協
協和キリン株式会社
Kyowa Kirin Co.,Ltd.
4,968億円売上高(FY2025)
7.7%ROE
80.6%自己資本比率
—財務健全性スコア
KEY METRICS
主要財務指標
FY2025の売上高は4,968億円(前年比+0.3%)。総資産1.11兆円に対し自己資本比率は80.6%、ROEは7.7%。医薬品の中央値(ROE 5.9%)を上回る水準。営業キャッシュ・フローは966億円の創出、現金及び現金同等物は2,188億円。従業員数は5,161人。
開示値を定型文に流し込んだ自動生成の概況です(LLM不使用)。株価(終値)2,403.5円2026-09-04
PER18.8倍
PBR1.41倍
配当利回り2.58%
時価総額(概算)1.26兆円
株価はYahoo Financeの公開データによる参考値。PER・PBR・利回りは最新有報のEPS・BPS・配当との組み合わせ計算です。売上高4,968億円+0.3%
営業利益—
当期純利益670億円+12.0%
総資産1.11兆円
純資産8,933億円
営業利益率—
ROE7.7%
自己資本比率80.6%
EPS128.1円
BPS1,706.5円
1株配当62円
配当性向48.4%
従業員数5,161人
INDUSTRY POSITION
業種内のポジション
ROE7.7%中央値 5.9%
営業利益率—中央値 7.9%
自己資本比率80.6%中央値 65.4%
健全性スコア—中央値 65.0点
帯は医薬品(30社)の下位25%〜上位25%、縦線が中央値、丸が当社の値です。
FINANCIAL HISTORY
業績推移
資産
負債・純資産
| 年度 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | 総資産 | 純資産 | EPS | ROE | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 4,968億円 | — | 872億円 | 670億円 | 1.11兆円 | 8,933億円 | 128.1 | 7.7% | 80.6% |
| FY2024 | 4,956億円 | — | 835億円 | 599億円 | 1.07兆円 | 8,508億円 | 113.1 | 7.1% | 79.7% |
| FY2023 | 4,422億円 | — | 972億円 | 812億円 | 1.03兆円 | 8,364億円 | 151 | 10.2% | 81.5% |
| FY2022 | 3,984億円 | — | 676億円 | 536億円 | 9,399億円 | — | 99.7 | 7.1% | 81.2% |
| FY2021 | 3,522億円 | — | 601億円 | 523億円 | 9,219億円 | 7,372億円 | 97.4 | 7.3% | 80.0% |
| FY2020 | 3,184億円 | — | 523億円 | 470億円 | 8,013億円 | 6,984億円 | 87.6 | 6.8% | 87.2% |
| FY2019 | 3,058億円 | — | 445億円 | 671億円 | 7,845億円 | 6,783億円 | 124.6 | 10.1% | 86.5% |
| FY2018 | 2,715億円 | — | 668億円 | 544億円 | 7,420億円 | — | 99.4 | 8.6% | 87.6% |
| FY2017 | 3,507億円 | — | 356億円 | 429億円 | 7,083億円 | 6,213億円 | 78.4 | 7.2% | 88.0% |
| FY2016 | 3,430億円 | — | 264億円 | 305億円 | 6,838億円 | 6,007億円 | 55.7 | 5.3% | 86.1% |
| FY2015 | 3,643億円 | — | 392億円 | 298億円 | 6,934億円 | 6,149億円 | 54.4 | 4.9% | 85.2% |
営業CF966億円
投資CF-892億円
財務CF-369億円
現金及び現金同等物2,188億円
MAJOR SHAREHOLDERS
大株主
| 順位 | 氏名・名称 | 持株比率 |
|---|---|---|
| 1 | キリンホールディングス(株) | 55.2% |
| 2 | 日本マスタートラスト信託銀行(株)(信託口) | 9.6% |
| 3 | (株)日本カストディ銀行(信託口) | 3.8% |
| 4 | UBS AG LONDON A/C IPB SEGREGATED CLIENT ACCOUNT(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) | 1.9% |
| 5 | BNYMSANV RE GCLB RE JP RD LMGC(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) | 1.8% |
| 6 | バンク オブ ニユーヨーク ジーシーエム クライアント アカウント ジエイピーアールデイ アイエスジー エフイー-エイシー(常任代理人 (株)三菱UFJ銀行) | 1.0% |
| 7 | エムエスアイピ-クライアントセキユリテイ-ズ(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券(株)) | 0.9% |
| 8 | SMBC日興証券(株) | 0.8% |
| 9 | ジェーピー モルガン チェース バンク 385781(常任代理人 (株)みずほ銀行決済営業部) | 0.7% |
| 10 | JPモルガン証券(株) | 0.6% |
INTERIM RESULTS
中間期の業績(半期報告書)
| 中間期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 営業利益率 | 自己資本比率 | EPS |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2025中間(〜2025-06-30) | 2,307億円 | — | 220億円 | 163億円 | — | — | 31.2 |
| FY2024中間 | 2,330億円 | — | 465億円 | 378億円 | — | — | 70.8 |
| FY2023中間 | 1,992億円 | — | 260億円 | 216億円 | — | — | 40.3 |
半期報告書「主要な経営指標等の推移」からの抽出値です。中間期の利益は通期の約半分に相当するため、年度データとの単純比較はできません。
HUMAN CAPITAL
人的資本
平均年齢42.4歳
平均年間給与987万円
平均勤続年数15.5年
管理職に占める女性比率17.1%
男女の賃金の差異(全労働者)78.3%
男女の賃金の差異(正規雇用)79%
提出会社(単体)ベースの開示値です。
REMUNERATION
役員報酬
| 役員区分 | 報酬等の総額 | 員数 | 1人あたり |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外取締役を除く) | 6億円 | 4 | 1億円 |
| 社外取締役 | 96百万円 | 7 | 14百万円 |
| 社外監査役 | 68百万円 | 4 | 17百万円 |
| 監査役(社外監査役を除く) | 32百万円 | 1 | 32百万円 |
ANNUAL REPORT TEXT
有報本文
事業の内容368字
3【事業の内容】 当社及び当社の関係会社は、当社、子会社44社、持分法適用会社14社及び親会社1社(キリンホールディングス株式会社)により構成されており、医薬に関係する事業を行っています。その主要な事業の内容及び当該事業における当社と主要な関係会社の位置付け等は、次のとおりです。 <主要な事業の内容> 当社は、医療用医薬品の製造及び販売を行っています。関係会社については、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載のとおりです。 (注)本報告書において「当社グループ」という場合、特に断りのない限り、当社及び連結子会社(44社)を指すものとしています。 <事業系統図>(注)Orchard Therapeutics Limitedにつきましては、2025年7月11日に解散及び清算を決定し、2026年1月20日に清算結了しました。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等4,623字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年12月31日現在)において当社グループが判断したものです。(1)経営の基本方針「協和キリングループは、ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。」を経営理念としています。この経営理念に謳う「新しい価値」を社会と共有できる価値(CSV:Creating Shared Value)と捉え、社会課題への取組みによる「社会的価値の創造」と「経済的価値の創造」の両立により、企業価値向上を実現するCSV経営を実践しています。また、協和キリングループで働く全ての人々が、行動の拠り所となる考え方や姿勢を示す中心概念の“Commitment to Life”と3つのキーワード「Innovation(イノベーション)」「Integrity(インテグリティ)」「Teamwork/Wa(チームワーク/和・輪)」で構成される価値観を、全員で共有、実践することで、社会から信頼される企業であり続けることを目指しています。 (2)ビジョン当社グループは、2030年に向けたビジョン「協和キリンは、イノベーションへの情熱と多様な個性が輝くチームの力で、日本発のグローバル・スペシャリティファーマとして病気と向き合う人々に笑顔をもたらすLife-changingな価値の継続的な創出を実現します。」を掲げています*1。*1 マテリアリティの見直しを踏まえ、「医薬品にとどまらない」という記載を、「病気と向き合う人々のニーズを基点とした新たな価値を共創することで」という包括的な表現に更新しました。 (3)Vision 2030 and Beyond:中長期構想大きな環境変化の中で、Vision 2030の達成後の継続したさらなる成長を見据え、“革新的なLife-changingな価値の創出”、“患者さんへのLife-changingな価値の提供”、“Super Teamによるオペレーショナルエクセレンスの追求”という3つの柱からなる中長期構想を策定しました。中長期構想は、2030年を超えて達成したいゴールと、そこに対する成長の道筋を示すものであり、未来の不確実性に備えるための羅針盤でもあります。患者さん中心の価値創出を基盤に、日本発のグローバル・スペシャリティファーマとして、世界中の病気と向き合う人々に笑顔をもたらす挑戦を続けます。 革新的なLife-changingな価値の創出・先進的抗体技術と造血幹細胞遺伝子治療の強みを活かし、研究開発を加速する・戦略的投資による新たなパイプライン、収益機会の獲得を狙う 患者さんへのLife-changingな価値の提供・実績のあるグローバルにおけるコマーシャル基盤をさらに強化していく・患者さん及び患者団体との密接なエンゲージメントを継続 Super Teamによるオペレーショナルエクセレンスの追求・戦略を力強く実行するケイパビリティを備えたSupur Teamへさらなる進化・AI/DXによるオペレーションモデルの転換・プロセスのシンプル化とリソースの集中を進め、アジャイルに動き続ける (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題ビジョンを達成するためには、戦略そのものと、その戦略を実行できるTeamをつくることが重要であるというのが当社グループの考え方です。 戦略として“Story for Vision 2030”を、Teamづくりとして“KABEGOE Principles”を掲げ、これらを両輪としVision 2030実現を目指します。戦略を推進していく人・組織に期待する行動を具体的に示す“KABEGOE Principles”は、製薬企業で働くことに対する社員の思いを紡いでまとめた”私たちの志”と”Story for Vision 2030”をベースに、徹底的に議論して作り上げたものです。私たちの価値観に紐づけて全11のPrinciplesを掲げています。 1.Story for Vision 20302021年より、Vision 2030の実現に向けて活動を推進してきましたが、世界中での医療費抑制圧力の強まり、新薬開発難度の高まりといった製薬業界にとって厳しい大きな環境変化がある中、Vision 2030の実現をより確かにするための戦略として打ち出したのが“Story for Vision 2030”です。これは、当社グループがVision 2030に掲げているLife-changingな価値を継続して創出・提供するための戦略です。自社で注力する疾患領域とモダリティ*1をより明確に設定しました。これに加え、オープンイノベーションやパートナー連携、ベンチャーキャピタル/コーポレートベンチャーキャピタルファンド活動などの強化も推し進めます。これらの活動により生み出される“Life-changingな価値”の最大化、という観点では、ビジネスモデルを適切に選択する必要があります。自社で注力する疾患領域のアセットでは当社グループが開発から販売までをグローバルで行い、生み出された価値を患者さんに届けつつ、患者さんの声を研究開発に反映することでその領域での自分たちの強みを増幅していくことも重要となります。戦略的パートナリングアセットでは、価値最大化に社外の力を活用します。適切なパートナーとの最善のビジネスモデルを築くことにより、患者さんに最速でお届けすることも含めてその価値最大化が実現できると期待しています。このように、適切なビジネスモデルを選択することで、当社グループは、創出した価値を一日でも早く多くの病気と向き合う人々に届けていくことに注力しています。*1 モダリティ:構想した治療コンセプトを実現するための創薬技術(方法・手段)の分類 自社で注力する疾患領域のアセット:当社グループは、下記に定めた3つの疾患領域を自社で注力する疾患領域として価値の創出と提供に取組んでいきます。各疾患領域では、上市国・地域の拡大、疾患啓発活動や患者支援プログラムの実施などを通し市場浸透に継続して取組んでいきます。 骨・ミネラルCrysvita(日本製品名:クリースビータ)では、在宅自己注射をより簡便で安全に行うことができる剤型として、患者さん及び医療関係者から期待されていた皮下注シリンジの日本・欧州での販売を開始しました。イタリアではCrysvitaが腫瘍性骨軟化症に対して保険償還の対象となりました。KK8123*2、KK8398*2の開発も着実に進行中です。 血液がん・難治性血液疾患Ziftomenib(米国製品名:KOMZIFTI)は、NPM1変異を有する再発・難治性の成人急性骨髄性白血病(AML)に対する1日1回経口投与可能なメニン阻害薬として世界で初めて米国で承認されました。今後もKura Oncology社との連携を推進し、急性白血病に対する新たな治療選択肢(併用療法や早期の治療ライン)の提供を目指していきます。Poteligeo(日本製品名:ポテリジオ)は、機械学習・AI技術を活用し、患者さんの治療アクセス向上を推進しています。加えて自社初の抗体薬物複合体(ADC)であるKK2845等*2の開発も着実に進めていきます。 希少疾患(造血幹細胞遺伝子治療)OTL-200(欧州製品名:Libmeldy、米国製品名:Lenmeldy)は、米国・欧州における異染性白質ジストロフィーを対象とした新生児スクリーニングの拡大を患者団体等のコミュニティーと共同し推進しています。この活動の結果、スペインでは保険償還の対象となりました。米国保険福祉省長官から米国連邦政府として新生児スクリーニングの対象とすることが推奨されたため、今後各州に展開されるように活動を続けます。日本では早期発症型異染性白質ジストロフィーに対して希少疾病用再生医療等製品指定を取得、サウジアラビアにおいても希少疾病用医薬品指定と優先審査指定を受けました。さらにOTL-203*2及びOTL-201*2についても着実に開発を進めていきます。 〔戦略的パートナリングアセット〕当社グループは、適切なパートナーとの最善のビジネスモデルを築くことにより、患者さんに最速でお届けすることも含めてその価値最大化の実現を目指しています。 低分子であるKHK4951*2(一般名:tivozanib)、当社独自のバイスペシフィック抗体技術REGULGENTを搭載したKK2260*2及びKK2269*2、並びにPOTELLIGENT抗体であるKK4277*2、本態性高血圧症を対象疾患として2025年第Ⅰ相試験を開始したKK3910*2については、今後パートナーとの連携も含め、価値の最大化を図っていきます。なお、Amgen社と連携し、複数の臨床試験を継続して推進してきましたKHK4083*2(一般名:ロカチンリマブ)は、2026年1月にはAmgen社の戦略的ポートフォリオ見直しを背景として、同社との開発・商業化に関する提携契約を終了し、当社は規制当局対応及び将来の商業化を含む、ロカチンリマブのグローバルプログラムの全権利を再取得しましたが、2026年3月3日に、最新の安全性情報及び総合的なリスク・ベネフィット評価を踏まえ、ロカチンリマブに関する現在実施中の全ての臨床試験を中止することを決定しました。また、自己免疫疾患に対する、ファースト・イン・クラス低分子治療薬候補の開発を目的とした、前臨床開発プログラムに関するライセンスをBoehringer Ingelheim社に提供しました。*2 開発パイプラインの詳細は、「第2 事業の状況 6 研究開発活動」をご参照ください。 2.KABEGOE PrinciplesVision 2030ビジョンの実現に向けての戦略を実行するために必要なTeamのあり方について策定したのが、“KABEGOE Principles”です。当社グループが立ち返ったのは、私たちの志でした。私たちの志は、2008年に協和キリンが誕生した直後に、約1,000人もの社員が製薬企業で働くことに対する思いを言葉に表したものです。この私たちの志とStory for Vision 2030をベースに、CxOを中心に徹底的に議論し、作り上げたのがこのPrinciplesです。その筆頭にあるのが患者さん中心、Patient Centricという考え方です。当社グループ従業員がLife-changingな価値を創出し、提供するために、いつも大切にしていく考え方です。さらに、当社グループの価値観に紐付けて、全11のPrinciplesを掲げています。このPrinciplesの浸透に関しては、CxOはもちろん、人事総務部、経営企画部、及びコーポレートコミュニケーション部が核となり、各部署から自発的に参加したグローバルのメンバーによる取組みなどを含め、全社で進めています。当社グループにおいて、日々の業務を進めることで、KABEGOE Principlesに沿った行動になるような様々な施策を開始しています。
事業等のリスク9,339字
3【事業等のリスク】1.リスクマネジメント(RM)体制と重要リスク特定のプロセス協和キリングループにおけるリスクとは、経営目標及び戦略目標の達成に影響を与える不確実性を指し、事業活動の遂行において企業価値の毀損につながる脅威(ネガティブな影響)に加え、適切に対応することで企業価値の創出や成長につながる機会(ポジティブな影響)の双方を含むものと定義しています。当社グループは、Enterprise Risk Management(ERM)の枠組みのもと、リスクを単なる回避対象としてではなく、機会の最大化及び企業価値の創出・保全につなげるべき経営上の重要事項として位置付けています。 当社グループは、日本を含むJAPAC、北米、EMEAを中心とした地域(リージョン)軸、地域を跨いだ機能(ファンクション)軸と製品(フランチャイズ)軸を組み合わせたグローバルマネジメント体制「One Kyowa Kirin」で事業活動を推進しています。3つの地域にそれぞれリージョナルリスクマネジメント委員会を設置し、各地域の重要リスクを議論しています。また、CxOが中心として参加するグローバルな位置付けのグループリスクマネジメント委員会を年2回開催し、グループ全体のリスクマネジメントに関する戦略や活動方針を審議していきます。重要リスク特定のプロセスについては、四半期に1回、業務執行部門が実務担当者会議において社内外の環境変化を踏まえてリスクを洗い出し、経営に与える影響度と発生頻度(発生する可能性)を分析します。グループリスクマネジメント委員会事務局は社内外の環境変化やリスクトレンドについて業務執行部門と対話しながら分析結果を調整した後、リスクをカテゴリー毎に整理し、重要リスクを特定します。グループリスクマネジメント委員会では重要リスクの特定が適切かを確認するとともに、その低減策について全社的な観点で議論しています。重要リスクの低減に向けた進捗確認は、アクションプランのモニタリングと合わせて行い、グローバル経営戦略会議にて進捗確認と環境変化を踏まえたリスクの重要度の変化をモニタリングしていきます。グループリスクマネジメント委員会では、その評価結果を基にリスクマップを策定しており、これらの委員会で議論された重要リスクの低減策やモニタリングの結果は取締役会に報告されています。 当社グループのリスクマネジメント(RM)体制(2025年10月より) 2.デジタル活用によるリスクマネジメントのグローバル一元管理当社グループでは、グループ全体のリスクをデータベースで一元管理するためのシステムを導入し、デジタル化を進めています。業務執行部門がリスク台帳やインシデント情報をデータベースに登録した後、ワークフローを通してリスクを専門的かつ全社的な立場で支援・助言・モニタリングする部門に情報を共有したり、リスクマップにて重要リスクの見える化を実施したりするなど、リスクの状況を効果的かつ効率的にモニタリングする体制の整備を進めています。3.クライシスマネジメント体制とBCP演習の強化について当社グループでは、クライシス発生時に、平時業務の延長から早期にクライシス対応を開始できるFunction対策本部と、クライシスの地理的影響範囲に応じて設置されるGlobal・Regional・Local対策本部が連携し、2025年11月11日改訂版グループクライシスマネジメント規程に基づき、迅速かつ組織的なクライシスマネジメントを遂行しています。今回の改訂では、各階層(Global・Regional・Local・Function)の役割と権限、設置基準、指揮命令系統、エスカレーション原則(Bad News Fast)が明確化され、平時・有事双方における情報報告・共有方法、BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)の発動・解除手順、対策本部の設置判断基準が具体的に定められました。これにより、クライシスの予防、発生への準備、予兆の早期発見、緊急時対応までを一貫して運用するレジリエントな体制が整備されました。また、重要リスクを中心にクロスリージョン・クロスファンクションにクライシス・BCP演習の実施を通じて、最悪の事態を想定したクライシス対応や事業継続体制の強化を図っています。改訂規程では、各対策本部単位で原則年1回の教育訓練実施が義務付けられ、演習後には振り返りと再発防止策の策定、改善アクションプラン化、平時における継続的改善が求められています。演習を通じて対応力向上を図るとともに、リスク評価や低減策を見直し、リスクの予兆発見のためのモニタリングにつなげるなど、急激な環境変化の中、全社的な課題に対して、平時のリスクマネジメントと有事のクライシスマネジメントを一貫して取組むことで、困難な状況にもしなやかに適応するレジリエントな組織を目指しています。 当社グループのクライシスマネジメント体制(2025年11月より) 4.事業等のリスク当連結会計年度末(2025年12月31日現在)において当社グループが特定した重要リスクを以下に記載していますが、社内外の環境変化により想定していないリスクが発生する可能性や、ここで記載していないリスクが当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 サイバーセキュリティ(Cybersecurity)リスクの内容、リスクが顕在化した場合の主な影響当社グループは、研究開発、製造、販売等に関わる重要情報システムやネットワークを、グローバルに多拠点で運用しています。これらは患者さん情報、研究開発データ、製造ノウハウ、契約や経営情報など、極めて機密性の高いデータを含みます。近年、ランサムウェアや標的型攻撃などのサイバー攻撃は高度化・巧妙化し、ライフサイエンス分野は高い攻撃対象となっています。セキュリティ対策(アクセス制御、暗号化、脆弱性管理、監視、バックアップ等)が不十分な場合、システム停止や障害発生、情報漏えいなどが起き、事業継続が不可能になる事態が生じ得ます。これにより、法令違反や制裁金、訴訟、重大な経済的損失、社会的信用の低下、競争力の喪失などの影響を受けます。また、地域ごとのセキュリティ標準や対応方針の差異、統一的なガバナンス不在、保険補償の限界なども被害拡大の要因となります。主な対策現在、全地域で常勤スタッフによる監視体制を整えており、サポートを提供しています。北米・EMEA・日本ではランサムウェア防御技術を導入し、また内部脆弱性管理を継続的に実施に加え、年1回の外部ペネトレーションテストも実施しています。さらに、各地域でMSSP(マネージドセキュリティサービスプロバイダー)による監視を行い、資産管理ツールを用いた資産発見・管理、TPRM(サードパーティリスクマネジメント)評価、年次のグローバル・地域別サイバー演習、フィッシング対策訓練も実施しています。今後はMSSPサービスの統合化と単一テナント運用による迅速な対応、グローバルセキュリティオペレーションモデルの構築、TPRM標準化、製造部門のオペレーションテクノロジー(OT)セキュリティ強化を予定しています。また、ERMプログラムを導入し、全地域のリスクをモニタリングしていきます。 安定供給及び品質(Supply & Quality)リスクの内容、リスクが顕在化した場合の主な影響当社グループは、バイオ医薬品を含む多様なモダリティの製品・治験薬を製造し、国内外に供給しています。製造・品質に関するトラブルや原材料調達不安、急激な需要変動、委託先の不具合、自然災害、地政学リスク、システム障害などは、供給に重大な影響を及ぼす恐れがあります。特に重要品目で供給不足や出荷制限が発生すると、患者さんへの治療継続が困難となり、社会的信用失墜、受注減、売上減少、罰則、訴訟など経済的損失が生じます。さらに、新しいモダリティやデバイスへの対応力不足、生産拠点の一極集中や老朽化、設備投資の戦略整合性欠如も中長期的な供給安定性を損なう恐れがあります。主な対策適正在庫の確保、自社生産体制の整備・拡充(高崎工場HB7棟・サンフォード工場)、重要製品のデュアルソーシング体制構築、CDMO管理強化、災害時における影響の早期把握、原材料・資材の安定確保やサプライヤーマネジメント改善、逸脱・変更管理プロセス改善、新技術の開発・活用促進などに取組んでいます。今後はサプライチェーン全体のリスク特定と対応シナリオ策定、長期的な戦略に基づく供給体制構築、製造・品質リスクの早期把握のためのモニタリング強化、DX活用によるオペレーション改革などを計画しています。今後、インシデント数、査察時の重大指摘数、計画達成度などをモニタリングしていきます。 ビジネスパートナー(Business partner)リスクの内容、リスクが顕在化した場合の主な影響当社グループは原材料・委託製造・流通等、重要な事業プロセスを多数のビジネスパートナーに依存しています。これらのビジネスパートナーに起因する人権・環境問題(強制労働・児童労働、温室効果ガス排出等)、贈収賄や腐敗行為、情報セキュリティ侵害、規制違反などのリスクは、管理体制が不十分であると顕在化しやすくなります。特に責任部署やモニタリングプロセスが曖昧な場合、デュー・デリジェンス(DD)の実施漏れや契約・監査未整備が生じ、高リスクパートナーに対して適切な評価・対応ができないまま取引を継続する事態が発生します。インシデントが発生すれば、事業の継続困難、罰金・制裁金の賦課、社会的信用の失墜、金銭的損失等の影響に加え、膨大な人的・物的リソースを突発対応に投入せざるを得なくなります。主な対策既存の各リージョンでのDD、人権DDにおけるインタビューとテーマ検討等の活動に加え、現状では、グループ全体のビジネスパートナーに係る基本方針・規程の策定による管理概要の明文化、安定供給に関わるパートナーの優先的なDD対象選定、グローバルでの運用プロセスの明文化に向けた各リージョンの管理体制現状確認を行っています。また、PSCI(Pharmaceutical Supply Chain Initiative)への加盟等を通じ、他社のDD状況・業界トレンドを踏まえた組織改善も進めています。今後はDD対象選定基準や優先リスク評価基準の策定、SAQ(自己評価質問表)実施、リスク評価指針・対応手引き作成、高リスクパートナーへのモニタリング徹底、外部開示にも対応可能な監査体制の設計・実施を進めます。契約時・契約後のモニタリング網羅性向上、サプライヤー情報のグローバル一元管理も計画し、優先パートナーに対するアセスメント完了率や低減対策実施率などをモニタリングしていきます。 プロダクトポートフォリオ(Product Portfolio)リスクの内容、リスクが顕在化した場合の主な影響研究開発から上市までの開発品・製品ポートフォリオは当社の持続的成長の基盤です。疾患領域別の投資方針(自社単独での価値創造・提供と他社との戦略的パートナリングによる価値最大化)を設定していますが、後期開発品への投資拡大、初期パイプライン偏在、パートナリング交渉難航等により、将来の売上・利益の均衡が崩れる恐れがあります。短・中・長期視点での不十分な議論や財務観点との整合性欠如は、投資判断誤りや開発停滞を招き、株価下落、中長期的収益性悪化、機会損失につながります。主な対策現状、グローバル経営戦略会議等においてポートフォリオ分析(売上・利益予測、感度分析、シナリオ別成長予測、重大な影響要因=スイングファクター分析)を定期的に実施し、CxOレベルで現状と将来シナリオを共有しています。今後は四半期ごとのプロダクトポートフォリオマネジメント会議を設置し、財務視点を含むシナリオ分析に基づく戦略方向性の認識一致を図ります。また、議論内容を開発実務に迅速反映し、スイングファクターに関連したワーストケースシナリオへの事前対応策などをモニタリングしていきます。 企業文化及び人材ポートフォリオ(Corporate Culture and Talent Portfolio)リスクの内容、リスクが顕在化した場合の主な影響当社グループは、急速に環境変化する製薬業界において、持続的な成長と競争優位性を実現するため、高度な専門性、多様性、機動性を備えた組織と人材の確保が必須です。しかし、必要なケイパビリティが現状と乖離しているにもかかわらず、そのギャップを正しく認識し、計画的に是正する取組みが遅れると、イノベーションの創出が停滞し競争力が低下する恐れがあります。加えて、企業文化(KABEGOE Culture)の醸成が不十分である場合、優秀な人材の採用・定着が困難になり、エンゲージメントや生産性低下を招き、グローバル戦略遂行やビジョン達成の障害となります。具体的には、グローバル×ローカルの一貫した人材戦略の欠如、People Leader(管理者層)の役割定義・期待値の不明確さ、Total Reward(報酬政策)やキャリア機会の競争力不足などが長期的な人材流出につながるほか、人材育成が場当たり的になり戦略人材のパイプライン構築が進まないという影響も顕著です。主な対策当社は、こうしたケイパビリティギャップの是正に向けて、人材マネジメント基盤の強化に着手しています。人事組織内にVirtual Global Sub-functionを設け、機能横断・地域横断の戦略推進体制を整備するとともに、グローバルな後継者計画(Global Succession Planning)を導入し、各ファンクションにおける次世代リーダー候補とその育成方針を明確化しています。さらに、研究開発領域には、価値創造型人材像の定義と人材育成施策を導入しました。企業文化面では、Vision 2030の達成に向けてKABEGOE Principlesを継続的に社内へ浸透させ、Global HR Operation Model等の整備を通じた、国や部門を越えたタレントマネジメントの基盤構築を進めています。今後は、People Leaderへの期待役割を明確化し、その実現を支援する育成施策や、Total Reward Policyの明確化・報酬制度の再設計、加えて認証プログラムの強化に注力していきます。また、オペレーティングモデル変革を支えるため、社内表彰制度の刷新や部門横断の価値創出活動を拡充し、社員一人ひとりが変化を実感できる企業文化の発展を図っていきます。 バリューベース・ヘルスケアの進化と市場アクセス(The Advancement of Value-Based Healthcare and Market Access)リスクの内容、リスクが顕在化した場合の主な影響医療費の高騰、薬価抑制圧力、費用対効果評価(HTA)の重視などにより、医薬品の保険償還や価格設定は厳格化しています。患者、Payer(保険者)、当局のニーズを十分に反映しない開発戦略や、経済的価値の検証プロセス不足により、製品へのアクセスが遅延・制限されるリスクがあります。開発初期から市場アクセスや経済価値戦略を組み込む仕組み、具体的には、欧州HTA基準を満たす試験設計、費用対効果評価に対応しうる体制・人材、国ごとの価格ルール・交渉文化の違いへの柔軟対応力が必要です。これらが不足すると、上市後の価格・アクセス条件が不利となり、収益性や成長性が著しく低下します。主な対策当社は、開発初期段階からアクセス及び価値最大化戦略を製品戦略書やTarget Product Profile(TPP)に組み込み、研究開発委員会で戦略の整合性を確認しています。先行開発品や類似領域で得た知見を疾患領域チームのCross-functionalレビューにより共有し、欧州HTA基準を満たすPhaseⅢ試験設計の推進、費用対効果評価に対応可能な価格設定システムの改訂を行っています。さらに、主要製品では欧州共同臨床評価(JCA)への計画的対応を進め、米国及び欧州市場での交渉力強化に取組んでいます。併せて、国内の費用対効果評価への継続対応を可能とする体制・人材育成を行い、政府渉外部門、医療経済、Pharmacy Benefit Management(PBM)、ペイヤー対応部門等と連携しながら、各国事情に適合した価値最大化施策の標準化を目指しています。 日本市場における持続的成長(Sustainable growth of Japan Market)リスクの内容、リスクが顕在化した場合の主な影響日本事業の中核を担う長期収載品に関する製品ライフサイクル戦略の実効が遅延した場合、ポートフォリオの改善が困難となり、高コスト構造が固定化する可能性があります。さらに、新製品の自社開発や国内導入が計画どおり進まない場合、日本市場における競争力が低下し、グループ全体の収益に影響を及ぼす恐れがあります。また、新薬の上市計画が遅延した場合、目標利益を大きく下回る可能性があり、持続的成長モデルへの転換が急務となります。主な対策当社は、製品ライフサイクル戦略の実行に向け、早期段階からパートナー企業やCDMOとの情報共有を進め、承継活動における透明性の向上と意思決定の迅速化を図っています。承継契約に関しては、法務デュー・デリジェンス及び関連契約の精査を実施し、組織間の連携を強化することで、円滑なプロジェクト遂行を支援しています。新薬の上市準備においては、日本市場向けのプレローンチチーム(JP Pre-launch Team)を設置し、これを支援する機能横断型タスクフォースを編成することで、各機能間の連携を強化し、円滑な上市準備を推進しています。今後は、プロジェクト管理機能のさらなる強化、デュー・デリジェンス情報の事前整理、タスクフォースによる支援体制の明確化、並びにマイルストン進捗のモニタリング精度向上を図ります。さらに、経営レベルでの議論を継続し、医療制度や市場環境の変化に対応した持続的成長モデルへの転換を目指します。 デジタル戦略の推進及びオペレーショナルエクセレンスの実現(The Advancement of Digital Strategy and Operational Excellence)リスクの内容、リスクが顕在化した場合の主な影響当社グループでは2021年に「デジタルビジョン2030」を作成しDXを推進しています。各部門・リージョンで様々な取組みを行ってきていますが、全体最適化の視点ではさらなる強化の余地があり、本来期待されている全社レベルでのOperational Transformation効果(生産性向上、迅速意思決定、パイプライン加速等)、Life-changingな価値創出に向けた取組みが十分に発揮されない恐れがあります。主な対策当社は2025年4月にChief Digital Transformation Officer(CDXO)を設置するとともに、全社軸でのDXを推進するODX(Operational and Digital Transformation)を新設し、DXを軸とした業務改革を加速するとともに、DXやAI等に関する専門人材や変革型リーダ
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析11,134字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】<事業の概況>世界中で医療費抑制の圧力が強まり、また、各国の医療政策の内容がより強く相互に影響を及ぼす等、元来、新薬開発の難度が高い製薬業界にとって、事業環境がより厳しくなる環境変化が続いています。そのような状況の中、当社は「Story for Vision 2030」により事業戦略の解像度を高め、Vision 2030の実現に向けてより焦点を明確化した取組みを推進しました。アンメットメディカルニーズを満たす医薬品の提供のため、生産・品質保証・物流の強化を継続するとともに、新たなLife-changingな価値を創出すべく研究開発活動を行ってきました。Crysvita(日本製品名:クリースビータ)*1、Poteligeo(日本製品名:ポテリジオ)*2では、上市国・地域の拡大や市場浸透に取組み、着実な成長を推進しました。Crysvitaにおいては、患者さん及び医療関係者から期待されていた在宅自己注射をより簡便で安全に行うことができる剤型として、皮下注シリンジを日本・欧州で販売開始しました。また、イタリアではCrysvitaが腫瘍性骨軟化症に対して保険償還の対象となりました。OTL-200(欧州製品名:Libmeldy、米国製品名:Lenmeldy)は、スペインで保険償還の対象となり、日本においては早期発症型の異染性白質ジストロフィー(MLD)に対して希少疾病用再生医療等製品指定を、サウジアラビアにおいては希少疾病用医薬品指定と優先審査指定を取得しました。骨・ミネラル領域では、Crysvitaに加え、KK8123及びKK8398(一般名:infigratinib)の開発も進行中です。日本においては、軟骨無形成症を対象としたinfigratinibの国内第Ⅲ相試験を開始しました。血液がん・難治性血液疾患領域のziftomenib(米国製品名:KOMZIFTI)は米国においてNPM1変異を有する再発・難治性の成人急性骨髄性白血病(AML)に対する、1日1回経口投与可能なメニン阻害薬として世界で初めて承認されました。さらに、未治療AML患者を対象とした第Ⅲ相試験を開始しています。免疫・アレルギー疾患領域のKHK4083(一般名:ロカチンリマブ)の開発ではAmgen社と連携しながら複数の臨床試験を推進しました。ロカチンリマブのアトピー性皮膚炎を対象とした長期的な安全性と有効性を評価する第Ⅲ相臨床試験ROCKET-Ascendの中間結果を公表し、米国での承認申請・販売開始に向けた取組みを推進しました。また、結節性痒疹を適応とした第Ⅲ相試験の患者さん登録を完了しました。自己免疫疾患に関して、ファースト・イン・クラス低分子治療薬候補の開発を目的とした、前臨床開発プログラムに関するライセンスをBoehringer Ingelheim社に提供しました。「Story for Vision 2030」に基づき、日本事業では、長期収載品の製品ライフサイクルマネジメントを進めています。協和キリンが長年にわたって価値を創り届け、患者さんへの継続的な供給が求められる製品を、他社に引き継ぎ、継続して患者さんに届けるための重要な取組みであり、「デパケン錠、R錠、細粒、シロップ」及び「アレロック顆粒」の製造販売承認を承継しました。上記に加えて、バイオ医薬品開発のさらなる加速化に向け建設中であったHB7棟の竣工を迎えました。また、上記冒頭で記載した環境変化の中、Vision 2030に向けて日本における事業基盤をより持続可能な 姿へと大胆に転換し、組織能力の一層の強化を図るとともに、社員のキャリア開発の選択肢を広げることを目的に特別希望退職制度を実施しました。*1:主に遺伝的な原因で骨の成長・代謝に障害をきたす希少な疾患の治療薬。*2:特定の血液がんの治療薬。 (1)当期の財政状態の概況(単位:億円) 前連結会計年度末当連結会計年度末増減資産10,67411,079405非流動資産流動資産5,6335,0406,1454,933512△107負債2,1662,145△20資本8,5088,933425親会社所有者帰属持分比率(%)79.7%80.6%0.9% ◎ 資産は、前連結会計年度末に比べ405億円増加し、11,079億円となりました。・非流動資産は、繰延税金資産や関係会社社債等は減少しましたが、有形固定資産及び無形資産の増加により、前連結会計年度末に比べ512億円増加し、6,145億円となりました。・流動資産は、営業債権及びその他の債権は増加しましたが、現金及び現金同等物や棚卸資産等の減少により、前連結会計年度末に比べ107億円減少し、4,933億円となりました。◎ 負債は、未払法人所得税は増加しましたが、持分法適用に伴う負債の減少等により、前連結会計年度末に比べ20億円減少し、2,145億円となりました。◎ 資本は、配当金の支払いによる減少がありましたが、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上に加え、為替影響による在外営業活動体の換算差額の増加等により、前連結会計年度末に比べ425億円増加し、8,933億円となりました。この結果、当連結会計年度末の親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末に比べ0.9ポイント増加し、80.6%となりました。 (2)当期の経営成績の概況① 業績の概況当社グループは、グローバルに事業を展開していることから、国際会計基準(以下「IFRS」という。)を適用していますが、事業活動による経常的な収益性を示す段階利益として「コア営業利益」を採用しています。当該「コア営業利益」は、「売上総利益」から「販売費及び一般管理費」及び「研究開発費」を控除し、「持分法による投資損益」を加えて算出しています。(単位:億円) 前連結会計年度当連結会計年度増減増減率%売上収益4,9564,968130.3%コア営業利益9541,031778.0%税引前利益835872384.5%親会社の所有者に帰属する当期利益5996707212.0% <期中平均為替レート>通貨前連結会計年度当連結会計年度増減米ドル(USD/円)151円150円△1円英ポンド(GBP/円)193円197円4円ユーロ(EUR/円)164円168円4円 当連結会計年度の売上収益は4,968億円(前連結会計年度比0.3%増)、コア営業利益は1,031億円(同8.0%増)となり、いずれも過去最高を更新しました。また、親会社の所有者に帰属する当期利益は670億円(同12.0%増)となりました。 ◎ 売上収益は、APACリージョンの事業再編による影響や日本における薬価基準引下げの影響があったものの、北米及びEMEAを中心としたグローバル戦略品の伸長に加え、技術収入の増加により、増収となりました。なお、売上収益に係る為替の減収影響は4億円となりました。◎ コア営業利益は、海外売上収益や技術収入の増加に伴う売上総利益の増加に加え、販売費及び一般管理費、研究開発費が減少したことにより、増益となりました。なお、コア営業利益に係る為替の減益影響は7億円となりました。◎ 親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に中国子会社株式売却益を計上していたことから、その他の収益が減少したものの、コア営業利益の増加などにより、増益となりました。 ② 地域統括会社別の売上収益(単位:億円) 前連結会計年度当連結会計年度増減増減率%日本1,3471,225△121△9.0%北米1,7441,92518110.4%EMEA849837△13△1.5%その他1,015981△34△3.4%売上収益合計4,9564,968130.3%(注)1.One Kyowa Kirin 体制(地域(リージョン)軸、機能(ファンクション)軸と製品(フランチャイズ)軸を組み合わせたグローバルマネジメント体制)における地域統括会社(連結)の製商品の売上収益を基礎として区分しています。2.EMEAは、ヨーロッパ、中東及びアフリカ等です。3.その他は、技術収入、造血幹細胞遺伝子治療(Orchard Therapeutics社の売上収益)及び受託製造等です。4.前連結会計年度において区分掲記していた「アジア/オセアニア」の売上収益(416億円)は、2024年のAPACリージョンの事業再編に伴い、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しています。 <日本リージョンの売上収益>(単位:億円) 前連結会計年度当連結会計年度増減増減率%クリースビータ1171361916.0%ダルベポエチン アルファ注シリンジ「KKF」116104△11△9.8%ダーブロック1271552821.6%フォゼベル47823676.7%ジーラスタ205182△24△11.5%ドボベット79-△79- ◎ 日本の売上収益は、高リン血症治療剤フォゼベル等が伸長したものの、尋常性乾癬治療剤ドボベットの販売提携契約終了や、2024年4月及び2025年4月に実施された薬価基準引下げの影響等を受け、前連結会計年度を下回りました。・FGF23関連疾患治療剤クリースビータは、2019年の発売以来、順調に売上収益を伸ばしています。また、2025年11月には、在宅自己注射をより簡便に行えるシリンジ型製剤「クリースビータ皮下注シリンジ」を発売しました。・腎性貧血治療剤ダルベポエチン アルファ注シリンジ「KKF」は、薬価基準引下げ及び競合品浸透の影響を受け、売上収益が減少しました。・腎性貧血治療剤ダーブロックは、2020年の発売以来、順調に売上収益を伸ばしています。・高リン血症治療剤フォゼベルは、2024年2月の販売開始以降、順調に売上収益を伸ばしています。・発熱性好中球減少症発症抑制剤ジーラスタは、バイオ後続品の影響や薬価基準引下げの影響を受け、売上収益が減少しました。・尋常性乾癬治療剤ドボベットは、レオ ファーマ株式会社との販売提携契約が2024年12月31日で終了したため、売上収益が減少しました。 <海外リージョン及びその他の売上収益>(単位:億円) 前連結会計年度当連結会計年度増減増減率%Crysvita1,8482,0281809.7%Poteligeo3814416015.6%Libmeldy/Lenmeldy33643296.1% ◎ 北米の売上収益は、グローバル戦略品の伸長により、前連結会計年度を上回りました。・X染色体連鎖性低リン血症治療剤Crysvita(日本製品名:クリースビータ)は、2018年の発売以来、順調に売上収益を伸ばしています。・抗悪性腫瘍剤Poteligeo(日本製品名:ポテリジオ)は、2018年の発売以来、売上収益を伸ばしています。・再発又は難治性急性骨髄性白血病(AML)のうち、感受性のあるNPM1変異を有し、かつ満足すべき代替治療手段がない成人患者を対象として、KOMZIFTI(一般名:ziftomenib)について、2025年11月に米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得し、米国での販売を開始しました。KOMZIFTIについては、Kura Oncology社との戦略的提携契約に基づき、米国においては50:50でプロフィットシェアを行います。当社はプロフィットシェア後のネット損益がプラスの場合は売上収益として計上し、マイナスの場合は販売費及び一般管理費として処理しますが、当連結会計年度はネット損益がマイナスとなったため、販売費及び一般管理費に計上しています。◎ EMEAの売上収益は、グローバル戦略品の伸長や1ブランドの権利譲渡による収入などがあったものの、2024年に3ブランドの権利譲渡による131億円(66.4百万ポンド)の収入があった反動もあり、前連結会計年度を下回りました。・X染色体連鎖性低リン血症治療剤Crysvita(日本製品名:クリースビータ)は、2018年の発売以来、適応及び上市国を拡大しながら売上収益を伸ばしています。・抗悪性腫瘍剤Poteligeo(日本製品名:ポテリジオ)は、2020年の発売以来、上市国を拡大しながら売上収益を伸ばしています。・エスタブリッシュト医薬品1ブランドに関する権利(知的財産)の合弁会社への譲渡(2025年7月)により、77億円(38.5百万ポンド)の売上収益を計上しました。なお、当該金額には2024年7月に譲渡した3ブランドに関する価格調整差額が含まれています。 ◎ その他の売上収益は、APACリージョンの事業再編の影響により、前連結会計年度を下回りました。・異染性白質ジストロフィー(MLD)治療Libmeldy/Lenmeldyは、欧州が堅調なことに加えて、米国での売上計上が始まり、順調に売上収益を伸ばしました。また、2025年12月には、米国推奨統一スクリーニングパネル(RUSP:Recommended Uniform Screening Panel)に異染性白質ジストロフィー(MLD)が追加されました。・AstraZeneca社からのベンラリズマブに関する売上ロイヤルティの増加に加え、Boehringer Ingelheim社からの契約一時金収入及びマイルストン収入等により、技術収入は増加しました。・2024年9月末のAPACリージョンの事業再編に伴い、エスタブリッシュト医薬品等の売上収益が大きく(145億円)減少しました。 ③ コア営業利益◎ コア営業利益は、売上総利益の増加に加え、販売費及び一般管理費、研究開発費の減少等により、前連結会計年度を上回りました。 (3)当期のキャッシュ・フローの概況「(5) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析 ③ キャッシュ・フローの状況、資本の財源及び資金の流動性についての分析」に記載のとおりです。 (4)生産、受注及び販売の実績① 生産実績当連結会計年度の生産実績は、次のとおりです。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)医薬373,17689.1合計373,17689.1(注)1.金額は販売価格によっています。2.当社グループ内において原材料等として使用する中間製品については、その取引額が僅少であるため相殺消去等の調整は行っていません。3.当連結会計年度より算出方法を変更したことに伴い、前期比は前連結会計年度の実績を再算出して計算しています。 ② 受注実績当社グループは、主として販売計画に基づいた生産を行っています。一部の製品で受注生産を行っていますが、受注高及び受注残高の金額に重要性はないため、記載を省略しています。 ③ 販売実績当連結会計年度の販売実績は、次のとおりです。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)医薬496,826100.3合計496,826100.3(注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりです。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)CVS Caremark社58,47611.871,03614.3 (5) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析文中の将来に関する記述は、当連結会計年度末(2025年12月31日現在)において当社グループが入手している情報及び判断に基づいたものです。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (5) 会計上の判断、見積り及び仮定」に記載のとおりです。 ② 当期の財政状態及び経営成績の分析当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析については、「(1) 当期の財政状態の概況、(2) 当期の経営成績の概況」に記載のとおりです。 ◎ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等2021-2025年中期経営計画の最終年度である当連結会計年度(2025年度)における、主要財務指標の目標及び実績は、以下のとおりです。 2025年度経営目標当連結会計年度実績 ROE10%以上7.7%当期利益÷期首期末平均資本売上収益成長率(CAGR)10%以上9.3%2020年度を基準年度とした年平均成長率研究開発費率18~20%を目処に積極投資20.4%研究開発費÷売上収益コア営業利益率25%以上20.7%コア営業利益÷売上収益配当性向(注)40%を目処に継続増配40.8%(5年平均)9期連続の増配 (注)コアEPS(経常的な収益性を示す指標として、「当期利益」から「その他の収益」及び「その他の費用」並びにこれらに係る「法人所得税費用」を控除した「コア当期利益」を期中平均株式数で除して算定)に対する配当性向を記載しています。 当社グループは、2021-2025年中期経営計画において、成長性、イノベーション創出能力、収益性を持続的に高めていくことにより、中長期的なROEの向上と継続増配を実現し、日本発のグローバル・スペシャリティファーマとしての安定した収益構造の確立と持続的な成長を目指してきました。その目標達成状況を判断する客観的な指標として、「ROE」「売上収益成長率」「研究開発費率」「コア営業利益率」「配当性向」の5つの財務指標(KPI)を掲げていました。期間中、主力製品では、Crysvitaについて2023年に北米での自社販売を開始したほか、Poteligeoでも上市国・地域の拡大及び市場浸透を進め、着実に売上を伸ばしました。研究開発では、KHK4083(一般名:ロカチンリマブ)についてROCKETプログラムが進展したほか、KHK4951の第Ⅱ相試験や、KK8123等の6開発品の第Ⅰ相試験を開始しました。一方で、ME-401やRTA 402等の開発中止があったものの、日本ではフォゼベル錠、米国ではLenmeldy及びKOMZIFTIを上市しました。また、グローバルでの品質保証及び安定供給体制の強化に向け、eQMSの導入や、高崎での品質関連複合施設「Q-TOWER」及びバイオ医薬品原薬製造棟「HB7」の稼働、米国バイオ医薬品原薬製造工場「サンフォード工場」の建設等の設備投資も実施しました。これらの結果、売上収益成長率は、欧州におけるエスタブリッシュト医薬品事業の合弁提携化やAPACリージョンの事業再編に伴う売上収益の減少影響もあり、目標の10%を下回りました。研究開発費率は、積極的な投資により目標水準で推移しました。コア営業利益率は、目標の25%に届かなかったものの、2021年、2022年、2023年及び2025年の4年度において過去最高のコア営業利益を達成しました。ROEは、2023年単年度のみ10%以上を達成したものの、掲げた目標の継続的な達成には至りませんでした。また、ROE及びコア営業利益率は引き続き当社にとって最重要の経営指標であり、2026年2月に公表した「Vision 2030 and Beyond:中長期構想」において、2030年代前半までにROE10%台前半、コア営業利益率30%を実現することを中長期財務目標として再設定しています。なお、当期末の剰余金の配当
サステナビリティに関する考え方及び取組28,568字
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年12月31日現在)において当社グループが判断したものです。 (1)協和キリンの考えるサステナビリティ当社グループにとってのサステナビリティとは、社会のステークホルダーとともに、“病気と向き合う人々に笑顔をもたらすLife-changingな価値”を共創していくことを意味しています。当社グループは、ビジョンの実現を通して、当社グループのサステナビリティと社会のサステナビリティを両立していきます。当社グループのサステナビリティを推進することは、我々の掲げるCSV経営とつながっています。当社グループは、社会的価値(病気と向き合う人々に笑顔をもたらすLife-changingな価値を提供し、社会課題を解決すること)と、経済的価値(当社グループがさらにLife-changingな価値を生み出していくために人的資本と知的資本に投じる原資となりうる利益)という2つの価値創造の両立を実現していきます。社会的価値を提供し、さらに次の社会的価値を創出するための経済的価値を得て、世界中の病気と向き合う人々に必要とされる企業であり続けること、これをサステナブルな事業活動と考えています。また、当社グループがサステナブルに事業活動を継続していくという観点から、未来世代を重要ステークホルダーと捉え、地球環境への負荷の低減に取組んでいきます。2025年には、環境基本方針の改訂を実施し、今後重点的に取組んでいく環境活動を明確化しています。また、ビジネスパートナーマネジメント基本方針を制定し、ステークホルダーとの価値の共創をより強化していくこととしました。当社グループは、社会的価値の創出と経済的価値の創出を両立するため、バリューチェーンの様々な場面でステークホルダーとの価値の共創に取組みます。 (2)協和キリンのビジョンと価値創造ストーリー・Story for Vision 2030当社グループは、2021-2025年の中期経営計画策定時に、Vision 2030を策定し、我々の創造する価値がLife-changingな価値であることを明確化しました。また、競争戦略としてのCSV経営を掲げ、社会的価値(病気と向き合う人々に笑顔をもたらすLife-changingな価値を提供し、社会課題を解決すること)と、経済的価値(当社グループがさらにLife-changingな価値を生み出していくために人的資本と知的資本に投じる原資となりうる利益)という2つの価値創造を両立し、病気と向き合う人々に笑顔をもたらしていくことをアウトカムとして明確化しています。これは当社グループの“価値創造ストーリー(下図参照)”として示されています。当社グループの“価値創造ストーリー”では、社会的価値と経済的価値の両立を目指すLife-changingな価値の創出にはイノベーションへの挑戦が不可欠であり、それを支える人的資本と知的資本が我々の競争力の源泉であることをインプットとして示しています。人的資本については、当社グループのビジョン・価値観に共感する従業員が多様性の輝くチーム力を発揮しKABEGOE Principlesを実践して価値創造することを示しています。知的資本については、Story for Vision 2030と整合する当社グループの価値創造の根幹である創薬戦略を記載しています。中央に配したビジネスモデルにおいては、全ての従業員がPatient Centricity(患者さん中心)という考えを基に、病気と向き合う人々の笑顔につながる価値創造を行うことを示しています。それは、「研究開発によるアンメットメディカルニーズを満たす価値創造」のプロセスだけでなく、「製品・品質・流通」、さらに、「患者さんに医薬品を届けるプロセス」においても、一人ひとりが価値創造に取組むこと、そして各バリューチェーンが相互に連携することでさらに大きな価値の創出につなげることを意味しています。このように、人的資本と知的資本を競争力の源泉とし、大きな価値創造のサイクルを生み出し、アウトプットとしてLife-changingな価値の継続的な創出と提供に繋げていきます。そして、これらのアウトプットが、病気と向き合う人々の笑顔というアウトカムにつながります。当社グループは、従業員を含む全てのステークホルダーとともに、笑顔をもたらす価値創造に取組んでいます。また、この価値創造ストーリーは「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載したStory for Vision 2030と相互に強く関連しています。Story for Vision 2030は当社グループがVision 2030実現のために、Life-changingな価値を継続して創出・提供する戦略をうちだしたものであり、価値創造ストーリーは競争力の源泉を含む全体のビジネスモデルを示したものになります。 (3)ガバナンス当社グループは、マテリアリティを“ビジョン実現のための重要経営課題”と位置付けています。マテリアリティ(重要経営課題)については、SASB(Sustainability Accounting Standards Board)、Access to Medicine Index、PSCI等を参照し、社会の持続性へのインパクトと当社グループの事業へのインパクトの観点から特定しています。マテリアリティの選定プロセスは、以下のとおりです。マテリアリティは、2021-2025年中期経営計画及び連動する年度経営計画に組み込まれて推進されてきました。2026年以降は、“Vision 2030 and Beyond:中長期構想”と整合させ、年度経営計画に組み込んで推進していきます。また、計画の進捗は四半期ごとにモニタリングされ、グローバル経営戦略会議及び取締役会に報告されています。なお、中長期的な経営課題の解決を推進するために、2024年からの業績指標には年度経営計画で定めた非財務目標(マテリアリティに関連する目標を含む)の達成度を加えることとしています。マテリアリティの見直しは、社内外の環境変化を踏まえ、毎年実施し、グローバル経営戦略会議で承認後、取締役会で決定されています。 (4)リスク管理当社グループのマテリアリティにおける「取組むことで得られる機会」及び「取組まないことで生じる脅威」は、マテリアリティごとに(5)「戦略及び指標と目標」の表に記載しています。また、当社グループは、お客さまと社会から長期的に信頼を獲得し、事業を継続して経営目標を達成するために、「協和キリングループ リスクマネジメント基本方針」のもと、サステナビリティに関するリスクも含めて、グループ全社でリスクマネジメントを実施しています。詳細は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。 (5)戦略及び指標と目標当社グループは、マテリアリティを“ビジョン実現のための重要経営課題”と位置付けています。特定した当社グループのマテリアリティは「価値創造トピック」と「価値向上トピック」とに分類され、Vision 2030実現のための戦略の幹「アンメットメディカルニーズを満たす医薬品の提供」「患者さんを中心においた医療ニーズへの対応」「社会からの信頼獲得」「Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化」とも対応しています。その上で、マテリアリティについて目標を定め、戦略的に取組んでいくことがビジョンの実現、ひいては、当社グループと社会のサステナビリティの両立につながると考えています。本セクションでは、それぞれのマテリアリティについて、以下の内容を記載します。ただし、②と④については基盤的な内容となるため、以下の全ての項目を網羅するわけではありません。<マテリアリティの説明><マテリアリティに関連する機会・リスクへの対応戦略(及びその取組)><マテリアリティに関連するリスクが顕在化した場合のレジリエンス><マテリアリティに関連する指標と目標>No.マテリアリティ名関連する戦略の幹①・革新的な医薬品の創出・製品の価値最大化・パイプラインの充実・医薬へのアクセス向上・病気と向き合う人々のニーズを基点にした新たな価値の共創・アンメットメディカルニーズを満たす医薬品の提供・患者さんを中心においた医療ニーズへの対応②・人材ポートフォリオ・企業文化・デジタルトランスフォーメーション・Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化③・製品の品質保証と安定供給・地球環境への負荷の低減・社会からの信頼獲得④・コーポレートガバナンス・事業活動における倫理と透明性・リスクマネジメントの強化・Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化-経営基盤 また、当社グループのマテリアリティは、当社が所属するキリングループのマテリアリティとも関連性があり、特にキリングループの事業へのインパクトが高いマテリアリティである「Life-changingな医薬品の創出と提供」及び「医薬品の品質保証と安定供給」は、それぞれ、当社グループの「革新的な医薬品の創出」、「製品の価値最大化」、「パイプラインの充実」、「医薬へのアクセス向上」、「病気と向き合う人々のニーズを基点にした新たな価値の共創」及び「製品の品質保証と安定供給」と紐づけられています。①アンメットメディカルニーズを満たす医薬品の提供及び患者さんを中心においた医療ニーズへの対応に関連するマテリアリティ <マテリアリティの説明>当社グループは、アンメットメディカルニーズを満たす医薬品の提供及び患者さんを中心においた医療ニーズへの対応に関連するマテリアリティとして、「革新的な医薬品の創出」、「製品の価値最大化」、「パイプラインの充実」、「医薬へのアクセス向上」、「病気と向き合う人々のニーズを基点にした新たな価値の共創」を定めています。 〔表①-1〕マテリアリティの定義・取組むことで得られる機会・取組まないことで生じる脅威と指標(及び目標)戦略の幹マテリアリティ定義取組むことで得られる機会取組まないことで生じる脅威指標アンメットメディカルニーズを満たす医薬品の提供革新的な医薬品の創出短期的な収益性との適正なバランスを保ちながら、中長期的な視点に基づく研究に対する積極的な投資(オープンイノベーション活動を含む)を通じ、アンメットメディカルニーズを満たす革新的な医薬品(Life-changingな価値)を創出し続ける・J-GSPとしての存在意義・新たな価値の創出による企業価値の向上・協和キリンの強みとする領域の拡大・共同研究や開発機会の増加・協和キリンの存在意義の低下・ビジョンの未達・新たな価値の創出機会の逸失・共同研究機会の減少・Life-changingな価値としての革新的医薬品の創出(開発パイプライン及び主な申請承認情報)製品の価値最大化創出した医薬品の真の価値を見極め、LCM(life cycle management)を推進し、パートナリングの機会も活用しながら価値の最大化を図る・適応/剤型拡大:開発試験/製造における期間短縮及び効率化、医療ニーズへの対応による薬剤価値の増加・上市国・地域の拡大:病気と向き合う人々の経済的負担軽減(保険償還)を伴う提供価値の向上・本来の製品価値を最大化しないことによる、病気と向き合う人々の負荷の増加・経済的価値の低下パイプラインの充実ポートフォリオ分析に基づき、自社で注力する疾患領域を中心にパイプラインを充実する・J-GSPとしての価値を創造し、提供する事業基盤の強化と成長・協和キリンの研究開発力に対する期待とそれに基づく企業価値の向上・協和キリンの戦略に沿った事業の競争力の低下・ステークホルダーからの期待の低下とそれに伴う企業価値の低下患者さんを中心においた医療ニーズへの対応医薬へのアクセス向上病気と向き合う人々の声を聞き、アンメッドメディカルニーズを満たす医薬品を創出し、一人でも多くの患者さんにできるだけ早く届けることを自分たちの使命ととらえ、医薬品アクセス基本方針に則った活動(特に医薬へのアクセス向上)に取組む・Life-changingな価値を創出・提供する会社としての存在意義の増大及び企業価値の向上・各地域の患者支援団体との関係の維持強化による企業認知と信頼性の向上・より多くの患者さんへの医薬品の価値提供が可能・Life-changingな価値を創出・提供する会社としての存在意義及び企業価値の低下・当社の医薬品を必要とする患者さんとの接点が限局化することによる製品価値の低下やマーケット拡大機会の逸失、社会からの信頼低下・グローバル品(CRV, POT,Libmeldy/Lenmeldy)の主要国における上市状況病気と向き合う人々のニーズを基点にした新たな価値の共創注力する疾患領域を中心に、病気と向き合う人々の声に真摯に耳を傾け向き合い、真のニーズを把握し、バリューチェーンの様々な場面でステークホルダーとのLife-changingな価値の共創につなげる・新たな医薬品を必要とするステークホルダーとの共創・病気と向き合う人々のニーズに沿った新たな価値の提供・価値最大化や提供拡大機会の逸失・ニーズ把握不十分による価値創出活動での劣後 <マテリアリティに関連する機会・リスクへの対応戦略(及びその取組)>当社グループは、「革新的な医薬品の創出」、「製品の価値最大化」、「パイプラインの充実」、「医薬へのアクセス向上」、「病気と向き合う人々のニーズを基点にした新たな価値の共創」に関連する機会を「Life-changingな価値の創出・提供による企業価値の向上」ととらえ、この機会が影響を及ぼすバリューチェーン・その影響・発生可能性・金銭的重要性・機会の影響が発生すると見込む時間軸を下記の〔表①-2〕のようにとらえて活動しています。なお、当社グループにおいては、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会とのトレードオフを考慮し、取組みを進めています。 〔表①-2〕リスク及び機会の影響が発生すると見込む時間軸リスク及び機会バリューチェーン(ステークホルダーを記載)リスク及び機会が顕在化したときに発生するビジネスモデル・バリューチェーンへの影響と財務的影響発生可能性金額的重要性リスク及び機会の影響が発生すると見込む時間軸*2上流当社下流機会
コーポレート・ガバナンスの概要14,272字
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】当パートでは、特別な記載がない限り、提出日時点の事項を記載しています。① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社は、「ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。」という当社グループの経営理念及び価値観のもと、ビジョンに基づき、社会の基盤を担う責任ある企業として、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図るため、意思決定の透明性・公平性を確保するとともに、迅速・果断な意思決定・業務執行体制並びに適正な監督・監視体制の構築を図るなど、コーポレートガバナンスの充実に取組んでいきます。また、ビジョン実現のためにステークホルダーとの協働が不可欠であることを認識し、それぞれの立場を尊重し、株主・投資家に対し、透明性、公平性、継続性を基本に迅速な情報開示を行うとともに、株主・投資家との建設的な対話を積極的に行い、誠意を持って説明責任を果たしていきます。また、当社はキリンホールディングス株式会社の連結子会社ですが、そのグループ運営の方針を尊重しつつ、当社の独立性を確保した経営を進めていきます。 ② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由当社は、会社法上の機関設計として監査役設置会社を採用しています。取締役会は、重要な業務執行の最終意思決定を行うとともに、複数の社外取締役を設置して経営の透明性と客観性を高め、業務執行の監督機能を果たします。また、任意の指名・報酬諮問委員会を設置することで取締役会の機能を補完し、経営に対する監督機能の強化を図っています。さらに、取締役会から独立した複数の社外監査役を含む監査役及び監査役会によって最終意思決定のプロセス・内容を監視・検証します。この機関設計において、取締役が執行役員を兼務することにより、意思決定と執行の緊密な連携によるマネジメント機能を推進するとともに、独立社外取締役及び監査役・監査役会を中心としてモニタリング機能を働かせ、任意の委員会を設置することにより経営の透明性を高め、業務執行機能と監督機能のバランスを備えたハイブリッド型のガバナンス体制を構築しています。 ※当社は、2026年3月19日開催予定の定時株主総会で承認可決されることをもって、監査等委員会設置会社へ移行します。これにより、取締役会における取締役に対する監督機能をさらに強化し、その上で、取締役会で執行に任せるべき事項と取締役会が議論すべき事項を判断・峻別し、取締役会としては中長期的な全社戦略の議論へ注力することで、迅速・果断な意思決定及び業務執行体制の確立を行います。また、社外取締役の多様な知見や経験を活かした監督体制に加え、取締役の職務執行を監査する監査等委員を取締役会の構成員に加えることで、監督機能をさらに強化します。併せて、監査等委員会と内部監査部門との指示・連携を強化し、執行に対する監査の実効性を充実させます。取締役会の諮問機関として、過半数が社外取締役で構成され、社外取締役が委員長を務める指名・報酬諮問委員会を引き続き設置します。監査等委員会は、独立した監査権限を行使し、取締役の職務執行の適法性及び妥当性を監査することにより、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、経営の健全性と透明性を確保する状況を監視・検証します。監査等委員会の構成については、常勤監査等委員である社内取締役1名と非常勤監査等委員である社外取締役3名を予定しています。 当社の2026年3月10日時点のコーポレートガバナンスの体制は下図のとおりです。 ※2026年3月19日開催予定の定時株主総会において、監査等委員会設置会社への移行が承認された場合のコーポレートガバナンスの体制は、次のとおりです。 当社の2026年3月10日現在の企業統治体制の構成員は下表のとおりです。 氏名役職指名・報酬諮問委員会取締役宮本 昌志代表取締役会長委員 アブドゥル・マリック代表取締役社長委員 山下 武美取締役副社長委員 藤原 大介取締役- 小山田 隆社外取締役委員長 鈴木 善久社外取締役・取締役会議長委員 中田 るみ子社外取締役委員 菅野 寛社外取締役委員 伊藤 由希子社外取締役委員監査役小松 浩常勤監査役・監査役会議長- 小林 肇常勤社外監査役- 石倉 徹監査役- 田村 真由美社外監査役委員 和智 洋子社外監査役委員 (取締役、取締役会) 取締役会は、株主に対する受託者責任と説明責任を踏まえ、実効的かつ効率的なコーポレートガバナンスの構築により経営理念を実現し、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指します。また、当社グループ全体及びグループの主要会社の長期経営構想、中期経営計画及び年度経営計画等の当社グループの重要な業務執行並びに法定事項について決定するとともに、取締役の職務執行を監督する責務、サステナビリティに係る基本的な方針の策定とその取組みを監督する責務、内部監査部門との連携によりグループ全体の適切な内部統制システムを構築する責務等を負います。取締役会は、法令及び定款に定めるもののほか、「取締役会規程」において、取締役会にて決議する事項を定めており、その他の業務執行に係る権限については、各業務を担当する執行役員に委譲しています。 取締役会を構成する取締役の員数を定款の定めに従い10名以内とし、グローバル・スペシャリティファーマにふさわしい知識、経験、能力、見識等のスキルや多様性を確保しながら全体としてバランスのとれた透明性の高いガバナンス体制を構築しています。客観的な経営の監督の実効性を確保するため、独立社外取締役を過半数選任しており、取締役会の議長は独立社外取締役である鈴木善久が務めています。また、少数株主の保護の観点から、一般株主との間で利益相反が生じるおそれのない独立性を有する社外取締役及び社外監査役を配置することとしています。独立社外役員を過半数とし、独立社外取締役が委員長を務める指名・報酬諮問委員会を設置するとともに、外部アドバイザーも活用した取締役会実効性評価を行っています。取締役候補者の選任方針・手続きは、指名・報酬諮問委員会で審議し、取締役会で決定しています。 当社の取締役は、2026年3月10日現在9名(男性7名、女性2名、うち独立社外取締役5名)の構成となっており、原則月1回開催される取締役会にて、経営方針等の重要事項に関する意思決定及び業務執行の監督を行っており、取締役会議長は独立社外取締役が務めています。当事業年度は、取締役会を14回開催し、当社の経営方針等の重要事項に関する意思決定及び取締役の職務執行の監督を行いました。 当事業年度 取締役会の出席状況役員区分役職氏名出席率取締役代表取締役会長宮本 昌志100%(14回/14回) 代表取締役社長アブドゥル・マリック100%(10回/10回) 取締役副社長山下 武美100%(14回/14回) 取締役副社長大澤 豊100%(4回/4回) 取締役藤原 大介100%(10回/10回) 取締役秋枝 眞二郎100%(4回/4回) 社外取締役小山田 隆100%(14回/14回) 社外取締役(議長)鈴木 善久100%(14回/14回) 社外取締役中田 るみ子100%(14回/14回) 社外取締役菅野 寛100%(10回/10回) 社外取締役伊藤 由希子100%(10回/10回) 社外取締役森田 朗100%(4回/4回) 社外取締役芳賀 裕子100%(4回/4回)監査役常勤監査役小松 浩100%(14回/14回) 常勤社外監査役小林 肇100%(14回/14回) 監査役石倉 徹100%(14回/14回) 社外監査役田村 真由美100%(14回/14回) 社外監査役和智 洋子100%(10回/10回) 社外監査役谷津 朋美75%(3回/4回)1)大澤豊氏、秋枝眞二郎氏、森田朗氏、芳賀裕子氏及び谷津朋美氏についての取締役会出席状況は、当事業年度に開催された取締役会のうち、2025年3月19日の退任前に開催されたもののみを対象としています。なお、各氏の役職名は退任時の役職を記載しています。2)アブドゥル・マリック氏、藤原大介氏、菅野寛氏、伊藤由希子氏及び和智洋子氏についての取締役会出席状況は、当事業年度に開催された取締役会のうち、2025年3月19日の就任後に開催されたもののみを対象としています。 ・当事業年度 取締役会の具体的な検討内容経営戦略・サステナビリティビジョン実現のための戦略サステナビリティ、マテリアリティに関する議論個別の重要戦略案件(ポートフォリオ、研究、生産、人材、デジタル等)長期成長ストーリー次年度年次経営計画の決定四半期業績モニタリング決算関連事項の承認事業投資の実行状況コーポレートガバナンス等監査等委員会設置会社への移行内部統制システムの構築・運用状況内部監査の監査結果の確認及び計画の決定取締役会の実効性評価最高経営責任者等の後継者計画役員人事・報酬各種委員会報告(グループリスクマネジメント委員会、グループコンプライアンス委員会、グループ財務管理委員会、グループ情報公開委員会、グローバル品質保証委員会)グローバルマネジメント体制及び組織改定株主総会関連(招集及び議案等の決定)投資案件・その他コーポレートベンチャーキャピタル活動情報セキュリティ管理体制コンプライアンス・人権意識調査IR活動特別希望退職制度の導入 (監査役、監査役会) 監査役及び監査役会は、株主の負託を受けた独立の機関として、取締役の職務の執行を監査することにより、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上に向けて経営の健全性を確立する状況を監視・検証します。監査役は、常勤監査役による当社グループ内における情報収集力及び独立性を活かし、取締役会において積極的に意見を述べるとともに、各監査役による監査の実効性を確保するための体制の整備に努めています。また、社外取締役への情報提供を強化するため、社外取締役との意見交換を行い、監査活動を通じて得られた情報を提供します。 監査役会の構成は、財務・会計に関する適切な知見を有する者を含み、定款の定めに従い、その員数を3名以上、また、その半数以上を社外監査役としています。 当社の監査役は、2026年3月10日現在5名(男性3名、女性2名、うち社外監査役3名)の構成となっています。 なお、常勤監査役小松浩氏、常勤社外監査役小林肇氏及び社外監査役田村真由美氏は、事業会社における経理・財務部門の担当経験があり、各氏とも財務及び会計に関する相当程度の知見を有しています。当事業年度は、監査役会を14回開催し、監査方針等の協議決定及び取締役の職務執行の監査を行いました。 監査役及び監査役会の活動については、「(3)監査の状況 ① 監査役監査の状況」をご参照ください。 (指名・報酬諮問委員会) 指名・報酬諮問委員会は、当社の取締役、執行役員及び監査役の選解任方針並びに各候補者案、役付取締役の選定及び解職、取締役の担当職務、最高経営責任者の後継者の選定方針、当社グループの主要会社社長及び主要ポジションの候補者案、当社取締役、執行役員及び監査役並びに当社グループの主要会社社長及び主要ポジションの報酬制度・水準、報酬額等について、客観的かつ公正な視点から審議・決定の上、取締役会に答申する責務を負います。 指名・報酬諮問委員会は社内取締役及び独立社外役員で構成し、その過半数は独立社外役員とし、委員長は独立社外取締役としています。当事業年度は、指名・報酬諮問委員会を14回開催、取締役及び監査役等の報酬・指名に関する取締役会への答申を行いました。 ・当事業年度 指名・報酬諮問委員会の出席状況役員区分役職氏名出席率社内取締役代表取締役会長宮本 昌志100%(14回/14回) 代表取締役社長アブドゥル・マリック100%(9回/9回) 取締役副社長山下 武美100%(14回/14回) 取締役副社長大澤 豊100%(5回/5回)独立社外役員社外取締役(委員長)小山田 隆100%(14回/14回) 社外取締役鈴木 善久100%(14回/14回) 社外取締役中田 るみ子93%(13回/14回) 社外取締役菅野 寛100%(9回/9回) 社外取締役伊藤 由希子100%(9回/9回) 社外取締役森田 朗100%(5回/5回) 社外取締役芳賀 裕子100%(5回/5回) 社外監査役田村 真由美100%(14回/14回) 社外監査役和智 洋子100%(9回/9回) 社外監査役谷津 朋美80%(4回/5回)1)大澤豊氏、森田朗氏、芳賀裕子氏及び谷津朋美氏についての指名・報酬諮問委員会出席状況は、当事業年度に開催された指名・報酬諮問委員会のうち、2025年3月19日の退任前に開催されたもののみを対象としています。なお、各氏の役職名は退任時の役職を記載しています。2)アブドゥル・マリック氏、菅野寛氏、伊藤由希子氏及び和智洋子氏についての指名・報酬諮問委員会出席状況は、当事業年度に開催された指名・報酬諮問委員会のうち、2025年3月19日の就任後に開催されたもののみを対象としています。 ・当事業年度 指名・報酬諮問委員会の具体的な検討内容指名関連株主総会株主総会に付議する取締役の選任議案の原案後継者計画最高経営責任者等の後継者計画主要ポジションの後継者計画役員人事代表取締役・役付取締役の選定案、執行役員の選任案CxO及び当社グループ主要会社社長等の主要ポジションの選任案報酬関連株主総会株主総会に付議する取締役の報酬議案の原案方針と水準取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針案取締役・監査役・執行役員及び主要ポジションの報酬水準と報酬構成業績連動業績連動報酬の評価指標、目標値、評価結果及び報酬額 その他の企業統治体制の構成要素を下記に記載します。(グローバル経営戦略会議、経営戦略会議) 当社は、経営方針及び業務執行における重要な事項に関して、取締役社長の意思決定を補佐援助する機関として、グローバル経営戦略会議及び経営戦略会議を設置しています。グローバル及び日本国内の経営に関する全般的重要事項について戦略的な視点から的確かつ効率的な経営判断を下すために、当事業年度は、グローバル経営戦略会議を18回、経営戦略会議を6回開催しました。 (執行組織) グローバルマネジメント体制として、「One Kyowa Kirin」という名のもと
役員の報酬等5,911字
(4) 【役員の報酬等】① 役員報酬等の決定方針等・当社は、2025年3月19日開催の取締役会において、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針を決議しています。当該決定方針は、指名・報酬諮問委員会での審議を経た上で、同委員会の答申を受けて承認されたものです。 また、当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等の内容は、指名・報酬諮問委員会が、当該決定方針に沿うものであることを確認して答申しており、取締役会は指名・報酬諮問委員会からの答申を尊重して、当該報酬等の内容が当該決定方針に沿うものであると判断しています。 なお、当事業年度に係る監査役の個人別の報酬等は、指名・報酬諮問委員会での審議を参考に、監査役の協議により決定しています。 取締役及び監査役の報酬等の決定方針の内容及び報酬等の概要等は、以下のとおりです。 1.基本方針・当社の取締役及び監査役の報酬は、当社のさらなる持続的な成長及び企業価値の増大に貢献する意識を高め、グローバル・スペシャリティファーマにふさわしい人材を確保できる内容であること、取締役及び監査役各自がその職務執行を通じて当社への貢献を生み出す動機付けとなるものであること、並びに、客観的な視点を取り入れ透明性のある適切なプロセスを経て決定されるものであることを基本としています。 この基本方針の実現のため、役員報酬に関する調査や審議は、社外役員が過半数を占め、かつ社外取締役が委員長である指名・報酬諮問委員会で実施しています。 2.報酬の構成と支給対象等・当社の業務執行取締役の報酬は、基本報酬、業績連動報酬及び非金銭報酬で構成されています。業績連動報酬は、短期インセンティブ報酬としての業績連動型年次賞与及び中長期インセンティブとしての業績連動型株式報酬の二つであり、非金銭報酬は中長期インセンティブとしての譲渡制限付株式報酬です。非業務執行取締役及び監査役については、客観的かつ独立した立場から経営に対する監督機能を十分に働かせるため、基本報酬のみの固定報酬又は無報酬としています。 各報酬の構成割合の目安は、以下の表のとおりです。各報酬の構成割合は、企業規模を考慮し、外部調査機関の役員報酬調査データを用いて当社と関連する業種に属する他社の報酬水準や報酬構成等の客観的な比較検証を行った上で、役位を踏まえ、指名・報酬諮問委員会で審議し、取締役会にて決定しています。報酬等の種類概要業務執行取締役の報酬構成(基本報酬を100としたとき)基本報酬・役位又は職責を踏まえた固定報酬・年額を12等分して毎月支給100業績連動報酬業績連動型年次賞与・事業年度ごとの業績向上への貢献意欲を高める業績連動の現金報酬(短期インセンティブ報酬)・役位又は職責ごとに定める目標達成時の支給額(基準額)を100%とした場合、業績目標の達成度に応じて0%~200%の範囲内で変動・事業年度終了後(通常は4月)に一括支給60~100業績連動型株式報酬・企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与える業績連動報酬(中長期インセンティブ報酬)・中長期的な株価上昇及び企業価値向上への貢献意欲を高める株式報酬・役位又は職責ごとに定める目標達成時の交付株数を100%とした場合、業績目標の達成度に応じて0%~150%の範囲内で変動・3事業年度終了後(通常は4月)に交付及び支給25~65非金銭報酬譲渡制限付株式報酬・中長期的な株価上昇及び企業価値向上への貢献意欲を高める株式報酬(中長期インセンティブ報酬)・毎年一定の時期(通常は4月)に割り当て、3年間譲渡を制限する35(注)1.上記の報酬等のうち、業績連動型株式報酬は業績連動報酬及び非金銭報酬の双方に該当しますが、ここでは業績連動報酬として整理・記載しています。2.業績連動報酬の構成割合は、業績目標を100%達成した場合の数値を記載しています。 3.各報酬の概要(i) 基本報酬・基本報酬は、各役員の役位又は職責を踏まえた月例の固定報酬としており、企業規模を考慮し、外部調査機関の役員報酬調査データを用いて、当社と関連する業種に属する他社の報酬水準や報酬構成等の客観的な比較検証も行った上で、指名・報酬諮問委員会の審議を経て決定しています。なお、監査役については、外部調査機関の役員報酬調査データを用いた指名・報酬諮問委員会での審議を参考に、監査役の協議により決定しています。 (ii) 業績連動型年次賞与・業績連動型年次賞与は、業務執行取締役の事業年度ごとの業績向上への貢献意欲を高めるために、業績に応じて変動する現金報酬としており、事業年度ごとに設定した業績評価指標の目標値に対する達成度に応じて算出した額を、毎年一定の時期(通常は4月)に業務執行取締役に支給しています。業績評価指標には財務指標と非財務指標の両方を採用しています。業績連動型年次賞与の業績評価指標、目標値及び目標値の達成度に応じて算出する支給額は、指名・報酬諮問委員会の審議を経て決定しています。・財務指標には、株主の皆様との価値共有と当社の持続的な企業価値向上のため、成長性の観点から売上収益を、収益性の観点から当期利益を採用し、それぞれ本決算発表時の業績予測値を目標値としています。非財務指標については、2030年のビジョン実現に向け、事業年度ごとに設定した重要経営課題に対する目標を設定しています。これらの各業績評価指標の達成度に応じて支給率(0%~200%)を決定しています。 イメージ図1 賞与の業績連動の仕組み イメージ図2 年次財務指標達成率※2025年度の業務執行取締役におけるウェイトは、A:B=3:7としています。 (iii)業績連動型株式報酬(パフォーマンス・シェア・ユニット)・業績連動型株式報酬制度(パフォーマンス・シェア・ユニット)は、業務執行取締役の報酬と会社業績及び当社の株式価値との連動性をより明確化することにより、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、株主の皆様との一層の価値共有を進めることを目的とするもので、連続する3事業年度を業績評価期間として、業績目標の達成度合いに応じて増減するものです。業績評価期間開始時に「基準となる交付株式数」を取締役会決議により決定し、3事業年度の業績評価期間終了後に、「基準となる交付株式数」に業績目標達成度を0%から150%の範囲で乗じ、その約半分を株式、残りを現金として、毎年一定の時期(通常は4月)に業務執行取締役に交付及び支給する設計です。業績評価指標には、中期経営計画上の指標であるROE、売上収益年平均成長率及びコア営業利益率等を用いており、それぞれの達成度に応じて業績目標達成度が算定されます。2021-2025年 中期経営計画の財務指標(計数ガイダンス)(抜粋)ROE10%以上(早期達成/中長期的に維持向上)売上収益成長率CAGR10%以上(2020年度を基準年度とした5か年の平均成長率)コア営業利益率25%以上(2025年度) イメージ図3 業績連動型株式報酬の業績連動の仕組み イメージ図4 業績連動型株式報酬の業績目標達成度算出の仕組み※2025年度の業務執行取締役におけるウェイトは、A:B:C=1:1:1としています。 (iv) 譲渡制限付株式報酬・譲渡制限付株式報酬制度は、業務執行取締役が株価変動のメリット及びリスクを株主の皆様と共有し、株価上昇及び企業価値向上への貢献意欲を従来以上に高めることを目的とするものです。取締役会決議により、基本報酬を基に定める基準額及び株価に応じた株数を毎年一定の時期(通常は4月)に業務執行取締役に対して割り当てるものであり、交付される株式には3年間の譲渡制限が付いています。 4.報酬決定手続、指名・報酬諮問委員会及び取締役会の活動内容・取締役の基本報酬及び業績連動型年次賞与の役位別の報酬テーブル等は、社外役員が過半数を占め、かつ社外取締役小山田隆が委員長である指名・報酬諮問委員会の審議・答申を踏まえて、取締役会が決定しています。その上で、取締役の個人別の基本報酬及び業績連動型年次賞与等の支給額は、効率的な取締役会運営を実現するために取締役会からの一任を受けた代表取締役社長COOアブドゥル・マリックが、株主総会で決議された報酬限度額内にて指名・報酬諮問委員会の審議の結果を踏まえて決定しています。なお、株式報酬の個人別の割当及び交付は、指名・報酬諮問委員会の審議・答申を踏まえて、取締役会で決定するものとしています。また、業務執行取締役の報酬については、不法行為又は法令違反等があった場合は指名・報酬諮問委員会における審議により報酬の返還を求めることができるクローバック条項を設定しています。・監査役の個人別の報酬等は、外部調査機関の役員報酬調査データを用いた指名・報酬諮問委員会での審議を参考に、監査役の協議の上、株主総会で決議された報酬限度額内で決定しています。・当事業年度末時点の指名・報酬諮問委員会は、社内取締役3名、独立役員7名で構成しています。当事業年度は、計14回の指名・報酬諮問委員会を開催し、取締役・執行役員及びグローバルの主要ポジションの報酬水準について検証するとともに、業績連動賞与や業績連動型株式報酬の目標値等について審議しています。 ② 株主総会における報酬等の決議内容・取締役に対する基本報酬と業績連動型年次賞与を含む金銭報酬枠は、2025年3月19日開催の第102回定時株主総会において、年額10億円以内(うち社外取締役分は1億5千万円以内。)として承認されています。当該定時株主総会終結時点の対象取締役の員数は8名(うち社外取締役5名)です。また、別枠として、2020年3月19日開催の第97回定時株主総会において譲渡制限付株式に関する報酬等として支給する金銭報酬債権枠の総額を年額1億5千5百万円以内とすること、割り当てる当社譲渡制限付株式の総数を各事業年度につき20万株以内とすること、2021年3月24日開催の第98回定時株主総会において業績連動型株式報酬制度(パフォーマンス・シェア・ユニット)に係る報酬額を各対象期間につき3億円以内、割り当てる当社株式の総数を各対象期間につき20万株以内とすることが承認されています。第97回、第98回定時株主総会終結時点の対象取締役の員数は、それぞれ3名(いずれも業務執行取締役)です。・なお、監査役報酬は2008年2月29日開催の臨時株主総会において月額9百万円を上限として承認されています。当該臨時株主総会終結時点の対象監査役の員数は4名です。 ③ 当事業年度に係る報酬等の実績1.当事業年度に係る報酬等の総額(i) 取締役及び監査役の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数役員区分報酬等の総額(百万円)報酬等の種類別の総額(百万円)対象となる役員の員数(人)固定報酬変動報酬その他報酬基本報酬業績連動報酬非金銭報酬業績連動型年次賞与(注2)業績連動型株式報酬(PSU)(注2)譲渡制限付株式報酬(注2・3)取締役(社外取締役を除く。)59321113270741074監査役(社外監査役を除く。)3232----1社外取締役9696----7社外監査役6868----4(注)1.上記には前年の定時株主総会終結の時をもって退任した取締役1名、社外取締役2名及び社外監査役1名を含んでいます。また、無報酬の取締役2名及び監査役1名を含めていません。2.業績連動型年次賞与の額、譲渡制限付株式報酬及び業績連動型株式報酬による報酬額は、いずれも当事業年度に費用計上した額であり、業績連動型株式報酬の額は、2024年度と2025年度を業績評価期間開始時とする各業績連動型株式報酬について、事業年度末における目標達成見込みに応じて2025年度に費用計上した額を合計した金額です。業績連動型株式報酬については、業績評価期間経過後に金銭報酬と非金銭報酬でそれぞれ支給・交付します。3.当事業年度において業務執行取締役に交付した譲渡制限付株式は35,597株、業績連動型株式報酬に基づく株式は5,423株(いずれも1株当たりの払込価格は2025年3月18日の終値である2,184円)です。4.「その他報酬」は、指名・報酬諮問委員会の審議を経て取締役会で決議した日本滞在に伴う付帯報酬であり、社宅費用や一時帰国手当、諸手当支給に伴う税金調整額等を含んでいます。 (ii) 取締役の業績連動報酬の評価指標に係る目標及び実績・当事業年度に確定した業績連動報酬の評価指標に係る目標及び実績は、以下のとおりです。i) 業績連動型年次賞与業績連動型年次賞与に係る評価指標の目標と実績評価指標目標値(2025年2月6日公表)実績値売上収益4,780億円4,968億円当期利益570億円670億円重要経営課題に対する目標達成度・UMNを満たす医薬品の提供・医療ニーズへの対応・社会からの信頼獲得など年度経営計画で定めた非財務目標全体として概ね達成 ii) 業績連動型株式報酬(PSU)(2023-2025年度を評価期間とする業績連動型株式報酬)業績連動型株式報酬に係る業績目標と実績財務指標中期経営計画上の目標値実績値ROE10%7.7%売上収益成長率(注)10%9.0%コア営業利益率25%20.7%(注)売上収益成長率については、中期経営計画上の目標値は2020年度を基準年度とした5か年の平均成長率であり、実績値は評価期間開始年度の前年度を基準年度とした3か年の平均成長率です。 2.役員ごとの連結報酬等の総額等氏名(役員区分)会社区分連結報酬等の種類別の総額(百万円)連結報酬等の総額(百万円)固定報酬変動報酬その他報酬基本報酬業績連動報酬非金銭報酬業績連動型年次賞与業績連動型株式報酬(PSU)譲渡制限付株式報酬宮本 昌志(代表取締役会長)提出会社85563130-201アブドゥル・マリック(代表取締役社長)提出会社67412523107263(注)1.各報酬の金額については、上記「1.当事業年度に係る報酬等の総額 (i)取締役及び監査役の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数」の(注)2、3及び4に同じです。2.連結報酬等の総額が1億円以上である者に限定して記載しています。
従業員の状況1,870字
5【従業員の状況】(1) 連結会社の状況 (2025年12月31日現在)セグメントの名称従業員数(人)医薬5,161合計5,161(注)1.当社グループは、「医薬事業」の単一セグメントです。2.従業員数は、就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、執行役員及び臨時従業員(再雇用社員、契約社員、パートタイマー等の社員)は除いています。3.臨時従業員数については、その総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しています。 (2) 提出会社の状況 (2025年12月31日現在)従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)3,50342.415.59,866,204 セグメントの名称従業員数(人)医薬3,503合計3,503(注)1.従業員数は、就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、執行役員及び臨時従業員(再雇用社員、契約社員、パートタイマー等の社員)は除いています。2.臨時従業員数については、その総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しています。3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。 (3) 労働組合の状況 当社グループには、協和キリン労働組合が組織されており、2025年12月31日現在の組合員数は2,438人です。 労使は相互信頼を元に協力的な関係を維持しています。 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 女性活躍推進は、少子高齢化に基づく生産年齢人口の減少が進む中で喫緊の課題とされ、政府の成長戦略の一つと位置付けられています。当社グループでは、社会からの期待に応えるとともに、多様性による企業競争力の観点から、女性社員のエンパワーメント、男性の家事・育児等への参画を推進しています。当社のこれまでの取組みが評価され、2016年に「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)に基づく、厚生労働大臣認定の評価(えるぼし「3段階目」)を取得し、2025年12月31日現在も維持しています。また、女性管理職比率や男性育児休業取得率も向上しています。 <「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」に関連する当事業年度実績> 提出会社の状況は、以下のとおりです。(女性管理職比率)(2025年12月31日現在)女性管理職比率17.1%(注)当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含み算出しています。 (男女別の育児休業取得率)(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)男性 育児休業取得率女性 育児休業取得率129.4%117.4%(注)1.当社から社外への出向者及び社外から当社への出向者を除いて算出しています。2.育児休業には出生時育児休暇も含みます。3.当事業年度に出産した従業員数及び配偶者が出産した従業員数に対して、当事業年度に育児休業を取得した従業員数の割合を算出しています。なお、過年度に出産した従業員又は配偶者が出産した従業員が、当事業年度に育児休業を取得することがあるため、取得率が100%を超えることがあります。 (男女の賃金差異)(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 男性の賃金に対する女性の賃金の割合正社員79.0%パート・有期社員68.4%全従業員78.3%(注)1.当社では正社員及びパート・有期社員のいずれにおいても、男女では賃金規程等の制度上、昇進・昇給等の運用上及び採用基準上の差を設けていません。2.正社員は、当社から社外への出向者、社外から当社への出向者及び執行役員を除いて算出しています。当社は、職群及び等級により異なる賃金水準を設定しています。等級及び職群毎の人数分布が男女で異なるため、男女の賃金差異が生じています。3.パート・有期社員は、臨時従業員(再雇用社員、契約社員、パートタイマー等)を対象に算出しています。再雇用社員、契約社員、パートタイマー等の雇用形態の区別による賃金の差異があります。相対的に給与水準が低い雇用形態(契約社員やパートタイム)において女性の比率が高いため、男女の賃金差異が生じています。なお、パートタイマーについては若干名のため、フルタイム換算をせず実際に支給した賃金に基づき算出しています。4.賃金には、賞与及び基準外賃金を含んで算出しています。
関係会社の状況1,949字
4【関係会社の状況】(1) 連結子会社名称住所資本金又は出 資 金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容役員の兼任等資金援助営業上の取引設備の賃貸借及びその他(注1)協和キリンフロンティア(株)東京都千代田区百万円100医療用医薬品の製造・販売100.0有-当社が同社より製造及びサービスを受託-協和キリンプラス(株)東京都千代田区百万円100請負業、卸小売業及び保険代理業100.0有-当社が同社にサービスを委託-(注1)Kyowa KirinUSA Holdings, Inc. 米国ニュージャージー州千米ドル76,300傘下子会社の統括・管理100.0有---(注1、6)Kyowa Kirin, Inc. 米国ニュージャージー州千米ドル0医療用医薬品の研究開発・販売(注2)100.0(100.0)無資金の貸付当社が同社に製品を販売-Kyowa Kirin Canada, Inc.カナダブリティッシュコロンビア州カナダドル100医療用医薬品の販売(注2)100.0(100.0)無---BioWa, Inc.米国ニュージャージー州千米ドル10,000抗体技術の導出(注2)100.0(100.0)有-当社が同社に技術等を供与-Kyowa Kirin North America North Carolina, LLC米国ノースカロライナ州千米ドル1固定資産の所有・管理(注2)100.0(100.0)無---Kyowa Kirin Reinsurance, Inc.米国ハワイ州百万円0当社グループの再保険引受100.0有---Kyowa Kirin International plc英国ガラシールズ千ポンド13,849傘下子会社の統括・管理100.0有---Kyowa Kirin Australia Pty. Ltd.オーストラリア千オーストラリアドル5,000医療用医薬品の販売100.0有---韓国協和キリン(株)韓国ソウル市百万韓国ウォン2,200医療用医薬品の販売100.0有資金の貸付当社が同社に製品を販売-台灣協和麒麟股份有限公司台湾台北市千台湾ドル262,450医療用医薬品の販売(注2)100.0(100.0)有-当社が同社に製品を販売-(注1、3)Orchard Therapeutics Limited英国ロンドン千米ドル29,569傘下子会社の統括・管理医療用医薬品の研究開発・販売(注2)100.0(100.0)無---(注1)Orchard Therapeutics (Europe)Limited英国ロンドン千ポンド0傘下子会社の統括・管理医療用医薬品の研究開発・販売(注2)100.0(100.0)有資金の貸付債務の保証--その他30社 (2) 持分法適用会社名称住所資本金又は出 資 金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容役員の兼任等資金援助営業上の取引設備の賃貸借及びその他(注4)協和キリン富士フイルムバイオロジクス(株) 東京都千代田区百万円100バイオシミラー医薬品の開発・製造・販売50.0有社債の引受当社が同社に技術を供与並びに同社より製造及びサービスを受託-KKI Grunenthal UK HoldCo Ltd英国メイデンヘッド千ポンド0医療用医薬品の製造・販売49.0有---キリンバイオマテリアル(株)東京都中野区百万円15医薬品原薬の研究開発・製造40.0有債務の保証--Cowellnex(株)東京都中野区百万円100健康に関する研究・事業開発50.0有債務の保証--その他10社 (3) 親会社名称住所資本金又は出 資 金主要な事業の内容議決権の被 所 有割 合(%)関係内容役員の兼任等資金援助営業上の取引設備の賃貸借及びその他(注5)キリンホールディングス(株) 東京都中野区百万円102,046持株会社として、事業会社の事業活動の支配・管理55.2有資金の貸付--(注)1.特定子会社に該当しています。2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合を内数で記載したものです。3.2025年7月11日に解散及び清算を決定し、2026年1月20日に清算結了しました。4.債務超過会社であり、債務超過の額は2025年12月末時点で24,058百万円(日本基準)となっています。5.有価証券報告書を提出しています。6.売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く。)の連結売上収益に占める割合が10%を超えています。主要な損益情報等 (1)売上収益 202,185百万円(2)税引前利益 1,682百万円(3)当期利益 2,993百万円(4)資本合計 67,580百万円(5)資産合計 184,128百万円
配当政策911字
3【配当政策】 当社は、株主の皆様に対する利益還元を経営の最重要課題の一つとして位置付けています。 当社の利益配分に関する方針は、今後の事業展開への備えなど内部留保の充実を図るとともに、毎期の連結業績、配当性向等を総合的に勘案しながら、安定的な配当を行うことを基本としています。また、自己株式の取得についても、株価状況等を勘案した上で機動的に検討し、資本効率の向上を図っていきます。内部留保資金については、持続的成長と企業価値最大化に向けた成長投資(R&D投資、戦略投資、設備投資)への充当を最優先に考えています。 2021-2025年中期経営計画における配当方針については、コアEPSに対する配当性向40%を目処とし、中長期的な利益成長に応じた安定的かつ持続的な配当水準の向上(継続的な増配)を目指す方針を掲げています。 当社は、取締役会の決議によって、毎年6月30日を基準日として、会社法第454条第5項に規定する中間配当をすることができる旨を定款に定めており、中間配当と期末配当の年2回の配当を実施する方針としています。これらの配当の決定は、中間配当については取締役会、期末配当については株主総会で実施しています。 以上の方針に基づき、当事業年度の剰余金の配当については、期末配当金を1株につき32円とし、中間配当金30円と合わせ、年間では1株につき62円とさせていただく予定です。 2026年度以降については、より安定的かつ持続的な配当を実現するため、DOE4%以上かつ累進配当を基本とした配当方針へ変更します。資本コストを意識した経営の一環として、株主の皆様への利益還元の一層の充実と資本効率の向上を図ります。 なお、基準日が当事業年度(第103期)に属する剰余金の配当は、以下のとおりです。決議年月日配当金の総額(百万円)1株当たり配当額(円)2025年7月31日15,70530.00取締役会決議2026年3月19日(予定)16,75232.00定時株主総会決議(注)(注)2025年12月31日を基準日とする期末配当であり、2026年3月19日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として提案しています。
研究開発活動5,165字
6【研究開発活動】当社グループは、研究開発活動へ経営資源を継続的かつ積極的に投入しています。自社における研究開発が注力する疾患サイエンス領域を骨・ミネラル、血液がん・難治性血液疾患、希少疾患に設定し、創薬技術については、先進的抗体技術や造血幹細胞遺伝子治療などの革新的なモダリティを強化することで、Life-changingな価値を持つ新薬を継続的に創出することを目指します。また、価値創造のプロセスの一環として、オープンイノベーション活動やパートナーとの連携推進、ベンチャーキャピタルファンドへの出資、コーポレートベンチャーキャピタルも活用します。研究開発においては、Life-changingな価値の創出に重点を置き、自社でグローバルに展開して価値最大化を目指すだけでなく、社外のパートナーとの戦略的な連携で価値最大化を目指すビジネスモデルも活用します。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は1,012億円です。 (注)ロカチンリマブに関する臨床試験の中止について当社は、2026年1月30日、アトピー性皮膚炎等を対象として開発中のKHK4083(一般名:ロカチンリマブ、以下「ロカチンリマブ」という。)に関するAMGEN INC.(以下「Amgen社」という。)との既存の共同開発・販売契約について、Amgen社の戦略的ポートフォリオの見直しに伴い、当該契約を終了し、当社はロカチンリマブの開発・商業化に関する権利を再取得しました。その後、2026年3月3日に、最新の安全性情報及び総合的なリスク・ベネフィット評価を踏まえ、ロカチンリマブに関する現在実施中の全ての臨床試験を中止することを決定しました。なお、「<主要開発品の開発状況>」及び「開発パイプライン一覧」は、2025年12月31日時点の記載であることにご留意ください。 <主要開発品の開発状況> 2025年12月31日時点開発番号,一般名対象疾患開発状況KHK4083/AMG 451,ロカチンリマブ 中等症から重症のアトピー性皮膚炎第Ⅲ相試験 実施中結節性痒疹第Ⅲ相試験 実施中中等症から重症の喘息第Ⅱ相試験 実施中ziftomenibNPM1変異を有する再発・難治性の成人急性骨髄性白血病(AML)(単剤)承認取得第Ⅱ相試験 詳細データ発表急性リンパ性白血病(ALL)(単剤)第Ⅰ相試験 実施中急性骨髄性白血病(AML)(併用)第Ⅰ相試験 実施中第Ⅲ相試験 実施中OTL-203ムコ多糖症I型(Hurler症候群)ピボタル試験(第Ⅲ相試験相当) 実施中KK8398, infigratinib軟骨無形成症第Ⅲ相試験 実施中軟骨低形成症第Ⅲ相試験 準備中KHK4951, tivozanib滲出型加齢黄斑変性(nAMD)第Ⅱ相試験 実施中糖尿病黄斑浮腫(DME)第Ⅱ相試験 実施中OTL-201ムコ多糖症ⅢA型(Sanfilippo症候群A型)PoC試験(第Ⅰ/Ⅱ相試験相当) 実施中KK4277全身性エリテマトーデス(SLE)皮膚エリテマトーデス(CLE)第Ⅰ相試験 実施中KK2260進行性又は転移性固形がん第Ⅰ相試験 実施中KK2269進行性又は転移性固形がん第Ⅰ相試験 実施中KK2845急性骨髄性白血病(AML)第Ⅰ相試験 実施中KK8123X染色体連鎖性低リン血症(XLH)第Ⅰ相試験 実施中KK3910本態性高血圧第Ⅰ相試験 実施中OTL-200, atidarsagene autotemcel早期発症型異染性白質ジストロフィー(MLD)臨床試験準備中 ・KHK4083/AMG 451(一般名:ロカチンリマブ)は、病原性T細胞(炎症性疾患において疾患の原因となるT細胞)に発現するOX40(受容体型分子)へ選択的に作用する、T細胞リバランスを実現し得るモノクローナル抗体です。アトピー性皮膚炎などの慢性炎症性疾患の根本的な原因の一つとして、OX40シグナル伝達を介したT細胞の活性化により、病原性T細胞の増加とエフェクター機能が誘導されることが挙げられます。選択的にOX40へ作用するロカチンリマブは、病原性T細胞の機能を抑制すること、さらにその数を減少させることにより、T細胞リバランスを促進します。特にメモリーT細胞に直接作用することにより、疾患の慢性化と再燃の抑制を期待する新規作用機序を有するプロダクトです。これにより、従来のサイトカインブロッカーやJAK阻害薬にはない、少ない投与頻度での症状コントロールを実現できる可能性があります。初期の抗体は当社の米国研究チームとラホヤ免疫研究所の共同研究により見出されました。2021年6月1日、当社とAmgen社はロカチンリマブの共同開発・販売に関する契約を締結しました。本契約に基づき、Amgen社は本剤の開発、製造、及び当社が単独で販売活動を担当する日本を除くグローバルでの販売活動を主導します。両社は米国において本剤のコ・プロモーションを行い、当社は米国以外(日本を除く欧州及びアジア)においてコ・プロモーションを行う権利を有しています。現在成人及び青年期(12歳以上)の中等症から重症のアトピー性皮膚炎を対象に8つの試験からなる第Ⅲ相試験(ROCKETプログラム)が進行中です。これまでに3,300名以上の患者さんが試験に参加し、全ての試験で被験者登録を終了しました。2025年6月までにROCKETプログラムのうち、ROCKET-Horizon、ROCKET-Ignite、ROCKET-Shuttle、ROCKET-Voyagerの結果が得られ、全てにおいて主要評価項目と全ての主要な副次評価項目を達成しました。また、ROCKET-Ascendの中間結果のトップラインデータを発表しました。ROCKETプログラムに加え、中等症から重症の喘息を対象とする第Ⅱ相試験及び結節性痒疹を対象とする第Ⅲ相試験も実施中です。 ・ziftomenib(米国製品名:KOMZIFTI)は、経口メニン阻害薬であり、アンメットニーズの高い特定の遺伝子変異や再構成を有する急性骨髄性白血病(AML)に対する治療薬としてKura Oncology社により開発が進められてきました。2024年11月、当社とKura Oncology社はziftomenibの販売と開発に関するグローバルにおける急性白血病を対象とした戦略的提携に関する契約を締結しました。本契約に基づき、両社は共同でziftomenibの開発と販売を実施し、米国ではKura Oncology社が、米国以外では当社が開発・薬事・販売戦略を主導します。現在AMLを対象に複数の臨床試験を実施中です。2025年3月にKura Oncology社が米国食品医薬品局(FDA)にNPM1変異を有する再発・難治性の成人AMLに対する治療薬としてziftomenibの新薬承認申請を提出し、5月に受理され、11月に正式承認を取得しました。初発AMLに関しては、9月に、NPM1変異又はKMT2A再構成を有する初発AML患者を対象としたziftomenibの併用療法の第Ⅲ相試験(KOMET-017試験)を開始しました。さらに10月には、NPM1及びFLT3変異を有する初発AML患者を対象としたziftomenibの併用療法の第Ⅰ相試験(KOMET-007試験の1コホート)を開始しました。2025年12月に米国血液学会(ASH)年次総会にて、初発及び再発・難治性のAMLにおけるziftomenibとベネトクラクス及びアザシチジンの併用レジメンの中間データを報告しました。 ・OTL-203は、ムコ多糖症I型(Hurler症候群)を対象とする造血幹細胞遺伝子治療法です。根本治療法となり得る治療法としてOrchard Therapeutics社が北米と欧州でピボタル試験(第Ⅲ相試験相当)を実施中です。 ・KK8398(一般名:infigratinib)は、経口FGFR3阻害薬で、骨系統疾患を対象としてBridgeBio Pharma社傘下のQED Therapeutics社により開発が進められてきました。2024年2月に当社とQED Therapeutics社は骨系統疾患を対象とした日本における開発・販売権の導入に関するライセンス契約を締結しました。2025年11月に、日本で軟骨無形成症を対象に第Ⅲ相試験を開始しました。また、日本での軟骨低形成症の第Ⅲ相試験を準備中です。 ・KHK4951(一般名:tivozanib)は、当社が創製した血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR)-1、-2、-3チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)であるtivozanibを点眼投与により後眼部組織に効率的に送達するように設計した新規のナノクリスタル化点眼剤であり、滲出型加齢黄斑変性症(nAMD)及び糖尿病黄斑浮腫(DME)に対して非侵襲的な新しい治療選択肢となり得る薬剤です。現在第Ⅱ相試験を実施中です。 ・OTL-201は、ムコ多糖症ⅢA型(Sanfilippo症候群A型)を対象とする造血幹細胞遺伝子治療法です。根本治療法となり得る治療法としてPoC試験(第Ⅰ/Ⅱ相試験相当)を実施中です。 ・KK4277は、SBIバイオテック株式会社より導入した抗体をもとに、当社のPOTELLIGENT技術を応用して抗体依存性細胞傷害活性(ADCC活性)を強化し、それを最適化した抗体です。現在全身性エリテマトーデス及び皮膚エリテマトーデスを対象に第Ⅰ相試験を実施中です。 ・KK2260は、当社独自のバイスペシフィック抗体技術であるREGULGENTを応用したEGFR-TfR1バイスペシフィック抗体です。がん細胞選択的な鉄枯渇を実現する抗体として設計されており、非臨床試験において、強い薬効を示し、かつ忍容性も示すことを見出しました。現在第Ⅰ相試験を実施中です。 ・KK2269は、当社独自のバイスペシフィック抗体技術であるREGULGENTを応用したEpCAM-CD40バイスペシフィック抗体です。各種の腫瘍で高発現しているEpCAMと抗原提示細胞のCD40を架橋することで、腫瘍近傍の抗原提示細胞のみ活性化する抗体として設計されており、非臨床試験において、全身性副作用を抑制しながら抗腫瘍免疫による薬効を発揮できることを見出しました。現在第Ⅰ相試験を実施中です。 ・KK2845は、当社初の抗体薬物複合体(ADC)です。標的分子はTIM-3で、現在急性骨髄性白血病(AML)を対象とした第Ⅰ相試験を実施中です。 ・KK8123は、ヒト型抗FGF23抗体です。現在XLHを対象とした第Ⅰ相試験を実施中です。 ・KK3910は、当社が創製した抗体であり、健康成人及び本態性高血圧を対象とした第Ⅰ相試験を実施中です。 ・OTL-200(一般名:atidarsagene autotemcel, 米国製品名:Lenmeldy, 欧州製品名:Libmeldy)は異染性白質ジストロフィー(MLD)の根本的な遺伝的原因を修正することを目的とした造血幹細胞遺伝子治療法です。2025年10月に早期発症型MLDに対する希少疾病用再生医療等製品指定を日本で取得しました。現在日本における臨床試験準備中です。 <主な提携・ライセンス情報>・2025年10月に自己免疫疾患に対する新規治療法の開発を目的とする新規化合物をドイツBoehringer Ingelheim社へ導出するライセンス契約を締結しました。 開発パイプライン一覧※ziftomenib(米国製品名:KOMZIFTI)の開発状況詳細については、Kura Oncology社のホームページ(https://kuraoncology.com/)をご参照ください。 (注)2025年12月31日からの主な進捗は、次のとおりです。・2026年1月30日に、KHK4083/AMG 451(ロカチンリマブ)に関するAmgen社との現行の提携契約を終了し、当社がロカチンリマブの開発・商業化に関する権利を再取得することを発表しましたが、2026年3月3日に、最新の安全性情報及び総合的なリスク・ベネフィット評価を踏まえ、ロカチンリマブに関する現在実施中の全ての臨床試験を中止することを決定しました。 主な申請承認情報開発番号、一般名、製品名対象疾患申請状況2025年に承認取得した国・地域ziftomenib(米国製品名:KOMZIFTI)NPM1変異を有する再発・難治性の成人急性骨髄性白血病(AML)―米国
主要な設備の状況867字
2【主要な設備の状況】 当社グループにおける主要な設備は、次のとおりです。(1) 提出会社(2025年12月31日現在) 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)その他合計高崎工場(群馬県高崎市)医薬医薬品の製造設備24,6128,751546(148,920)6,61740,527543宇部工場(山口県宇部市)医薬医薬品の製造設備4,6551,6502,883(105,968)1,13810,326196バイオ生産技術研究所(群馬県高崎市)医薬医薬品の研究設備1,0491,983-(-)1,2384,269195東京リサーチパーク(東京都町田市)医薬医薬品の研究設備2,460173,366(34,707)1,3027,145214富士リサーチパーク(静岡県駿東郡長泉町)医薬医薬品の研究設備4,13816252(82,245)7225,128148CMC研究センター(静岡県駿東郡長泉町)医薬医薬品の研究設備2,325367-(-)6433,335107本社(東京都千代田区)医薬管理設備等6,742808312(1,164)6478,5091,168(注)1.帳簿価額は、建設仮勘定を除く有形固定資産の帳簿価額です。2.本社の「建物及び構築物」「機械装置及び運搬具」及び宇部工場の「土地」等には、使用権資産が含まれています。 (2) 国内子会社該当事項はありません。 (3) 在外子会社(2025年12月31日現在) 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)その他合計Kyowa Kirin, Inc.ラホヤ研究施設(米国カリフォルニア州)医薬医薬品の研究設備2,922-4,745(13,059)6258,29352(注)1.帳簿価額は、建設仮勘定を除く有形固定資産の帳簿価額です。2.Kyowa Kirin, Inc.の「土地」は、使用権資産です。
監査の状況3,638字
(3) 【監査の状況】① 監査役監査の状況a.組織・人員 当社の監査役は、2026年3月10日現在5名(うち社外監査役3名:男性3名、女性2名)の構成となっています。 なお、常勤監査役小松浩氏、常勤社外監査役小林肇氏及び社外監査役田村真由美氏は、事業会社における経理・財務部門の担当経験があり、各氏とも財務及び会計に関する相当程度の知見を有しています。 監査役の監査機能の強化を図るために、業務執行から独立した監査役の業務を補助する専任の使用人を設置しています。 b.監査役会の活動状況 当事業年度において監査役会を14回開催しており、個々の監査役の出席状況については、次のとおりです。 氏名役職名出席率(開催回数/出席回数)小松 浩常勤監査役100%(14回/14回)小林 肇常勤社外監査役100%(14回/14回)谷津 朋美社外監査役100%(4回/4回)田村 真由美社外監査役100%(14回/14回)石倉 徹監査役100%(14回/14回)和智 洋子社外監査役100%(10回/10回)(注)1.谷津明美氏についての監査役会出席状況は、当事業年度に開催された監査役会のうち、2025年3月19日の退任前に開催されたもののみを対象としています。なお、同氏の役職名は退任時の役職を記載しています。2.和智洋子氏についての監査役会出席状況は、当事業年度に開催された監査役会のうち、2025年3月19日の就任後に開催されたもののみを対象としています。 監査役会の主な検討事項、報告事項は、次のとおりです。 具体的な内容決議・協議事項監査の方針、監査計画、職務分担会計監査人の監査の方法及び結果の相当性会計監査人の評価及び再任・不再任会計監査人の監査報酬に関する同意監査役会監査報告株主総会に提出される議案・書類の調査監査役選任議案同意、監査役報酬 等報告・共有事項内部統制システムの整備・運用状況各監査役の職務執行状況、監査報告取締役会付議事項、グローバル経営戦略会議、経営戦略会議その他の重要会議の内容重要りん議書の内容ヒアリングや往査における所感 等 c.監査役の活動状況 当社の監査役は、監査役会が定めた監査役監査の基準に準拠し、監査の方針、監査計画及び職務の分担等に従い、次の活動により取締役の職務執行を監査するとともに、監査機能の充実に努めています。 対面での会議や現地訪問、Web会議システム等の様々な手段により情報収集、分析、検討を行い、監査計画に沿った適正な監査を確保しました。 主な活動内容取締役会への出席及び意見陳述重要会議への出席及び会議資料、議事録等の閲覧グローバル経営戦略会議、経営戦略会議、グループリスクマネジメント委員会、グループコンプライアンス委員会、グループ情報公開委員会、グローバル品質保証委員会及びグループ財務管理委員会等(常勤監査役)重要な決裁書類等の閲覧代表取締役等との定例会合(年4回)職務の執行状況の報告聴取CxO、本部長、本社部長等へのヒアリング(常勤監査役、一部非常勤監査役)主要な事業所(支店、工場、研究所)、国内外グループ会社への往査(常勤監査役、一部非常勤監査役)内部監査部門との連携内部監査計画や結果の報告(グループ会社監査役としての報告を含む)、定期的な情報共有・意見交換の実施(常勤監査役毎月、非常勤監査役年4回)会計監査人との連携監査計画、監査及び期中レビュー結果、内部統制監査(J-SOX)結果等についての説明・報告、監査上の主要な検討事項(KAM)に関する進捗報告、情報共有・意見交換の実施会計監査に関わるトピックスや監査状況等に関する情報共有と意見交換の実施 ② 内部監査の状況 a.内部監査の組織、人員及び手続き 当社は、内部統制上の第3ラインとして内部監査部門(経営監査部及び地域統括会社に設置した内部監査機能)を設置し、23名(2025年12月末時点)を配置しています。内部監査部門は、当社グループにおけるガバナンス・リスクマネジメント及びコントロールの各プロセスに関する経営諸活動の遂行状況を、合法性と合理性の観点から公正かつ独立的な立場で評価し、助言・勧告を行っています。監査結果は、随時、代表取締役会長及び代表取締役社長へ報告するとともに、定期的に取締役会及び監査役へ報告しています。監査業務品質の維持・向上として、内部監査部門内での品質評価・改善への取組みに加え、外部評価を受審するなどの改善活動を継続的に行っています。また、当社では、内部監査部門にて、金融商品取引法にもとづく、財務報告の信頼性を確保するための内部統制の整備・運用状況の評価も行っています。 b.内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係 内部監査部門と監査役とは、監査計画や監査結果を相互に共有し、随時意見交換を行うなどの連携を図っています。また、会計監査人とは、財務報告の信頼性を確保するための内部統制の整備・運用状況に関し適宜意見交換を行い、必要な改善を行うとともに、重要な監査結果などについては、定期的に情報交換をしています。 内部監査部門は、これらの活動をとおして、当社グループにおける内部統制システムの有効性や効率性向上に寄与しています。 ③ 会計監査の状況 a.監査法人の名称有限責任 あずさ監査法人 b.継続監査期間8年間 c.業務を執行した公認会計士神塚 勲(継続監査年数3年)岩崎 宏明(継続監査年数2年)中川 大輔(継続監査年数2年) d.監査業務にかかる補助者の構成監査業務にかかる補助者は、公認会計士21名、会計士試験合格者7名、その他49名です。 e.監査法人の選定方針、理由監査役会は、「会計監査人の選解任等の決定に関する方針」、「会計監査人の選任に関する議案の決議に際しての確認事項」及び「会計監査人の解任又は不再任の必要がない旨の決議に際しての確認事項」を定めています。監査役及び監査役会は、これらの方針及び確認事項に基づき、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当しないこと、会計監査人の独立性・専門性、監査の体制、品質管理体制及び監査活動の適切性・妥当性等に関して総合的に検討した結果、適任と判断しました。 f.監査役及び監査役会による監査法人の評価監査役及び監査役会は、会計監査人との定期的な会合その他の連携を通じ、継続的に会計監査人の評価を行っています。また、監査役会では、会計監査人から期末の会計監査報告を受けた後に、「会計監査人の解任又は不再任の必要がない旨の決議に際しての確認事項」に基づき検討を行い、十分な評価結果を得られたため、再任を決議しました。④ 監査報酬の内容等 a.監査公認会計士等に対する報酬区分前連結会計年度当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社1262812415連結子会社----計1262812415 ・監査公認会計士等の提出会社に対する非監査業務の内容 前連結会計年度及び当連結会計年度の非監査業務の内容は非財務情報の開示に係るアドバイザリー業務です。 b.監査公認会計士等と同一のネットワークに属するKPMGメンバーファームに対する報酬(a.を除く)区分前連結会計年度当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社-11-17連結子会社347930631計3472130648 ・監査公認会計士等と同一のネットワークに属するKPMGメンバーファームの当社に対する非監査業務の内容前連結会計年度及び当連結会計年度の非監査業務の内容は主に税務アドバイザリー業務等です。 ・監査公認会計士等と同一のネットワークに属するKPMGメンバーファームの連結子会社に対する非監査業務の内容前連結会計年度及び当連結会計年度の非監査業務の内容は主に海外子会社の税務アドバイザリー業務等です。 c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容該当事項はありません。 d.監査報酬の決定方針監査報酬の額は、監査日数、当社の規模及び事業の特性等の要素を勘案し、監査役会の同意を得て適切に決定しています。 e.監査役会が監査報酬に同意した理由監査役会は、取締役、社内関係部署及び会計監査人から必要な資料を入手しかつ報告を受け、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務遂行状況及び報酬見積りの算出根拠などが適切であるかどうかについて必要な検証を行った上で、会計監査人が所要の監査体制・監査時間を確保し、適正な監査を実施するために妥当な水準であると認められることから、会計監査人の報酬等の額について同意しました。
株式の保有状況1,085字
(5) 【株式の保有状況】① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式について、純投資目的株式には専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とするものを区分し、純投資目的以外の目的である投資株式には中長期的な企業価値の向上に寄与すると政策的に判断した株式を区分しています。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は「協和キリン株式会社 コーポレートガバナンス・ポリシー」において、政策保有株式について以下のように定めています。・当社グループは、政策保有株式を原則保有しない。ただし、当社グループにとって中長期的な企業価値の向上に資すると認められる銘柄のみ保有することができる。・当社は、個別の政策保有株式の保有の合理性について毎年取締役会にて検証を行い、保有意義の薄れてきた銘柄については、取引先等との対話・交渉を実施しながら、政策保有株式の縮減を進める。・当社は、政策保有株式の議決権行使に当たっては、当該企業の企業価値の向上に資するものであるか、また、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するものであるかを勘案し、議案ごとに賛否を判断の上、適切に議決権を行使する。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式91,477非上場株式以外の株式147 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式2430主にコーポレートベンチャーキャピタル活動の一環として取得しました。非上場株式以外の株式--- c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)(株)ほくやく・竹山ホールディングス52,00052,000医薬品販売等における円滑な取引関係の維持のため保有しています。なお、定量的な保有効果の記載は困難ですが、取締役会において保有の合理性を検証しています。有4746 みなし保有株式該当事項はありません。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。
沿革1,526字
2【沿革】 当社は、加藤辨三郎を所長とする協和化学研究所設立(1937年)及びその母体である協和会設立(1936年)に端を発します。その後、同研究所の研究開発成果の事業化、政府の要請等により、協和化学興業株式会社設立(1939年)、東亜化学興業株式会社設立(1943年)となり、この両社は合併(1945年4月)して、終戦を機に会社名を協和産業株式会社と改称(1945年10月)しました。1949年7月企業再建整備法に基づき、協和産業(株)を解散し、その第二会社協和醱酵工業(株)(資本金5,000万円)を設立1949年8月当社株式を東京証券取引所に上場1951年4月米国のメルク社から「ストレプトマイシン」の製造技術を導入1956年9月発酵法によるグルタミン酸ソーダ製造法の発明とその企業化を公表1959年9月抗悪性腫瘍剤「マイトマイシン」を発売1981年4月協和メデックス(株)を設立1992年10月米国にKyowa Pharmaceutical, Inc.(現 Kyowa Kirin, Inc.)を設立2002年9月酒類事業をアサヒビール(株)に譲渡2003年2月米国にBioWa, Inc.を設立2004年4月化学品事業を協和油化(株)に分割承継し、協和油化(株)は商号を協和発酵ケミカル(株)に変更2005年4月食品事業を新設分割し、協和発酵フーズ(株)(後のキリン協和フーズ(株))を設立2008年4月株式交換によりキリンファーマ(株)が当社の完全子会社となり、キリンホールディングス(株)が当社の発行済株式総数の50.10%を保有する親会社となるまた、キリンファーマ(株)の子会社である麒麟鯤鵬(中国)生物薬業有限公司(後の協和麒麟(中国)製薬有限公司)、第一・キリン薬品(株)(現 韓国協和キリン(株))、麒麟薬品股份有限公司(現 台灣協和麒麟股份有限公司)他が当社の連結子会社となる2008年10月バイオケミカル事業を新設分割し、協和発酵バイオ(株)を設立キリンファーマ(株)を吸収合併し、商号を協和醱酵工業(株)から協和発酵キリン(株)に変更2011年1月キリン協和フーズ(株)の全株式をキリンホールディングス(株)に譲渡2011年3月協和発酵ケミカル(株)の全株式をケイジェイホールディングス(株)に譲渡2011年4月英国のProStrakan Group plc(現 Kyowa Kirin International plc)の全株式を取得し完全子会社化2012年3月富士フイルム(株)との合弁会社協和キリン富士フイルムバイオロジクス(株)(バイオシミラー医薬品の開発・製造・販売)を設立2014年8月英国のArchimedes Pharma Limitedの全株式を取得し完全子会社化2018年1月協和メデックス(株)の株式の66.6%を日立化成(株)に譲渡(2021年4月に全残余持分を譲渡)2018年4月X染色体連鎖性低リン血症治療剤「Crysvita」を米国で発売2019年4月協和発酵バイオ(株)の株式の95%をキリンホールディングス(株)に譲渡(2023年1月に全残余持分を譲渡)2019年7月商号を協和発酵キリン(株)から協和キリン(株)に変更2022年4月東京証券取引所の市場区分見直しに伴い東京証券取引所市場第一部からプライム市場に移行2024年1月英国のOrchard Therapeutics plc(現 Orchard Therapeutics Limited)の全株式を取得し完全子会社化2024年9月協和麒麟(中国)製薬有限公司の全株式をHong Kong WinHealth Pharma社に譲渡
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適時開示(TDnet)
出典:東証 適時開示情報閲覧サービス(TDnet)。決算短信・業績予想の修正はEDINETには掲載されません。
PEERS
同業他社(医薬品・売上高順)
EDINET DOCUMENTS
提出書類
i
財務数値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」等をXBRL/CSVから決定論的に抽出した開示値です。各数値はEDINETの原本(PDF / XBRL / CSV)にそのまま遡れます。投資判断は原本をご確認ください。
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