無にかかわらず、行政機関から行政処分や行政指導等を受ける可能性があり、万が一、当社グループが取得している許認可等が取り消された場合は、当社グループの事業展開や社会的信用、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日(2025年10月30日)現在において、当該許可の取り消しとなる事由に該当する事実はありません。 ⑥ 知的財産について(影響度:大、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループは自社開発AIモデルやシステム・プログラムが事業上重要なものとなっています。当社グループが権利を保有することが重要であると判断するものについては、積極的に特許出願を行っていますが、情報漏洩の観点からこれを防ぐため、特許出願を行う必要がないと判断した項目については特許出願を行っていません。現在、当社グループでは、定期的に弁理士とミーティングを行い、弁理士に調査を依頼するなど、製品開発において特許権の侵害等がないかチェックを行っております。しかしながら、見解の相違も含め、他社の特許権を侵害する可能性も含まれております。同様に、当社グループが保有する特許権について侵害される可能性もあります。当社グループとしましては、第三者と知的財産権に関する問題が発生した場合、第三者の弁護士及び弁理士と対応を協議していく方針ですが、案件によっては解決に時間と費用を要し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。なお、本書提出日(2025年10月30日)現在において、知的財産権に関する問題は発生しておりません。 ⑦ 一般送配電事業者との電力精算に係る損益について(影響度:大、発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループが事業展開をしている電力PF事業及び再エネPF事業は、一般送配電事業者の送電ネットワークを介して電力を供給する際に一般送配電事業者の定める託送供給約款等に基づき、需要・発電想定量と実際の需要・発電量をそれぞれ30分毎に一致させる義務(計画値同時同量制度)を負っております。事前に計画した需要・発電量と実際の需要・発電量の差分は、インバランス(料金)として一般送配電事業者との間で精算されます。当社グループでは、自社システム及び需給バランスモニタリングチームによって、30分毎の需給バランスの最適化を図っておりますが、同時同量を達成できない場合において、余剰インバランス・不足インバランスが多額に生じる場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、会計処理方法及び影響額については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (6)その他連結財務諸表作成のための重要な事項」及び「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。 (2)事業内容及び提供サービスに関するリスクについて① サービスのライフサイクルについて(影響度:中、発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループの電力PF事業において、電力需給契約の契約期間は基本的に1年間となっていますが、契約締結後はユーザーの意思に従って契約の更新又は解約がなされます。当社グループとしてはユーザーにとって最適な電力調達の選択肢を提供すべく契約締結後もカスタマーサポートの提供や営業活動を通じた顧客ニーズの継続的な把握等を通じて、契約維持に努めております。しかしながら、ユーザーが他の電力会社に切り替えた場合は手数料収入が減少するため、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 ② システムリスク(影響度:大、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループが提供するDGPの運営は、主に自社開発した社内システムを利用しています。情報システムの要件漏れやプログラムバグの混入等により法令対応が適切に行われず、情報システムの不具合や停止が発生し、お客さま情報の不適切な取り扱いや電力市場への誤入札等の社会的信用の低下につながる事案の発生により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、不測の事態によってこれらのシステムのインシデントや情報漏洩が発生した場合、日常の業務運営に支障をきたす可能性があります。対応策として、第三者による定期脆弱性診断や、更新時の脆弱性診断等の対応策を実施予定ではありますが、インシデントや情報漏洩の可能性を完全に回避することは困難であり、また想定した防御レベルを上回る技術によるサイバー攻撃等などにより、当該情報の破壊・改ざん・流出・社内システム停止等が引き起こされる可能性もあります。これらの事態が起きた場合には、事業継続リスク、レピュテーションリスク、顧客対応リスク等様々な事象に影響を与える可能性があり、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 特定セグメントへの依存について(影響度:中、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループの収益は電力PF事業において顧客から収受する手数料が収益全体の約9割を占めております。今後も需要家のニーズをとらえて電力PF事業のセールス活動の拡大、認知度向上等を通じて当該サービスに係る収益は拡大していくものと考えておりますが、再エネPF事業における再エネ発電家の獲得の他、調整力事業への参入や脱炭素教育事業の開始など、エネルギーに関連する新たな新規事業の検討・サービス開始を継続する方針です。しかしながら、予期せぬ要因により、電力PF事業の収益構造に重大な変化が生じた場合には、当社グループの事業及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)コンプライアンス・法的規制等に関するリスクについて① 法的規制について(影響度:大、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループが事業展開する電力業界においては、電力事業及びその関連事業を行う者に対し電気事業法が適用されます。当社グループは資源エネルギー庁に登録した小売電気事業者として一般ユーザーとの間で小売供給契約を締結しており、電気事業法及び同法施行規則で定められた義務や規制、並びに経済産業省が公表するガイドラインである「電力の小売営業に関する指針」を遵守して事業を行っています。これら電力関連の法規制のみならず、RE100等の定める基準、その他のガイドラインの対応については、外部弁護士等の専門家の見解を踏まえて四半期毎のリスク・コンプライアンス委員会等において慎重に判断を行っていますが、新たな法令等の制定や、当社グループが想定しない形での既存法令等の解釈変更等がなされた場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 ② 仲介契約について(影響度:中、発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループの電力PF事業の一部新規取引は、仲介契約(媒介契約及び紹介契約)を通じて行われていることから、当社グループは仲介事業者との良好な業務関係の構築・維持に努めてまいりました。その結果、仲介事業者の新規参画と、仲介事業者の営業体制強化が進んでおります。他方、仲介事業者が著しく増加することで当社グループから仲介事業者への管理機能が低下し、仲介事業者を通じた新規取引先と紛争が発生するリスク、このほか、仲介事業者を通じた損害により発生する当社グループへのレピュテーションリスクなどによって、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (4)事業運営体制に関するリスクについて① 人材の確保・育成について(影響度:小、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループでは、事業の持続的な成長を支える優秀な人材を確保することが事業運営上重要であると考えています。そのため、事業部ごとに必要人材要件をマッピングし、積極的な優秀な人材の採用や、教育研修体制を整備することにより、従業員の早期戦力化とスキルアップに努めております。しかし、競合他社との人材獲得競争の激化、コアメンバーの予期しない退職、雇用情勢の変化等により、計画のとおりに人材が確保できない場合には、事業運営や開発計画に支障をきたし、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 ② 小規模組織であることについて(影響度:小、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループは小規模組織であり、ガバナンス体制や内部管理体制は当社グループの組織規模に応じたものとなっています。これらの体制については組織規模に関わらず高い水準を構築・維持することが重要であるとの考えのもと、当社グループは、コーポレートガバナンス・コードを念頭に置いた内部管理体制の構築を図っています。具体的には、各専門分野における豊富な経験を有した人材を採用するとともに、各種のコンプライアンス研修等社内教育による人材育成を進めることで、事業規模の拡大や多様化に合わせ、内部管理体制を充実・強化していく方針であります。しかし、社内管理体制の構築が想定通り進まない場合や人的資源の流出が生じた場合には、内部管理体制やコーポレート・ガバナンス体制に支障が生じ、当社グループの事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 特定人物への依存について(影響度:小、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)当社の代表取締役社長CEOである豊田祐介は、エネルギー業界に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定、遂行において重要な役割を果たしております。当社グループでは、取締役会等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を継続することが困難になった場合、当社グループの事業及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5)その他のリスクについて① 大規模な自然災害等について(影響度:大、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループは、有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じておりますが、台風、地震、津波等の自然災害が想定を大きく上回る規模で発生した場合、当社グループ又は当社グループの取引先の事業活動に影響を及ぼし、当社グループの事業及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。② 資金繰りに関するリスクについて(影響度:中、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)電力PF事業の特徴として、キャッシュ・コンバージョン・サイクルが長くなる傾向にあります。電力を日本卸電力取引所(JEPX)から調達した場合、電力代金の支払いが取引日の2営業日までに立替金の形で発生します。当該立替金は請求日に需要家へ請求しますが、請求の事実をもって立替金から未収入金へ振替を行います。日々の調達電力代金は調達電力量にJEPX市場単価を乗じた金額になるため、需要家の増加に伴う取扱電力量の増加や、市況の変化に伴う電力単価の増加等に伴って、立替金相当額や未収入金額は増加する傾向にあります。なお、JEPXへ電力代金を支払い、需要家から回収するまでの期間は最大2ヵ月程度にわたります。また、需要家が電力を使用することによって発生する需要家が負担する費用(送配電事業者への託送料金、OCCTOへの再エネ賦課金等)は、当社が各社への支払いを需要家に代わって行います。そのため、需要家が負担する費用相当額は当社の債務として、未払金計上されるとともに、需要家に対する未収入金も同額が計上されます。以上の理由により、当社の事業上貸借対照表上の立替金・未収入金・未払金相当額が多額に計上される傾向にあります。そのため、不測の事態により卸電力市場の電力価格が高騰等した場合、または借入による資金調達が適時に行われない場合等、資金繰りが適切に管理・運用されない場合、当社グループのキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。対応策として、経営企画部財務担当及びその管掌役員による定期的な資金残高のモニタリングや、複数の金融機関とコミットラインを締結することにより必要資金を迅速に調達できる体制を構築しております。 ③ レピュテーションリスクについて(影響度:中、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし) 当社グループは、当社グループのブランドイメージや社会的信用を維持・向上させることが、既存のクライアントとの関係強化や新しいクライアントを誘引することにおいて重要であると考えています。他方、マスコミ報道やソーシャルメディアの書き込み等において、当社グループに対する否定的な風評が発生し流布した場合等には、当社グループのブランドイメージや社会的信用が低下し、当社グループの事業及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、コーポレート部に広報担当者を配置しており、マスコミ等の外部メディアなどへの情報提供に関しては必ずコーポレート部による確認を実施した上で公表しております。 ④ 訴訟リスクについて(影響度:大、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループは、コンプライアンス活動の推進により、法令違反、情報漏洩等を防止し、法改正等への適切な対応、契約行為が及ぼす法的効果の十分な検討を行うことで、訴訟に発展するリスクを排除するよう努めております。しかしながら、当社グループの役員及び従業員の法令違反等の有無にかかわらず、取引先、従業員その他第三者との予期せぬトラブルや訴訟等が発生する可能性があります。訴訟手続は、一般的に時間や費用がかかるものであり、勝敗如何によらず、経営上の混乱を招く可能性があります。さらに、訴訟の結果として当社グループにとって不利な判決が出された場合、当社グループは多額の損害賠償義務を負う可能性があります。また、相手方と和解に至った場合でも、和解の条件次第では、同様に当社グループにとって不利な条件を受忍
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析6,812字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 なお、当社グループは、2025年7月期より連結決算に移行したため、前年同期及び前連結会計年度末との比較分析は行っておりません。 また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 ① 財政状態の状況(資産) 当連結会計年度末における流動資産は16,532,406千円となりました。その主な内訳は、現金及び預金が4,648,319千円、未収入金が9,766,052千円であります。また、固定資産は1,285,161千円となりました。その主な内訳は、投資その他の資産の預託金903,416千円であります。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は8,540,928千円となりました。その主な内訳は、短期借入金が260,000千円、未払金が5,400,338千円、買掛金が575,059千円、未払法人税等が810,029千円、1年内返済予定の長期借入金が353,560千円であります。また、固定負債は999,400千円となりました。その内訳は、長期借入金であります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は8,277,240千円となりました。その内訳は、資本金が1,139,500千円、資本剰余金が3,683,191千円、利益剰余金が3,454,548千円であります。 ② 経営成績の状況 当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果を背景に個人消費や設備投資が増加し、緩やかな回復基調で推移しております。一方で、円安の進行や原材料価格の高止まりにより企業収益や家計への影響が続き、先行きについては依然として不透明感が残りました。また、欧米諸国における高い金利水準の継続をはじめ、中国経済の先行き懸念、インフレ傾向の継続、中東情勢の不安定化など、依然として景気を下押しする不透明要因が残っております。 当社グループが属するエネルギー業界においては、ロシア・ウクライナ情勢の長期化などに伴う資源価格高騰の影響を受け、電力会社の財務状況は依然として厳しい状況にあります。他方、電気料金の改定や卸電力市場価格の落ち着きにより、一部では需要家獲得に前向きな動きも見られ、業界全体としては緩やかな改善の兆しも現れつつあります。また、政府のグリーントランスフォーメーション(GX)政策を背景に再生可能エネルギーの導入が引き続き進展し、企業における脱炭素経営や再エネ調達ニーズが一層高まりました。 このような経営環境の下、当社グループは、Mission「エネルギーの民主化を実現する」、Vision「エネルギー制約のない世界を次世代につなぐ」を掲げ、持続可能な社会の実現に向けて各事業を推進してまいりました。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は6,153,606千円、営業利益は2,742,720千円、経常利益は2,614,109千円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,870,044千円となりました。 セグメントの経営成績は、次のとおりであります。 (I)電力PF事業電力PF事業におきましては、デジタルグリッドプラットフォーム(DGP)における再エネ以外の電源の取引を対象としています。当連結会計年度において当社グループは、事業拡大を見据え、パートナー連携の拡大、カスタマーサクセス施策の強化による顧客生涯価値の向上、ビジネスメディアへの積極的な露出など、成長に向けた施策を着実に実行してまいりました。以上の結果、電力PF事業の売上高は5,420,486千円、セグメント利益は3,529,801千円となりました。 (II)再エネPF事業 再エネPF事業におきましては、DGPにおける再エネ電源の取引を対象としています。当連結会計年度においては、契約済案件の運転開始に向けたフォローに加え、RE Bridge(コーポレートPPAマッチングプラットフォーム)を活用したバーチャルPPAを始めとするオフサイトPPAの営業活動の強化や、エコのはし(FIT非化石証書代理調達サービス)を通じた仲介取扱量の拡大に取り組みました。RE Bridgeは登録発電家数が100社を突破し、発電所の登録設備容量も2GWを超えるに至りました。また、エコのはしにおいても仲介取扱量が累計20億kWhを突破するなど、両サービスともに着実な成長を実現しております。以上の結果、再エネPF事業の売上高は448,973千円、セグメント利益は120,431千円となりました。 (III)その他事業 その他事業におきましては、当連結会計年度において調整力事業に関するアグリゲーションサービスの運用を開始したことに加え、系統用蓄電池の自社保有向けのパイプラインも着実に増加に至りました。またJクレジット販売等の取り組みも継続的に推進しました。この結果、その他事業の売上高は284,146千円、セグメント損失は245,731千円となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は4,648,319千円であります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により獲得した資金は321,238千円であります。これは主に税金等調整前当期純利益2,570,434千円、未払金の増加額2,067,562千円等の増加要因があった一方、未収入金の増加額4,753,873千円、売上債権の増加額563,234千円、預託金の増加額300,000千円、法人税等の支払額150,177千円等の減少要因があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は181,313千円であります。これは主に有形固定資産の取得による支出93,782千円、投資有価証券の取得による支出50,600千円等の減少要因があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により獲得した資金は528,693千円であります。これは主に株式の発行による収入2,179,001千円、長期借入れによる収入1,100,000千円等の増加要因があった一方、短期借入金の減少額2,668,541千円による減少要因があったことによるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。 b.受注実績 当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年8月1日 至 2025年7月31日)金額(千円)前年同期比(%)電力PF事業5,420,486-再エネPF事業448,973-その他284,146-合計6,153,606- (注)1.セグメント間の取引については該当ありません。2.総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、主な相手先の販売実績等の記載は省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、当社グループは、2025年7月期より連結決算に移行したため、前年同期及び前連結会計年度末との比較分析は行っておりません。 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要とされております。経営者は、これらの見積を行うにあたり、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。しかしながら実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表を作成するにあたって採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析(立替金・未収入金・未払金)電力PF事業の特徴として、電力をJEPXから調達した場合、電力代金の支払いが取引日の2営業日までに立替金の形で発生します。当該立替金は請求日に需要家へ請求しますが、請求の事実をもって立替金から未収入金へ振替を行います。日々の調達電力代金は調達電力量にJEPX市場単価を乗じた金額になるため、需要家の増加に伴う取扱電力量の増加や、市況の変化に伴う電力単価の増加等に伴って、立替金相当額や未収入金額は増加する傾向にあります。なお、JEPXへ電力代金を支払い、需要家から回収するまでの期間は最大2ヵ月程度にわたります。また、需要家が電力を使用することによって発生する需要家が負担する費用(送配電事業者への託送料金、OCCTOへの再エネ賦課金等)は、当社グループが各社への支払いを需要家に代わって行います。そのため、需要家が負担する費用相当額は当社の債務として、未払金計上されるとともに、需要家に対する未収入金も同額が計上されます。なお、支払期日や回収期日の違いによって、貸借対照表日時点で必ずしも債権債務が同額にはなりません。以上の理由により、当社グループの事業上貸借対照表上の立替金・未収入金・未払金相当額が多額に計上される傾向にあります。なお、当社グループは流動資産科目(現金及び預金+売掛金+立替金+未収入金)―流動負債科目(買掛金+(短長)借入金+未払金)を財務健全性の指標として管理しております。 b.経営成績の分析(売上高)売上高は6,153,606千円となりました。これは主に、DGP手数料売上によるものであります。 (売上原価、売上総利益)売上原価は1,573,223千円となりました。これは主に、代理店報酬費用によるものです。この結果、売上総利益は4,580,383千円となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益)販売費及び一般管理費は1,837,663千円となりました。これは主に、給与や賞与といった人件費計上などが挙げられます。この結果、営業利益は2,742,720千円となりました。 (営業外損益、経常利益)営業外収益は11,913千円となりました。これは主に解約違約金によるものであります。また営業外費用は、140,524千円となりました。これは主に、借入金に係る支払利息、上場関連費用などが挙げられます。この結果、経常利益は2,614,109千円となりました。 (特別損益、当期純利益)特別利益は160千円となりました。特別損失は43,834千円となりました。これは投資有価証券の評価損によるものであります。税金等調整前当期純利益は2,570,434千円となりました。また、法人税等700,390千円により、親会社株主に帰属する当期純利益は1,870,044千円となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、電力の調達資金、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。電力の調達資金については、JEPXへの支払いが取引日の2営業日までに発生し、当該資金を需要家から回収するまでに最大2ヵ月程度の期間を要するため、キャッシュ・フローに直接的な影響を及ぼします。運転資金に必要な資金は自己資金、金融機関からの借入等で資金調達していくことを基本方針としております。また、電力の市場価格の高騰等、不足の事態に備え複数の金融機関とコミットメントラインを締結しております。なお、これらの資金調達方法の優先順位等に特段方針はなく、資金需要の額や使途に合わせて柔軟に検討を行う予定であります。なお、キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について(一般送配電事業者との電力精算が発生した場合の損益について) 一般送配電事業者との電力精算が発生し当該損益が多額に発生する場合、当社グループの経営成績に重要な影響を与えることがあります。詳細については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (6)その他連結財務諸表作成のための重要な事項」に記載しております。自社システム及び需給バランスモニタリングチームによって、時間毎の需給バランスの最適化を図っておりますが、同時同量が達成し得ない場合、当社グループの経営成績に大きな影響を与えることがあります。その他、経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ⑤ 経営者の問題意識と今後の方針に関して当社グループは、「エネルギーの民主化を実現する」をミッションに掲げ、事業を拡大してまいりました。当社グループがこの理念の下、長期的な競争力を維持し持続的な成長を図るためには、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対して、経営者は常に事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、最善の経営方針を立案していくことが必要であると認識しております。 ⑥ 経営戦略の現状と見通し経営戦略の現状と見通しについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 ⑦ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、主な経営指標として①売上高及び売上高成長率②営業利益及び営業利益率を重視しております。売上高については、会社がどれだけ商品やサービスを売り上げたかを示す指標であり、売上高成長率(※1)は、その売上がどれだけ増加したかを示す重要な指標です。電力PF事業を中心とする売上高の拡大によって、更に会社が成長し、より多くのお客様への価値提供が可能と考えています。営業利益については、営業利益の拡大が当社グループ事業の持続可能性をモニタリングする上で適していると考えています。また営業利益の絶対額だけでなく売上に対して不用意なコスト増とならないかを判断するため、営業利益率(※2)も注視しています。2023年7月期に営業利益率は25%、2024年7月期には44%、2025年7月期には44%を達成しております。直近3事業年度末時点の推移は以下のとおりであります。指標2023年7月期2024年7月期2025年7月期売上高(百万円)1,6913,5156,153売上高成長率(%)(※1)3910775営業利益(百万円)4381,5472,742営業利益率(%)(※2)254444(※1)「(当期売上高÷前期売上高-1)×100」により算出しております。(※2)「営業利益÷売上高×100」により算出しております。(※3)2025年7月期より連結決算に移行しておりますが、参考として、2024年7月期以前は単体業績を記載しております。また、2025年7月期の売上高成長率は、2024年7月期の単体売上高をもとに算出しております。
セグメント情報1,954字
(セグメント情報等)【セグメント情報】1.報告セグメントの概要 当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。 当社グループは、取り扱う商品・サービスごとに事業展開・戦略を立案し、事業活動を行っております。 したがって、当社グループは、商品・サービスの開発、販売を基礎とした商品・サービス別のセグメントで構成されており、「電力PF事業」、「再エネPF事業」、「調整力事業」の3つを報告セグメントとしております。なお、金額的基準を総合的に勘案し「調整力事業」は「その他」に含めて開示しております。 報告セグメントの主な商品・サービスは次のとおりであります。(1)電力PF事業・・・・再エネ以外の電力取引事業(2)再エネPF事業・・・再エネの電力取引事業、非化石証書の代理調達事業等(3)調整力事業・・・・蓄電池事業 2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法 報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。 報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。 3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報当連結会計年度(自 2024年8月1日 至 2025年7月31日) (単位:千円) 報告セグメント調整額(注)2連結財務諸表計上額(注)3 電力PF事業再エネPF事業その他(注)1計売上高 外部顧客への売上高4,631,562449,549284,1465,365,258-5,365,258その他収益788,923△575-788,348-788,348計5,420,486448,973284,1466,153,606-6,153,606収益の分解情報 顧客との契約から生じる収益4,631,562449,549284,1465,365,258-5,365,258DGP手数料収益4,492,671296,4012,5374,791,610-4,791,610その他収益138,891153,147281,609573,647-573,647顧客との契約以外の源泉から生じた収益(注)4788,923△575-788,348-788,348計5,420,486448,973284,1466,153,606-6,153,606セグメント利益又は損失(△)3,529,801120,431△245,7313,404,501△661,7812,742,720(注)1.「その他」の区分は、「調整力事業」、報告セグメントに含まれない事業セグメントを含んでおります。2.調整額の主な内容は、本社経費であります。3.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。4.「顧客との契約以外の源泉から生じた収益」は主に一般送配電事業者との電力精算によって発生する損益となります。詳細な内容は、「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (6)その他連結財務諸表作成のための重要な事項」に記載しております。5.セグメント資産、負債その他の項目については、経営資源の配分の決定及び業績を評価するための検討対象としていないため、記載しておりません。 【関連情報】当連結会計年度(自 2024年8月1日 至 2025年7月31日)1.製品及びサービスごとの情報セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。 2.地域ごとの情報(1)売上高本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。 (2)有形固定資産本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。 3.主要な顧客ごとの情報外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。 【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】当連結会計年度(自 2024年8月1日 至 2025年7月31日)該当事項はありません。 【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】当連結会計年度(自 2024年8月1日 至 2025年7月31日)該当事項はありません。 【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】当連結会計年度(自 2024年8月1日 至 2025年7月31日)該当事項はありません。
サステナビリティに関する考え方及び取組1,828字
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)ガバナンス当社グループはサステナビリティ関連の機会及びリスクを、事業を取り巻く様々なリスクの1つと見なしております。サステナビリティ活動をけん引する会議体として、代表取締役社長CEOを委員長とするリスク・コンプライアンス委員会を設置しております。同委員会は、リスク・コンプライアンス管理の全社的推進及びリスク・コンプライアンス管理に必要な情報を共有しております。委員会を中心としたサステナビリティ活動の状況は、社内に周知するとともに、審議内容を委員会開催翌月の取締役会に報告しております。当社グループは役員のうち、社外役員が44%(4名/9名)を占めており、外部から適切に牽制が効き、多様な観点から当社グループのリスクを識別する体制をとっております。 (2)人的資本に関する戦略並びに指標及び目標 当社グループでは「エネルギー制約のない世界を次世代につなぐ」ことをビジョンとして掲げ、2023年にミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を定義し、継続的な企業価値向上をめざし企業文化の変革に取り組んでおります。企業文化の変革に向けて、「待ちの姿勢ではなく自律的に挑戦するカルチャー醸成」を目指すため、「ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の浸透」「人財採用」「人財の育成」に関する施策を経営、人事、各部門一体で進めております。 ① ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の浸透 当社グループの人的資本経営は創業の精神を発展成長させたバリュー「エッジに立とう」「遠くへ、ともに」「青春をあきらめない」がキーワードとなっています。このバリューをはじめとするMVVについて社内で話し合う機会を設けるなどの社内浸透活動を進めてきました。MVVに対する理解を深めることが社風や組織文化においても非常に重要であると考えています。 ② 人財採用 当社グループでは、人財が重要な経営資源であり、優秀な人財の獲得が企業価値向上に不可欠であることから、積極的な人財採用を行う方針です。採用活動では、採用プロセスを透明かつ公正に行い、経営理念を丁寧に伝え、当社グループの経営理念に共感した人財採用を目指しております。 ③ 人財の育成 当社グループは電力業界に属しており、前例のないユニークなビジネスモデル、専門性の高いソリューションの提供を行っています。そのため、更なる成長には、筋肉質な人財の育成が重要であると認識しております。 主な取り組み内容・入社時研修 当社グループでは複数の事業セグメントの事業を提供しています。まずは会社全体を知ってもらうという趣旨で、全部門の責任者から事業紹介や業務内容を説明してもらう機会を設け、新入社員は参加いただきます。 ・1on1ミーティング 上司と部下で定期的にコミュニケーションするための取組です。リモート環境がメインである当社グループは、定期的なコミュニケーションの場を設けることで、生産性の高い働き方を意識合わせし、組織成果の最大化を図ります。 ・バリュー評価制度の制定 年に1回の評価面談においては目標の進捗や貢献度・成果などについて確認しています。評価結果は、評価理由とともに本人へフィードバックすることで、次への成長につなげ、働きやすい環境整備に努めております。 また、人的資本に関する指標(人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に関する指標等)につきましては、施策を実施するなかで計測はしておりますが当グループがモニタリングしていく指標について現在検討中であり、決定した段階で目標と共に速やかに公表してまいります。 (3)リスク管理当社グループでは、全社的なリスク管理体制として、リスク・コンプライアンス委員会を設置すると共に、「リスク・コンプライアンス規程」を制定し、その適正な運用を行っております。事業活動上の重大な事態が発生した場合には、リスク・コンプライアンス委員会に対してその報告を行い、必要に応じてその対策について協議を行う体制となっており、また必要に応じて、弁護士、税理士等の外部専門家等から助言を受ける体制を構築しており、リスクの早期発見及び未然防止に努めております。
コーポレート・ガバナンスの概要6,076字
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社グループは、「エネルギーの民主化を実現する」というミッションのもと、「エネルギー制約のない世界を次世代につなぐ」というビジョンを掲げ、発電家と需要家が電力を直接売買できるシステムを備えたプラットフォームを提供しております。今後も持続的に企業価値を向上していくためには、コーポレート・ガバナンスの充実と強化による経営の透明性・公正性・迅速性の維持・向上が重要課題であると認識しております。当社グループは、経営環境が変化する中において、永続的な発展と成長、企業価値の最大化を実現するため、経営の健全性・効率性を確保すべく、最適な経営管理体制の構築に努めるとともに、経営監視機能の充実と適切な情報開示による透明性の高い経営の確保に努めております。 ② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由イ 企業統治の体制の概要当社は会社法上の機関として株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人を設置しており、さらに外部の弁護士や弁理士等の外部専門家から適宜助言を受ける体制を構築しております。これらの各機関がそれぞれの機能を発揮し、相互に連携することによって経営の健全性、透明性の確保が可能となると判断し、こうした体制を採用しております。当社の企業統治の体制の概要図は以下のとおりであります。 a.取締役会 取締役会は、取締役6名(うち独立取締役として届出を行っている社外取締役が2名)で構成され、法令及び定款に定められる事項のほか、経営上の重要な事項の決定及び取締役の職務の執行の監督を行っております。 取締役会は、原則として月1回定期的に開催するほか、必要に応じて臨時に開催し、迅速な事業運営を行います。なお、取締役会には監査役が出席し、取締役の職務の執行状況を監査し、必要に応じて意見を述べております。当事業年度における開催状況及び出席状況については、次のとおりであります。役職氏名出席回数/開催回数(出席率)備考代表取締役社長CEO豊田 祐介17回/17回(100%)-取締役CFO嶋田 剛久17回/17回(100%)-取締役COO近清 拓馬17回/17回(100%)-取締役CTO黒川 達也17回/17回(100%)-取締役(社外)井上 龍子17回/17回(100%)-取締役(社外)大槻 陸夫17回/17回(100%)-常勤監査役井野 好男17回/17回(100%)-監査役(社外)田中 裕之9回/9回(100%)2025年2月退任監査役(社外)木村 幸夫17回/17回(100%)-監査役(社外)左合 秀行8回/8回(100%)2025年2月就任※1 当事業年度に開催された取締役会は17回であり、上記の開催回数のほか、会社法第370条及び当社定款第23条の規定に基づき、取締役会決議があったものとみなす書面決議が4回ありました。 取締役会における具体的な検討内容としては、当社グループの経営に関する基本方針、重要な業務執行に関する事項のほか、法令及び定款に定められた事項を検討・決議するとともに、月次業績のモニタリング、コンプライアンスに関する施策、内部統制システムの整備と運用状況について、議論、審議の上、執行決定しております。 b.監査役会 監査役会は、監査役3名(うち社外監査役2名)で構成されており、常勤監査役1名を中心に、取締役会及び経営会議への出席、代表取締役社長CEO及びその他取締役等との意見交換、重要書類の閲覧等を通じて実施しており、取締役の職務の執行の監査を行っております。 監査役会は、原則として月1回開催するほか、必要に応じて臨時監査役会を開催し、監査計画の策定、監査実施状況、監査結果等の検討等、監査役相互の情報共有を図っております。また、監査役は、内部監査担当者及び会計監査人と随時情報共有を行い、相互に連携を図り監査の実効性と効率性の向上を目指しております。 c.リスク・コンプライアンス委員会 当社グループを取り巻くリスクを認識し、適切に対応するため、取締役(社外取締役を除く)、執行役員、各部門長、常勤監査役、その他委員長に指名された者で構成されるリスク・コンプライアンス委員会を設置し、原則として四半期ごとに1回開催することとしております。リスク・コンプライアンス委員会では、当社グループのリスク管理に必要な情報を共有し、コンプライアンスに係る取り組みを推進する他、コンプライアンス違反の事例が生じた場合に迅速な対応、事実関係の調査、再発防止の立案等を行います。 d.内部監査 当社は独立した内部監査室は設けておりませんが、代表取締役社長CEOが指名した内部監査担当者を内部監査人として、自己の属する部門を除く当社グループ全体を対象に内部監査を実施しております。内部監査担当者の中から代表取締役社長CEOにより任命された内部監査の責任者は、事業年度毎に内部監査計画を作成し、代表取締役社長CEOによる承認を得た上で内部監査を実施しており、監査結果については、代表取締役社長CEOに対して報告したうえで、被監査部門に対して改善を指示し、その結果を報告させることで内部統制の維持改善を図っております。 e.会計監査人 当社は、EY新日本有限責任監査法人との間で監査契約を締結し、適時適切な監査が実施されております。 また、本書提出日現在の各機関の構成員は次のとおりであります。(◎は議長又は委員長、○は構成員を表しております)役職氏名取締役会監査役会リスク・コンプライアンス委員会代表取締役社長CEO豊田 祐介◎-◎取締役CFO嶋田 剛久○-○取締役COO近清 拓馬○-○取締役CTO黒川 達也○-○取締役(社外)井上 龍子○--取締役(社外)大槻 陸夫○--常勤監査役井野 好男○◎○監査役(社外)木村 幸夫○○-監査役(社外)左合 秀行○○- ③ 企業統治に関するその他の事項a.内部統制システムの整備状況 当社は内部統制システム整備の基本方針を2024年12月に決議いたしました。 当社は、コーポレート・ガバナンスの実効性を高め企業価値向上を進めるため、内部統制システムに関する基本方針及び各種規程を制定し、役職員の責任の明確化を行い、規程遵守の徹底を図り、内部統制システムが有効に機能する体制を構築しております。当社の内部統制システムに関する基本方針の概要は以下のとおりです。 (内部統制システムに関する基本方針)(a) 取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制・取締役会は、コンプライアンス体制の基礎として、コンプライアンスに関する基本方針を定めると共に、コンプライアンス行動規範を制定し、取締役及び使用人にコンプライアンスの実践を求める。・取締役及び使用人は、当社の定めた諸規程に従い、企業倫理の遵守及び浸透を行う。・中立・独立の社外監査役を含む監査役会により、監査の充実を図る。・コンプライアンスを推進する部署及び内部監査を担当する担当者を設置して、取締役及び使用人の教育、コンプライアンスの状況の監査等を行う。・内部監査担当者は、法令等遵守状況についての監査を実施し、その結果を取締役会、監査役会に報告する。・取締役会は、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力に対し、弁護士や警察等とも連携し、毅然とした姿勢で組織的に対応する。 (b) 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制・取締役の職務の執行に係る情報については、文書(電磁的記録を含む。)の整理保管、保存期限及び廃棄ルール等を定めた文書管理規程に基づき、適正な保存及び管理を行う。また、取締役及び監査役はこれらの文書を常時閲覧できるものとする。 (c) 損失の危険の管理に関する規程その他の体制・諸規程を整備し、事業活動を行うにあたり経営の脅威となりうる要因への対応力を強化する。全社的なリスクマネジメントの統括部としてリスク・コンプライアンス委員会を設置し、各部署におけるリスクマネジメントの適正化を図る。・不測の事態が発生した場合には、対策本部を設置し、必要に応じて外部専門機関とともに迅速かつ的確な対応を行い、被害・損失の拡大を防止し、これを最小限にとどめるための体制を整備する。 (d) 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制・取締役会を最上位の意思決定・監督機関と位置付け、運営及び付議事項等を定めた取締役会規程を制定する。・また、社内の指揮・命令系統の明確化及び責任体制の確立を図るため、経営組織、業務分掌及び職務権限に関する諸規程を制定する。・取締役会は月に1回定期的に、または必要に応じて適時に開催し、法令に定められた事項のほか、経営理念、経営方針、中期経営計画及び年次予算を含めた経営目標の策定及び業務執行の監督等を行う。 (e) 当社及び子会社等から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制・子会社等の業務の適正を確保するため、子会社等の経営に関わる基本的事項に関して管理及び指導を行う統括部署としてコーポレート部が担当する。・子会社等が当社の法令等遵守態勢をベースに各社固有の事情を踏まえた実効性ある法令等遵守態勢を構築できるよう推進し、コンプライアンス上の重要事項については適宜報告を求める。・財務報告の適正性を確保するため、一般に公正妥当と認められる内部統制の枠組みに準拠して、当社及び子会社等の体制を整備する。 (f) 監査役の職務を補助すべき使用人に関する事項及びその使用人の取締役からの独立性に関する事項・監査役の監査の実効性を高め、且つ、その職務の円滑な遂行を確保するため、監査役の要請に応じ、内部監査担当者に監査業務を補助させる。・当該使用人の任命、異動、評価、懲戒、賃金等の改定に関しては、監査役会等の意見を尊重した上で行うものとし、当該使用人の取締役からの独立性を確保するものとする。 (g) 取締役及び使用人が監査役に報告をするための体制その他の監査役への報告に関する体制・取締役は、職務執行に関し重大な法令・定款違反及び不正行為の事実、又は会社に著しい損害を及ぼすおそれがある事実を発見したときは、監査役会に報告する。・監査役は、取締役会のほか経営会議等重要な会議に出席し、いつでも必要に応じて取締役及びその他使用人に対して報告を求めることができる。 (h) その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制・監査役会には、法令に従い、社外監査役を含み、公正かつ透明性を担保する。・監査役は、代表取締役と定期的に意見交換を行い、相互の意思疎通を図る。・監査役は、会計監査人及び内部監査担当者と定期的に情報交換を行い、相互の連携を図る。・監査役は、法律上の判断を必要とする場合は、法律事務所等に専門的な立場からの助言を受け、会計監査業務については、会計監査人等に意見を求めるなど必要な連携を図ることとする b.リスク管理体制の整備の状況 当社では、当社の全社的リスク管理を遂行し、コンプライアンス違反への対応や未然防止策を策定することを目的とし、「リスク・コンプライアンス規程」を定め、また、代表取締役社長CEOを委員長とするリスク・コンプライアンス委員会を設置しております。 また、法的な問題につきましては、案件に応じて専門領域の異なる複数の弁護士事務所等から必要に応じて助言と指導を受けられる環境を整えております。 c.取締役及び監査役の定数 当社の取締役は8名以内、監査役は5名以内とする旨を定款に定めております。 d.取締役及び監査役の選任決議の要件 当社は、会社法第341条及び第342条第1項の規定に基づき、取締役及び監査役の選任決議について、議決権を行使することのできる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、また取締役の選任決議については、累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。 e.取締役会で決議できる株主総会決議事項(a) 剰余金の配当等当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、剰余金の配当等会社法第454条第1項各号に掲げる事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定めることとする旨を定款で定めております。(b) 中間配当当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって1月31日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款で定めております。(c) 自己株式の取得当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款に定めております。これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、市場取引等により自己の株式を取得することを目的としております。 f.株主総会の特別決議要件 当社は、会社法第309条第2項の規定に基づき、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、株主総会の特別決議について、議決権を行使することのできる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。 g.取締役及び監査役の責任免除 当社は、会社法第426条第1項の規定に基づき、取締役及び監査役が期待される役割を十分に発揮できるようにすることを目的として、取締役会の決議に基づき、会社法第423条第1項の行為に関する取締役(取締役であったものを含む。) 及び監査役(監査役であったものを含む。)の責任を法令の限度において免除することができる旨を定款に定めております。 h.責任限定契約の概要 当社は、会社法第427条第1項の規定に基づき、当社と社外取締役及び監査役の間で、会社法第423条第1項の行為に関する責任を限定する契約を締結することができる旨を定款に定めております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令の定める最低責任限度額としております。 i.役員賠償責任保険契約(D&O保険) 当社は会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。 j.提出会社の子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況 当社グループの業務の適正については、「関係会社管理規程」に従い管理し、業務執行の状況について、コーポレート部、経営企画部の各担当部が当社規程に準じて評価及び監査を行っ
役員の報酬等977字
(4)【役員の報酬等】① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項 当社では、取締役の報酬限度額を、2025年2月12日開催の臨時株主総会にて年額500,000千円以内と決議されております。当社の取締役の個人別の報酬等の額については、株主総会で決議された報酬総額の範囲内において、取締役会決議に基づき一任された代表取締役社長CEOの豊田祐介が決定しております。代表取締役社長CEOに一任する理由としては、当社全体の業績等を俯瞰しつつ、各取締役の担当事業の評価を行うのは代表取締役社長CEOが最も適していると判断するためです。 監査役の報酬総額は、2025年2月12日開催の臨時株主総会にて50,000千円以内と決議されております。各監査役の報酬額は、当該総額の範囲内において、監査役会の協議及び決議により決定しております。 なお、取締役の報酬等の算定において業績連動報酬制度は採用しておらず、取締役・監査役ともに固定報酬のみで構成しております。 ② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数役員区分報酬等の総額(千円)報酬等の種類別の総額対象となる役員の員数(名)固定報酬賞与退職慰労金非金銭報酬等取締役(社外取締役を除く。)71,16671,166---4監査役(社外監査役を除く。)9,9999,999---1社外取締役7,2007,200---2社外監査役7,5007,500---3(注)1. 上表には、2025年2月12日開催の臨時株主総会終結の時をもって退任した監査役1名(うち社外監査役1名)を含んでおります。 2. 取締役の報酬等の総額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておりません。 3.取締役会は、代表取締役社長CEO豊田祐介に対し、各取締役の基本報酬の額及び社外取締役を除く各取締役の担当部門の業績等を踏まえた賞与の評価配分の決定を委任しております。委任した理由は、当社全体の業績等を勘案しつつ、各取締役の担当部門について評価を行うには 代表取締役が適していると判断したためであります。 ③ 役員ごとの連結報酬等の総額等 連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。 ④ 使用人兼務役員の使用人分給与のうち重要なもの 該当事項はありません。
従業員の状況831字
5【従業員の状況】(1)連結会社の状況 2025年7月31日現在セグメントの名称従業員数(人)電力PF事業40(1)再エネPF事業8(1)その他15(1)報告セグメント計63(3)全社(共通)16(-)合計79(3) (注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。2.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。 (2)提出会社の状況 2025年7月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)79(3)40.83.19,832 セグメントの名称従業員数(人)電力PF事業40(1)再エネPF事業8(1)その他15(1)報告セグメント計63(3)全社(共通)16(-)合計79(3) (注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。 (3)労働組合の状況 当社グループは、労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異当社及び連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
関係会社の状況218字
4【関係会社の状況】 名称住所資本金(千円)主要な事業の内容議決権の所有割合又は被所有割合(%)関係内容(連結子会社) デジタルグリッドアセットマネジメント㈱東京都港区5,050その他 調整力事業(蓄電池の開発、保有及び運営)100役員の兼任あり運転資金の融資(注)連結子会社であるデジタルグリッドアセットマネジメント株式会社を2024年8月1日に設立しております。また、有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
配当政策534字
3【配当政策】 当社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付けておりますが、現在成長過程にあり、経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化及び事業の継続的な拡大発展を目指していくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。そのため、内部留保の充実が重要であると考え、設立以来配当は実施しておらず、今後においても当面の間は内部留保の充実を図る方針であります。内部留保資金につきましては、今後の事業戦略に応じて、新サービスの開発や市場開拓、優秀な人材を確保するための資金等として有効に活用していく方針であります。 今後の剰余金の配当につきましては、業績の推移・財務状況、今後の事業・投資計画等を総合的に勘案し、内部留保とのバランスを図りつつ、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針であります。現時点においては、配当実施の可能性及びその実施時期については未定であります。 当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、取締役会の決議によって定めることができる旨、また、取締役会の決議により毎年1月31日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
研究開発活動913字
6【研究開発活動】 当社グループは、安定した電力供給と競争力ある電気料金の実現を目指し、DGPに関する継続的な研究開発を経営上の重要課題と位置付けています。2020年の商用ローンチ以降、電力需給予測の高度化、再生可能エネルギーの最適調達、デマンドレスポンス技術の向上を実現するため、Software Engineerチームを中心とした専門部署を設置し、先端技術の導入と運用改善に取り組んでおります。さらに、AIを活用した需要予測モデルの開発や電力取引の効率化も推進することで、多様な顧客ニーズに迅速かつ柔軟に対応できる体制を整備しております。 また当社グループでは、DGP基盤のさらなる高度化とサービス価値の向上を目指し、以下の課題に取り組んでおります。 ・電力の発電・需要予測精度向上に向けた技術開発と、その成果の本番プロダクトへの迅速な反映 ・多様な顧客要望に応じた再生可能エネルギー調達方法の研究・開発及び最適化 ・需給管理システムの開発、並びにユーザビリティ向上を目的としたUI/UX改善 ・LLM(大規模言語モデル)をはじめとする生成AI技術の活用による業務プロセスの効率化と、社内業務フローへの導入 なお、これまでの研究開発により、電力の発電及び需要予測において高精度化を実現し、本番プロダクトへの導入を完了しております。具体的には、AIを活用した負荷予測モデルを実運用へ組み込むことで、需給管理の効率化と電力調達コストの低減に貢献いたしました。また、LLM(大規模言語モデル)をはじめとする生成AI技術についても研究を進め、社内業務プロセスへの導入を実施することにより、業務効率の改善・生産性向上を達成するなど、具体的な成果を上げております。 当連結会計年度における研究開発費の総額は、100,767千円となっております。なお、セグメント別の内容は以下のとおりです。 (1)電力PF事業及び再エネPF事業電力需要/発電予測システムの開発や環境価値取引システムの開発などに関する研究開発活動に取り組んでおります。 (2)その他主に、調整力事業展開をしております。蓄電池運用に関する研究開発活動に取り組んでおります。
主要な設備の状況602字
2【主要な設備の状況】(1)提出会社 主要な設備は、以下のとおりであります。2025年7月31日現在 事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額従業員数(人)建物(千円)工具、器具及び備品(千円)その他(千円)合計(千円)本社(東京都港区)事務所設備等12,35616,1537,58236,09279(3)(注)1.帳簿価額のうち、「その他」は機械及び装置、建設仮勘定及び無形固定資産であります。2.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であります。なお、従業員数の( )は、臨時雇用者数を外書しております。3.本社の建物は賃借物件であり、年間賃借料は26,942千円であります。 (2)国内子会社2025年5月31日現在 会社名セグメントの名称設備の内容帳簿価額従業員数(人)土地(千円)(面積㎡)その他(千円)合計(千円)デジタルグリッドアセットマネジメント株式会社その他系統用蓄電池設備等(中部電力管内)-36,94236,942-デジタルグリッドアセットマネジメント株式会社その他系統用蓄電池設備等(東京電力管内)74,705(6,100.00)-74,705-(注)1.デジタルグリッドアセットマネジメント株式会社の決算日は5月31日であるため、2025年5月31日現在の帳簿価額を記載しております。2.帳簿価額のうち、「その他」は主に借地権であります。
監査の状況3,121字
(3)【監査の状況】① 監査役監査の状況当社の監査役会は、常勤監査役1名、非常勤監査役2名の合計3名にて構成され、非常勤監査役の2名が社外監査役であります。なお、常勤監査役の井野好男は、金融業界及び再生可能エネルギー業界での職務経歴を有し、豊富な経験と高い見識を有しております。監査役の木村幸夫は、公認会計士の資格を有しており、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。監査役の左合秀行は、金融業界での職務経験と企業の経営者としての経験、実績により金融領域での専門性を有しております。当社における監査役は、各期に先立ち監査役会で決定された監査計画に従って、取締役会への出席、代表取締役社長CEO及びその他取締役等との意見交換、重要書類の閲覧等を通じて実施しており、業務監査及び会計監査を実施し、必要に応じて取締役会において、又は取締役に対し、指導、助言及び勧告等を行っております。それぞれの監査結果は監査調書を作成して監査役会へ報告し、監査役会において監査にかかる重要事項や必要事項を協議、決定しております。常勤監査役は、毎期策定される監査計画に基づき日常監査業務を行い、毎月開催される監査役会では重要事項の審議や監査役間の情報共有及び意見交換を行います。主な検討事項は、監査計画及び監査方針の策定、内部監査部門及び会計監査人の監査計画や監査結果についての検討と共有、取締役及び主要な事業部門の部門長へのヒアリング、リスク・コンプライアンス委員会の活動報告、常勤監査役の活動報告などです。各期末においては、各監査役からの監査報告を基に、監査役会の監査報告を作成し、定時株主総会に提出しております。また、監査役は、内部監査の計画、結果の共有等による内部監査担当者との連携、及び監査法人との定期的な会合や情報共有により、三様監査による相互連携を図っており、効率的及び効果的な監査に努めております。なお、当事業年度においては、監査役会は合計14回開催され、1回あたりの平均所要時間は約30分間となっております。役職氏名出席回数/開催回数(出席率)備考常勤監査役井野 好男13回/13回(100%)-非常勤監査役田中 裕之7回/7回(100%)2025年2月退任非常勤監査役木村 幸夫13回/13回(100%)-非常勤監査役左合 秀行6回/6回(100%)2025年2月就任監査役会における具体的な検討内容は、監査方針・監査計画の策定、監査報告書の作成、取締役会・経営会議などの重要会議における議案の内容・検討プロセス、内部統制の整備・運用状況、会計監査の相当性、会計監査人の評価・再任・報酬同意などであります。このほか、経営に関するリスクマネジメント状況について、情報交換及び意見交換を行っております。また、重点監査項目として、取締役会等の意思決定、取締役会への報告状況及び取締役会の監督機能の履行状況、内部統制システムに関する取締役会決議の内容並びに取締役による内部統制システムの構築・運用状況、その他会社の実情に照らし重要性が認められる事項を確認しました。 ② 内部監査の状況当社は独立した内部監査室は設けておりませんが、代表取締役社長CEOの指名を受け、コーポレート部に所属する2名及びプラットフォーム事業部に所属する2名の合計4名が内部監査人として、自己の属する部門を除く当社全体を対象に内部監査を実施しております。また、自己監査にならないよう、プラットフォーム事業部から指名された担当者によるクロス監査を行う体制とし、監査役と連携した上で内部監査を実施しております。内部監査担当者の中から代表取締役社長CEOにより任命された内部監査の責任者は、事業年度毎に内部監査計画を作成し、代表取締役社長CEOによる承認を得た上で内部監査を実施しており、監査結果については、代表取締役社長CEOに対して報告したうえで、被監査部門に対して改善を指示し、その結果を報告させることで内部統制の維持改善を図っております。また、内部監査の状況について定期的に取締役会へ報告を行っており、常勤監査役は、内部監査計画、内部監査実施状況等につき随時報告を受け、情報共有を行っております。このほか、監査役会への監査結果の共有、意見交換等による監査役との連携、及び監査法人との定期的な会合や情報共有により、三様監査による相互連携を図っており、実効性の確保と効率性の向上に努めております。 ③ 会計監査の状況a.監査法人の名称 EY新日本有限責任監査法人 b.継続監査期間 3年間 c.業務を執行した公認会計士の氏名 指定有限責任社員 業務執行社員 佐藤 森夫 指定有限責任社員 業務執行社員 大角 博章 d.監査業務に係る補助者の構成 公認会計士 8名 その他 13名 e.監査法人の選定方針と理由 当社は、会計監査人の選定に際しては、当社の事業内容に対応して有効かつ効率的な監査業務を実施することができる規模と当社からの独立性を有すること、品質管理体制に問題ないこと、必要な専門性を有すること、監査報酬の内容・水準が適切であること、監査実績、当社のビジネスモデルへの理解度等を総合的に判断して選定しております。総合的に勘案の上、EY新日本有限責任監査法人が適任であると判断し、選定しております。 f.監査役及び監査役会による監査法人の評価 当社の監査役及び監査役会は、監査法人に対して評価を行っております。この評価については、三様監査及び常勤監査役の監査実施時の参加の他、監査法人と随時コミュニケーションを行うとともに、日本監査役協会が公表する「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」などを参考として、会計監査人から報告を受けた監査計画・監査の実施状況・職務の遂行が適正に行われていることを確保するための品質管理体制等とその実績・実体を比較検証するとともに、監査報告書の内容の充実度等を総合的に評価しており、監査人の監査体制、職務遂行状況等は適切であると評価しております。 ④ 監査報酬の内容等a.監査公認会計士等に対する報酬前事業年度監査証明業務に基づく報酬(千円)非監査業務に基づく報酬(千円)15,588- 区分当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(千円)非監査業務に基づく報酬(千円)提出会社24,4283,780連結子会社--計24,4283,780(注)非監査業務の内容は、新規上場に係るコンフォートレター作成業務であります。 b.監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬(a.を除く) 該当事項はありません。 c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容 該当事項はありません。 d.監査報酬の決定方針 当社の監査公認会計士等に対する監査報酬は、明文化した決定方針はありませんが、監査公認会計士等の監査計画の内容、職務遂行の状況、報酬見積りの算定根拠等の妥当性を総合的に勘案し、代表取締役社長CEOが監査役会の同意を得て決定しております。 e.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由 当社の監査役会は、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務遂行状況及び報酬見積り等が当社の事業規模や事業内容に適切であるかどうか、日本監査役協会が公表する「会計監査人との連携に関する実務指針」を踏まえ必要な協議を行った上で、会計監査人の報酬等について同意の判断を行っています。具体的には、報酬金額とその根拠を確認し、前年度の会計監査の監査状況と本年度の監査計画を勘案して最終的に会計監査人の報酬等の同意を行っています。
株式の保有状況867字
(5)【株式の保有状況】① 投資株式の区分の基準及び考え方 当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の投資株式を純投資目的以外の目的である投資株式と区分しております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 当社グループは、純投資目的以外である投資株式について、業務提携など経営戦略の一環、又は相手企業との営業上の取引関係の維持強化など、中長期的な企業価値向上に寄与すると判断した場合にのみ保有する方針としております。 保有株式については、毎年取締役会において、保有目的や経済合理性、リスク等の保有の妥当性を総合的に検証の上、保有の適否を判断しております。なお、保有の合理性・妥当性が乏しいと判断した株式については、売却を行うなど縮減を図ります。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式16,765非上場株式以外の株式-- (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(千円)株式数の増加の理由非上場株式150,600業務提携のため非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄)該当事項はありません。 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 該当事項はありません。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式 該当事項はありません。 ④ 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの 該当事項はありません。 ⑤ 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの 該当事項はありません。
沿革2,331字
2【沿革】 当社は、再生可能エネルギーを今後のエネルギー供給の主役とし、人類をエネルギー制約から解放することを目的に2017年10月に設立いたしました。 発電量が不安定であるなどの課題を抱える再生可能エネルギーを「使いこなす」ための取り組みを行う中、2018年に環境省からの委託を受けてP2P電力取引※1の実証事業を開始いたしました。当社は、本実証事業を通して行った様々な仮説検証を踏まえ、2020年2月に発電家と需要家が直接取引可能な電力取引プラットフォームである「デジタルグリッドプラットフォーム(以降、「DGP」)」をリリースいたしました。その後、DGPは、オフサイトPPA※2や自己託送※3へと活用の範囲を広げ、現在に至っております。当社グループの事業の変遷は次のとおりであります。年 月概 要2017年10月デジタルグリッドプラットフォーム㈱(現当社、資本金3百万円)を東京都千代田区に設立2017年12月デジタルグリッド㈱に社名変更2018年4月環境省実証事業にてP2P電力取引実証事業を実施2018年5月環境省実証事業にて「ブロックチェーン技術を活用した再エネCO2排出削減価値創出モデル事業」を実施2019年12月DGPを通じて電力取引運営のために必要な許認可(小売電気事業者登録)を経済産業省資源エネルギー庁より取得2020年2月需要家主体で電力取引ができるDGPを商用リリース2020年6月DGPの特許取得(「電力取引システム、電力取引方法および電力取引プログラム」第6782479号)2020年12月DGPを通じたオフサイトPPAサービスの提供開始2021年4月DGPを通じた自己託送サービスの提供開始2021年11月非化石証書※4代理調達サービス「エコのはし」をリリース2022年3月東京都千代田区から東京都港区へ本社を移転2022年7月2022年4月の特定卸供給事業者(アグリゲーター)制度開始に伴い、アグリゲーターライセンス※5を取得2022年8月「Green Purchase Agreement(GPA)」の特許取得(「環境価値※6取引対価算出装置、環境価値取引対価算出方法および環境価値取引対価算出プログラム」第7266259号)2022年9月FIP制度※7を利用したバーチャルPPAサービス「GPA」をリリース2023年4月企業向けの脱炭素教育サービス「GX navi」をリリース2023年7月バーチャルPPA特化型マッチングプラットフォーム「RE Bridge」をリリース2024年8月蓄電所の開発・保有・運営と、これらに関する出資(共同投資を含む)行うため、デジタルグリッドアセットマネジメント㈱(連結子会社)を設立2024年12月蓄電池のアグリゲーションサービス開始2025年4月東京証券取引所グロース市場に株式を上場 ※用語説明項番用語用語説明1P2P電力取引電力の売り手と買い手を直接取引する「Peer to Peer(ピア・ツー・ピア)」を用いた相対取引の仕組みのことです。2オフサイトPPAフィジカルPPAバーチャルPPA発電家と需要家との電力購入契約「PPA(Power Purchase Agreement)」の形態です。「オフサイトPPA」とは、需要家から離れた発電家が相対で長期契約を直接結び、太陽光発電設備で発電された再エネ電力を長期・固定単価で調達する方法です。オフサイトPPAは、需要家への提供価値に応じて大きく「フィジカルPPA」と「バーチャルPPA」の2つに大別されます。フィジカルPPAは再エネ発電所で発電された電力と環境価値をセットで需要家に届ける手法で、バーチャルPPAは電力と環境価値を切り離して考え、環境価値のみを需要家に届ける手法です。3自己託送一般送配電事業者が保有する送配電ネットワークを使用して、工場等に自家用発電設備を保有する需要家が当該発電設備を用いて発電した電気を、別の場所にある当該需要家や当該需要家と密接な関係性を有する者の工場等の需要地に送電する制度のことです。4非化石証書再生可能エネルギーなど非化石電源の「環境価値」を取引するために証書にしたものです。非化石エネルギーからつくられた電気には、電気としての価値以外に、「二酸化炭素を排出しない」という環境価値があると考えることができ、この環境価値があることを証明し、電気とあわせて売買の対象となります。5アグリゲーターライセンス特定卸供給事業を行うにあたり必要な届出のことです。アグリゲーター(特定卸供給事業者)は、英語の「aggregate(「集約する」の意)」を由来とし、発電家が持つエネルギーリソースを束ね、需要家と電力会社の間に立って、電力の需要と供給のバランスコントロールや、各発電家のエネルギーリソースの最大限の活用に取り組む事業者を指します。6環境価値再生可能エネルギーの「エネルギーそのものの価値」に対し、「再生可能エネルギー電源によって生み出されたことによる付加価値」のことを「環境価値」といいます。化石燃料や原子力などの従来のエネルギーと再生可能エネルギーからの電力は、「電気」としては同じですが、再生可能エネルギーの方には電力に加えて先述の環境価値が加わる点が違いです。7FIP制度「フィードインプレミアム(Feed-in Premium)」の略称で、FIT制度(固定価格買取制度(Feed-in Tariff))のように固定価格で買い取るのではなく、再エネ発電事業者が卸市場などで売電したとき、その売電価格に対して一定のプレミアム(補助額)を上乗せすることで再エネ導入を促進するものです。
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