第
第一稀元素化学工業株式会社
EDINET CODE E00806
358億円売上高(FY2026)
6.6%ROE
57.5%自己資本比率
66財務健全性スコア
KEY METRICS
主要財務指標
FY2026の売上高は358億円(前年比+6.3%)。営業利益は35億円(営業利益率9.7%)、当期純利益は25億円。総資産669億円に対し自己資本比率は57.5%、ROEは6.6%。化学の中央値(ROE 6.6%)を上回る水準。営業キャッシュ・フローは52億円の創出、現金及び現金同等物は111億円。
開示値を定型文に流し込んだ自動生成の概況です(LLM不使用)。株価(終値)2,570円2026-09-04
PER24.7倍
PBR1.61倍
配当利回り1.09%
時価総額(概算)590億円
株価はYahoo Financeの公開データによる参考値。PER・PBR・利回りは最新有報のEPS・BPS・配当との組み合わせ計算です。売上高358億円+6.3%
営業利益35億円+52.5%
当期純利益25億円+217.4%
総資産669億円
純資産390億円
営業利益率9.7%
ROE6.6%
自己資本比率57.5%
EPS103.9円
BPS1,592.1円
1株配当28円
配当性向27.0%
従業員数—
INDUSTRY POSITION
業種内のポジション
ROE6.6%中央値 6.6%
営業利益率9.7%中央値 7.0%
自己資本比率57.5%中央値 63.4%
健全性スコア66.0点中央値 66.0点
帯は化学(127社)の下位25%〜上位25%、縦線が中央値、丸が当社の値です。
FINANCIAL HISTORY
業績推移
資産
負債・純資産
| 年度 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | 総資産 | 純資産 | EPS | ROE | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2026 | 358億円 | 35億円 | 33億円 | 25億円 | 669億円 | 390億円 | 103.9 | 6.6% | 57.5% |
| FY2025 | 336億円 | 23億円 | 6億円 | 8億円 | 648億円 | 385億円 | 32.6 | 2.2% | 58.6% |
| FY2024 | 352億円 | 24億円 | 29億円 | 11億円 | 656億円 | 363億円 | 46.9 | 3.2% | 54.5% |
| FY2023 | 357億円 | — | 60億円 | 40億円 | 660億円 | 362億円 | 165.4 | 12.1% | 53.8% |
| FY2022 | 294億円 | 38億円 | 60億円 | 18億円 | 580億円 | 318億円 | 76.2 | 6.0% | 53.7% |
| FY2021 | 235億円 | 20億円 | 21億円 | 12億円 | 563億円 | 308億円 | 50.9 | 4.2% | 53.7% |
| FY2020 | 265億円 | — | 31億円 | 23億円 | 512億円 | 295億円 | 96.9 | 8.4% | 56.6% |
| FY2019 | 275億円 | — | 43億円 | 31億円 | 458億円 | 273億円 | 127.9 | 11.9% | 59.5% |
| FY2018 | 255億円 | — | 44億円 | 30億円 | 355億円 | 247億円 | 122.9 | 12.8% | 69.3% |
| FY2017 | 234億円 | — | 50億円 | 37億円 | 307億円 | 220億円 | 154.4 | 18.4% | 71.5% |
| FY2016 | 233億円 | — | 40億円 | 28億円 | 261億円 | 189億円 | 115.1 | 16.0% | 71.2% |
営業CF52億円
投資CF-15億円
財務CF-10億円
現金及び現金同等物111億円
MAJOR SHAREHOLDERS
大株主
| 順位 | 氏名・名称 | 持株比率 |
|---|---|---|
| 1 | 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 6.5% |
| 2 | 國部 克彦 | 5.0% |
| 3 | 第一稀元素化学工業従業員持株会 | 3.9% |
| 4 | 岩谷産業株式会社 | 3.6% |
| 5 | 井上 剛 | 3.4% |
| 6 | 井上 純子 | 3.4% |
| 7 | 國部 智之 | 2.9% |
| 8 | UBS AG LONDON A/C IPB SEGREGATED CLIENT ACCOUNT(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) | 2.3% |
| 9 | 寺田 忠史 | 1.6% |
| 10 | 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 1.4% |
INTERIM RESULTS
中間期の業績(半期報告書)
| 中間期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 営業利益率 | 自己資本比率 | EPS |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2026中間(〜2025-09-30) | 171億円 | 11億円 | 4億円 | 41百万円 | 6.4% | 57.6% | 1.7 |
| FY2025中間(〜2024-09-30) | 170億円 | 16億円 | 16百万円 | -5億円 | 9.1% | — | -18.5 |
| FY2024中間 | 176億円 | 14億円 | 28億円 | 15億円 | 8.2% | — | 62.9 |
半期報告書「主要な経営指標等の推移」からの抽出値です。中間期の利益は通期の約半分に相当するため、年度データとの単純比較はできません。
HUMAN CAPITAL
人的資本
平均年齢39.3歳
平均年間給与726万円
平均勤続年数14.2年
管理職に占める女性比率7.6%
男女の賃金の差異(全労働者)72.3%
男女の賃金の差異(正規雇用)80.6%
提出会社(単体)ベースの開示値です。
REMUNERATION
役員報酬
| 役員区分 | 報酬等の総額 | 員数 | 1人あたり |
|---|---|---|---|
| 社外取締役 | 32百万円 | 3 | 11百万円 |
| 社外監査役 | 30百万円 | 3 | 10百万円 |
ANNUAL REPORT TEXT
有報本文
事業の内容1,237字
3 【事業の内容】当社グループは、当社と子会社5社及び関連会社3社で構成されており、酸化ジルコニウムを中心としたジルコニウム化合物を製造・販売しております。ジルコニウム化合物の精製には乾式製法(電融法など)と湿式製法の2種類があり、当社グループは両製法の設備を有し、目的に応じて製造方法を選択することができます。また、湿式製法にて鉱石から最終製品までの一貫生産システムを有するメーカーでもあります。当社グループは当社を中心に、高純度酸化ジルコニウム及びジルコニウム化合物を湿式製法にて製造し、関連会社から乾式製法(電融法)により精製した酸化ジルコニウムを購入することで、顧客からの多種多様な要望に対応できる販売体制を整えております。また、その生産技術・複合化技術を活かして、希土類化合物やセシウム化合物等その他元素の化合物についても製造・販売を行っております。ジルコニウム化合物は、この半世紀の間にその優れた物理化学特性が次々と解明され、現在では日常的に使用される多種多様な製品の原料として幅広く利用されております。具体的には撥水性(防水剤)に始まり、高屈折率(光学材料)、高耐熱性(耐火物)、圧電性(着火素子・ブザー・アクチュエーター)、イオン伝導性(酸素センサー)、誘電性(セラミックコンデンサ・電波フィルター)、高強度・高靭性(ファインセラミックス)、強酸性・耐薬品性(工業用触媒)など、ジルコニウム化合物は数多くの特性を持っております。当社グループの事業セグメントは、化学工業製品の製造販売事業の単一セグメントであり、事業部門に分類することが困難なため、特段の注記なき場合は当社グループ総計にて記載しております。なお、当社では用途セグメントとして、「戦略分野-半導体・エレクトロニクス」「戦略分野-エネルギー」「戦略分野-ヘルスケア」「自動車排ガス浄化触媒分野」「基盤分野」の5区分により記載しております。 当社製品の主要な用途 用途セグメント 主な用途戦略分野半導体・エレクトロニクス電子部品電子基板・フェルール光学半導体・積層セラミックコンデンサ・スマートフォンの筐体・イヤフォン、スピーカーのハウジング・ディスプレイ用反射防止フィルム・カメラレンズの屈折率調整・半導体研磨エネルギーエネルギー触媒二次電池SOFC/SOEC水素関連・CO改質触媒、メタネーション触媒・リチウムイオン電池の正極材の添加剤・固体電解質・水電解用部材ヘルスケア生体材料(歯科含む)医療機器抗菌剤・環境・歯科材料・画像診断装置・抗菌剤、吸着剤自動車排ガス浄化触媒分野自動車触媒酸素センサー・三元触媒、GPF、酸化触媒・固体電解質・スパークプラグ基盤分野工業用触媒構造部材耐火物ブレーキ材ブレージング表面処理 ・化学合成触媒・時計、装飾品・連続鋳造用ノズル・ブレーキパッド・アルミ配管ろう付・塗料・製紙用水溶性高分子の架橋剤 当社グループの当該事業における位置付けは次のとおりであります。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等4,906字
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、『世に価値あるものを供給し続けるには、価値ある人生を送るものの手によらねばならぬ。価値ある人生を送るためには、その大半を過ごす職場を価値あるものに創り上げていかねばなるまい。』という経営理念のもと、『稀な元素とともに、「100年企業」へ』をビジョンに掲げ、永続的に成長を続ける企業グループを目指します。 「価値あるもの」とは、社会課題の解決に貢献する独創的で付加価値の高い製品のことです。次に「価値ある人生」とは、自身の夢や理想の実現に向かって成長する公私ともに充実した生き方のことです。そして「価値ある職場」とは、ジルコニウムのトップメーカーの一員であることに誇りを持ち、「キゲンソらしさ」を体現する仲間がいる職場のことです。 (2)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2023年3月期(第67期)から2032年3月期(第76期)までの10年間を対象とする中期経営計画「DK-One Next」を推進しており、2026年3月期(第70期)は前期4カ年(第67期〜第70期)の最終年度にあたります。 前期4カ年においては、主力の自動車排ガス浄化触媒材料において成長の原資を確保しつつ、次世代の事業の柱を早期に育成するため、半導体・エレクトロニクス、エネルギー及びヘルスケア等の戦略分野への経営資源の重点配分を進めてまいりました。あわせて、「100年企業の基盤の確立」を目指し、「新規事業の創出」「収益構造の改革」「革新的なものづくりの実現」「成果を出し続ける組織づくりの実践」「キゲンソらしさの更なる醸成」「サステナビリティへの取り組み」の6つの柱に基づく体質強化を並行して推進してまいりました。 前期4カ年における主な成果としては、第一に、研究開発から事業化までの推進体制を整備し、用途起点での開発及び顧客提案を進めることで、戦略分野における事業展開に向けた開発・営業基盤を構築しました。一方で、これらの取組みを売上の伸長に確実に結び付けることは、引き続き重要な課題として認識しております。第二に、成長投資の前提となる「安定供給」自体を競争力と位置付け、主原料サプライチェーンの強化に取り組んだ結果、2025年7月にベトナム子会社工場が本格稼働し、オキシ塩化ジルコニウム(ZOC)の供給体制の多様化及び特定地域への依存リスクの低減を通じて、供給安定性の向上とコスト競争力の強化が実行段階に入りました。 一方、前期4カ年における課題としては、戦略分野における売上高は伸長したものの、主力の自動車排ガス浄化触媒材料への依存度は依然として高く、事業ポートフォリオの転換という観点では、売上構成比の大きな変化には至りませんでした。この背景には、電動化の進展局面における需要の変動や顧客の在庫調整等により、一部用途において当初想定していた需要の立上がりが後ろ倒しとなったことがあります。また、ベトナム事業については、立上げの遅れや稼働移行期における費用増等により、収益面に影響を及ぼした局面もありました。 これらの成果と課題を踏まえ、2027年3月期(第71期)から2029年3月期(第73期)までの中期においては、戦略分野における売上の伸長を最重要課題として位置付け、重点領域における施策の実行と案件の積み上げを通じて、事業ポートフォリオの転換を着実に進めてまいります。あわせて、前期に整備した開発・事業化体制を売上に確実に結び付けるとともに、2025年7月に本格稼働したベトナム子会社工場の稼働拡大及び安定操業並びに原価低減のさらなる推進を通じて、ベトナム事業の伸長を収益性の改善に接続し、中期における成長加速の土台としてまいります。 (3)目標とする経営指標当社グループは、中期経営計画「DK-One Next」において、持続的な企業価値の向上を実現することを経営の基本方針としております。2027年3月期(第71期)から2029年3月期(第73期)までの中期においては、戦略分野における売上の伸長を最重要課題として位置付け、事業ポートフォリオの転換を着実に進めることで収益基盤の強化を図ってまいります。その先の2030年3月期(第74期)から2032年3月期(第76期)までの後期においては、売上成長の果実を収益性・資本効率の向上に結び付け、ROICスプレッド(ROIC-WACC)の最大化を通じた資本コストを上回る収益の創出を目指してまいります。 目標とする主要な経営指標は以下のとおりであります。 経営目標(連結) 第70期2026年3月期第73期2029年3月期*カッコ内は2025年設定第76期2032年3月期実績目標目標売上高357億円410億円500億円以上営業利益34億円40億円(30億円)75億円以上EBITDA67億円75億円(70億円)105億円以上ROIC4.7%5%(4%)9%以上ROE6.6%6%(5%)11%以上DOE1.9%1.8%以上1.8%以上配当性向27.0%30%30% (注)第73期の営業利益目標は、ベトナム事業における原価低減の進展を踏まえ、従来目標から引き上げております。ただし、当社グループが目指す中期的な企業価値向上は、原価低減のみによって実現するものではなく、戦略分野における売上伸長を伴う事業ポートフォリオ転換が不可欠であると認識しております。 第70期においては、ROIC及びROEが2025年設定の第73期目標水準に到達しましたが、売上高は第73期目標に達しておらず、戦略分野の伸長にも課題が残りました。このため、第73期及び第76期の売上高目標は変更せず、売上成長と収益性改善を一体的に進めてまいります。株主還元については、DOE1.8%を下限とし、業績の改善に応じて配当性向30%を目標とすることで、成長投資と安定的な株主還元の両立を図ってまいります。 (4)優先的に対処すべき課題 当社グループは、中期経営計画の前期4カ年(第67期〜第70期)において戦略分野への経営資源の重点配分と主原料サプライチェーンの複線化を進め、2025年7月にはベトナム子会社工場が本格稼働するなど、次の成長に向けた基盤整備を進めてまいりました。一方で、事業ポートフォリオの転換はなお途上にあり、2027年3月期(第71期)からの中期においては、戦略分野の売上伸長による収益構造の転換を最重要課題として位置付けるとともに、ベトナム事業の安定操業と収益性の改善を通じて成長加速の土台を固めてまいります。この認識のもと、次の課題に優先的に取り組んでまいります。 ①新規事業の創出・戦略分野の開発活動の強化当社グループは、自動車排ガス浄化触媒向け製品への依存度を低減し、収益構造の多様化を図るため、半導体・エレクトロニクス、エネルギー及びヘルスケアの各戦略分野において、用途開発及び顧客基盤の拡大を継続して推進してまいります。中期経営計画の前期4カ年を通じて、用途起点での開発・顧客提案体制を整備し、提案型ビジネスに向けた取り組みを進めてまいりました。一方で、一部用途では市場環境や顧客の投資判断の変化により需要の立上がりが想定を下回ったことに加え、重点市場の選定、顧客開拓及び量産化までの事業化プロセスに改善余地があると認識しております。今後は、対象市場及び重点顧客の見直しに加え、開発テーマごとの事業化可能性、量産化時期及び収益性をより厳格に管理し、戦略分野の売上構成比の引上げに取り組んでまいります。また、レアアースフリー材料の開発については技術基盤の強化という観点から取り組みを進め、素材としての注目度は上がっており、検討いただいている顧客数は増加しております。一方で現時点において具体的な販売計画は未定であり、今後の事業展開に向けた選択肢の一つとして位置付けております。 ②主原料調達のサプライチェーンの強化 当社グループは、主要原料の安定調達を事業継続の根幹と位置付け、サプライチェーンの強化を継続的に推進してまいります。オキシ塩化ジルコニウム(ZOC)については、2025年7月にベトナム子会社工場が本格稼働したことにより、供給体制の多様化が実現し、特定地域への依存リスクの低減と原価低減の推進が実行段階に入りました。一方、イットリウム及び中重希土類については中国による輸出規制の影響が継続しており、調達先の複線化、備蓄水準の見直し及び政府関係機関との連携を通じた安定調達体制の構築に取り組んでまいります。あわせて、原料調達における制約の影響を低減するため、使用原料の多様化や代替技術の検討を中長期的な課題として推進してまいります。また、事業継続計画(BCP)の見直し及び設備保全の推進を通じて、不測の事態における事業継続体制の維持に取り組んでまいります。 ③キャッシュ創出力の強化と収益性の改善 当社グループは、資産効率の改善及び原価低減活動を継続して推進しております。棚卸資産については増加しており、その圧縮は引き続き重要な課題であります。第70期においては、売上高の増加及びベトナム事業における変動費削減の進捗を背景として、ROIC及びROEは第73期目標水準に達しております。あわせて、ベトナム事業に関連する借入残高の圧縮による金利負担の軽減及び為替差損益の管理を重要な財務課題として推進してまいります。今後の中期においては、戦略分野の売上伸長により、ROIC及びROEの持続的な改善を図ってまいります。 ④温室効果ガスの排出削減への対応 当社グループは、温室効果ガスの排出削減目標を設定し、削減ロードマップに基づく取り組みを継続的に推進するとともに、2050年のカーボンニュートラルの実現を目指しております。省エネルギー設備の導入及び運転条件の最適化によるScope1排出量の削減を継続するとともに、ベトナム子会社工場においてはバイオマス(もみ殻)由来の熱源を生産に活用しております。Scope2については各生産拠点における再生可能エネルギーの導入拡大を推進し、Scope3については第70期においてサプライチェーン全体の排出量算定に着手しており、次期以降の削減ロードマップの策定・開示に向けた取り組みを進めております。あわせて、炭素価格の導入・強化、排出規制の強化及び顧客の脱炭素化要請といった移行リスクへの対応を重要課題として認識し、環境規制の動向を継続的に注視しながら必要な対応を機動的に講じてまいります。 ⑤多様な人材が活躍できる基盤づくり 当社グループは、事業ポートフォリオの転換及びベトナム事業の安定稼働の実現に向けて、経営課題の解決に直結する人的資本戦略の再構築に取り組んでおります。多様性については、性別や国籍にとどまらず、知識・経験・視座を含む広い定義のもと、環境変化への対応力と成長機会を捉える経営能力の強化として位置付けております。この認識のもと、人事制度全般の見直しを進めるとともに、人材開発投資を拡充し、全従業員の能力開発に努めてまいります。また、ベトナム子会社を含む海外拠点における現地人材の育成にも継続して取り組んでまいります。 ⑥成長を続けるための組織力強化と人材育成 当社グループは、前期4カ年を通じて新任管理職育成プログラムをはじめとする教育体制を整備し、管理職の実践力の向上に取り組んでまいりました。今後の中期においては、経営課題の解決を担うマネジメント人材の育成を強化するとともに、高度な専門性を有する人材の確保・育成を推進してまいります。また、開発・製造・営業が一体となって目標をやり切る組織力の強化に向け、戦略の優先順位の明確化と定期的な進捗レビューによる実行サイクルの確立及び組織横断的な連携体制の強化に取り組んでまいります。
事業等のリスク3,591字
3 【事業等のリスク】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (ベトナム事業について)当社グループは、ジルコニウム化合物の安定調達体制の強化を目的として、ベトナム現地法人における生産体制の整備を進めております。立上げ初期に比べ、製造条件の整備及び変動費の低減は進展しておりますが、長期安定稼働の定着に向けては、設備の損耗に応じた適切な保全対応や、現地従業員に対する継続的な教育・技能向上が必要となります。これらの対応が計画どおりに進まない場合には、生産効率の低下、追加的な費用の発生又は供給面への影響等により、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼすおそれがあります。 当社グループは、設備保全の強化、操業状況の継続的なモニタリング及び現地人材の育成を通じて、安定稼働の定着と収益性の維持向上に努めております。 (戦略分野の進展について)当社グループは、特定用途向け製品への依存度の低減と収益構造の多様化を図るため、半導体・エレクトロニクス、エネルギー及びヘルスケアの各分野を戦略分野として取り組みを進めております。当期においては、戦略分野全体の売上高は前年に比べ増加したものの、分野別には進捗に差がみられ、売上構成比の面でも大きな変化には至っておりません。このため、戦略分野における用途開発、量産案件の立上げ又は顧客基盤の拡大が計画どおりに進まない場合には、事業ポートフォリオの転換が想定どおり進まず、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼすおそれがあります。 当社グループは、開発・製造・営業の連携強化に加え、新規事業創出機能を通じて、顧客要望に基づく製品開発のみならず、自社の戦略的判断に基づく事業機会の探索及び事業化の推進を強化することにより、戦略分野の拡大と収益構造の転換に取り組んでおります。 (為替変動について)当社グループは、外貨建ての資産及び負債ならびにグループ内貸付等を有しており、為替相場の変動により、貸借対照表上の為替差損益が発生する可能性があります。特に、ベトナム事業に関連する資金取引については、ドル円相場に加え、ドルとベトナムドンとの為替変動の影響も受けることから、親会社及びベトナム子会社の双方において為替差損が生じる可能性があります。また、ベトナム事業に関連する借入残高が相応の水準にあることから、金利上昇局面においては金融費用が増加し、当社グループの経常利益を圧迫するおそれがあります。これらの影響が継続又は拡大した場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに重要な影響を及ぼすおそれがあります。 当社グループは、為替予約その他の対応策を講じ、為替変動による影響の抑制に努めておりますが、対応コスト等を踏まえると、すべてのリスクを回避することは困難であり、一定のリスクは残存します。このため、ベトナム事業の安定稼働及び収益性の向上を通じて借入依存度の低減を図ることが、当該リスクに対する重要な対応策であると認識しております。 (情報セキュリティについて)当社グループは、事業活動を通じて技術情報、営業情報、個人情報その他の重要情報を保有するとともに、情報システムを活用して事業運営を行っております。近年は、AI活用やクラウド利用の拡大等を背景として、サイバー攻撃の件数及び手法の高度化・巧妙化が進んでおり、情報漏えい、改ざん、消失又はシステム停止等が生じる可能性があります。また、内部不正又は委託先管理の不備等により、サイバー攻撃以外を起因とする情報漏えい等が発生する可能性もあります。これらの事象が顕在化し、被害が拡大した場合には、生産、受発注、物流その他の事業活動の停滞、復旧費用の発生、損害賠償責任又は社会的信用の低下等を通じて、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに重要な影響を及ぼすおそれがあります。 当社グループは、情報セキュリティを重要な経営課題の一つと認識し、技術的対策の強化、各種規程及びマニュアルの整備、従業員に対する教育及び訓練、外部脅威動向の把握ならびにインシデント発生時の情報連携及び初動対応体制の整備を通じて、情報資産の保護及び情報セキュリティ水準の維持・向上に努めております。 (気候変動及び環境規制について)当社グループは、気候変動への対応及び環境負荷の低減を重要な経営課題の一つと認識しております。各国・地域における温室効果ガス排出規制、排出量取引制度、炭素価格の導入又は強化、環境報告義務の拡充その他の環境規制の強化が進行した場合には、エネルギー調達コストの上昇、省エネルギー投資、再生可能エネルギー調達又は設備更新等の追加的な対応が必要となる可能性があります。また、顧客における脱炭素化要請の高まりに十分に対応できない場合には、競争力の低下を招く可能性があります。これらの状況が継続又は拡大した場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼすおそれがあります。 当社グループは、温室効果ガス排出量の把握及び削減ロードマップの推進、継続的な省エネルギー活動、エネルギー効率化、再生可能エネルギーの活用ならびに各国・地域の環境規制に関する情報収集を通じて、気候変動及び環境規制に伴うリスクの低減に努めております。 (原料の仕入れについて)当社グループの事業に必要な原料の多くは海外からの調達に依存しており、原料の種類によっては供給地域又は供給者が限定されております。オキシ塩化ジルコニウム(ZOC)については、中国及びベトナム現地法人VRECの2拠点から調達する体制を整備しており、一定の供給リスク分散を図っておりますが、イットリウム及び中重希土類については、産出国が中国に偏在し、輸出規制の影響も継続していることから、これらを使用する製品の安定供給に支障が生じる可能性があります。前記の状況が継続し、必要量の確保が困難となった場合には、当該原料を使用する製品の供給制約又は販売数量の減少が生じ、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに重要な影響を及ぼすおそれがあります。 当社グループは、調達先の複線化、在庫水準の適切な管理、供給動向に関する情報収集の強化等を通じて、重要原料の安定確保と供給リスクの低減に努めております。 (海外事業活動におけるカントリーリスクの影響について)当社グループは、日本及びベトナムに製造拠点を有し、中国、タイ、米国等にも販売拠点を展開しております。また、売上高は日本以外の地域にも一定程度分散しており、海外の政治・経済・通商環境の変化が事業活動に影響を及ぼし得る事業構造にあります。このため、海外事業活動においては、各国・地域における政情不安、貿易摩擦、通商制約、法規制・制度変更、輸出入規制の強化、米中対立の長期化その他の地政学的要因により、原材料調達、生産活動、物流、販売又は顧客対応等に支障が生じる可能性があります。特に、当社グループにおいては、原材料調達及びベトナム事業の安定稼働が重要な経営課題となっており、これらに対する国・地域要因の変化が顕在化した場合には、供給制約、調達コストの上昇、納期遅延又は販売機会の逸失等を通じて、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに重要な影響を及ぼすおそれがあります。 当社グループは、各国・地域に関する情報収集及び社内共有の強化に加え、サプライチェーンの見直し及び再構築、規制対応力の向上ならびに必要に応じた調達・販売体制の見直しを進めることにより、当該リスクの低減に努めております。今後も、事業環境の変化を注視し、その影響の最小化を図ってまいります。 (自然災害・事故災害による影響について)当社グループは、日本及びベトナムに製造拠点を有し、国内外に販売・物流拠点を展開しております。このため、地震、台風、洪水、停電その他の自然災害や、火災、爆発、漏えい、設備故障その他の事故災害が発生した場合には、原材料の受入れ、生産活動、保管、物流又は顧客への製品供給に支障が生じる可能性があります。特に、製造拠点又は物流機能に重大な被害が発生した場合には、操業停止、供給遅延、代替輸送又は復旧対応費用の発生等を通じて、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼすおそれがあります。 当社グループは、拠点分散、保険付保、BCPの策定及び見直しに加え、国内外拠点への在庫配置による供給継続体制の強化、設備保全ならびに安全衛生活動の推進を通じて、自然災害及び事故災害に伴うリスクの低減に努めております。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析7,341字
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)に関する概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度の売上高は35,751百万円(前期比6.3%増、2026年2月12日公表の業績予想35,300百万円に対する達成率101.3%)となり、販売数量は、前期比2.8%増となりました。営業利益は、人的投資に伴う費用や研究開発費の増加、新基幹システム稼働に関連する費用が増加したものの、売上高の増加に加え、原料市況の影響を受けた高額在庫による利益圧迫要因が解消したこと、ベトナム子会社の本格稼働に伴う費用負担が減少したこと等により、3,479百万円(前期比52.4%増、業績予想3,200百万円に対する達成率108.7%)となりました。経常利益は、ベトナム子会社への貸付金、それに相対するベトナム子会社の借入金等の外貨建資産に起因する為替差損益の影響により、3,255百万円(前期比414.8%増、業績予想2,400百万円に対する達成率135.6%)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、2,514百万円(前期比217.4%増、業績予想1,700百万円に対する達成率147.9%)となりました。 分野別の販売状況は次のとおりです。 戦略分野(半導体・エレクトロニクス) 半導体用途は、市場全体の好調さを背景に、装置関連が堅調に推移しました。一方、研磨材関連については、SiCウエハ向け材料において、安価な中国製SiCウエハの市場流入が拡大したことにより、SiCウエハ向け研磨材における当社材料のサプライチェーン上の位置付けが変わりました。その結果、当社材料の販売減少が継続し、売上高は前期比25.3%の減収となりました。 電子部品用途は、スマートフォン等をはじめとする電子デバイス需要の拡大を背景に、コンデンサ向けが堅調に推移し、売上高は前期比16.1%の増収となりました。 これらの結果、半導体・エレクトロニクス分野における当連結会計年度の売上高は1,618百万円(前期比8.1%減、業績予想1,600百万円に対する達成率101.1%)となりました。 戦略分野(エネルギー) 二次電池用途では、車載電池向けにおいて、一部メーカーで特定国からの材料供給を回避する地政学リスク対応の動きが見られました。他方で、中国外における車載電池需要の減少の影響を受け、売上高は前期比2.7%の減収となりました。 一方、SOFC(固体酸化物燃料電池)用途では、AI市場の成長を背景に、データセンターにおいて高効率かつ安定的な電力供給が可能な電源としての評価が高まっております。加えて、特定国サプライチェーンの混乱を背景に当社製品の需要が高まったことから、売上高は前期比35.5%の増収となりました。 これらの結果、エネルギー分野における当連結会計年度の売上高は1,686百万円(前期比20.8%増、業績予想1,700百万円に対する達成率99.2%)となりました。 戦略分野(ヘルスケア) 生体材料用途は、主要顧客での当社品への切り替え遅延が長期化しているものの、一部顧客での在庫消化が完了し、需要の回復が見られた影響により、前四半期比30.8%の増収、前期比9.1%の増収となりました。 これらの結果、ヘルスケア分野における当連結会計年度の売上高は2,151百万円(前期比8.4%増、業績予想2,150百万円に対する達成率100.0%)となりました。 自動車排ガス浄化触媒分野 自動車触媒用途は、内燃機関搭載車の販売台数に減少傾向が見られるものの、EV化の進展が想定より鈍化する中で、一部に内燃機関への回帰の動きが見られ、減少速度は想定よりも緩やかなものとなりました。加えて、年々強化される排ガス規制を背景にハイブリッド車需要が堅調に推移したことに加え、特定国からの材料供給に依存しない地政学リスク回避の動きもあり、販売数量は前期比7.7%の増加となりました。 これらの結果、自動車排ガス浄化触媒分野における当連結会計年度の売上高は22,424百万円(前期比7.7%増、業績予想22,300百万円に対する達成率100.6%)となりました。 基盤分野 ブレーキ用途は、原料価格の高騰に伴う販売単価の上昇により、売上高は前期比14.8%の増収となりました。 耐火物用途は、価格面から需要が低下していたものの、地政学リスクとのバランスを見直す動きを受けて一部で需要の回復が見られた一方、中国メーカーのシェア拡大の影響を受け、売上高は前期比8.1%の減収となりました。 これらの結果、基盤分野における当連結会計年度の売上高は7,870百万円(前期比2.4%増、業績予想7,550百万円に対する達成率104.2%)となりました。 当連結会計年度の財政状態の概要及びその分析等は次のとおりであります。 当連結会計年度末における総資産は66,898百万円で、前連結会計年度末に比べ2,143百万円増加しました。これは主に、現金及び預金の増加(2,218百万円)、製品の増加(1,532百万円)、仕掛品の増加(920百万円)、有形固定資産の減少(2,030百万円)によるものです。 当連結会計年度末における負債は27,876百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,605百万円増加しました。これは主に、短期借入金の増加(1,900百万円)、支払手形及び買掛金の増加(770百万円)、未払法人税等の増加(458百万円)、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金含む)の減少(1,692百万円)によるものです。 当連結会計年度末における純資産は39,021百万円で、前連結会計年度末に比べ538百万円増加しました。これは主に、利益剰余金の増加(1,832百万円)、為替換算調整勘定の減少(1,328百万円)によるものです。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動の結果、得られた資金は5,157百万円(前期比1,659百万円増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3,437百万円、減価償却費3,317百万円、棚卸資産の増加額2,037百万円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動の結果、使用した資金は1,482百万円(前期比931百万円増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,741百万円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動の結果、使用した資金は986百万円(前期比2,538百万円減)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出5,188百万円、長期借入れによる収入3,300百万円によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の状況 a. 生産実績生産実績を単一セグメント内の区分に示すと、次のとおりであります。 区分当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前期比(%)化学品事業(百万円)21,644107.1 合計(百万円)21,644107.1 (注) 1.生産金額は実際原価に基づいて算出しております。2.同一品目であっても複数の用途に用いられることがありますので、生産実績については用途別に示すことが困難なため、表示しておりません。 b. 受注の状況当社グループは主に見込生産を行っているため、記載を省略しています。 c. 販売実績販売実績を単一セグメント内の区分に示すと、次のとおりであります。 区分当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前期比(%)化学品事業(百万円)35,751106.3 合計(百万円)35,751106.3 当社グループは単一セグメントであるため、用途別に表示しております。 用途別当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前期比(%)戦略分野 半導体・エレクトロニクス(百万円)1,618△8.1 エネルギー(百万円)1,68620.8 ヘルスケア(百万円)2,1518.4自動車排ガス浄化触媒(百万円)22,4247.7基盤分野(百万円)7,8702.4合計(百万円)35,7516.3 (注) 1.戦略分野にはその他の金額0百万円がありますが、金額が少額であることから、上記表では表示しておりません。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売割合で10%以上の相手先はありません。3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における世界経済は、米国第二次トランプ政権による相互関税の発動をはじめとする通商政策の転換が国際的なサプライチェーンや貿易構造に大きな影響を与え、不確実性が一段と高まりました。中国経済は内需の減速が続くなか、新エネルギー車(NEV)の販売比率が50%に迫る水準まで拡大し、自動車産業の構造変化が一層加速しました。また、中国による希土類関連の輸出規制が継続し、重要原料の安定調達に対する懸念が高まりました。日本経済では、賃上げの広がりと価格転嫁の進展を背景にインフレ経済への移行が進む一方、日本銀行による政策金利の引き上げが継続し、為替相場は円安ドル高方向で推移しました。当社グループにおきましては、戦略分野は、エネルギー用途においてSOFC(固体酸化物燃料電池)関連の需要回復を背景に増収となったものの、二次電池用途においては市場環境の変化により計画を下回りました。半導体・エレクトロニクス用途では、SiCウエハのサプライチェーン構造変化により研磨材関連の需要が減少した一方、電子部品用途は堅調に推移しました。ヘルスケア用途は生体材料を中心に安定的に推移しました。これらの結果、戦略分野全体の売上高は前年に比べ増加したものの、売上構成比の面では大きな変化には至りませんでした。自動車排ガス浄化触媒分野においては、販売数量の増加及び販売単価の上昇により増収となりました。当社グループは、中長期的な企業価値の向上を目指し、2023年3月期から2032年3月期までを対象とする中期経営計画「DK-One Next」を推進しており、当連結会計年度は本計画の前期(第67期~第70期)の最終年度にあたります。前期4カ年においては、主力の自動車排ガス浄化触媒材料において成長の原資を確保しつつ、半導体・エレクトロニクス、エネルギー及びヘルスケア等の戦略分野への経営資源の重点配分を進めてまいりました。主な成果としては、第一に、研究開発から事業化までの推進体制を整備し、用途起点での開発及び顧客提案を進めることで、戦略分野における開発・営業基盤を構築したこと、第二に、主原料サプライチェーンの複線化に取り組んだ結果、2025年7月にベトナム子会社工場が本格稼働し、供給安定性の向上とコスト競争力の強化が実行段階に入ったことが挙げられます。一方、課題としては、戦略分野における売上高は伸長したものの、事業ポートフォリオの転換という観点では売上構成比の大きな変化には至らなかったこと、また、二次電池用途における需要構造の変化への対応が遅れたことを認識しております。これらの成果と課題を踏まえ、2027年3月期(第71期)から2029年3月期(第73期)までの中期においては、戦略分野における売上の伸長を最重要課題として位置付け、重点領域における施策の実行と案件の積み上げを通じて、事業ポートフォリオの転換を着実に進めてまいります。あわせて、ベトナム子会社工場の稼働拡大及び安定操業ならびに原価低減の更なる推進を通じて、収益性の改善を図ってまいります。なお、第73期の営業利益目標は、ベトナム事業における原価低減の進展が当初想定を上回ったことを反映し、引き上げております。ただし、当該目標は原価低減のみによって達成し得る水準ではなく、戦略分野における売上の伸長を不可欠な前提としております。第70期においては、売上高の増加及びベトナム事業における変動費削減の進捗を背景として、ROIC及びROEは第73期目標水準に達しております。一方、売上高については戦略分野における伸長が計画を下回って推移したことから、第73期目標(410億円)には達しておりません。当社グループは、利益水準の改善は評価しつつも、事業ポートフォリオの転換を伴う売上成長の実現こそが中期の本質的な目標であると認識しており、第73期・第76期の売上高目標は変更いたしません。第71期以降の中期においては、戦略分野の売上伸長を最優先に取り組み、売上の伸長と収益性の改善を一体的に実現することを目指してまいります。本計画では、経営指標としてROE及びROICを、株主還元の下限としてDOEを採用しております。当社グループの株主資本コストは7~8%程度と認識しており、2032年3月期(第76期)にはROE11%以上、ROIC9%以上の達成を通じて、資本コストを上回る収益の創出を目指してまいります。なお、株主還元については、為替変動等の外部環境の影響が生じた局面においても安定的な配当水準を維持することを基本方針としており、DOE1.8%をその下限として設定しております。業績の改善に伴い、配当性向30%を目標として株主還元の充実を図るとともに、自己資本比率40~60%を財務健全性の目安として、成長投資と株主還元の両立を図ってまいります。キャッシュアロケーションにおいては、2026年3月期から2032年3月期までの期間において、累計356億円程度の営業キャッシュ・フローを見込んでおり、これを原資として、戦略分野増産投資76億円、研究開発投資80億円、基盤投資70億円、M&Aを含む成長投資65億円、株主還元66億円へ配分する方針です。適切なハードルレートを設定し、個別案件ごとに採算性や戦略的意義を精査のうえ投資判断を行うことで、資本効率と財務健全性の両立を図ってまいります。また、当社は「新規事業の創出」「収益構造の改革」「革新的なものづくりの実現」「成果を出し続ける組織づくりの実践」「キゲンソらしさの更なる醸成」「サステナビリティへの取り組み」の6つの柱を掲げ、それぞれの活動に対してKPIを設定し、ガバナンス体制のもとで継続的なモニタリングを行っております。これらの取り組みを通じて、変化に対応できる強固な経営基盤を構築し、中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。 経営成績及び財政状態の状況並びに用途別の販売概要に関する認識及び分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社グループの資金の主な源泉は、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入によるものであります。一方、主な資金需要は、販売製品の原材料費にかかわる運転資金、及び工場設備、研究開発拠点の整備ならびに新規事業関連に係る投資資金であります。短期運転資金は、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資及び長期運転資金は、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本として、それぞれ資金を調達しております。当連結会計年度末においては、棚卸資産の残高は増加しましたが、税金等調整前当期純利益の増加や減価償却費等により、現金及び預金の残高が増加しました。当社グループは、製販及び資金の一元管理を通じて資産効率の向上を図っております。更に、収益力の向上を目的として、戦略分野や研究開発への投資等を総合的に勘案しながら推進するとともに、安定配当、成長に応じた株主還元の実現を目指して、DOE(株主資本配当率)1.8%以上、配当性向30%を目安として持続的な利益還元を行ってまいります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。連結財務諸表の作成に際し、当連結会計年度末日における資産・負債の報告数値及び当連結会計年度における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、過去の実績や当社グループを取り巻く環境等に応じて合理的と考えられる方法により計上しておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
セグメント情報1,166字
(セグメント情報等)【セグメント情報】当社グループは、化学工業製品の製造販売事業の単一セグメントであるため、記載を省略しています。 【関連情報】前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 1.製品及びサービスごとの情報単一の製品区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。 2.地域ごとの情報 (1) 売上高 (単位:百万円) 日本北米欧州東アジアグローバルサウス及び中央アジア合計15,3825,9543,9564,9943,35333,641 (注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。2.北米及び東アジアへの売上高には、連結損益計算書の売上高の10%以上を占めるアメリカの売上高4,031百万円、中国の売上高3,586百万円が含まれております。 (2) 有形固定資産 (単位:百万円) 日本ベトナムアジアアメリカ合計14,08212,731101126,837 3.主要な顧客ごとの情報 外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がいないため、記載はありません。 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 1.製品及びサービスごとの情報単一の製品区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。 2.地域ごとの情報 (1) 売上高 (単位:百万円) 日本北米欧州東アジアグローバルサウス及び中央アジア合計15,6526,5264,7614,8843,92635,751 (注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。2.北米及び東アジアへの売上高には、連結損益計算書の売上高の10%以上を占めるアメリカの売上高4,415百万円、中国の売上高3,695百万円が含まれております。 (2) 有形固定資産 (単位:百万円) 日本ベトナムアジアアメリカ合計13,19411,5985724,806 3.主要な顧客ごとの情報 外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がいないため、記載はありません。 【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当社グループは、化学工業製品の製造販売事業の単一セグメントであるため、記載を省略しています。 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)該当事項はありません。 【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】該当事項はありません。 【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】該当事項はありません。
サステナビリティに関する考え方及び取組5,887字
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。当社グループは経営理念に基づき、以下の5つの実践を通じて、持続可能な社会を実現し企業価値を向上します。 ・イノベーションにより、社会課題の解決に貢献する製品を創出します。 ・環境に配慮した製品設計や資源の有効活用により、消費エネルギーを削減します。 ・サプライチェーンも含めた人権尊重を推進します。 ・多様な人材が活躍できる職場環境や働き方の制度を整えます。 ・社会から信頼される企業であり続けるために、コーポレート・ガバナンスをさらに強化します。 (1) サステナビリティへの対応 a. ガバナンス当社グループは、サステナビリティ推進部(注)が管掌役員のもと、計画を立案し、経営会議で協議後、取締役会で決定しています。また、取締役会は、サステナビリティ推進部から定期的に進捗状況の報告を受け、達成状況を確認しています。サステナビリティ推進部は各部門の進捗状況を把握し、課題や問題等について関係者と協議の上、活動を進めています。 (注)2026年4月1日付で、「サステナビリティ推進部」は「サステナビリティ統括部」に改称し、所属本部を経営本部から管理本部へ変更しております(以下同様)。 b. 戦略当社グループは、サステナビリティに関する全社的に重要な項目(課題)を経営における重要な課題の一つと位置付けています。その中でも、特に重点的に取り組む領域を中期経営計画「DK-One Next」の6つの柱の「成果を出し続ける組織づくりの実践」「キゲンソらしさの更なる醸成」「サステナビリティへの取り組み」に設定しています。 c. リスク管理サステナビリティ推進部は、グループ全体のリスク項目を網羅的に抽出、評価し重要リスク項目を選定しています。重要リスク項目については対応状況を確認し、新たな対応が必要な場合は担当部門に対策の実行を指示しています。サステナビリティ推進部における検討結果については経営会議に報告しています。また社長執行役員の直轄組織としてリスク管理担当執行役員を責任者とするリスク管理委員会を設置し、事業年度ごとにグループ全体のリスク項目の再抽出及び評価を定期的に実施し、設定された重要なリスク項目の審査、事業上のリスクや対処すべき課題について取締役会に報告しています。 d. 指標と目標当社グループは、サステナビリティに関する課題の解決に向け、中期経営計画「DK-One Next」にて取り組みを進めています。 (2) 気候変動への対応 当社グループは、気候変動への対応は企業の社会的な重要課題と認識し、温室効果ガス、特にCO2の排出量削減等に積極的に取り組んでいます。 気候変動は、CO2等の排出規制に伴い炭素税の賦課等の導入、原材料の購入や製品の供給に係るコストの上昇、生産活動の中断といったリスクをもたらします。その一方、社会に新しいニーズを生み、当社グループとして新たな価値を創出する機会でもあると認識しています。そのため、当社グループは生産活動におけるエネルギー効率向上、環境負荷が少ない生産方式の検討、サプライチェーンを通じた排出量削減等に取り組むことでリスク軽減に努めながら、革新的な技術やソリューションを生み出し、新しい領域に事業を拡大する機会であると考えています。 以下において、気候変動関連の財務情報開示に関するタスクフォース(TCFD)が推奨するフレームワークを活用し、気候変動がもたらすリスクと機会及びそれぞれに対する取り組みについて説明します。 a. ガバナンス気候変動に関するガバナンスは、サステナビリティ全般に関するガバナンスに組み込まれています。詳細については「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) サステナビリティへの対応 a ガバナンス」を参照ください。 b. 戦略シナリオ分析にあたっては、複数の気候変動に係る科学的シナリオ(国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のSSP2-4.5 (AR6)やRCP4.5やRCP6.0/RCP8.5 (AR5)、国際エネルギー機関(IEA)のNZE(Net Zero Emission by 2050 Scenario)やSTEPS(Stated Policies Scenario)、日本の環境省/気象庁の21世紀末における日本の気候のRCP2.6)等から当社グループの事業を取り巻く将来像を想定し、リスクと機会の両面からインパクト分析を行い、対策を立案しました。脱炭素化による社会変化が当社グループの事業に影響を及ぼしていく1.5℃シナリオにおいて、脱炭素経済への移行に伴い需要が高まる業界にてジルコニウムが必要とされ、ビジネスの機会が拡大すると考えています。しかしながら、脱炭素の過程で内燃機関搭載車の生産台数減少に伴う自動車排ガス浄化触媒や酸素センサーの需要減少、各国政府・自治体等によるカーボンプライシングの導入・強化、原材料の需要増加に伴う輸出規制が強化されるなど、環境コンプライアンスが強化される可能性があります。これらリスクに対し、対応策の検討を進めます。また、気候変動による自然災害が激甚化し当社グループに影響を及ぼしていく4℃シナリオにおいても、独立した電気エネルギー需給体制が見直され、燃料電池や次世代二次電池の材料需要増加によって、ビジネスの機会が拡大すると考えています。しかしながら、豪雨・高潮・強風による製造設備の冠水や破壊、水害によるサプライチェーン寸断等の発生による生産停止等の可能性があります。これらリスクの対応策は、生産拠点毎のBCPの中で検討を進めます。 ・1.5℃シナリオ項 目環境変化想定される状況主な対策移行リスク内燃機関搭載車の生産減少による自動車排ガス浄化触媒の需要減少・ジルコニウムの主な用途である内燃機関搭載車の生産台数減少に伴う自動車排ガス浄化触媒、酸素センサーの需要減少による売上減少につながる可能性がある。・内燃機関搭載車に代わる電気自動車等に関連する電池材料、水素関連材料等の供給体制構築を検討する。カーボンプライシング導入によるコスト増・各国政府、自治体等によるカーボンプライシングの導入、強化によりコスト増の可能性がある。・CO2排出量(Scope1とScope2)を把握し、削減目標に向けた計画を立案する。・各国の環境規制に関する情報を収集し、対策を検討する。物理リスク豪雨、高潮、強風による製造設備の冠水・破壊、水害によるサプライチェーン寸断や生産停止、販売機会喪失拡大・豪雨、高潮、強風による製造設備の冠水・破壊、水害に伴うサプライチェーン寸断による生産停止の可能性がある。・輸送船舶、外部倉庫、工場等の被災や従業員が出社できなくなることによる生産停止により、顧客へ製品を納入できないことから生ずる販売機会喪失の可能性がある。・気候変動を考慮したBCPの再策定並びに定期的な見直しを実施する。事業機会電気自動車の需要増加や低炭素、脱炭素関連製品の需要増加・脱炭素経済への移行に伴い需要が高まる分野において、ジルコニウムが必要とされ、売上が増加する可能性がある。・電気自動車、水素関連など脱炭素化技術への研究開発投資を検討する。リソースの効率化・エネルギーの効率利用によるコスト削減の可能性がある。・エネルギー消費を把握し、省エネへの計画を立案する。 ・4℃シナリオ項 目環境変化想定される状況主な対策移行リスクカーボンプライシング導入によるコスト増・各国政府、自治体等によるカーボンプライシングの導入、強化によりコスト増の可能性がある。・各国の環境規制に関する情報を収集し、対策を検討する。物理リスク豪雨、高潮、強風による製造設備の冠水・破壊、水害によるサプライチェーン寸断や生産停止、販売機会喪失拡大・豪雨、高潮、強風による製造設備の冠水・破壊、水害に伴うサプライチェーン寸断による生産停止の可能性がある。・輸送船舶、外部倉庫、工場等の被災や従業員が出社できなくなることによる生産停止により、顧客へ製品を納入できないことから生ずる販売機会喪失の可能性がある。・気候変動を考慮したBCPの再策定並びに定期的な見直しを実施する。事業機会発電・蓄電需要の増加・異常気象による自然災害の増加や被害が甚大化する場合、独立した電気エネルギー需給体制が見直され、燃料電池材料や次世代二次電池材料の需要増加に伴い、売上高が増加する可能性がある。・ジルコニウム化合物の市場ニーズを見極め、研究開発投資を検討する。 c. リスク管理気候変動に関するリスク管理は、サステナビリティ全般に関するリスク管理に組み込まれています。詳細については「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) サステナビリティへの対応 c リスク管理」を参照ください。 d. 指標と目標2050年までにCO2排出量を実質ゼロ(カーボンニュートラル)にする「脱炭素社会」を実現するため、2030年までにCO2排出量(Scope1+2)を2018年3月期比で20%以上削減します。削減策としては、継続的な現場の改善活動に加え、ものづくり革新によるエネルギー効率化、太陽光発電による創エネなど、当社グループの事業活動に伴う排出量の削減を推進します。また必要に応じて、再生可能エネルギーやカーボンクレジットなどの調達も活用します。 (3) 人的資本の取組 当社グループは、「稀な元素とともに、『100年企業』へ」というビジョンのもと、人材を最も重要な経営資源と位置付け、人的資本への投資を通じて中長期的な企業価値の向上を目指しています。人的資本経営においては、経営理念・行動規範を基軸とし、その理解・体現を通じた人材の育成と活躍の促進、及び将来の経営を担う後継人材の計画的な育成を基本的な考え方としています。この方針のもと、以下の取り組みを推進しています。1.経営理念・行動規範に基づく行動・判断基準の共有を図り、主体的な挑戦と価値創出につながる行動の定着を進めています。2.人材育成の推進:能力開発及び成長機会の提供を通じ、自律的なキャリア形成を支援するとともに、成果に加え価値観に基づく行動を重視した育成を行っています。3.後継人材の育成:価値観を体現する人材の中から、将来の経営を担う人材を計画的に育成し、特に経営層については体系的な後継者育成を行っています。4.多様な人材の活躍推進:多様な価値観や経験を有する人材の活躍を促進し、その能力発揮を通じた価値創出を図っています。5.組織風土の醸成:意識改革及び行動変容を通じて、挑戦を促進する組織風土の醸成に取り組んでいます。6.人材活躍を支える環境整備:役割・成果に基づく評価・報酬制度の運用、多様な働き方の実現、ならびに健康かつ安全な職場環境の整備を行っています。 当社グループは、これらの取り組みを通じて人的資本の価値向上を図り、その成果を持続的な企業価値の向上へとつなげてまいります。 a. ガバナンス人的資本に関するガバナンスは、サステナビリティ全般に関するガバナンスに組み込まれています。詳細については「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) サステナビリティへの対応 a ガバナンス」を参照ください。 b. 戦略当社グループは100年企業への飛躍を遂げるために、果敢に挑戦して事業を拡大させる人材及び次世代を担う人材が最も重要と考え、これら人材の育成に積極的に投資します。当社グループの社風として、フラットでフランクに話ができる関係が良い面としてあげられます。その中で、従業員が主体的に行動し、チャレンジを促進する風土を作っていく必要があると考えます。人事評価では、役割、成果が報酬・処遇に反映される制度、運用ルールの制定に取り組んでいます。また人材の多様性については、女性活躍の推進、育児・介護などとの両立支援制度を充実させます。加えて、今後60歳以上の従業員の比率が増加していく中で、どのように活躍してもらうかが会社、個人の両者にとって重要になってくるため、現行制度を改定し、多様な働き方が選択できる制度づくりに取り組みます。さらに、心身ともに健康で安全な職場環境をつくることは、従業員にとっても大切なことであり、生産性の向上にもつながるものと考えます。当社グループはすべての役職員の安全意識を高めて、労働災害予防に取り組みます。またメンタルヘルス不調による休職は、本人や職場への負担が大きいため、当社グループはすべての役職員のメンタルヘルスに関する意識を高め、メンタルヘルス不調の予防に注力します。これらの課題と向き合い、「100年企業」への飛躍を目指すため、当社グループは今後も重要なサステナビリティ戦略の一つとして人的資本に基づく経営に取り組みます。 c. リスク管理人的資本に関するリスク管理は、サステナビリティ全般に関するリスク管理に組み込まれています。詳細については「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) サステナビリティへの対応 c リスク管理」を参照ください。 d. 指標と目標社会から見て重要度の高いサステナビリティ課題取り組むべき柱(マテリアリティ)活動テーマ指標と目標(2032年3月期)経営戦略と整合した人的資本の開発成果を出し続ける組織づくりの実践・持続的な成長を支える組織構造・制度及び文化の変革・付加価値労働生産性(2025年3月期比40%高める)キゲンソらしさの更なる醸成・チャレンジ精神をグループ全体へ浸透・挑戦やチャレンジに肯定的な従業員の比率安全衛生の強化及び健康増進成果を出し続ける組織づくりの実践・心身ともに健康で安全な職場づくり・安全文化成熟度(2025年3月期の「反応型」から「相互啓発型」に到達する)サステナビリティ経営の推進サステナビリティへの取り組み・人権デューディリジェンスの実施 ・ダイバーシティの尊重及び活用・サプライチェーン上の人権侵害件数(サプライチェーン上に児童労働及び強制労働がないことを確認する)・女性管理職比率(経営管理職の女性比率を15%以上にする)
コーポレート・ガバナンスの概要5,380字
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社グループは、企業がその存在価値を認められ成長を続けるためには、倫理・法令を遵守し、企業内外のすべての利害関係者から信頼を得ることが最重要であると認識しています。その前提のもと、経営の健全性と透明性を高めて的確な経営の意思決定を行い、適切な情報開示を行うことがコーポレート・ガバナンスの基本原則であると考えています。※ 当社のコーポレート・ガバナンス体制の模式図は、以下のとおりであります。 ② 企業統治の体制イ.企業統治の体制の概要当社は監査役会制度を採用し、有価証券報告書提出日現在の役員は取締役6名(うち社外取締役3名)と監査役3名(うち社外監査役3名)で構成されています。なお、2026年6月19日開催予定の第70回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役6名選任の件」を提案しております。当該議案が承認可決された場合、取締役会は引き続き取締役6名(うち社外取締役3名)と監査役3名(うち社外監査役3名)で構成されることとなります。取締役会は定例的に月1回、監査役出席のもと開催されるほか、必要に応じて随時開催されています。構成員については、「(2)役員の状況①役員一覧」に記載しています。さらに、執行役員と本部長により構成される経営会議(原則として毎月1回開催)では、取締役会に付議する案件及び会社運営の全般的執行方針、並びに経営に関する重要事項について審議を行っています。経営会議を開催することで最終決定に至る過程の透明性を高め、的確かつ迅速な意思決定と効率的な会社運営を行います。また、監査役は過半数を社外監査役とし、定例的に月1回監査役会を開催することにより、会社の業務執行及びコンプライアンス等における問題点の有無や取締役会に対する指摘事項の有無を検討しています。上記の機関を設けているほか、コーポレート・ガバナンスのさらなる機能強化を図るため、当社では、2020年3月期より取締役・監査役候補者の指名、取締役報酬の決定及びコーポレート・ガバナンスの継続的な充実に取り組んでいます。取締役会の客観性・透明性・公正性を高めることを主な目的として指名・報酬委員会、ガバナンス委員会を設置し、候補者の妥当性、取締役報酬の決定方針及びコーポレート・ガバナンスのあるべき姿を中心に審議し、取締役会へ答申しています。また、当社では、業務の執行責任を明確にするとともに、委譲された権限を執行し、業務執行の効率化と意思決定の迅速化を図るために執行役員制度を導入しています。執行役員の指名と報酬についても指名・報酬委員会で審議され、取締役会に答申されます。ロ.企業統治の体制を採用する理由当社は社外監査役3名による監査体制を設けており、これにより経営の監視体制は十分に機能しているものと認識しています。ハ.内部統制システムに関する基本的な考え方及び整備の状況当社は会社法に基づく内部統制システム整備の基本方針について2006年4月の取締役会において決議(最終改訂2026年4月)し、これに基づいて当社の内部統制システムの整備を継続して進めています。また、財務報告に係る内部統制システムにつきましても、内部監査部において整備及び運用状況の評価を進めています。当社は法令を遵守し、企業倫理を確立することにより、すべての利害関係者から信頼を得るためにグループ行動指針を定めております。この指針のもとに、監査役及び内部監査部の適正な監査を実施するとともに、各種規程を定めて具体的に体制を整備し、常設のリスク管理委員会による全般的なモニタリングの実施及び不正の早期発見のために内部通報制度の機能強化をはかっています。外部監査として、会計監査人の会計監査及び財団法人日本品質保証機構のISO監査(品質・環境)を定期的に受けています。ニ.リスク管理体制の整備の状況全社的なリスク管理体制につきましては、リスク管理担当の執行役員を委員長とし、選任された本部長、部門長をメンバーとするリスク管理委員会を設置しています。委員会では、経営に重大な影響を与える可能性のあるリスクを把握するとともに、対策及び方針を審議、決定し、それらの履行状況を確認しています。議事内容は取締役会にも報告され取締役会で確認、討議をしています。また、危機管理規程を定め、大規模災害等が発生した際には、その程度により緊急検討委員会又は緊急対策本部を設置し、全社的に対応する体制としています。製品の品質に関するリスクに関しては品質保証部が、環境規制等に関するリスクに関してはサステナビリティ統括部がそれぞれ中心となり、常に状況を監視するとともに問題があれば早期に解決できる体制にしています。法令遵守については、コンプライアンス規程を定め、総務人事部を事務局として監視・社内啓発に努めるとともに、内部監査でも最重要項目とし、問題がある場合は迅速に社長まで報告する体制としています。また、重要情報の漏洩を防止するため、機密管理規程及びインサイダー取引防止規程を制定するとともに、情報管理責任者を選任し、責任体制と重要情報の管理を徹底しています。ホ.当社並びに子会社等から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制・子会社及び関連会社が当社の行動指針と同等の指針を制定することを通じて、当社並びに子会社等から成る企業集団の健全な企業風土の醸成に努めます。・組織規程において、子会社及び関連会社毎に主管部門を定めております。また、関係会社管理規程を定め、子会社及び関連会社の適正な経営管理を行っております。・取締役は関係会社管理規程に則り、当社と子会社及び関連会社間の連携を密にして指導、助言するとともに、必要に応じて会計監査人と連携しモニタリングを実施しております。・取締役は子会社及び関連会社において、法令違反その他コンプライアンスに関する重要な事項を発見した場合には、監査役に報告することとしております。監査役は取締役会に意見を述べるとともに、改善策の策定を求めることができるものとしております。・関係会社管理規程に基づき、当社から派遣した子会社及び関連会社の取締役は、重要な意思決定に先立ち、当社の意向を確認し、その指示に従うものとしております。また、経営情報及び経営に重大な影響を及ぼす事項については定期的及び適宜、当社の担当部門へ報告するものとしております。③ 取締役の定数当社の取締役は8名以内とする旨定款に定めております。④ 取締役選任の決議要件当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨定款に定めております。⑤ 株主総会の特別決議要件当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。⑥ 剰余金の配当等の決定機関当社は、資本政策の機動性を確保するため、会社法第459条第1項各号の規定による剰余金の配当等を取締役会の決議によって行う旨定款に定めております。⑦ 役員の責任免除当社は、職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするため、会社法第426条第1項の規定により、会社法第423条第1項に関する取締役(取締役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において取締役会の決議によって免除することができる旨定款に定めております。⑧ 責任限定契約に関する事項当社は、社外取締役及び社外監査役との間で会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、500万円又は同法第425条第1項に定める最低責任限度額のいずれか高い額であります。⑨ 補償契約当社は、取締役及び監査役の全員と、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しており、同項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしております。⑩ 企業統治に関するその他の事項当社は、取締役、監査役及び執行役員と、会社法第430条の3第1項に基づき役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、当社が保険料の全額を負担しております。 その契約の内容の概要は、当社及び子会社の取締役、監査役及び執行役員等の主要な業務執行者を被保険者、適用地域を全世界として、被保険者が会社の役員等としての業務につき行った行為に起因して、保険期間中に株主、会社、従業員、その他第三者から損害賠償請求がなされた場合に係る損害賠償金及び訴訟費用等を補うものです。ただし、当該契約によって役員の適正性が損なわれないようにするため、法令違反であることを認識して行った行為に起因して生じた損害は補償されないなど、一定の免責事由を設定しております。⑪ 取締役会の活動状況当事業年度において取締役会を17回開催しており、個々の役員の出席状況については次のとおりであります。役職名氏名開催回数出席回数代表取締役社長執行役員國部 洋17回17回取締役常務執行役員大内 公夫17回17回取締役常務執行役員板橋 正幸17回17回社外取締役梅原 俊志17回17回社外取締役田中 純一17回17回社外取締役飛田 尚美17回17回常勤社外監査役川口 博司17回17回社外監査役津田 佳典17回17回社外監査役大浦 綾子17回17回 取締役会における主な検討内容は、中期経営計画の状況進捗及びコーポレート・ガバナンスの強化、サステナビリティへの取り組み、コンプライアンス及びリスク管理を含めた内部統制システムの運用状況等であります。⑫ 取締役会の実効性評価の概要当社は、取締役会の実効性の向上を図るため、毎年、取締役会の実効性に関する分析・評価を実施しております。2026年3月期においては、評価の客観性及び透明性の一層の向上を図ることを目的として、第三者機関を活用したアンケート方式による評価を、全ての取締役及び監査役を対象として実施いたしました。 2025年3月期の取締役会の実効性評価から抽出された課題に対する取り組みと、2026年3月期の実効性評価の結果の概要は以下のとおりです。 (1) 2025年3月期の実効性評価から抽出された課題に対する改善の取り組み課題取組グループガバナンスやリスク管理、サステナビリティ、人的資本、資本コスト経営等の重要課題について、取締役会でより深い議論が必要である。中期経営計画の進捗や資本政策、人的資本戦略、サステナビリティ施策等について、取締役会での議論を継続的に行い、事業戦略やリスク対応の具体化を進めた。取締役会での議論を深め、効率的な取締役会運営を図るために、より要点を明確にした発表や説明資料にするべきである。説明内容の精緻化や数値・背景情報の補足、論点の明確化を意識した資料作成に取り組んだ。 (2) 2026年3月期の取締役会の実効性評価 イ.アンケートの主な評価項目 a. 取締役会の役割・機能 b. 取締役会の構成 c. 取締役会の運営状況 d. 議論の状況 e. その他 ロ.取締役会の実効性評価の結果評価の結果、当社取締役会は、基本的な監督機能は確保されており、全体としてその役割・責務を適切に果たしているものと認識しております。特に、取締役会の役割・機能や議論の状況については高い評価となりました。一方で、第三者機関による評価結果を踏まえ、以下の点を中心にさらなる改善が必要であると認識しております。・経営戦略・中期経営計画に関する議論については、前事業年度からの取り組みにより議論の活性化は進んだものの、収益力や資本効率、企業価値創出の観点を踏まえた議論のさらなる深化が必要である。・取締役会の説明資料については、一定の改善が認められたものの、より効率的な取締役会運営を実現するための論点整理が必要である。・取締役会の審議の活性化を図り、また、社外を含めた取締役・監査役への情報提供を含めた支援を適確に行うために、取締役会事務局の役割・機能の強化が必要である。⑬ 指名・報酬委員会の活動状況当事業年度において当社は指名・報酬委員会を4回開催しており、個々の指名・報酬委員会の出席状況については次のとおりであります。役職名氏名開催回数出席回数代表取締役社長執行役員國部 洋4回4回社外取締役梅原 俊志4回4回社外取締役田中 純一4回4回社外取締役飛田 尚美4回4回 指名・報酬委員会における具体的な内容として、役員人事の選定に関する事項、役員の報酬等に関する事項、その他取締役会が諮問した事項について協議を行っております。
役員の報酬等3,451字
(4) 【役員の報酬等】① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項当社は、役員報酬制度をコーポレート・ガバナンスにおける重要な柱の一つと位置付けており、役員報酬制度が継続的な企業価値向上につながるよう、社外取締役を委員長とする指名・報酬委員会において、短期志向への偏重の抑制と客観的な視点を取り入れて、役員報酬の方針を策定し、取締役会にて決定しております。 方針の内容の概要については次のとおりです。a.当社の中長期経営戦略を反映する設計であると同時に中長期的な成長を強く動機づけること。b.グローバルに優秀な人材が確保でき、次世代の経営を担う人材の成長意欲を喚起し、組織の活力向上を図ることができる報酬水準と設計であること。c.業績との連動を強化し、インセンティブを高めるため、会社業績と個人業績が直接的又は定量的に報酬に反映される制度であること。 社内(常勤)取締役の報酬は、固定報酬である基本報酬、変動報酬及び株式報酬からなり、さらに変動報酬は、売上高と経常利益の達成度を指標とする業績連動報酬と個人別評価による個人別評価報酬からなります。上位の役位ほど業績連動報酬比率を高く設定しており、経営責任に応じた比率設定にしております。また、役員報酬の報酬水準・構成の妥当性及び報酬決定プロセスの適切性等については、指名・報酬委員会において、継続的に審議・モニタリングを行っております。なお当事業年度の個人別の報酬額の決定については、指名・報酬委員会からの答申を踏まえ取締役会にて審議をした結果、取締役会として当該方針に沿うものであると判断しております。 社外取締役については、それぞれ適切にその役割を担うため、独立性を確保する必要があることから、基本報酬のみとしております。また、監査役の報酬についても、経営に対する独立性、客観性を重視する視点から固定報酬としております。なお各監査役の報酬は監査役会の協議によって決定しております。 当社の取締役の金銭報酬の額については、2003年5月14日開催の第47回定時株主総会において年額5億円以内と決議しております。その時の定時株主総会終結時点の取締役の員数は6名です。また、当該金銭報酬とは別枠で、2019年6月25日開催の第63回定時株主総会において、譲渡制限付株式報酬を年額1億円以内(社外取締役は付与対象外)と決議しております。その時の定時株主総会終結時点の取締役(社外取締役を除く)の員数は6名です。監査役の金銭報酬の額については、2003年5月14日開催の第47回定時株主総会において年額1億円以内と決議しております。その時の定時株主総会終結時点の監査役の員数は1名です。なお、2003年11月7日開催の臨時株主総会にて監査役の員数を3名としております。 社内(常勤)取締役の変動報酬は、会社業績及び個人別評価を踏まえて支給されます。会社業績の指標はいずれも連結ベースでの指標を用います。業績連動指標については、会社業績を直接的に表す指標である売上高と経常利益を指標としております。期初に開示する売上高と経常利益の業績予想額を「売上基準」、「経常利益基準」とし、2つの基準に対する売上高及び経常利益の達成度から報酬金額を決定します。算定方法については、基準を100%達成した場合の報酬金額を「報酬基準額」(以下の[報酬基準額])として設定しており、売上部分の報酬金額は、売上実績が売上基準から±2.5%の変動によって、あらかじめ定められた売上部分の報酬基準額が±10%増減する算式(以下の[算定式①])で決定します。また経常利益部分の報酬金額は、経常利益実績が経常利益基準から±5%の変動によって、あらかじめ定められた経常利益部分の報酬基準額が±10%増減する算式(以下の[算定式②])で報酬金額を決定します。報酬金額の上限は売上部分、経常利益部分とも「報酬基準額」の200%までとしております(以下の[報酬上限額])。 [報酬基準額]役員区分売上高に対する報酬基準額(千円)経常利益に対する報酬基準額(千円)取締役社長執行役員15,25015,250取締役常務執行役員 5,400 5,400取締役執行役員 3,000 3,000 [算定式①] 報酬金額=報酬基準額×(1+10/2.5×(売上実績/売上基準-1)) [算定式②] 報酬金額=報酬基準額×(1+10/5×(経常利益実績/経常利益基準-1)) [報酬上限額]役員区分売上高に対する報酬上限額(千円)経常利益に対する報酬上限額(千円)取締役社長執行役員30,50030,500取締役常務執行役員10,80010,800取締役執行役員 6,000 6,000 個人別評価報酬については、各取締役(社長執行役員を除く)の当期の目標の達成度、取り組み状況を代表取締役社長執行役員が評価し、指名・報酬委員会にて評価の妥当性を確認します。代表取締役社長執行役員については、同項目を指名・報酬委員会が評価します。それらの評価をもとに取締役会で報酬金額を決定します。加えて、代表取締役社長執行役員の個人別評価報酬として自社株式の株価を指標として取り入れています。 さらに、当社は、資本コストを上回る資本収益性の確保が重大な経営責任であるとの認識に基づき、変動報酬における制限指標を「自己資本利益率(ROE)」とし、ROEが8%以上の場合は変動報酬を100%支給し、それ未満の場合はROEをX、支給率をYとして以下の算定式に基づいて決定しております。 [自己資本利益率(ROE)と変動報酬の支給制限]自己資本利益率(ROE)変動報酬の支給制限0%超、4%未満の場合Y=-2.5X2+30X4%以上、8%未満の場合Y=5X+60 事業年度の実績に基づく変動報酬は、当事業年度の賞与として支給いたします。当事業年度の実績に基づく変動報酬については、会社業績に連動する報酬は、業績予想の「売上基準」(34,000百万円)、「経常利益基準」(200百万円)に対する達成度に基づき算出しております。売上部分の報酬については達成度を105%として算出し、経常利益部分の報酬については達成度が1,628%となりましたが、上限の定めに基づき報酬基準額の200%といたしました。さらに、指名・報酬委員会にて個人別評価の妥当性や変動報酬額の確認後、取締役会で決定いたしました。なお支給率については、当期のROE6.58%から、上表の式、Y=5X+60に基づき支給率は92.9%となっております。非金銭報酬については社内(常勤)取締役に対して、株主とのより一層の価値共有を図るために、株式報酬(譲渡制限付株式報酬)を交付しております。年総額1億円以内で職責に応じて設定した固定金額に相当する株式を付与しております。なお、当社は、2026年2月24日開催の取締役会において、社内(常勤)取締役の報酬について、報酬総額の変更及び固定報酬と変動報酬の比率の見直しを行い、会社業績に係る変動報酬額を以下のとおり変更することを決議いたしました。変更後の報酬額については、第70回定時株主総会で選任予定の取締役の役員報酬より適用いたします。[報酬基準額]役員区分売上高に対する報酬基準額(千円)経常利益に対する報酬基準額(千円)取締役社長執行役員8,4008,400取締役常務執行役員 3,720 3,720取締役執行役員 1,980 1,980 [報酬上限額]役員区分売上高に対する報酬上限額(千円)経常利益に対する報酬上限額(千円)取締役社長執行役員16,80016,800取締役常務執行役員7,4407,440取締役執行役員 3,960 3,960 ② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数[当期の報酬]役員区分報酬等の総額(百万円)報酬等の種類別の総額(百万円)対象となる役員の員数(人)固定報酬業績連動報酬等非金銭報酬等取締役(うち社外取締役)190(32)92(32)84(―)13(―)6(3)監査役(うち社外監査役)30(30)30(30)―(―)-(―)3(3) ③ 役員ごとの連結報酬等の総額等連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。 ④ 使用人兼務役員の使用人給与使用人兼務役員が存在しないため、記載しておりません。
従業員の状況1,087字
(2) 【従業員の状況】① 連結会社の状況 2026年3月31日現在 従業員数(人)709(112) (注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(嘱託、パートタイマー、人材会社からの派遣社員含む)は、年間の平均人員を( )内に外数で記載しております。 2.当社グループは単一セグメントのため、セグメント別の記載を省略しております。 ② 提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)457(107)39.314.27,2616.3 (注) 1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除く)であり、臨時雇用者数は嘱託41名、パートタイマー18名、人材会社からの派遣社員48名で( )内に外数で記載しております。2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 ③ 労働組合の状況労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 (3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 ① 提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1,3~5)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者7.686.772.380.648.5 (注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 3.男女の賃金差異は、男性の賃金を100%とした場合の女性の賃金の割合を示しております。4.役職・等級による男女賃金は同一であり、正規雇用労働者の割合については、役職・等級毎の人数構成の差によるものであります。 5.パート・有期労働者の割合の有期労働者には、定年後再雇用の嘱託社員を含んでおります。 ② 連結子会社連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公開義務の対象ではないため、記載を省略しております
関係会社の状況919字
4 【関係会社の状況】 名称住所資本金又は出資金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容(連結子会社) VIETNAM RARE ELEMENTSCHEMICAL JOINT STOCKCOMPANY(※1)ベトナム社会主義共和国ホーチミン市808,618百万ベトナムドンオキシ塩化ジルコニウム(当社最終製品の前工程でのジルコニウム中間体)製造販売99.99営業上の取引:原料仕入等役員の兼任等:あり 迪凱凱(上海)材料貿易有限公司(※1)中華人民共和国上海市420万人民元ジルコニウム化合物等の販売100.00営業上の取引:製品販売等役員の兼任等:なしDKK Thai Materials Trading Co.,Ltd.タイ王国バンコク1,000万タイバーツジルコニウム化合物等の販売99.99営業上の取引:製品販売等役員の兼任等:なしDKK America Materials, Inc.(※1、2)アメリカ合衆国ミシガン州 100万米ドルジルコニウム化合物等の販売100.00営業上の取引:製品販売等役員の兼任等:なしDKKロジスティクス株式会社大阪市中央区5,000万円倉庫業、一般貨物自動車運送事業51.00営業上の取引:物流業務役員の兼任等:なし(持分法適用関連会社) 山東広垠廸凱凱新材料有限公司中華人民共和国山東省98,000千人民元 ファインセラミックス用材料の生産・販売34.00営業上の取引:製品販売等役員の兼任等:あり山東広垠廸凱凱環保科技有限公司中華人民共和国山東省27,860千人民元希少金属の回収生産・販売33.00営業上の取引:製品仕入等役員の兼任等:あり (注) ※1.特定子会社に該当しております。※2.DKK America Materials, Inc.については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。 主要な損益情報等 DKK America Materials, Inc. (1)売上高 5,537百万円 (2)経常利益 423百万円 (3)当期純利益 322百万円 (4)純資産額 671百万円 (5)総資産額 3,064百万円
配当政策599字
3 【配当政策】当社の利益配分についての考え方は、将来の事業展開や経営基盤の強化に必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当の継続を基本方針としています。業績や戦略的投資の状況を総合的に勘案した上で、株主の皆様への利益還元を積極的に行ってまいります。具体的には、業績の変動に左右されにくい株主資本配当率(DOE)を指標とし、その1.8%を下限とすることとあわせて、配当性向30%を目標とすることにより、安定的かつ持続可能な配当の実現を目指します。当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としており、これらの剰余金の配当の決定機関は、取締役会の決議で行う旨を定款に定めております。当事業年度の配当につきましては、本配当方針と現下の経営状況に鑑み、期末配当金を1株につき14円とし、中間配当金14円とあわせて年間28円の配当といたします。内部留保資金につきましては、今後予想される経営環境の変化に対応すべく、今まで以上にコスト競争力を高め、市場ニーズに応える技術・製造開発体制を強化し、さらには、グローバル戦略の展開を図るために有効投資をしてまいりたいと考えております。なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。 決議年月日配当金の総額(百万円)1株当たり配当額(円)2025年11月13日33914.00取締役会2026年5月14日取締役会33814.00
研究開発活動2,762字
6 【研究開発活動】 研究開発活動の方針等 当社はこれまでジルコニウム化合物の精製、酸化ジルコニウムの凝集制御をコア技術とし、これらに他元素との複合化技術を併用することで、ジルコニウム化合物の新機能開発と用途拡大に取り組んできました。 今後は、半導体・エレクトロニクス分野、エネルギー分野、ヘルスケア分野を戦略分野と位置付け、多様化・高度化する顧客ニーズに応える製品を開発することによりジルコニウムのさらなる用途拡大に向け、継続的に行動していくことを基本方針としています。 また開発された新規材料は独創的で付加価値の高いものであるため、原則として知的財産権を取得し、当社グループの事業領域において活用していきます。 研究開発センターの機能と役割は、以下のとおりです。 (1)戦略分野の研究開発力を強化 従来の分析・評価設備に加え、当社製品及び開発品の新規特性や機能性を評価するための設備を新規導入し、中期経営計画「DK-One Next」で戦略分野と位置付ける半導体・エレクトロニクス、エネルギー、ヘルスケアの分野において、新製品開発と新用途開拓を加速させます。 (2)イノベーション拠点への進化 オープンな実験スペースとワーキングスペースを確保し、研究開発に携わる役職員の部門や専門分野を超えたコミュニケーションの機会を増やすことにより、新たな価値の創造と次世代への技術継承を促進します。 (3)スピーディな量産化と環境に配慮した工程設計 研究開発センターのパイロットプラントを活用することで、量産化にかかる期間の短縮に加え、資源循環やカーボンニュートラル関連の技術開発を促し、環境負荷の少ない量産工程の早期実装を目指します。 分野別の研究開発方針は、以下のとおりです。(1)戦略分野①半導体・エレクトロニクス分野・圧電素子、コンデンサなど電子部品の小型化、高性能化及び半導体の高集積化、微細化に対応する、高純度かつ高機能なジルコニウム系材料を開発します。 ②エネルギー分野・ニッケル、マンガン、コバルトを用いたリチウムイオン電池であるNMC系正極材の耐久性向上に加え、電池性能評価技術を基盤とした材料開発、提案により、負極材やリン酸鉄リチウムを用いたLFP系正極材を含めた二次電池材料全体へ開発領域を拡大します。あわせて、全固体電池の早期実用化に貢献する高純度、高機能材料を開発します。・固体酸化物燃料電池(SOFC)や固体酸化物電解セル(SOEC)の実用化段階を早めるために技術課題の解決につながる電解質、電極材料を開発し、提案します。・カーボンニュートラルに向けたCO2の利用と排出量削減に関連した研究開発並びに実用化技術の開発を加速します。 ③ヘルスケア分野・強度、靭性、審美性に加え、新たな機能を付加した歯科材用などのジルコニアセラミックス材料を開発します。 (2)自動車排ガス浄化触媒分野 自動車の電動化は進むものの、自動車メーカーが新エンジンを開発する動きを見せるなど、当面は従来の内燃機関の活用が主流であると考えています。とりわけ、インド・東南アジアなどのグローバルサウス市場においてはハイブリッド車を含む内燃機関搭載車が引き続き主流となるため、強化される自動車排ガス法規制に対応し、助触媒機能としてより高機能な触媒材料を開発していきます。また当社の助触媒開発は、触媒である貴金属の使用量削減に繋がり、資源保護並びに環境負荷の低減に大きく寄与します。 (3)基盤分野①熱遮蔽コーティング用途・発電用ガスタービンや航空機等のエネルギー効率を向上させるなど、耐熱性を有するジルコニウム系材料を開発します。 ②アルミニウム接合用途・自動車用熱交換器や家庭用エアコンなどのアルミろう付け用途において、顧客の生産過程における省エネルギー化や生産性向上に貢献するセシウムフラックス及びフラックス内包ろう材を開発します。 ③工業用触媒用途・火力発電所や工場等から排出される有害物質の浄化や化学製品の高効率な合成を目的とした触媒機能を有する材料を開発します。 研究開発体制 当社の研究開発活動は、中長期的な視野でのジルコニウム化合物の新機能の発掘及び新規用途開拓、並びに新規材料の調査・研究を研究開発室が担当し、既存用途での材料開発及び既存材料での用途開発は技術部が担当しています。プロセス開発部は、量産プロセス設計に加え、資源循環やカーボンニュートラル関連の技術開発及び設備設計を担当しています。一方、知的財産権に関する業務については知財管理室が担当します。2026年3月期実績としては、国内特許出願10件(海外出願を含めると45件)を実施いたしました。現在保有している国内特許は102件(海外特許を含めると206件)で、その事業分野ごとの内訳は、戦略分野が38件、その他新規分野が20件、自動車排ガス触媒分野が29件、基盤分野が15件となっております。今後も部門機能ごとに専門性を高め連携しながら、研究開発活動を実施します。また大学・研究機関を対象に、ジルコニウム及びハフニウム並びにセシウム化合物を利用した独創的な研究、創意、工夫に対して使途の自由度が高い研究助成金制度を実施しています。ジルコニウム及びハフニウム並びにセシウム化合物の素材を利用した研究活動への支援を通して、当社で対象としていない領域も含むこれら材料の新たな可能性が拡大されることを期待しております。2026年3月期は、41件の応募があり、20件を採択して助成しました。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,419百万円であります。研究開発テーマ内容成果ジルコニウム化合物の基礎研究大学や公的研究機関との共同研究ZrO2系強磁性体、有機系抗菌剤担持体、Zr系CO2吸着材、ZrO2使用ペロブスカイト太陽電池に関する学会発表及び展示会への出展半導体材料の開発研磨特性の向上新規用途への展開パワー半導体向けSiCウエハ研磨用ジルコニア材料のプレスリリース知的財産権の取得顧客との共同開発の継続二次電池材料の開発電池性能・耐久性・加工性の向上顧客との共同開発の継続展示会への出展カーボンニュートラル関連材料の開発反応性、選択性及び耐久性の向上顧客との共同開発の継続機能性構造材料の開発低温焼結技術の応用レアアースレス、レアアースフリー、審美性、セラミックス強度、靭性の向上知的財産権の取得顧客との共同開発の継続学会発表、展示会への出展日本ファインセラミックス協会技術振興賞受賞自動車排ガス浄化触媒材料の開発浄化性能・加工性の向上知的財産権の取得顧客との共同開発の継続次期触媒材料として採用及び内定アルミ溶接材料の開発加工性の向上熱交換器配管への採用
主要な設備の状況1,095字
2 【主要な設備の状況】当社グループにおける主要な設備は以下のとおりであります。なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。(1) 提出会社 2026年3月31日現在 事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)その他合計本社(大阪市中央区)統括業務販売設備32--346698(34)研究開発センター(大阪市住之江区)研究開発設備生産設備2,951361456(8,597)4054,175122(42)江津事業所(島根県江津市)生産設備2,7751,550908(64,366)1335,367106(6)福井事業所(福井県福井市)生産設備1,503594853(67,811)913,042127(24)東京営業所(東京都千代田区)販売設備-----4(1)その他その他設備---1313- (注) 1.帳簿価額のうち「その他」は工具、器具及び備品であり、建設仮勘定を含んでおりません。2.提出会社の江津事業所、福井事業所には、貸与中の建物及び構築物624百万円、その他16百万円を含んでおり、子会社であるDKKロジスティクス(株)に貸与しております。3.提出会社の研究開発センターには、貸与中の機械装置及び運搬具0百万円、その他0百万円を含んでおり、製造委託先10社に貸与しております。4.従業員数の( )は、臨時雇用者数を外書しております。5. 現在休止中の主要な設備はありません。6. 本社の建物を賃借しております。地代家賃は114百万円であります。7. 研究開発センターは、建物及び土地を賃借しております。地代家賃は52百万円であります。8. 東京営業所は、賃借しております。地代家賃は10百万円であります。 (2) 在外子会社 2026年3月31日現在会社名事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)その他合計VIETNAM RARE ELEMENTSCHEMICAL JOINT STOCK COMPANY本社工場(ベトナム社会主義共和国ホーチミン市)生産設備5,3295,941-[59,092]31811,589219(-) (注) 1.帳簿価額のうち「その他」は工具、器具及び備品であり、建設仮勘定を含んでおりません。2.帳簿価額は減損損失計上後の金額で記載しております。3.従業員数の( )は、臨時雇用者数を外書しております。4. 土地の面積について、そのうちの借地の面積を[ ]で示しております。
監査の状況3,729字
(3) 【監査の状況】① 監査役監査の状況 a. 組織・人員当社の監査役は、当社とは特別な利害関係のない社外監査役3名で構成しております。監査役会議長は川口博司氏が務め、財務・会計に関する相当程度の知見を有する監査役として川口博司氏、津田佳典氏を選任しております。川口博司氏は、事業会社における経理・財務、取締役及び監査役を務めた経験があり、監査役としての実績を有しております。津田佳典氏は、コンサルティング会社の経営者であるとともに、公認会計士として企業会計に関して専門的な知識と経験を有しております。大浦綾子氏は、労働法を専門とする弁護士として、人権や働き方に関して豊富な経験と高い見識を有しております。 各監査役の当事業年度に開催した監査役会及び取締役会への出席率は以下のとおりです。役職名氏名監査役会取締役会常勤社外監査役川口 博司100%(13回/13回)100%(17回/17回)社外監査役(非常勤)津田 佳典100%(13回/13回)100%(17回/17回)社外監査役(非常勤)大浦 綾子100%(13回/13回)100%(17回/17回) b. 監査役会の活動状況監査役会は、取締役会開催に先立って月次で開催するほか、必要に応じて随時開催しております。当事業年度は合計で13回開催し、1回当たりの平均所要時間は約50分でした。当事業年度における主な議案の内容は以下のとおりです。項 目主な内容決議・審議(16件)会計監査人の非保証業務の提供に際しての事前了解、監査役監査計画、会計監査人の監査報酬に対する同意、補欠監査役の選任議案に対する同意、会計監査人の評価及び再任、内部統制システムの整備・運用状況、監査役会監査報告書など協議(1件)監査役の報酬配分報告(17件)内部監査の監査結果報告、執行役員の職務執行状況、内部通報など c. 監査役の主な活動状況監査役は、取締役会に出席し、議事運営、決議内容等を監査し、必要に応じて意見表明を行っています。また、社外監査役(非常勤)は、ガバナンス委員会に委員として出席しました。常勤社外監査役は、経営会議その他重要な会議にオブザーバーとして出席するほか、内部監査部門と連携して本社及び事業所等における業務及び財産の状況を調査するとともに、内部統制システムの整備・運用状況の監視・検証を行いました。また、代表取締役との面談において、直面する重要な経営課題に対する意見交換を行うとともに、ガバナンス向上に向けた提言を行いました。非常勤社外監査役(非常勤)は、それぞれのバックグランドでの経験や知識を活かして、独立的な視点から必要な助言や意見等を述べています。 重点監査項目活動の概況グループガバナンスの実効性執行役員制度を導入し6年が経過、業務執行の意思決定が中心の取締役会から協議、報告に基づく監督機能への取り組みを確認するとともに、監査役会において業務執行の意思決定を担う経営会議の事務局責任者から実効性向上に向けた課題等について報告を受け議論しました。内部統制システムの有効性内部統制はガバナンス及び全組織的なリスク管理と一体的に整備・運用されることが重要とされていることから、内部監査部門との連携を通して3線モデルの運用状況を確認しました。ビジネスと人権「従業員の健康・労働環境への配慮」がサステナビリティの課題の一つであることから、人権課題として労働条件の向上と職場環境における安全衛生を位置付け、関連法令や社内規程等の遵守状況について、監査役会で担当部門責任者から報告を受け確認しました。資本コスト東証が要請する「資本コストや株価を意識した経営」への取組みを見るプロセスとして、取締役会において中期経営計画「DK-One Next」の報告を通して確認しました。 (三様監査における連携)会計監査人から四半期決算毎に行われる監査及びレビュー結果の報告会には、内部監査部長も出席し、意見交換を通して会計上の課題への理解を深めるとともに、情報の共有を図りました。また、当事業年度においては、会計監査人、内部監査部及び社外監査役(非常勤)がベトナム子会社への往査を実施し、新工場の立上げや経営の課題への対応状況を確認しました。 (KAMに関する協議)監査上の主要な検討事項(KAM)については、会計監査人の監査計画説明及び四半期レビュー報告会等において、財務諸表に大きく影響を及ぼすと考えられる事項について会計監査人から説明を受け、意見交換を行いました。 ② 内部監査の状況内部監査部(提出日現在専任者3名)は、社長指示の下、本社・事業所及びその関係会社を対象として、「業務の有効性・効率性」、「財務報告の信頼性」、「法令等の遵守」及び「資産の保全」の観点から、内部統制の整備・運用状況についてモニタリングを行い、その結果を社長、監査役会及び経営会議に月次で報告するとともに、半期及び年次総括を取締役会に報告しています。また、財務報告に係る内部統制については、独立した立場から評価対象部門の内部統制を評価し、評価結果は取締役会に報告しています。 ③ 会計監査の状況a.監査法人の名称 有限責任監査法人トーマツ b.継続監査期間 4年 c.業務を執行した公認会計士 奥村 孝司 福井 さわ子 d.監査業務に係る補助者の構成 当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士12名、会計士試験合格者9名、その他19名となります。 e.監査法人の選定方針、理由及び評価監査役会は、会計監査人が職務上の義務に違反し、又は職務を怠り、若しくは会計監査人としてふさわしくない非行があるなど会社法第340条第1項各号のいずれかに該当した場合は、監査役全員の同意に基づき会計監査人を解任いたします。また、会計監査人が職務を適切に遂行することが困難であると認めた場合、又は監査の適正をより高めるために会計監査人の変更が妥当であると判断した場合には、監査役会は株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定いたします。監査役会は、日本監査役協会が公表する「会計監査人の評価及び選定基準に関する監査役等の実務指針」に照らして、会計監査人の独立性、品質管理体制、職務遂行体制の適切性などを評価し、第70期事業年度における会計監査人の再任決議を行いました。なお、同一監査法人の再任を継続する中で、監査法人の独立性、品質管理体制及び職務執行体制等を客観的に把握する観点から、諸外国で導入されている監査法人のローテーション制度を参考に「入札制度」を創設し、同一会計監査人による継続監査期間10年毎に実施することとしております。 ④ 監査報酬の内容等a.監査公認会計士等に対する報酬 区分前連結会計年度当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社40―42―連結子会社――――計40―42― (注)上記のほか、当連結会計年度において、前連結会計年度の監査に係る追加報酬4百万円を支払っております。 (前連結会計年度) 該当事項はありません。 (当連結会計年度) 該当事項はありません。 b.監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬(a.を除く) 区分前連結会計年度当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社――――連結子会社2020計2020 (前連結会計年度) 当社の連結子会社における非監査業務の内容は、連結子会社であるVIETNAM RARE ELEMENTS CHEMICAL JOINT STOCK COMPANYにおける税務アドバイザリー業務であります。 (当連結会計年度) 当社の連結子会社における非監査業務の内容は、連結子会社であるVIETNAM RARE ELEMENTS CHEMICAL JOINT STOCK COMPANYにおける税務アドバイザリー業務であります。 c.その他重要な監査証明業務に基づく報酬の内容 (前連結会計年度) 該当事項はありません。 (当連結会計年度) 該当事項はありません。 d.監査報酬の決定方針 当社の監査公認会計士等に対する監査報酬につきましては、当社の規模、業務特性等を勘案し、適切な監査日数、工数を見積もり、これに基づき、監査報酬の額を決定しております。なお、監査報酬額の決定に際しては、監査役会の同意を得ております。 e.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由監査役会は、日本監査役協会が公表する「会計監査人との連携に関する実務指針」を踏まえ、会計監査人及び社内関係部門から説明を受けた前事業年度における監査実績、会計監査人の監査の遂行状況、当事業年度の監査計画の内容、報酬見積もりの妥当性を確認し、検討した結果、会計監査人の報酬等は適切であると判断し、会社法第399条第1項及び第2項に基づき同意いたしました。
株式の保有状況1,625字
(5) 【株式の保有状況】① 投資株式の区分の基準及び考え方当社の保有する投資株式は全て、当社の企業価値の向上を目的とし、取引関係の強化・開拓や事業の円滑な推進を図れるかどうかを観点に長期的な政策で保有している政策保有株式であり、配当収益や売買目的の純投資目的である投資株式は保有しておりません。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、取引関係の維持発展及び共同研究開発、さらには当社の円滑な事業運営、中長期的な企業価値向上等の進展を主な目的として、関係会社以外の株式を「一般投資株式」として取得・保有する場合があり、いわゆる政策保有株式はこの「一般投資株式」に含まれます。「一般投資株式」を取得する際には、社内規程に基づき、取得意義や経済合理性の観点を踏まえ取得是非を判断するとともに、取得後は、当該株式保有の継続可否につき毎年、その効果、意義、合理性や当社の財務に与える影響等を個別に取締役会で審議し判断しております。その結果、保有する意義や合理性が希薄したと考えられる場合、市場への影響を含め経営・財務戦略等各種考慮すべき事情に配慮した上で、売却することがあります。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式277非上場株式以外の株式2760 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式129非上場株式以外の株式25取引先持株会を通じた株式の取得 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式3398 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 特定投資株式 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)岩谷産業(株)241,600241,600(保有目的)戦略分野における共同研究開発、取引先として良好な関係を維持及び円滑化 (定量的な保有効果))有484361日本化学産業(株)116,000116,000(保有目的)戦略分野における共同研究開発、新規事業創出の観点で技術協力(定量的な保有効果)(注1)有276179株)村田製作所-76,600(保有目的)戦略分野における共同研究開発、取引先として良好な関係を維持及び強化を目的として保有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却しております。無-176日本特殊陶業(株)-22,488(保有目的)戦略分野における共同研究開発、取引先として良好な関係を維持及び強化を目的として保有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却しております。無-101太陽誘電(株)-2,957(保有目的)戦略分野における共同研究開発、取引先として良好な関係を維持及び強化を目的として保有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却しております。無-7 (注)1.定量的な保有効果については記載が困難ですが、毎年、取締役会において、銘柄毎に保有目的、保有に伴う便益額、資本コストとの関係等を評価軸として、保有継続の合理性及び株式数の見直し等を確認しております。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式 該当事項はありません。 ④ 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの 該当事項はありません。 ⑤ 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの 該当事項はありません。
沿革1,758字
2 【沿革】 年月事項1956年5月大阪市東区高麗橋を本社として第一稀元素化学工業株式会社を設立 大阪市西淀川区御幣島に工場を開設し、ジルコニウム防水材の販売を開始1958年12月大阪市東淀川区三津屋北通に三津屋工場を開設し、生産部門をすべて移設1959年4月大阪市東淀川区三津屋北通に本店を移転(旧本社は大阪営業所に変更)1960年4月大阪市東淀川区小松南通に淀川第一工場開設1960年9月大阪市東淀川区小松南通に本店を移転し、生産部門をすべて移設1961年2月光学用ジルコニアの販売を開始1966年6月焼成専門工場として、淀川第一工場隣接地に淀川第二工場を開設1967年6月中間物専門工場として、兵庫県伊丹市森本に伊丹工場を開設1968年3月電子材料用ジルコニア及び樹脂用難燃剤の販売を開始1969年4月東京都北区田端に東京出張所を開設1969年11月耐火物用ジルコニアの本格販売を開始1972年6月ブレーキ用ジルコニアの販売を開始1976年5月光学レンズ用硝酸セシウムの販売を開始1976年8月酸素センサー用ジルコニアの販売を開始1979年5月大阪市住之江区平林南に本店を移転、大阪工場を開設し、既存の三工場を統合1980年7月鉄鋼連続鋳造用電融ジルコニアの本格販売を開始1981年5月ファインセラミックス用ジルコニアの販売を開始1983年2月東京営業所を東京都港区虎ノ門に移転1983年2月宝飾用キュービックジルコニアの販売を開始1984年4月 ニューテックス株式会社(役員及び従業員による共同出資)を設立し、ジルコニウム化合物(液物)及びレア・アース化合物の製造を移管1990年8月自動車排ガス浄化触媒用セリア・ジルコニア複合酸化物の販売を開始1992年7月日本曹達株式会社からカラージルコニアの特許譲受、販売権を取得1993年3月 高知市に株式会社アイ・ディ・ユー(現・持分法非適用関連会社)を設立し、電融ジルコニアの製造を移管1996年1月国際規格「ISO-9001」(JQA-1144)の認証を取得1996年7月 島根県江津市松川町に江津工場を新設し、自動車排ガス浄化触媒用セリア・ジルコニア複合酸化物の本格生産を開始1998年2月大阪、江津工場を含めた「ISO-9001」の拡大認証を取得2001年2月「ISO-14001」(JQA-EM1307)の認証を取得2002年6月ニューテックス株式会社の株式100%を取得し、子会社化2002年8月大阪営業所を大阪市中央区今橋に移転2002年9月ニューテックス株式会社を吸収合併2004年12月東京証券取引所市場第二部に株式を上場2006年10月福井市に福井工場を新設し、ファインセラミックス用ジルコニアの生産を開始2007年11月福井工場を含めた「ISO-9001」、「ISO-14001」の拡大認証を取得2012年3月 ベトナム社会主義共和国にVIETNAM RARE ELEMENTS CHEMICAL JOINT STOCK COMPANY(現・連結子会社)を設立2013年4月中期経営計画「DK-One Project」スタート2013年8月 中華人民共和国上海市に穂華(上海)貿易有限公司(現 迪凱凱(上海)材料貿易有限公司(現・連結子会社))を設立2014年7月 山東広垠廸凱凱新材料有限公司、山東広垠廸凱凱環保科技有限公司(現・持分法適用関連会社)を設立2017年9月DKKロジスティクス株式会社(現・連結子会社)を設立2018年3月タイに子会社DKK Thai Materials Trading Co., Ltd.(現・連結子会社)を設立2018年6月東京証券取引所市場第一部に指定2019年4月大阪市中央区北浜に本社を移転2019年6月米国にDKK America Materials,Inc.(現・連結子会社)を設立2021年2月東京営業所を東京都千代田区霞が関へ移転2022年4月東京証券取引所プライム市場へ移行2022年5月中期経営計画「DK-One Next」スタート2023年8月ベトナム子会社において工場を新設し、生産活動を開始 大阪市住之江区に研究開発センターを新設2024年4月大阪事業所を研究開発センターに名称変更
EDINETのXBRLから抽出した原文です(長文は先頭のみ)。全文はPDF・XBRLの原本をご確認ください。
TIMELY DISCLOSURE
適時開示(TDnet)
2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)決算短信 · 15:30
PDF出典:東証 適時開示情報閲覧サービス(TDnet)。決算短信・業績予想の修正はEDINETには掲載されません。
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財務数値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」等をXBRL/CSVから決定論的に抽出した開示値です。各数値はEDINETの原本(PDF / XBRL / CSV)にそのまま遡れます。投資判断は原本をご確認ください。
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