ソ
株式会社ソシオネクスト
Socionext Inc.
2,008億円売上高(FY2026)
6.5%ROE
79.4%自己資本比率
68財務健全性スコア
KEY METRICS
主要財務指標
FY2026の売上高は2,008億円(前年比+6.5%)。営業利益は124億円(営業利益率6.2%)、当期純利益は87億円。総資産1,676億円に対し自己資本比率は79.4%、ROEは6.5%。電気機器の中央値(ROE 8.2%)を下回る水準。営業キャッシュ・フローは77億円の創出、現金及び現金同等物は445億円。
開示値を定型文に流し込んだ自動生成の概況です(LLM不使用)。株価(終値)1,954円2026-09-04
PER39.3倍
PBR2.57倍
配当利回り2.56%
時価総額(概算)3,354億円
株価はYahoo Financeの公開データによる参考値。PER・PBR・利回りは最新有報のEPS・BPS・配当との組み合わせ計算です。売上高2,008億円+6.5%
営業利益124億円-50.6%
当期純利益87億円-55.4%
総資産1,676億円
純資産1,331億円
営業利益率6.2%
ROE6.5%
自己資本比率79.4%
EPS49.7円
BPS759.1円
1株配当50円
配当性向100.5%
従業員数—
INDUSTRY POSITION
業種内のポジション
ROE6.5%中央値 8.2%
営業利益率6.2%中央値 7.0%
自己資本比率79.4%中央値 61.0%
健全性スコア68.0点中央値 65.0点
帯は電気機器(159社)の下位25%〜上位25%、縦線が中央値、丸が当社の値です。
FINANCIAL HISTORY
業績推移
資産
負債・純資産
| 年度 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | 総資産 | 純資産 | EPS | ROE | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2026 | 2,008億円 | 124億円 | 118億円 | 87億円 | 1,676億円 | 1,331億円 | 49.7 | 6.5% | 79.4% |
| FY2025 | 1,885億円 | 250億円 | 251億円 | 196億円 | 1,703億円 | 1,370億円 | 109.8 | 14.6% | 80.5% |
| FY2024 | 2,212億円 | 355億円 | 371億円 | 261億円 | 1,868億円 | 1,310億円 | 148.4 | 21.7% | 70.1% |
| FY2023 | 1,928億円 | — | 234億円 | 198億円 | 1,939億円 | 1,099億円 | 117.4 | 19.8% | 56.6% |
| FY2022 | 1,170億円 | — | 91億円 | 75億円 | 1,184億円 | 896億円 | 44.4 | 8.7% | 75.7% |
| FY2021 | 997億円 | — | 20億円 | 15億円 | 1,042億円 | 817億円 | 8.7 | 1.8% | 78.3% |
営業CF77億円
投資CF-229億円
財務CF-142億円
現金及び現金同等物445億円
MAJOR SHAREHOLDERS
大株主
| 順位 | 氏名・名称 | 持株比率 |
|---|---|---|
| 1 | 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 22.0% |
| 2 | 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 8.9% |
| 3 | STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505301(常任代理人 みずほ銀行決済営業部) | 2.8% |
| 4 | JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) | 1.4% |
| 5 | NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE UKUC UCITS CLIENTS NON LENDING 10PCT TREATY ACCOUNT(常任代理人 香港上海銀行東京支店 セキュリティーズ・サービシズ・オペレーションズ部) | 1.3% |
| 6 | HSBC-FUND SERVICES CLIENTS A/C 500(常任代理人 香港上海銀行東京支店 セキュリティーズ・サービシズ・オペレーションズ部) | 1.2% |
| 7 | STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 みずほ銀行決済営業部) | 1.2% |
| 8 | MSCO CUSTOMER SECURITIES(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社) | 1.1% |
| 9 | HSBC HONG KONG-TREASURYSERVICES A/C ASIAN EQUITIES DERIVATIVES(常任代理人 香港上海銀行東京支店 セキュリティーズ・サービシズ・オペレーションズ部) | 1.1% |
| 10 | MORGAN STANLEY & CO. LLC(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社) | 1.0% |
INTERIM RESULTS
中間期の業績(半期報告書)
| 中間期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 営業利益率 | 自己資本比率 | EPS |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2026中間(〜2025-09-30) | 872億円 | 38億円 | 28億円 | 21億円 | 4.3% | 77.3% | 11.7 |
| FY2025中間(〜2024-09-30) | 992億円 | 156億円 | 146億円 | 116億円 | 15.7% | — | 64.7 |
| FY2024中間 | 1,170億円 | 187億円 | 204億円 | 153億円 | 16.0% | — | 87.9 |
半期報告書「主要な経営指標等の推移」からの抽出値です。中間期の利益は通期の約半分に相当するため、年度データとの単純比較はできません。
HUMAN CAPITAL
人的資本
平均年齢50.6歳
平均年間給与959万円
平均勤続年数9.6年
管理職に占める女性比率3.1%
男女の賃金の差異(全労働者)74.8%
男女の賃金の差異(正規雇用)76.8%
提出会社(単体)ベースの開示値です。
ANNUAL REPORT TEXT
有報本文
事業の内容4,348字
3【事業の内容】 当社グループは、ロジック半導体市場の中で、「Solution SoC」という新しくかつ独自のビジネスモデルのもとで顧客にカスタムSoCを開発・提供しているファブレスの半導体ベンダーです。新しいサービス/製品の差別化のために独自の先端SoCを必要とする顧客のパートナーとして、また、IP(※1)、EDA(※2)ツール、ソフトウエアからプロセス、アセンブリ、テストに至るまでの最新の技術を提供する半導体のエコシステムを構成するサプライヤーと協働して、顧客、さらにはその先にいる世界中の人々に新しい価値を提供し、豊かな社会を実現することを目指しています。 当社グループは、従来、顧客から受領したSoCの仕様に基づき物理設計のみを担う従来型のASIC(※3)や、分野・アプリケーションを限定して機能・目的を特化させた汎用的なASSP(※4)を中心に事業を展開しておりましたが、2019年3月期以降、従来型のASICおよびASSPに加え、自社製品における差別化を求める顧客に対して、顧客とともに仕様の策定や論理設計を行い、先端テクノロジーを組み合わせて顧客にとって最適なSoCを提供するビジネスモデルへのシフトを進め、この「Solution SoC」ビジネスモデルによるカスタムSoCを中心に事業を展開しております。 カスタムSoCには主として3つのビジネスモデルが存在します。まず従来型ASICでは、アーキテクチャー設計、企画・仕様設計および論理設計等SoC設計における上流設計を顧客自身が行い、それ以降の工程を外部のカスタムSoCベンダーが担当します。そのため、従来型ASICは上流設計を自ら行う能力を有する顧客に利用が限定されます。他方、当社グループの「Solution SoC」ビジネスモデルでは、当社グループが顧客とともにこれらの上流設計を行うため、上流設計を行う能力を保有していない顧客にも製品を提供することができます。また、ASSPをベースにカスタマイズされたASICを提供するモデルでは、ベンダー自身のASSPをベースとしてカスタマイズするため、カスタマイズの幅が限定されるとともに、顧客からはベンダーロックイン(※5)への警戒感が生じることとなります。これに対し、「Solution SoC」ビジネスモデルでは、外部ベンダーが提供する最先端の技術も活用し、顧客に最適なSoCを提供しつつ、ベンダーロックインを回避することができます。 近年、半導体製造技術の進展やこれを使ったネットワーク、クラウド、AI等様々な革新的技術の普及と融合により、今までにない新たなサービスや製品が次々と出現しています。それらのサービス/製品を開発する企業は、自社のサービス/製品の差別化のために先端テクノロジーを活用した高性能かつ拡張性の高い独自のSoCを必要としています。 一方で、半導体産業においては、プロセス技術(※6)、パッケージング技術(※7)、テスト技術のほか、IP/EDAツール/ソフトウエアまでも含めてそれぞれを専業にする企業が出現し、常に最先端のイノベーティブな技術が生み出され、誰もがその最先端の技術を市場から入手することが可能なエコシステムへと進化を遂げています。その一方で、それらの様々な技術を選択し、組み合わせて顧客にとって最適なSoCを設計開発する難易度は上昇しています。そのため、独自のSoCを必要とする多くの企業は、SoCのアーキテクチャーに対する知識はもとより、SoCが搭載される最終製品やサービスに関する理解が深く、差別化のために、先端のハードウエアからソフトウエアに至るまでの技術を組み合わせて最適なソリューションを提案できるパートナーを求めています。こうした市場の変化の中、当社グループは、ソフトウエアからサブシステムまでも含めたカスタムSoCの設計開発能力を有し、顧客と共同して技術的課題を解決できるエンジニアリソース群を抱えていることに加えて、量産/品質保証/SCMまでトータルにサポートできる総合力を有しているといった強みを持っております。これにより、従来型のASIC、ASSPおよびASSPをベースにカスタマイズされたASICでは満足できない顧客に対して、顧客とともにSoCの仕様を決めていく共同開発プロセスを通じて、顧客にとって最適なカスタムSoCを提供することができるビジネスモデルとして「Solution SoC」を確立しました。また、こうした新たな最先端の市場で経験を積み重ね、ノウハウを蓄積すると同時に、競争力をさらに強化するため、差別化のための先端技術や種々の技術の組み合わせとその実証にも積極的に投資するとともに、事業部ごとの壁を取り除き、開発機能ごとに集約し、その中から各プロジェクトに必要なリソースを割り当てていくフラットな研究開発体制へと移行しました。また、大規模先端技術分野のモデルプロジェクトを通じた開発基盤構築に取り組む組織として、グローバルリーディンググループを設けました。このように当社グループは、「Solution SoC」ビジネスモデルに相応しいコンピューターアーキテクチャーベースの開発基盤と標準的な開発プロセスの構築、開発の効率化/可視化、開発マネジメント改革を一体として実現する取り組みを進めています。これらの結果、7nm以細の先端プロセスノード(半導体の製造技術(半導体プロセス)の世代を表す指標。1nmは100万分の1mmであり、nm数が小さくなるほど先端のテクノロジーを表す。)を活用する案件がNRE売上(※8)に占める割合は、2026年3月期には84%になりました。 また、ビジネスモデルのシフトに加え、注力する事業領域に関しても、それまでのテレビ等のコンシューマ向け中心の分野から、「オートモーティブ」「データセンター/ネットワーク」「スマートデバイス」といった先端分野へと大幅な転換を果たしました。当社グループは、AD(自動運転)/ADAS(先進運転支援システム)や車載センシング等の「オートモーティブ」、データセンターやAIアクセラレータ等の「データセンター/ネットワーク」、アクションカメラやネットワークカメラ等の「スマートデバイス」、FA(Factory Automation)機器や計測機器等の「インダストリアル」の先端分野を注力分野としております。「インダストリアル」については、FA機器や計測機器等での先端テクノロジーの活用、「Solution SoC」ビジネスモデルへの需要が拡大する傾向にあるため、当社グループの新たな注力分野として位置づけております。これらの注力分野に加え、特異な技術で今後の成長が期待できる電波式測距センサー等の「IoT&レーダーセンシング」分野でも事業を展開しております。 半導体製品が顧客に採用され量産に至るまでには一般的に長い期間が掛かります。商談獲得後の設計開発および顧客の評価完了から量産開始まで通常2年以上を必要とし、さらに量産を終了するまでには相当の期間が掛かります。このため、顧客の基幹部品を長期間にわたって開発、供給する責任を有する企業として、強固な財務基盤のもと事業を行っております。 当社グループは、設計開発段階において、顧客から設計開発に要する費用の大半をNRE売上として段階的に受領し、量産段階において、当社グループの売上全体の大半を占める製品売上を受領しております。また、当社グループは、水平分業が進む半導体業界のメリットを最大限活かすべく、工場を持たないファブレスの事業形態を採っております。製品の製造についてはTaiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited(以下「TSMC」という。)をはじめとするファウンドリやOSAT(※9)等の専業メーカに委託しております。 顧客の最先端の製品やサービスには、常に新たなSoCが求められ、そのような先端SoCを求める顧客や市場も変化し続けます。当社グループもこの変化をいち早く捉えるべく、先行開発投資や開発力の強化を進め、今後も常に持続的な成長を目指します。 ※1.IPとは、Intellectual Propertyの略語であり、半導体業界においては、半導体を構成するための部分的な機能単位でまとめられている回路情報のことです。外部から購入する調達IPと自社で開発を行う自社IPとに分けられます。2.EDAとは、Electronic Design Automationの略語であり、半導体の設計作業を自動化して行うソフトウエアやツールです。3.ASICとは、Application Specific Integrated Circuitの略語であり、特定の顧客向けに複数機能の回路を1つにまとめた集積回路の総称です。4.ASSPとは、Application Specific Standard Productの略語であり、分野・アプリケーションを限定して、機能・目的を特化させた大規模集積回路のことです。ASSPは、特定の顧客用にカスタマイズされておらず、顧客を限定しないため、複数の顧客に提供する汎用部品です。5.ベンダーロックインとは、特定ベンダーが提供する製品やサービスを一旦採用してしまうと、将来他のベンダーが提供するよりよい製品やサービスへの乗り換えが困難となり、顧客側の選択肢が限定されることをいいます。6.プロセス技術とは、半導体の製造工程のうち前工程と呼ばれるシリコンウエハに回路を形成するまでの工程における技術のことです。7.パッケージング技術とは、半導体の製造工程のうち後工程と呼ばれる半導体チップを外部から守るパーツで保護し、かつ電気的に接続するための工程における技術のことです。8.NRE売上とは、Non-Recurring Engineering 売上の略語であり、製品の量産化前の開発段階において顧客から受け取る売上のことを指します。NRE売上は、人件費、IP、設計ツール、レチクル(半導体製造の露光工程で使用され、設計した回路をシリコンウエハに転写するためのフォトマスク)、試作品製造等といった、開発段階で発生する設計開発コストに対応し、通常、開発のマイルストーン進捗に応じて複数回にわたって計上されます。9.OSATとは、半導体製造の後工程における請負製造サービス(Outsourced Semiconductor Assembly and Test)の略語です。 事業の系統図は以下のとおりです。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等5,889字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境および対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営の基本方針①基本理念 当社グループは、企業として果たすべき使命、重視する価値観について、以下のとおりグループ共通の考え方を定めております。 この基本理念の下、新しいサービス/製品の差別化のために独自の先端SoCを開発しようとするお客様のパートナーとして、また、進化する半導体エコシステムにおいてファウンドリ/OSATをはじめIP/EDAツール/ソフトウエアに至るまで最新の技術を提供するサプライヤーのパートナーとして、お客様、さらにはその先にいる世界中の人々に新しい価値を提供し、豊かな社会の実現に貢献していきたいと考えています。 ・Mission(企業としての使命) Together with our global partners, we bring innovation to everyone everywhere.・Values(重視する価値観)「Change」 非連続な変化への適応。ビジネス・技術・マインド・オペレーション等環境の変化に合わせ我々自身も変化していく。「Technology」 最先端技術の追求により、世界のイノベーションを支える開発競争力を持つ会社を目指す。「Growth」 私たちの成長が株主・お客様・パートナー・社員等のあらゆるステークホルダーへの貢献につながる。「Speed」 ダイナミックかつ急激に変化する市場・お客様への迅速な対応。「Sustainability」 お客様・パートナー・社会との共生により持続可能な未来を創る。 ・行動指針・各人が自身の仕事にオーナーシップを持ち、環境の変化に合わせ、お客様視点・マーケットインの視点から自立的に考え行動を起こす。・成長市場・成長企業にアクセスし続けるために、最新の技術・知識に裏付けられた、お客様にとって価値のある課題解決に向けた提案を行う。・各人が意欲的にあるべき姿に向かってチャレンジしプロフェッショナルを目指すことが、個人の成長・会社の成長につながる。・個人単位・組織単位での迅速な判断と意思決定を行い、常に先を見て、お客様にとっての価値を生み出す。・グローバル社会の構成員として、企業としての社会的責任を果たし、持続可能で豊かな社会の実現に向け貢献する。 ・CSR基本方針・法令・社会規範の遵守私たちは法令・社会規範の遵守を徹底し、社会の信頼に応えます。・人権の尊重私たちは一人ひとりの人権を尊重し、差別等の人権侵害行為を許しません。・社員の労働環境整備私たちは社員の幸せを目指し、個性を尊重し、公平な処遇を実現するとともに、健康で働きやすい環境をつくります。・環境への配慮私たちは地球環境に配慮した企業活動を進めていきます。・公正な商取引の推進私たちは常に公正な商取引に則り、お客様/お取引先との信頼関係を築きます。・情報管理の徹底私たちは自社情報、お客様やお取引先等の第三者情報や個人情報等の管理を徹底し、機密を保持します。・知的財産の尊重私たちは企業価値の源である知的財産を守り、尊重します。 ②経営方針 上記の基本理念実現のために、当社グループは、独自の先端SoCを必要とするお客様に向けて、最適な技術の組み合わせにより、お客様が求める機能を実現するSoCを開発・提供する事業を、「Solution SoC」という独自のビジネスモデルにより展開しています。「オートモーティブ」および「データセンター/ネットワーク」といった先端分野に加えて、「インダストリアル」や「スマートデバイス」、「その他」の分野で、グローバルなお客様から地域的なバランスをとりながら、より多くの商談の獲得を目指します。事業活動を通して、お客様の信頼を獲得し、世界の主要・成長企業のSoC部門となりお客様の成長を支えるとともに、当社グループの低消費電力技術等を活用して社会の課題解決に貢献します。また、お客様と協力した開発を通して、エンジニアの成長と会社の成長との好循環を実現し、会社の成長による企業価値の向上により株主への還元を図ります。 (2)経営環境および対処すべき課題等①経営環境 近年、SoC技術の進化に伴い、AI等様々な革新的技術の活用が拡大し、今までにない新たなサービス/製品が次々と出現しています。それらのサービス/製品を取扱う企業においては、自社のサービスや製品を差別化するために独自のSoCへのニーズが増加しており、カスタムSoCの需要は拡大しています。 同時に、半導体のエコシステムの進化により、カスタムSoC開発に必要なコア技術である設計(IP/EDAツール/ソフトウエア)や製造(プロセス/アセンブリ/テスト)の最先端技術をエコシステムから入手し、競争力ある独自のSoCの開発ができる環境が整い、今後も半導体のエコシステムはさらなる進化が見込まれています。 一方、プロセステクノロジーの進歩が継続する中、チップレット技術や高度なパッケージング技術の進化により、これらの新しい技術と連携した先端SoC開発は、より複雑化するとともに、熱管理・電源効率や相互接続などの新たな課題への対応等、開発の難易度は、ますます高まっています。 こうした事業環境を背景に、独自のカスタムSoCを開発したい顧客と進化する半導体のエコシステムとをつなぐとともに、課題解決のために重要となるEntire Design(全体設計)やコンプリートサービスを特徴としている「Solution SoC」ビジネスモデルに対する需要が高まっています。 ②優先的に対処すべき事業上および財務上の課題 当社グループが持続的な成長を実現するためには、開発競争力の強化、事業体制の変革、組織全体のグローバル化、さらなる利益率の改善など多くの課題があります。「第一の変革」で成し遂げた「量的な変化」を土台として、競争力のある開発体制の構築やグローバル企業に相応しい組織風土を目指す「質的な変化」を当社グループの「第二の変革」と位置づけ、大胆に進めてまいります。 〔開発体制の再構築およびビジネスプロセスの改善〕 当社グループは「Solution SoC」ビジネスモデルへの転換に伴い、これまで、開発力強化・開発効率改善のため、開発体制の再構築を進めてきました。今後もグローバルな顧客、半導体エコシステムを構成するプレーヤー、投資家等とのコミュニケーションを通じて、「Solution SoC」ビジネスモデルに相応しいグローバルな開発基盤と標準的な開発プロセスの構築、グローバルリーディンググループを中心としたグローバルな開発体制や技術力のさらなる強化、開発の効率化・可視化、開発マネジメント改革を一体的に推進してまいります。 さらに、グローバルな顧客との商談が拡大していくことに伴い、生産管理グループのグローバル化およびオペレーション改善の施策を引き続き実施していきます。顧客と当社グループの生産システムをつなぎ、デリバリーシステムにおける効率性や透明性の向上を目指していきます。それにより、精度の高い生産計画とタイムリーな調達を可能にする強固な体制を確立し、製造を委託するファウンドリやOSATとの関係を含むビジネスプロセスを改善してまいります。 〔先端技術への積極的な投資〕 今後の持続的な成長のために必要な技術力を強化するため、先端技術分野への投資を拡大し、成長重視の経営を進めていきます。具体的には、チップレットやチップレット技術と連携した2nmノードや1.4nmノードといった最先端のテクノロジーでの開発、光データ伝送のためのCo-Packaged Options(CPO)技術、3D/5.5Dなどの先端パッケージング技術および新たなパッケージ/アセンブリ技術のための高信頼性解析技術等の先端技術への投資、SoCの設計プロセスに積極的にAIを組み込むなどSoC設計技術の強化、米国/インドなどでの人材確保などに積極的に取り組んでまいります。 〔中長期的な成長を見据えた売上および営業利益の拡大〕 当社グループは将来の売上管理のために、商談獲得残高という経営指標を採用しており、この商談獲得残高は商談獲得金額から売上実績を差し引いた金額です。この商談獲得残高により、現時点において2028年3月期までの売上の推移をある程度見通すことができております。商談獲得残高は、2026年3月末時点で約1兆5,100億円(1米ドル=120円で換算)に拡大しており、2028年3月期以降の持続的な成長のためには、さらに商談を獲得していくことが必要であると認識しております。そのために、データセンター/ネットワーク分野、オートモーティブ分野をはじめとして、各注力分野においてバランスよく商談を獲得していく取り組みを進めていきます。 また、営業利益拡大への施策としては、従来に引き続き、製造粗利益の改善、開発収支の改善、販売管理費の適正な管理等に取り組んでまいります。 〔サステナビリティに関する取組〕 当社グループでは、優先的に取り組むマテリアリティ(重要課題)を特定し、サステナビリティ活動を推進しております。 マテリアリティのなかでも、特に環境/気候変動への取り組みとして、2024年4月より再生可能エネルギーの導入を開始するなど、当社グループのGHG(温室効果ガス)排出量の削減を進めるとともに、当社グループが提供する低消費電力/省スペースな先端SoCにより、お客様のもとでのGHG排出量の低減へ貢献することで、脱炭素社会の実現を目指しております。 また、人的資本に関しては、人権、ダイバーシティ、安全衛生/健康推進に関する諸制度の充実、新卒採用やキャリア採用などによる通年での人材獲得、エンジニア人材育成に関する教育プログラムの策定・実践などにより、当社グループの人的資本の最大化に向けた活動を進めております。 当社グループは、半導体エコシステムのパートナーと協働して、サステナビリティ活動に関するデュー・デリジェンスの強化を図るなど、サプライチェーン全体でマテリアリティへの取り組みの実効性を高め、社会課題の解決と事業のさらなる成長を通じて、持続可能な社会の実現を目指しております。 当社グループは、グローバル企業としての社会的責任を全うし、全てのステークホルダーから信頼と共感を得られる存在であり続けたいと考えています。当社グループの最先端SoC技術で新しい価値を世界中に提供し、今後も中長期的な企業価値の向上を追求してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 カスタムSoCは、一般的に商談獲得から設計開発および顧客による評価期間を経て製品を出荷し売上計上するまで2年以上を要するため、当社グループは、より早い段階から将来売上見通しを見える化し、必要な対策をタイムリーに実行していくために、将来の売上見通しのベースとなる「商談獲得金額」、「商談獲得残高」を会社の重要経営指標としております。日々の商談獲得活動によるこれら指標の積上げ、見直しによる、中期的な売上高成長率の向上、並びに製品売上拡大による売上総利益の増加および開発効率化等を通じた営業利益率の改善を目指しております。 当社グループの商談獲得金額は2018年3月期および2019年3月期は1,100億円の水準でしたが、2023年3月期以降は3,000億円程度へ、2025年3月期は3,600億円程度へ拡大しました。2026年3月期は3,100億円程度と前期を下回る結果となりましたが、データセンター/ネットワーク分野を中心に大型商談を獲得することが出来ました。その結果、商談獲得残高は2022年3月末時点の約9,600億円から2026年3月末時点で約1兆5,100億円と増加しております。 当社グループは、商談獲得後、SoCの設計開発を行いますが、一般的に顧客から設計開発に要する費用の大半をNRE売上として段階的に受領します。その後、顧客の評価を経て製品の量産段階に入り、製品売上を計上します。2026年3月期において、当社グループの連結売上高に占めるNRE売上高の比率は19%でした。商談獲得から設計開発および顧客の評価完了を経て製品売上が計上されるまでには、通常2年以上を要し、その間に案件の中止や仕様変更等に基づく製品単価の変化が発生しうるため、商談獲得金額が将来の売上を確実に保証するわけではありません。 「商談獲得金額」は、ある会計期間に獲得された商談について、顧客との間で設計開発に係る契約を締結した時点(商談獲得時点)における、将来の設計開発および量産に至る販売全期間における顧客需要として当社グループが予測した金額を、1米ドル120円により示したものです。商談獲得金額は、顧客需要の予測であるため、製造キャパシティの制約は考慮しておらず、また、商談獲得後の案件の中止、実際に計上された売上といった事後的な事象に基づき更新することはしていません。なお、商談獲得時において、製品単価は合意されます(但し、設計開発を経て製品の仕様が変更される場合には製品単価も変更されることがあります。)が、販売数量は合意されません。このため、単価や数量の変動等個々の商談の状況変化を適時反映した「商談獲得残高」も重要な経営指標としております。 「商談獲得残高」は、その時点において存続している案件に関する商談獲得金額の累積値を当社グループが予測した金額で、同じく1米ドル120円で計算しています。商談獲得残高は、商談獲得金額についての、商談を獲得した時点以降の案件の進捗又は変化を反映又は更新したものであるため、商談獲得残高の算定時点により大きく変動する可能性があります。これらの進捗又は変化には、①商談獲得後の案件の中止、②実際に計上された売上の控除および③仕様変更等に基づく製品単価の変化や製品の販売数量の見込みの変化が含まれます。 上記のほか、「商談獲得金額」および「商談獲得残高」の留意事項については、下記「3 事業等のリスク (4)当社グループの経営指標について」もご参照ください。
事業等のリスク13,153字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財務状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 ・リスクマネジメントに関する基本的な考え方および体制について当社グループがグローバルに事業活動を展開していくうえで、複雑かつ多様なビジネス環境の変化によって生じるあらゆるリスクを早期に把握し、適切な対策を講じることが、当社グループの経営戦略/事業戦略の実現に必要不可欠であると考えています。当社グループでは、組織的かつ継続的にリスクの抽出/評価を行い、抽出されたリスク項目ごとに主管役員を選任し、対応案の策定と実行を進めています。 また、これらの取り組みに関して、定期的に取締役会への報告を行い、想定しているリスクの網羅性、各種対策の有効性および進捗状況等について確認する体制を構築し、リスクの発生可能性/損失規模の低減に向けてリスクマネジメントの強化に取り組んでいます。 ・経営/事業を取り巻くリスク(1)製造委託先について 当社グループは、経営資源を設計/開発業務に集中し、製品の生産を外部に委託するファブレスという事業形態を採用し、多くの資金が必要となる生産設備投資に制約されることなく事業を推進しています。生産は国内外のファウンドリおよびOSATといった製造委託先に分散して委託しておりますが、かかる事業形態に関して以下のようなリスクがあります。 ①製造委託先が限定的であることについて 当社グループは台湾、日本、中国、シンガポールおよび韓国等の製造委託先に半導体の製造を委託しています。当社グループの取扱う最先端テクノロジー品や、車載品等の高い品質・信頼性を要求される製品については、その技術力等から製造委託先が限定される場合があり、特に半導体製造の前工程においてはTSMCに多くの製造を委託しています。当社グループの顧客への製品の供給は、製造委託先の方針、技術力や製造キャパシティの制約による影響を受けています。急速に技術革新が進む半導体業界において製造委託先が技術革新に乗り遅れた場合や、原材料や燃料価格の高騰が生じた場合の他、需要が急速に伸び製造キャパシティが不足する場合には、当社グループによる当該製造委託先への委託が困難となる可能性があります。そのような場合に、契約条件、事業上の関係性又は顧客の意向といった制約により、当社グループにおいて適時に合理的な条件で新たな製造委託先を確保できる保証はありません。さらに、製造委託先において、温暖化の影響による半導体製造のために必要な水、エネルギー又は廃水処理能力の不足による制約が生じる場合、当社グループの製品の供給に遅延が生じる可能性があります。 当社グループは、複数の製造委託先を確保する等、不測の事態に備えてはいますが、半導体業界に固有の急速な業界環境の変化、地政学的な要因や技術革新等により将来の需要予測には限界があり、製造キャパシティの制約に起因して製品の供給に遅延や中断が生じる可能性があります。その結果、製品売上の減少、当社グループの評判の悪化、顧客からの損害賠償請求等、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 ②製造委託における価格について 当社グループの製造委託先は限定されており、また、製造委託先との間で長期的な製造委託契約を締結しているわけではないことから、製造キャパシティの制約、原材料や燃料価格の高騰、人件費、為替変動その他の理由による製造委託費の値上げの影響を大きく受けることとなります。製造委託先による値上げがあった場合、顧客と製品価格の見直しについて適時交渉を行いますが、製品価格に適切に転嫁できない場合には、当社グループの利益率が大きく低下することとなり、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 ③製品の品質について 当社グループの製品については、製造委託先または当社グループの責任による歩留の低下や製品の欠陥が生じる可能性があります。これらの問題は製造過程の初期段階では発見することが困難であり、その改善に多くの時間や費用を要する可能性があります。また、このような場合に、他の製造委託先や製造拠点への移管を行おうとしても、対応可能な製造委託先等が存在しない等、移管が困難である可能性や、移管に多くの時間や費用を要する可能性があります。 当社グループの製品に歩留の低下や製品の欠陥その他の製造に関する問題が生じた場合には、顧客への製品の供給に遅延が生じ又は供給ができないことやプロジェクトが中止となること等により、顧客から損害賠償請求を受ける可能性があります。仮にかかる請求が認められない場合でも、その対応には多くの時間や費用が必要となります。また、製造委託先の責任に起因する場合でも、製造委託先に対して費用償還を求めることが困難な可能性もあります。 これらにより、当社グループの事業、経営成績、財政状態、ブランドイメージおよび社会的信用に悪影響が生じる可能性があります。 (2)当社グループの製品の設計開発について 当社グループの製品については、商談を獲得したのち、製造に向けた設計/開発を行うこととなります。設計/開発から顧客の評価完了までは2年以上という長期間にわたる可能性があるため、その間に生じる半導体や最終製品の市場環境および顧客の戦略/需要の変化、新規技術の発明/市場への導入、製造委託先の製造キャパシティや繁忙状況の変化といった事象の影響を受け、顧客による仕様変更等に起因してプロジェクトが延伸、または中止となる可能性があるほか、顧客の要求水準を満たす製品の開発や顧客が受入可能な価格および数量での製造に成功しない可能性もあります。設計/開発段階でプロジェクトが中止となった場合、予定していた製品売上は一切受領できないこととなります。 また、当社グループは設計/開発段階において、一般的に顧客から設計/開発に要する費用の大半をNRE売上として段階的に受領しておりますが、上記のように設計/開発段階でプロジェクトが中止された場合には、残りの期間のNRE売上を収受できない可能性があるうえ、NRE売上は設計/開発段階で生じる費用の全てをカバーしない場合があるため、プロジェクトによっては損失が生じる可能性もあります。また、製品売上が当社グループの売上の大半を占め、当社グループの注力分野ではプロジェクトごとの規模が大きくなる傾向にあり、特定のプロジェクトにおける製品の価格もしくは数量の変更又はプロジェクトの延期や中止による当社グループの将来の経営成績への影響が大きくなります。従って、重要なプロジェクト又は複数のプロジェクトが設計/開発段階で中止となった場合には、当社グループの事業、財政状態および経営成績に重大な悪影響が生じる可能性があります。 (3)当社グループの製品の量産化について 設計/開発が完了した場合、製品の量産段階に進むこととなりますが、商談獲得段階では製品単価については顧客との間で合意している(但し、仕様変更により変更される場合があります)ものの、製造数量については合意しておらず、量産段階における顧客からの個別の発注により確定することとなります。そのため、当社グループが商談獲得時に予測した数量の製品を顧客が量産時点において購入する保証はありません。従って、当社グループが当初想定していた数量について製品の量産化が行われない場合には、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 (4)当社グループの経営指標について 上記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、当社グループは「商談獲得金額」および「商談獲得残高」を重要な経営指標としております。商談獲得金額および商談獲得残高の算出には、製品の販売可能期間および受注が中止される可能性に関する見込みのほか、開発計画、開発コスト、NRE売上、製品単価および将来の製品の販売数量(なお、価格については、仕様変更による変更はありうるものの、商談獲得段階で合意されます。)に関する仮定および見込みを含む当社グループによる将来の予測や主観的判断が相当程度考慮されています。製品の販売数量は、顧客から提示された初期的な数量見込みのほか、顧客との過去の取引履歴や第三者による市場データその他の情報に基づく当社グループ独自の予測を基礎として判断したものですが、製造委託先の受注制限等、製造キャパシティによる制約は考慮していません。このように商談獲得金額および商談獲得残高の算出は当社グループ独自の方法により行われているため、他社が用いる同種の指標との比較は適切でない可能性があり、当社グループと他社の現在および将来の業績の比較において当該指標に依拠することもできません。当社グループは、商談獲得金額および商談獲得残高が過大な見積りとならないよう、モニタリング部門によるレビューおよび経営陣による承認に関する社内手続を定めていますが、かかる手続が有効である保証はありません。また、ある期間に獲得された商談獲得金額は、かかる期間の末時点における当社グループの仮定および見込みを反映したものに過ぎず、その後の案件の中止、かかる案件に関連して実際に計上された売上、又は開発プロセス、当社グループによる将来の製品販売数量の見込み、製品単価、製造キャパシティ、その他事後的に発生する要因の変更に基づき更新することはしておらず、年度ごとの比較が適切でない可能性があります。商談獲得残高は月次でこれらの情報を考慮し更新していますが、更新時点における見積りであることに変わりはなく、かかる見積りが正確である保証はありません。当社グループは商談獲得金額および商談獲得残高の算出方法を将来変更する可能性があり、また、過去にも変更しています。 以上のような制約により、商談獲得金額および商談獲得残高は当社グループの将来予測される業績を示すものではなく、実際の売上と大きく異なる可能性があります。 (5)事業計画等の前提となる事項について 当社グループは、日々変化していく市況に対応し、持続的な成長を遂げていくため、事業計画の策定と実行、組織強化を目的とした各種施策を遂行しております。これら事業計画および各種施策の策定においては、半導体および最終製品の市場動向その他の経営環境について一定の前提を置いており、かかる前提には、例えば、当社グループが成長性のある注力分野において引き続き商談を獲得していくこと、商談獲得金額および商談獲得残高がその需要予測に従いNRE売上および製品売上として実現されること、製造委託先における製造キャパシティの確保が当社グループの想定どおりに実現されること、並びに為替変動が一定の範囲に収まること等が含まれます。しかしながら、これらの前提が現実と異なる場合には、当社グループの事業計画における各種施策の遂行および経営指標の達成が困難となり、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 (6)主要顧客について 当社グループは、「オートモーティブ」、「データセンター/ネットワーク」、「スマートデバイス」および「インダストリアル」等の分野において商談を獲得しており、今後当該分野の主要顧客への売上の割合が高くなることが予想されますが、主要顧客への売上は、商談の獲得時期および規模並びに当該商談から得られた製品売上、当社グループの顧客基盤の多様化、消費者の嗜好の変化、業界の動向、法規制の変更、自然災害その他の要因により、大きく変動する可能性があります。当社グループにおける顧客との取引は、個別の発注に基づいており、顧客は長期的な購入義務を負わず、顧客が当社グループの期待する数量の製品を購入する保証はありません。主要顧客が最終製品の市場への投入を延期又は中止し、また、当社グループの製品の機能/性能、又は開発スケジュールが主要顧客の要求水準を満たさない場合には、当社グループの製品の採用を中止する可能性があります。主要顧客は、当社グループの製品を組み込んだ最終製品の売れ行きが芳しくない場合、当社グループの製品の発注数量を減少させ、又は納入期日を延期することがあります。さらに、当社グループの主要顧客が、競争力の低下又はM&Aや提携を契機として、当社グループの製品の購入量を減少し、また、当社グループとの契約条件が主要顧客に有利なように改定される可能性があります。これらにより、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 (7)海外での事業活動について 当社グループは、顧客が世界の様々な地域に所在していることから、米国、欧州およびアジアの主要エリアに営業拠点を有しており、各地域の特色に合わせた営業活動を行っております。海外で事業活動を行うにあたっては、地政学上のバランス、各国の政治/経済情勢、海外輸送/生産の遅延やコストの上昇、為替の変動、外資規制/知的財産権等に関する法規制の新設又は変更、税制および関税政策の変更等のリスクが存在すると考えております。これらのリスクが顕在化することにより、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 (8)経済情勢について 当社グループは、グローバルな景気動向、最終製品の需要変動、技術革新、製品の陳腐化や価格の下落、半導体市場の市況変動の影響を受けております。足元では、米国政府による関税政策・輸出管理規制等の新政策の導入、米中摩擦の継続、ロシアによるウクライナ進攻の長期化、中東紛争などにより経済情勢の先行きをますます不透明にしています。また、近年はAI/データセンター向け半導体を中心に需要が高まりを見せていますが、かかる需要が今後も同水準で成長又は継続する保証はありません。経済情勢の停滞/減退局面においては、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 (9)為替レートの変動について 当社グループは、設計開発/製造/販売活動をグローバルに展開しており、多くの収益を海外から得ているため、米ドルを中心とする為替レートの変動に伴う影響を受けます。当社グループは為替レートの変動の影響を軽減するよう対応に努めていますが、かかる影響を完全に排除することはできないため、為替レートの変動状況によっては、外貨建取引の売上高、外貨建の設計開発や製造販売コスト等への影響により、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響が生じる可能性があります。 (10)競合について 当社グループによる「Solution SoC」は独自のビジネスモデルであり、直接的な競合先は少ないと認識しているものの、個別の商談獲得においては、従来型のASIC、汎用的なASSPおよびASSPをベースにカスタマイズされたASICが競合しており、それらのベンダーとは競合関係にあります。 当社グループの半導体製品およびサービスは、主に先端テクノロジーを必要とする各種エレクトロニクス製品に採用されておりますが、当該分野は技術革新の速度が速く、激しい市場競争に晒されております。競合他社の設計/開発能力の向上、異業種からの新規参入、巨大テック企業によるSoCの自社開発の拡大、従来型のASICや汎用的なASSPのベンダーによる開発の動向、顧客の嗜好/需要、各国政府による自国企業の優遇措置、競合他社間の統合/提携により、競争がさらに激化する可能性があります。また、当社グループの注力分野のうち、「オートモーティブ」においては、現状当社グループは優位な地位にあると認識しておりますが、技術革新/他社の積極的な攻勢等によりその地位を維持できない可能性があります。他方、データセンターやネットワーク等の既存市場ではより厳しい競争状況にあるところ、当社グループは顧客との共同開発を通じて顧客にとって最適なカスタムSoCを提供することができるという強みを基盤として、先端分野への研究開発投資および多様な製品の提供を通じてより多くの商談を獲得することを目指しておりますが、そのような施策が奏功する保証はありません。 (11)地政学リスクについて 当社グループが開発/販売する半導体は、近年経済安全保障上重要な製品と認識されております。米中対立、ロシアによるウクライナ侵攻、中東紛争等の地政学リスクの顕在化により、各国が輸出管理規制、関税や制裁措置等を発動/強化した場合、当社グループの主要な販売地域における当社グループの製品に対する需要の減退、競争力の低下、又はサプライチェーンの寸断や遅延が生じ、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。当社グループにおける中国での売上高が一定規模を占めていることや当社グループがTSMCに多くの製造を委託していることから、これらの地域における地政学リスクが顕在化した場合には、当社グループの事業、財政状態および経営成績に重大な悪影響が生じる可能性があります。 (12)研究開発活動について 当社グループが属する半導体業界は技術革新の速度が速く、既存技術の陳腐化、それに伴う新たな市場の創出および既存市場の縮小が急速に起こる可能性があります。このような業界で、日々高まる顧客の要求水準を満たす新製品を開発し顧客が受入可能な価格および数量で製造するためには、多額の研究開発費用を要し、かかる費用が商談獲得や将来の製品売上につながらない場合には損失が発生する可能性があります。当社グループは今後も積極的な研究開発活動を行う計画ですが、このような技術革新に当社グループが対応できず、当社グループの市場シェアや製品価格が低下する場合や、研究開発を効率化できず研究開発費用が増加する場合には、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 (13)感染症の世界的な拡大に係る影響について 当社グループ、当社グループの製造委託先およびサプライチェーンにかかわる取引先が事業を行っている台湾等の地域において、新型ウイルス感染症等の感染拡大により事業活動等が禁止/制限されるような事態に陥った場合、製造委託先の工場閉鎖や生産停止およびそれらに伴う製造/輸送の遅延、部材調達の制限等の予期できない事象により、当社グループの製品に対する需要の減少や供給能力に対する制約を受ける可能性があります。また、それらに伴う当社グループの取引先の経営状態の悪化、通信/金融/サプライチェーンを含む公共および民間のビジネスインフラの混乱等が生じる可能性もあります。これらの状況において、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 (14)災害等による影響について 当社グループは日本のみならず、世界各地で設計開発/販売活動を行っており、当社グループが事業を展開する各地域において気候変動による干ばつ、暴
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析10,113字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態および経営成績の状況a.経営成績 当連結会計年度における世界経済は、米国の関税や経済政策をめぐる不確実性、中国経済の内需低迷等の影響に加え、ウクライナにおける戦争の長期化、中東での軍事衝突の本格化等の地政学的リスクの拡大によるエネルギー供給への懸念の高まりから、先行きの不透明な状況が継続しました。一方、AI需要の拡大を背景にデータセンター向けインフラへの投資等が拡大しました。なお、為替相場においては、当連結会計年度の第1四半期に円高が進行しましたが、第2四半期以降は円安基調に転じました。 当社グループにおいては、2018年4月以降、ビジネスモデルの転換、グローバルな大型商談が見込まれる成長分野/先端分野へのシフト、さらに大胆な事業体制の変革等の構造改革を進めてきました(「第一の変革」)。その結果、注力分野であるオートモーティブ、データセンター/ネットワーク、スマートデバイス分野を中心に多くの大型商談を獲得しております。年間の商談獲得金額(1米ドル=120円で換算)は、構造改革以前は1,100億円程度でしたが、構造改革後は拡大し、2023年3月期以降は3,000億円程度へ、2025年3月期は3,600億円程度に達しました。2026年3月期は3,100億円程度と前期を下回る結果となりましたが、データセンター/ネットワーク分野を中心に大型商談を獲得することができました。また、これまでに獲得した商談の量産が段階的に開始され、確実に売上拡大につながってきております。 さらに、競争力のある開発体制の構築やグローバル企業に相応しい組織風土を目指す「第二の変革」を進めております。グローバルな顧客、半導体エコシステムを構成するプレーヤー、投資家等とのコミュニケーションを通じて、社内の体制、組織の構造、従業員の意識を変える取り組みを強化しております。 先端技術分野のカスタムSoCの開発および開発基盤構築に取り組む組織であるグローバルリーディンググループを中心に、「Solution SoC」のビジネスモデルに相応しいコンピューターアーキテクチャーベースの開発基盤と標準的な開発プロセスの構築を進めてきました。当連結会計年度においては、AI処理等のシステム実装を担うエンジニアリングチームや量産技術や品質課題に取り組むエンジニアリングチームを新設・集約する等、グローバルリーディンググループのさらなる強化を図ってきました。また、これと並行して、開発の効率化・可視化、開発マネジメント改革を一体として積極的に推進してきました。 ここ数年の大型先端開発案件の商談獲得に伴い、半導体業界を取り巻くエコシステムを形成するグローバル企業との関係強化を進めてきました。特に、北米や台湾等に拠点を置くグローバル企業とのマネジメントレベルでの関係構築・強化により、これらの企業との先端技術分野での共同開発プロジェクト等の進捗もありました。 当社グループにおける研究開発は、注力分野における商談獲得につなげるための先行開発と、獲得した商談の製品開発から構成されております。当連結会計年度の研究開発費は58,508百万円(前連結会計年度比2.2%減)となりました。先行開発では、日々進化する半導体エコシステムにおいて最新の技術を活用するために、グローバルなエコシステムパートナーとの協業によるプロセステクノロジー、チップレットや先進的なパッケージング技術の開発、また最新設計ツールの実用化および開発プラットフォーム構築にも積極的に取り組んでおります。さらに、先端チップレット開発プラットフォームを構築し、RTL(Register Transfer Level)でカスタマイズ可能なチップレット設計ライブラリーの提供を開始しました。 引き続き、設計開発へのAI導入等にも積極的に取り組んでまいります。 当社グループでは、優先的に取り組むマテリアリティ(重要課題)を特定し、サステナビリティ活動を推進しております。当連結会計年度においては、個々のマテリアリティの実現に向けた取り組みの結果として「脱炭素経営ランキングGX500」への選出、「日経スマートワーク経営企業」および「日経SDGs経営企業」としての認定を受ける等、社外からも一定の評価をいただくことができました。 また、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が採用するサステナビリティインデックス6件のうち、「FTSE Blossom Japan Index」等4件のインデックス構成銘柄に選定されました。 なお、当社グループの事業セグメントは、「Solution SoC」のビジネスモデルで開発するSoCを主とする単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。 当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は200,834百万円(前連結会計年度比6.5%増)となりました。当社グループの売上高は主に、量産段階で受領する製品売上と、設計開発に要する費用を段階的に受領するNRE売上から構成されております。当連結会計年度の製品売上は、中国市場における通信機器の需要は減少したものの、第2四半期以降、中国車載向け新規量産品や一部のインダストリアル向けの販売が増加に転じたこと等により、161,792百万円(前連結会計年度比10.4%増)となりました。NRE売上は、38,325百万円(前連結会計年度比6.6%減)となりました。 また、売上原価は111,057百万円(前連結会計年度比31.2%増)となり、売上総利益は89,777百万円(前連結会計年度比13.6%減)となりました。これは、比較的粗利率の低い新製品の量産が始まったことにより、製品原価率が上昇したことによるものであります。販売費及び一般管理費は77,423百万円(前連結会計年度比1.9%減)となりました。先行開発のための開発投資等が高い水準で継続していることによるものであります。 営業利益は12,354百万円(前連結会計年度比50.6%減)となりました。これに為替差損等を加え、経常利益は11,756百万円(前連結会計年度比53.2%減)となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は8,733百万円(前連結会計年度比55.4%減)となりました。 なお、当連結会計年度の1米ドルの平均為替レートは150.8円、前連結会計年度比1.8円の円高となりました。 b.財政状態(資産) 当連結会計年度末における流動資産は122,819百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,471百万円減少しました。これは主に、新製品の量産開始による棚卸資産の購入増加や、当連結会計年度は当期純利益を上回る自己株式の取得や配当金支払等により現金及び現金同等物が減少したことによるものであります。 固定資産は44,804百万円となり、前連結会計年度末に比べ782百万円増加しました。これは主に、獲得した商談の製品開発に係るレチクル、テストボード、評価設備の増強およびIPマクロ等の投資によるものであります。 この結果、総資産は167,623百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,689百万円減少しました。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は32,520百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,249百万円増加しました。これは主に、新製品の量産開始等に伴う買掛金の増加によるものであります。 この結果、負債合計は34,567百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,301百万円増加しました。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は133,056百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,990百万円減少しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益8,733百万円、自己株式の取得5,000百万円(2,722,400株)および配当金の支払額8,854百万円によるものであります。 この結果、自己資本比率は79.4%となり、前連結会計年度末から1.1ポイント減少しております。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は44,541百万円となり、前連結会計年度末に比べ28,296百万円減少しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 営業活動によるキャッシュ・フローは7,693百万円の収入(前連結会計年度は31,866百万円の収入)となりました。これは主に、比較的粗利益の低い新製品の量産が始まったことにより売上総利益が減少したこと、一方で量産開始に伴い棚卸資産の購入が増加したことから、前連結会計年度に対し収入額が減少しました。 投資活動によるキャッシュ・フローは22,884百万円の支出(前連結会計年度は14,552百万円の支出)となりました。これは主に、獲得した商談の製品開発に係るレチクル、テストボードおよび評価設備の増強等のための有形固定資産の取得による支出14,855百万円およびIPマクロ等の無形固定資産の取得による支出8,052百万円によるものであります。 財務活動によるキャッシュ・フローは14,240百万円の支出(前連結会計年度は13,825百万円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出5,000百万円および配当金の支払額8,854百万円によるものであります。 当社は、コミットメントラインの借入枠を従来20,000百万円としておりましたが、顧客の需要増加に伴う運転資金の増加や、世界景気の減速および地政学リスクの高まり等に対応して、コミットメントラインの借入枠を2025年7月に10,000百万円増額し、30,000百万円といたしました。なお、当連結会計年度においてコミットメントライン契約に基づく借入は行っておりません。 ③生産・受注および販売の実績 当連結会計年度における生産実績、受注実績および販売実績は次のとおりであります。 なお、当社グループの事業セグメントは、「Solution SoC」のビジネスモデルで開発するSoCを主とする単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。 a.生産実績 当社グループは、ファブレスモデルのビジネス形態となっており、製品の製造については、製造委託先(ファウンドリ、OSAT)へ委託しております。当社グループ製品は、顧客の特定製品向け専用で設計し搭載されるものが主であり、受注生産を行っていることから、生産実績は販売実績と概ね同等の金額となるため、生産実績の記載は省略しております。 b.受注実績 当社グループは、商談獲得後、設計開発業務に係る受注を受けて設計開発を開始し、開発終了後にサンプルを製作の上、顧客に提供し評価を受けます。設計開発開始後、顧客の評価完了までの間、受注した設計開発業務に係る売上が段階的に計上されます。顧客により製品の性能等に問題がないことが確認されると、製品の量産段階に移行し、顧客の買取責任が発生する形で製品の量産に係る受注を受け、当社グループは製造委託先へ製造を委託します。当社グループの当連結会計年度における設計開発および製品の量産に係る受注高および受注残高は以下のとおりです。受注高および受注残高については、量産に入る新商品の受注が入り前年度比増加となりました。なお、下記の受注高および受注残高は、当社グループの経営指標である商談獲得金額および商談獲得残高とは算定方法および基準時点が異なります。 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年度比受注高 (百万円)171,045229,69634.3%受注残高(百万円)156,802197,05625.7% c.販売実績 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年度比売上高 (百万円)188,535200,8346.5%(注)主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合 ・加賀FEI株式会社への前連結会計年度および当連結会計年度の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、50,169百万円、26.6%および、43,855百万円、21.8%であります。 ・Zhaoqing Xiaopeng New Energy Investment Co., Ltd.への当連結会計年度の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、37,203百万円、18.5%であります。 ・CRS TECHNOLOGY Co., Ltd.への前連結会計年度および当連結会計年度の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、30,488百万円、16.2%および、24,349百万円、12.1%であります。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容 当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ①経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容a.売上高 当連結会計年度の売上高は200,834百万円(前連結会計年度比6.5%増)となりました。うち製品売上は161,792百万円(前連結会計年度比10.4%増)となりました。中国市場における通信機器の需要は減少しておりましたが、第2四半期以降、中国車載向け新規量産品や一部のインダストリアル向けの販売が増加に転じたことにより増加しました。NRE売上は、38,325百万円(前連結会計年度比6.6%減)となりました。その他は知的財産のライセンスによる収入であります。 ・財務指標 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年度比製品売上 (百万円)146,578161,79210.4%NRE売上(百万円)41,01938,325△6.6%その他 (百万円)938717△23.6%売上高合計(百万円)188,535200,8346.5% b.売上原価・販売費及び一般管理費並びに営業利益①売上原価 当連結会計年度の売上原価は111,057百万円となり、売上総利益は89,777百万円(前連結会計年度比13.6%減)となりました。主に、比較的粗利率の低い新製品の量産が始まったことにより、製品原価率が上昇し、売上総利益が減少しました。 ・財務指標 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年度比売上原価率44.9%55.3%10.4ポイント売上総利益(百万円)103,91989,777△13.6%(注)各指標の計算方法は下記のとおりであります。 売上原価率:売上原価/売上高×100 ②販売費及び一般管理費 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は77,423百万円(前連結会計年度比1,496百万円減)となりました。先行開発のための開発投資等を高い水準で継続していることにより研究開発費はほぼ前連結会計年度並みの58,508百万円(前連結会計年度比1,313百万円減)、研究開発費を除いた販売費及び一般管理費は18,915百万円(前連結会計年度比183百万円減)であります。 ③営業利益 当連結会計年度の営業利益は12,354百万円(前連結会計年度比12,646百万円減)となりました。主に、比較的粗利率の低い新製品の量産が始まったことにより、製品原価率が上昇したことによるものであります。当連結会計年度の1米ドルの平均為替レートは150.8円、前連結会計年度に比べて1.8円の円高となりました。 ・財務指標 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年度比営業利益(百万円)25,00012,354△50.6%営業利益率13.3%6.2%△7.1ポイントEBITDA(百万円) ※41,23729,256△29.1% ※ EBITDAは、「営業利益」および「減価償却費」を合計して算出しております。 c.税金等調整前当期純利益 当連結会計年度の第1四半期に円高が進行したことで為替差損が発生したことなどで、営業外収益および営業外費用の差引額は598百万円の損失となりました。 以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は11,756百万円(前連結会計年度比13,621百万円減)となりました。 d.親会社株主に帰属する当期純利益 当連結会計年度の法人税、住民税および事業税の額が1,475百万円、法人税等調整額が1,548百万円となった結果、親会社株主に帰属する当期純利益は8,733百万円(前連結会計年度比10,867百万円減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源および資金の流動性に係る情報a.資本の財源および資金の流動性についての分析 当社グループは、経営環境が急激に変化したとしても、顧客にとっての基幹部品である当社グループ製品を長期にわたり供給していく責任があることから、内部留保を厚くし資金の流動性を高く維持する方針としております。 当連結会計年度末における総資産は167,623百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,689百万円減少しました。流動資産は122,819百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,471百万円減少しました。これは主に、新製品の量産開始に伴い棚卸資産の購入が増加したことや、当連結会計年度は当期純利益を上回る自己株式の取得や配当金支払等により現金及び現金同等物が減少したことによるものです。当社グループはファブレスによる事業運営のため、資産構成上流動資産の割合が高く、総資産の73.3%を流動資産が占めております。 ・財政状態および財務指標 前連結会計年度末(2025年3月31日)当連結会計年度末(2026年3月31日)前年度比総資産(百万円)170,312167,623△2,689流動資産(百万円)126,290122,819△3,471流動資産比率(%)74.273.3△0.9ポイント(注)各指標の計算方法は下記のとおりであります。 流動資産比率:流動資産/総資産×100 当連結会計年度末の負債合計は34,567百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,301百万円の増加となりました。これは主に、新製品の量産開始等に伴う買掛金の増加によるものです。 ・財政状態および財務指標 前連結会計年度末(2025年3月31日)当連結会計年度末(2026年3月31日)前年度比流動負債(百万円)31,27132,5201,249流動比率(%)403.9377.7△26.2ポイント(注)各指標の計算方法は下記のとおりであります。 流動比率:流動資産/流動負債
セグメント情報1,391字
(セグメント情報等)【セグメント情報】 当社グループの事業セグメントは、「Solution SoC」ビジネスモデルで開発するSoCを主とする単一セグメントであるため、記載を省略しております。 【関連情報】前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)1.製品及びサービスごとの情報(単位:百万円) 製品売上NRE売上その他合計外部顧客への売上高146,57841,019938188,535 2.地域ごとの情報(1)売上高(単位:百万円) 日本米州欧州アジア合計 84,073 32,379 7,608 64,475 188,535 米国 30,066 中国 56,504 (注)売上高は顧客指定の送付先を基礎とし、国又は地域に分類しております。 (2)有形固定資産(単位:百万円) 日本台湾その他合計9,31310,7272,29822,338(注)有形固定資産の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。 3.主要な顧客ごとの情報(単位:百万円) 顧客の名称又は氏名売上高加賀FEI株式会社50,169CRS TECHNOLOGY Co., Ltd.30,488(注)当社グループの事業セグメントは、「Solution SoC」ビジネスモデルで開発するSoCを主とする単一セグメントであるため、関連するセグメント名の記載を省略しております。 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)1.製品及びサービスごとの情報(単位:百万円) 製品売上NRE売上その他合計外部顧客への売上高161,79238,325717200,834 2.地域ごとの情報(1)売上高(単位:百万円) 日本米州欧州アジア合計 74,041 28,906 6,256 91,631 200,834 米国 22,099 中国 80,669 (注)売上高は顧客指定の送付先を基礎とし、国又は地域に分類しております。 (2)有形固定資産(単位:百万円) 日本台湾その他合計8,77512,9222,18223,879(注)有形固定資産の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。 3.主要な顧客ごとの情報(単位:百万円) 顧客の名称又は氏名売上高加賀FEI株式会社43,855Zhaoqing Xiaopeng New Energy Investment Co., Ltd.37,203CRS TECHNOLOGY Co., Ltd.24,349(注)当社グループの事業セグメントは、「Solution SoC」ビジネスモデルで開発するSoCを主とする単一セグメントであるため、関連するセグメント名の記載を省略しております。 【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当社グループの事業セグメントは、「Solution SoC」ビジネスモデルで開発するSoCを主とする単一セグメントであるため、記載を省略しております。 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 該当事項はありません。 【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】 該当事項はありません。 【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】 該当事項はありません。
サステナビリティに関する考え方及び取組29,987字
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】当社グループのサステナビリティに関する考え方および取り組みは次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)サステナビリティの基本的な考え方 当社グループは、「Together with our global partners, we bring innovation to everyone everywhere.」 というミッションのもと、サステナビリティへの取り組みを重要な経営課題と位置づけ、新しいサービス/製品の差別化のために独自の先端SoCを開発するお客様のパートナーとして、また、進化する半導体のエコシステムにおいてファウンドリ/OSATをはじめ、IP/EDAツール/ソフトウエアに至るまで最新の技術を提供するサプライヤーのパートナーとして、お客様、さらにはその先にいる世界中の人々に新しい価値を提供し、持続可能で豊かな社会の実現に貢献していきたいと考えています。 地球温暖化や気候変動等の環境問題および人権尊重や多様性等の社会的課題へのグローバルな関心の高まりを受け、企業を取り巻く環境は大きく変化しています。当社グループは、世界全体の様々な課題が引き起こすリスクおよび課題解決によって創出される機会を正しく認識し、対策に取り組んでいきます。 また、取り組みにあたっては、お客様、パートナー、社員、地域社会、株主等、当社グループを取り巻く様々なステークホルダーとの対話や協働を通じて、課題の理解に努めるとともに信頼関係を構築し、持続可能な社会の実現を目指していきます。 (2)マテリアリティの特定 当社グループは、サステナビリティの基本的な考え方に基づき、解決すべき社会的課題と当社グループの事業成長における重要性を評価し、優先的に取り組むマテリアリティを特定しました。グローバルな潮流の変化や事業環境の変化に柔軟に対応し、持続的な成長を実現するため、サプライチェーン全体でマテリアリティへの取り組みを進めていきます。 〔マテリアリティ特定プロセス〕 マテリアリティの選定にあたっては、当社グループの「基本理念」をもとに、お客様、パートナー、社員、地域社会、株主等、当社グループを取り巻く様々なステークホルダーと当社グループの事業のそれぞれの側面から、マテリアリティを抽出し、SASB/WEF/CSRD等のグローバルな要求や基準を踏まえ、「ステークホルダーからの期待度」と「当社グループとしての重要度」の両面からマテリアリティを評価しました。最終的には経営層での議論を経て、取締役会における承認により決定しています。 なお、外部環境の変化や当社グループの事業環境の変化を踏まえ、毎年度マテリアリティの妥当性および見直しの必要性を検証しています。当社グループの「基本理念」をもとに「ステークホルダーからの期待」と「事業成長」のそれぞれの側面からマテリアリティを抽出⇒抽出したマテリアリティに対して「ステークホルダーからの期待度」と「当社グループとしての重要度」の2軸で整理/評価⇒経営層での議論を経て、優先的に取り組むマテリアリティを特定し、取締役会で承認 〔マテリアリティマップ〕 優先的に取り組むマテリアリティ当社グループの考え方コーポレート・ガバナンス健全かつ透明性の高いガバナンスが、グローバルな事業成長の基盤となる。インテグリティ・コンプライアンスグローバルに事業展開を進めるうえで、高いインテグリティ意識やコンプライアンス遵守が不可欠となる。(新規技術の追求による)イノベーションへの貢献当社グループのサービス/製品の差別化を図ることが、中長期的な事業成長を実現し、企業価値を最大化するために必要な要素となる。GHG排出量削減お客様の製品におけるGHG排出量削減に貢献することが、社会的課題の解決と当社グループの事業成長につながる(低消費電力/省スペースSoCの提供による貢献)。持続可能なサプライチェーンファブレスでの事業運営において、サプライチェーン全体での高度なCSRマネジメントが不可欠となる。人材確保・リテンション & 人材育成グローバルな開発競争力を維持するため、技術開発をリードし、イノベーションを生み出す人材の確保/育成が必須となる。社員のエンパワーメント・エンゲージメント社員がいきいきと働き、継続的に成長/挑戦していくことのできる環境/企業文化の醸成が、さらなる事業成長に必要となる。人権・多様性一人ひとりの人権を尊重し、配慮することはもとより、さらなる事業成長には、多様な人材とその人材が活躍できる環境の構築が必要となる。品質と信頼性高度な技術力のみならず、高い品質と信頼性が当社グループの差別化/競争力の源泉となる。安定供給お客様の要求に応え、また、社会的責任を果たすために、優れたQCD、安定供給、および事業継続が求められる。設計データ資産管理(情報セキュリティ、サイバーリスク)設計資産/ノウハウの厳格な管理が事業の基盤となり、お客様の信頼獲得に不可欠となる。労働・安全・健康(ワークライフバランス)社員がフレキシブルに勤務場所/時間を選択し効率的に働くことや、心身ともに健康であることが、事業成長に必要となる。 (3)サステナビリティ情報開示の考え方 サステナビリティ情報の開示においては、GRI(※)スタンダードに則り、ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標の4つの観点に沿って行う方針です。※:グローバル・レポーティング・イニシアチブ(Global Reporting Initiative)の略語です。 (4)当社グループの取組内容①ガバナンス 当社グループは、サステナビリティ活動を推進し、中長期的な課題を経営レベルで継続的に議論していくため、ESG推進室を設置し、社内関連部門と連携した推進体制を構築しています。この推進体制を活動の基盤として経営委員会の実行指示のもと、活動を推進しています。取締役会は、重要なサステナビリティ課題への取り組み方針/実行計画の審議/承認や、進捗確認等の監督を行っています。 〔取締役会〕 サステナビリティ活動に関する決定機関として、方針/戦略/施策等を審議/承認します。また、半期毎に各種施策の進捗を監督し、必要に応じて是正等の指示を行います。 〔経営委員会〕 取締役会での審議に先立ち、サステナビリティに関する方針/戦略/施策等の計画案を策定します。また、各施策に対する執行責任を持ち取締役会での承認のもと、実行部門への指示を行い、施策等を推進します。 施策の推進に当たり、ESG推進室は、方針/戦略/施策等の計画策定および計画実行のサポート、施策の実行状況について取りまとめ、経営委員会への報告を実施します。 ②リスク管理 当社グループは、様々な経営リスク、事業リスクの抑制/低減および事業機会の創出に向け、半期毎に全社リスクマネジメントを実施しています。このフレームワークの中で、気候変動/人的資本/多様性といったサステナビリティに関するリスクや事業機会創出の可能性についても対象とし、リスクアセスメントの実施、対策立案/実行、進捗/効果確認を定期的に実施しています。リスクマネジメントに関する基本的な考え方および体制については、下記「3 事業等のリスク」を参照ください。 ③環境に関する戦略〔環境方針〕 当社グループは、先進の技術によって環境性能に優れたSoCおよびそれを核とするソリューションビジネス/サービスの設計、開発および販売を通じて、お客様とともに豊かな地球環境の保護に貢献します。また、以下の行動指針により、当社グループは、開発から調達、生産、流通、販売、使用、廃棄にいたるすべてのライフサイクルを通じて、環境負荷の低減と環境汚染の予防に努めます。 1. 省電力、軽量化、含有化学物質の適正管理など、環境に配慮した製品の開発を積極的に推進することにより、温室効果ガス排出の削減、廃棄物の削減など、地球環境の負荷低減に積極的に貢献します。2. 開発から調達、生産、流通、販売、使用、廃棄にいたる、サプライチェーン全体での活動を通して、環境負荷の最小化を追求するため、エネルギー/原材料/水資源の有効活用、温室効果ガス/廃棄物/水の排出量管理、材料や副資材に含まれる化学物質の確実な管理に取り組みます。3. 持続可能な社会を実現するため、資源の有効活用を促進するとともに、環境汚染の予防と、生物多様性や森林保全に配慮した事業活動と貢献活動、およびプラスチックの使用削減を推進します。4. 各国、各地域の環境関連法規制、およびそれらに関するお客様との個々の合意事項を遵守します。5. すべての役員および従業員の環境への意識向上を図り、地域社会への環境貢献を推進します。6. これらの環境活動を有効に実施するために、環境マネジメントシステムを継続的に改善します。7. 地球環境の保全/負荷低減に向けた活動への賛同、および支援を行うとともに、環境情報の適切な開示や地域環境への貢献を推進することにより、ステークホルダーとの連携/協働を図ります。 〔環境マネジメントシステム(ISO14001)構築/認証〕 当社は、環境方針の実現に向けた具体的な取り組みとして、国際標準規格ISO14001に基づく環境マネジメントシステムを構築し、外部の認証機関による第三者認証を取得したうえで環境活動を推進しています。 環境マネジメントシステムは、トップマネジメントのもと、環境活動の具体的行動計画の策定、実施および結果のチェック、EMS委員会、マネジメントレビューの実施により、PDCAサイクルを確実に回し、継続的な改善に努めています。環境マネジメントシステムの構築により、活動状況の把握をはじめ、順法や緊急事態への対応など、より実効性の高い活動を可能にしています。 〔環境マネジメントシステム(ISO14001)登録証〕 〔環境マネジメントシステム(ISO14001)推進体制〕 当社は、環境管理統括責任者(担当役員)のもと、組織単位で環境責任者を設置し、環境活動を推進しています。また、サステナビリティ推進部門であるESG推進室と連携し、サステナビリティ活動との連携を図っています。四半期毎に開催するEMS委員会では、環境活動の結果をレビューし、情報共有を図っています。 〔環境活動内容〕 当社は、各部門が環境への影響/課題を評価/抽出し、環境目標の設定および四半期毎に結果確認を行うことにより、環境活動を推進しています。部門環境への影響・課題環境目標および活動事例営業部門販売したLSI製品の市場での電力消費、廃棄。環境配慮型製品(低消費電力、小型化)の販売により、電力消費、廃棄物の量を削減。事業/開発部門環境配慮型製品(低消費電力、小型化)の開発により、電力消費、廃棄物の量を削減。LSI製品不良品の廃棄。開発/製造/試験工程の見直しによる歩留改善。品質・製造技術/生産/調達部門LSI試験時間増によるテスターの電力消費。試験最適化、同測数拡大などによる試験時間短縮。LSI製品への規制化学物質の含有。各国の製品含有化学物質規制の遵守。流通におけるエネルギー消費。流通ルートの短縮/効率化に向けた製造拠点、倉庫拠点の最適化。コーポレート部門環境を考慮したIT機器の導入推進。PC、ディスプレイ、CPU/サーバー、ストレージなどIT機器のPCグリーンラベル製品、EPEAT認証製品などの導入。気候変動、環境規制等への対応体制、プロセスの構築。環境取り組みの社外への情報開示。開発および不良品解析に使用する化学薬品の保有。保有化学薬品の管理、SDS評価。地球環境への貢献。清掃ボランティア活動、ペットボトルキャップのリサイクル。 〔環境教育〕 当社は、役員および従業員一人ひとりの環境意識を高めるため、環境への取り組みに対する考え方や、業務との関わり、環境法令や当社の取り組みについて、すべての役員および従業員に対しe-Learning環境教育を毎年実施しています。 また、社内のイントラネットへ当社の環境活動の目標を含む活動状況を掲載し、すべての役員および従業員への周知と意識高揚に努めています。 〔気候変動への対応〕(a)環境に配慮した製品の提供 当社グループは、環境負荷の低減に向けて、再生可能資源の利用促進、エネルギー効率の向上、有害物質の削減、低消費電力型製品の開発を行うことで環境に配慮した製品を提供し、かつ各国の様々な法規制にも対応することで、お客様に安心をお届けします。 ソシオネクストの製品、および包装梱包材は、EU REACH規制(※1)、EU RoHS指令(※2)、中国RoHS指令(※3)、などの法規制に対応しています(使用禁止措置適用除外項目を除く)。 当社グループでは、これらの環境に配慮した製品の提供や、法規制への対応を確実にするため、独自の開発フロー(「デザイン・レビュー」の仕組み)を策定・運用し、開発プロセスの各段階において確認を行っています。※1:EUにおける化学品の登録/評価/認可および制限を目的とした規制(Registration, Evaluation, Authorization and Restriction of Chemicals)※2:EUにおいて販売される電子/電気機器に特定有害物質の使用を禁止する指令(Restriction of Hazardous Substances)※3:中国で販売される電子/電気機器に特定有害物質の使用を禁止する指令(電子情報製品生産汚染防止管理弁法) 当社グループは、我々の提供するSoCによって、お客様のもとでのGHG排出量の低減に貢献し続けていくことが、サステナブルな社会の実現につながると考えています。グローバル市場をリードする主要なお客様との共同開発や、独自のマルチコア設計技術・低電力なAIエンジン/アクセラレータ等の活用等による高性能なカスタムSoCの開発を通じて、お客様の製品のさらなる小型化、高集積化、低消費電力化を実現することで、お客様のイノベーションおよび製品の環境負荷低減に貢献します。 また、設計開発に使用するデータセンターにおいては、CPU/サーバーの消費電力低減、および再生可能エネルギーの導入などを順次進めています。 (b)リスクと機会およびシナリオ分析 当社グループは、2026年3月期において、事業活動における気候変動に関連する「リスク」と「機会」を以下のと
コーポレート・ガバナンスの概要14,489字
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方 当社は、社会的責任を有する企業としての経営の重要性を認識し、意思決定の透明性・公平性を確保するための組織体制や仕組みの整備を実行し、株主をはじめとする全てのステークホルダーとの信頼関係を構築していくことを、経営上の最も重要な課題の1つとして位置づけています。このため、コーポレートガバナンス・コードの実践と継続的な改善により、企業価値の向上と持続的な成長を目指しています。 ②企業統治の体制の概要および当該体制を採用する理由a.企業統治の体制の概要<取締役会> 取締役会は、取締役会規則に定められた重要な業務執行に関する事項や法令に定められた事項を決議するとともに、業務執行の状況を逐次、監督しております。また、複数の多様な分野の専門家を独立社外取締役に迎えて、業務執行の監督機能の強化や適切な助言等実効性ある体制の整備を図っております。取締役会は原則として月1回の定時取締役会を開催するほか、必要に応じて臨時取締役会を開催しております。 なお、取締役会は「グループ決裁権限・関係会社管理規程」に基づき、経営執行の権限の一部を、CEOを議長とし、各部門を統括する執行役員等で構成する経営委員会に委譲しています。 取締役会は、提出日(2026年6月23日)現在、社内取締役3名および独立社外取締役6名の計9名から構成されており、過半数を独立社外取締役が占めております。 代表取締役会長兼CEO 肥塚雅博(議長) 代表取締役社長兼COO 吉田久人 社内取締役 米山優 筆頭独立社外取締役 鈴木正俊 独立社外取締役 笠野さち子、西畑一宏、市川育義、米田紀子、阿南剛(注) (注)監査等委員である取締役池本守正氏が2026年4月26日に逝去のため監査等委員である取締役を退任し、2025年6月26日開催の第11回定時株主総会において補欠の監査等委員である取締役に選任されていた阿南剛氏が2026年4月26日付で当社の監査等委員である取締役に就任しております。 ※当社は、2026年6月25日開催予定の定時株主総会議案(決議事項)として「取締役(監査等委員である取締役を除く。)6名選任の件」および「監査等委員である取締役1名選任の件」を提案しており、この2つの議案が承認可決されると、当社の取締役は9名(うち独立社外取締役6名)となります。また、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項として「代表取締役選定の件」、「役付取締役選定の件」および「CEO選定の件」が付議される予定であり、この3つの議案が承認可決された場合の取締役会は社内取締役3名および独立社外取締役6名の計9名から構成されており、過半数を独立社外取締役が占めております。代表取締役会長兼CEO 肥塚雅博(議長)代表取締役社長兼COO 吉田久人社内取締役 米山優筆頭独立社外取締役 鈴木正俊独立社外取締役 笠野さち子、西畑一宏、市川育義、米田紀子、川島繁雄 <取締役会の多様性に関する考え方等>当社では、各取締役の知識・経験・能力等を一覧化したスキル・マトリックスをはじめ、経営環境や事業特性等に応じた適切な形で取締役の有するスキル等の組み合わせを取締役の選任に関する方針・手続と併せて開示しております。監査等委員でない取締役の候補者は、独立社外取締役が過半数を占める指名・報酬委員会の答申に基づき、取締役会において決定されます。監査等委員である取締役の候補者は、独立社外取締役が過半数を占める指名・報酬委員会の答申に基づき、監査等委員会の同意を経たうえで、取締役会において決定されます。 <独立社外取締役の独立性判断基準および資質>当社では、監査等委員を含む独立社外取締役の選任にあたっては、指名・報酬委員会で独立性に関する基準および方針との適合性について審議し、その結果を取締役会に答申し、取締役会において審議したうえで決議することとしております。当社が採用・制定した独立性基準は、会社法の定める社外取締役の要件および東京証券取引所が定める独立役員の要件に基づいております。 <監査等委員会> 監査等委員会は、持続的な企業価値の向上に向けて、取締役の職務執行の適法性や妥当性に関する監査を行い、企業の健全性を確保し、株主の共同の利益のために行動します。重要な会議への出席や会計監査人および監査部との連携強化により監査・監督機能の実効性を高めるため、常勤の監査等委員を1名選定しております。また、独立社外取締役が委員長を担っております。監査等委員会は、原則として月1回開催されるほか、必要に応じて臨時に開催しております。 監査等委員会は、提出日(2026年6月23日)現在、3名の取締役(うち、3名が独立社外取締役)で構成されており、全員が独立社外取締役です。 (委員長)独立社外取締役 市川育義(常勤) (委 員)独立社外取締役 米田紀子、阿南剛(注) (注)監査等委員である取締役池本守正氏が2026年4月26日に逝去のため監査等委員である取締役を退任し、2025年6月26日開催の第11回定時株主総会において補欠の監査等委員である取締役に選任されていた阿南剛氏が2026年4月26日付で当社の監査等委員である取締役に就任しております。 ※当社は、2026年6月25日開催予定の定時株主総会議案(決議事項)として「監査等委員である取締役1名選任の件」を提案しており、この議案が承認可決されたのち、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている監査等委員会の決議事項として「常勤監査等委員選定の件」が付議される予定であり、この議案が承認可決された場合の監査等委員会は、3名の取締役(うち、3名が独立社外取締役)で構成され、全員が独立社外取締役となります。(委員長)独立社外取締役 市川育義(委 員)独立社外取締役 米田紀子、川島繁雄(常勤) <指名・報酬委員会> 指名・報酬委員会は、取締役会決議により、取締役の中から選任された委員によって構成され、監査等委員でない取締役・執行役員の選任および報酬等、並びに監査等委員である取締役の選任についての透明性の向上などに努めることを目的に、取締役会の任意の諮問機関として設置しております。指名・報酬委員会では、取締役会の諮問を受け、監査等委員でない取締役・執行役員の選任や報酬等、および監査等委員である取締役の選任について答申を行っております。取締役・執行役員の人事に関する選任基準・方針を策定し候補者を審議し、監査等委員でない取締役・執行役員の報酬に関する方針を策定し報酬水準を審議します。独立した視点を取り入れるため、筆頭独立社外取締役が委員長を担うとともに、提出日(2026年6月23日)現在、委員の4分の3を独立社外取締役で構成しております。(委員長)筆頭独立社外取締役 鈴木正俊(委 員)独立社外取締役 笠野さち子、西畑一宏 代表取締役会長兼CEO 肥塚雅博 ※当社は、2026年6月25日開催予定の定時株主総会議案(決議事項)として「取締役(監査等委員である取締役を除く。)6名選任の件」および「監査等委員である取締役1名選任の件」を提案しており、この2つの議案が承認可決されたのち、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項として「代表取締役選定の件」、「役付取締役選定の件」および「CEO選定の件」が付議される予定であり、この3つの議案が承認可決された場合の指名・報酬委員会は委員の4分の3を独立社外取締役で構成しております。(委員長)筆頭独立社外取締役 鈴木正俊(委 員)独立社外取締役 笠野さち子、西畑一宏 代表取締役会長兼CEO 肥塚雅博 <社外役員会議> 社外役員会議は、社外取締役が経営の意思決定に必要な情報を収集し共有を図るとともに、取締役会への意見や議論の必要性等についての意見交換をするために、毎月開催しております。筆頭独立社外取締役が議長を務めております。社外役員会議は提出日(2026年6月23日)現在、独立社外取締役全員で構成され、必要に応じて代表取締役会長兼CEOが参加します。 筆頭独立社外取締役 鈴木正俊(議長) 独立社外取締役 笠野さち子、西畑一宏、市川育義、米田紀子、阿南剛(注) 代表取締役会長兼CEO 肥塚雅博 (注)監査等委員である取締役池本守正氏が2026年4月26日に逝去のため監査等委員である取締役を退任し、2025年6月26日開催の第11回定時株主総会において補欠の監査等委員である取締役に選任されていた阿南剛氏が2026年4月26日付で当社の監査等委員である取締役に就任しております。 ※当社は、2026年6月25日開催予定の定時株主総会議案(決議事項)として「取締役(監査等委員である取締役を除く。)6名選任の件」および「監査等委員である取締役1名選任の件」を提案しており、この2つの議案が承認可決されたのち、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項として「代表取締役選定の件」、「役付取締役選定の件」および「CEO選定の件」が付議される予定であり、この3つの議案が承認可決された場合の社外役員会議は独立社外取締役全員で構成され、必要に応じて代表取締役会長兼CEOが参加します。筆頭独立社外取締役 鈴木正俊(議長)独立社外取締役 笠野さち子、西畑一宏、市川育義、米田紀子、川島繁雄代表取締役会長兼CEO 肥塚雅博 <筆頭独立社外取締役> 当社では、独立社外取締役の中から筆頭独立社外取締役を選定しています。 筆頭独立社外取締役の役割は、経営陣と独立社外取締役との間の連絡役を務め、両者の対話を促進させることです。また、定例取締役会の議題の決定に参画するとともに、必要な場合は社外役員会議を招集し会議の議題を決定して議長を務め、その審議結果を経営陣または取締役会に伝えて議論を促すこと等を行います。 筆頭独立社外取締役 鈴木正俊 <経営委員会> 経営委員会は、取締役会の権限委譲の決定に基づき、当社グループの経営執行における重要事項および取締役会に付議すべき重要事項の審議、決定を行います。経営委員会は、原則として毎週1回開催しており、以下のメンバーにより構成されます。 CEO、執行役員、CEOが指名した組織責任者等 <リスク・コンプライアンス委員会>リスク・コンプライアンス委員会は、当社グループの情報セキュリティ、コンプライアンス、災害等のリスクについて、リスクの把握、分析、対策等について討議を行っております。なお、ビジネスリスク(事業環境、戦略、財務、労務、サプライチェーンリスク)については経営委員会で討議します。リスク・コンプライアンス委員会は四半期毎に開催しており、以下のメンバーにより構成されます。 委員長 CEO、委員 執行役員、CEOが指名した組織責任者等 <監査部>監査部は、CEOの直下に設置されており、当社グループにおける経営諸活動の全般にわたる内部統制の整備状況および業務の遂行状況について内部監査を実施します。監査部の監査計画はCEOおよび監査等委員会により承認され、監査部による監査の結果はCEOおよび監査等委員会に報告されます。また、監査等委員会が、必要に応じて監査部に指示を行うことができることとしております。 b.当該体制を採用する理由 当社は、中長期での企業価値向上を図るため、監査等委員会設置会社によるコーポレート・ガバナンス体制を構築しております。・監督機能の強化 独立社外取締役を含む取締役会による監督と過半数の委員が独立社外取締役である監査等委員会による監査・監督により、業務執行に対する監督機能を強化します。・経営の透明性の確保 取締役の3分の1以上を独立社外取締役とすることや、過半数の委員が独立社外取締役である指名・報酬委員会が役員の指名と報酬に関する答申を取締役会に行うこと等により、経営の透明性を確保いたします。・意思決定の迅速化 取締役会は経営の方向性を示し重要な意思決定と業務執行の監督を行うことに注力し、CEOと執行役員に対して業務執行の権限を委譲することにより、迅速な意思決定による事業の推進と企業価値の拡大を目指します。 当社のコーポレート・ガバナンス体制は、以下のとおりです。<コーポレート・ガバナンス体制の模式図> ③企業統治に関するその他の事項 a.内部統制システムの整備・運用の状況 当社グループの内部統制システムの整備・運用状況の概要は、次のとおりです。 ◆内部統制システム整備に関する基本方針 ◆整備・運用状況の概要 当社は、会社法および会社法施行規則に基づき、業務の適正を確保するために、当社および子会社から成る企業集団(以下、「当社グループ」という。)の内部統制システムを以下のとおり整備する。 業務の適正を確保するための体制の当期における運用状況の概要は、次のとおりです。 (1)役員および従業員の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制 ◇体制 ◇整備・運用状況の概要 ①当社は、「CSR基本方針」および「コンプライアンス規範」等の社内規程を制定し、当社グループの役員および従業員に周知し遵守させることにより、法令・定款遵守を含むコンプライアンスの推進に取り組む。 ・「CSR基本方針」および「コンプライアンス規範」などの社内規程を社内ポータルサイトに掲載して周知するとともに、役員に対するコンプライアンス研修、役員および従業員に対するeラーニングおよび部門ごとの教育を実施し、法令・定款遵守を含むコンプライアンスの推進に取り組んでいます。 ②当社は、当社グループの事業活動にかかる法規制等を明確化し、それらの遵守のために必要な社内ルールの制定、教育の実施、監視体制の整備を行う。 ・リスク・コンプライアンス委員会のもと、部門ごとにリスク・コンプライアンス責任者を設置し、コンプライアンス体制の強化を図っています。 ・eラーニングを活用し、役員および従業員に対して情報セキュリティ、インサイダー取引防止、ハラスメント防止、環境、購買取引、安全保障輸出関連法令等に関する各種コンプライアンス教育を実施しています。 ③当社グループの役員および従業員は、当社グループの事業活動に関連して、重大なコンプライアンス違反のおそれのある事実を認識した場合は、直ちに業務ラインを通じてその事実を当社の取締役会および監査等委員会に通知する。 ・コンプライアンス違反のおそれのある事実を認
役員の報酬等6,769字
(4)【役員の報酬等】1.取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬 取締役(監査等委員である取締役を除く。)の個人別の報酬等の内容の決定に関する方針については、2022年7月27日開催の取締役会での決議に伴い制定し、2024年4月12日開催の取締役会での決議に伴い一部内容を改定していますが、その後、業績連動型株式報酬制度を一部改定して株式交付信託に基づく株式報酬制度「役員報酬BIP信託」を導入することに係る2025年6月26日開催の第11回定時株主総会に付議した議案が決議により承認されたことに伴い更に一部内容を改定しております。その内容の概要は以下のとおりであります。 取締役会は、当該事業年度に係る取締役の個人別の報酬等について、報酬等の内容の決定方法および決定された報酬等の内容が当該方針に沿っていること、並びに決定された報酬等が指名・報酬委員会の答申内容を踏まえたものであることを確認していることから当該方針に沿うものであると判断しております。 また、当該事業年度においては、取締役の個人別の報酬等について、指名・報酬委員会の審議・答申を経て、2026年4月28日および2026年6月19日に開催した取締役会において、指名・報酬委員会から取締役会になされた答申の内容を踏まえて、指名・報酬委員会の承認を得たうえで決定することを条件として、代表取締役会長肥塚雅博に一任のうえ、決定しております。 <取締役(監査等委員である取締役を除く。)の個人別の報酬等の内容の決定に関する方針の内容> ①基本的な考え方 当社の取締役の報酬等についての考え方は以下のとおりであります。・会社業績との連動性が高く、かつ透明性・客観性が高いものであること・株主と利益意識を共有するため、企業価値の向上と報酬が連動するものであること・企業ビジョンの実現にあたって、適格な能力要件を満たすグローバルな経営陣の確保とリテンションに資するものであること 取締役のうち業務執行取締役の報酬等は、役職の報酬基準に基づいた基本報酬と、各事業年度の会社業績の達成度等を反映した現金インセンティブ報酬と株式インセンティブ報酬により構成しております。株式インセンティブ報酬は株式交付信託に基づく株式報酬制度「役員報酬BIP信託」を導入します。 取締役のうち社外取締役の報酬等につきましては、業務執行の監督という役割に鑑み、固定の基本報酬のみとしております。 なお、当社が上記のいずれにも該当しない非業務執行取締役を置くこととする場合、当該非業務執行取締役の報酬等については、指名・報酬委員会の答申に基づき別途検討いたします。 対象内容基本報酬インセンティブ報酬現金報酬株式報酬業務執行取締役業績目標達成と株主価値向上の観点から、基本報酬とインセンティブ報酬(現金・株式)を支給する。〇〇〇社外取締役独立性確保の観点から、業績に連動しない基本報酬のみを支給する。〇-- ②報酬水準 当社を取り巻く経営環境を踏まえ、調査会社のデータに基づく同業他社又は同規模の他社等の報酬水準との比較を客観的に行い、役職に見合う適正水準を設定いたします。 ③報酬等の決定プロセス 当社は、報酬水準および報酬額の妥当性と決定プロセスの透明性を担保するため、任意の指名・報酬委員会を設置しております。委員長および委員の過半数は独立社外取締役としております。 取締役会は指名・報酬委員会に対して基本方針および決定手続の諮問をします。指名・報酬委員会の答申内容は取締役会にて審議され、取締役会において基本方針および決定手続を決定し、報酬総額の上限を見直す場合の株主総会の議案内容を決議します。 個人別の具体的な基本報酬およびインセンティブ報酬(現金・株式)の額については、株主総会で承認された報酬総額の枠内で(かつ、個人別の具体的なインセンティブ報酬(株式)の額については、当社が定める取締役株式交付規程にも準拠したうえで)、指名・報酬委員会から取締役会になされた答申の内容を踏まえて、指名・報酬委員会の承認を得たうえで決定することを条件として、取締役会の決議に基づき代表取締役会長に一任します。 ④マルス・クローバック制度 業務執行取締役の業務執行に起因して重大な財務諸表の修正や当社のレピュテーションに重大な影響を及ぼす事象等が発生した場合または業務執行取締役(信託期間中に業務執行取締役が在任のまま死亡した場合の当該業務執行取締役の相続人を含みます。)が禁錮以上の刑に処せられる等の当社が定める欠格事由に該当した場合には、当該業務執行取締役(信託期間中に当該業務執行取締役が在任のまま死亡した場合の相続人を含みます。)に対し、支給・交付等がなされる予定の現金報酬・当社株式に係る受益権の没収(マルス)または支給・交付等した現金報酬相当の金銭・当社株式等相当の金銭の返還請求(クローバック)を求めることがあります。 <報酬体系> 当社の取締役の報酬構成は以下のとおりです。 ①取締役のうち業務執行取締役報酬の種類概要固定/変動支給方式構成割合(注)2基本報酬 責任の範囲および当社における役割(役位)に基づき基本報酬として固定金額を毎月支給固定現金支給60%インセンティブ報酬現金対象年度1年間の業績結果の評価に基づき業績連動報酬として現金(賞与)を毎年支給変動20%株式(注)1対象年度1年間の業績結果の評価に基づき業績連動報酬として原則として退任時に株式を支給株式支給20%(注)1.株式の支給については、株式交付信託に基づく「役員報酬BIP信託」を用いて、毎事業年度の終了後に、評価に応じたポイントが付与され、原則として取締役の退任時に、当該ポイントの累積値に相当する株式が交付されることにより行われます。2.構成割合は目安であり、業績目標が100%達成された場合の比率です。また、後記のとおり0~200%の範囲で、インセンティブ報酬に占める現金と株式の割合は異なる場合があります。 a.基本報酬 基本報酬はこれまでの報酬額を参考に、同業・同規模の他社実績と比較して設定いたします。基本報酬は固定金額を月例報酬として支給します。 b.インセンティブ報酬(現金・株式)(a)構成 業績連動部分の評価項目・指標は、下記のように、定量項目として経営計画の数値目標として用いている「売上高」「営業利益額」「商談獲得金額」を各々25%程度のウエートで勘案し、定性項目として事業変革、成長戦略、ESG対策などを25%程度のウエートで勘案することとし、さらにこれらの項目全体を指名・報酬委員会で総合的に判断して評価をします。当該指標を選定した理由は、定量項目は当社の経営計画の数値目標であり、定性項目は当社の持続的発展のために欠かせない項目と判断したからであります。評価結果は取締役会に答申され、取締役会にて審議されます。 評価対象評価項目評価時期評価指標(目標)(注)1勘案割合変動幅(注)2対象年度(1年間)の目標の達成度共通項目対象年度(1年間)終了後定量項目売上高25%各項目の達成度を総合的に勘案して、指名・報酬委員会が0~200%の範囲で判断する。営業利益額(注)325%商談獲得金額25%個別項目定性項目事業変革、成長戦略、ESG対策など25% 100%(注)1.各々の評価指標(目標)に対しては最低目標を定めます。また、インセンティブ報酬(現金・株式)の評価の変動幅の上限を定め、達成度と支給額が比例するように評価レベルを決定します。2.取締役がより企業価値を意識して業務に当たることを目的として、指名・報酬委員会の答申を踏まえた上、評価指標の達成度が0~200%の範囲内で、インセンティブ報酬(現金)の全部または一部について、現金に代えて株式報酬として支給できることといたします。3.評価指標(目標)は、将来的にはROEも加味して判断することを検討します。 (b)インセンティブ報酬(現金)の支給 指名・報酬委員会が、業績評価期間終了後に評価指標の達成度を、総合的に判断して0~200%の範囲で取締役会に答申します。また、指名・報酬委員会は、0~200%の範囲でインセンティブ報酬(現金)の全部又は一部について、インセンティブ報酬(現金)の支給に代えて、インセンティブ報酬(株式)として支給することが相当と判断する場合には、その旨を取締役会に答申します。指名・報酬委員会の答申を踏まえて、取締役会においてインセンティブ報酬(現金)支給レベルを審議・決定します。業績評価の対象年度(1年間)の次年度の6月に現金で支給します。 <評価イメージ>対象年度(1年間)の前年度対象年度(1年間)対象年度(1年間)の次年度第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期目標策定 評価期間 評価・支給(6月)―――→←―――――――――――――――――――――→ (c)インセンティブ報酬(株式)の支給(ⅰ)概要 指名・報酬委員会が、業績評価期間終了後に評価指標の達成度を総合的に判断して0~200%の範囲で取締役会に答申します。また、指名・報酬委員会は、0~200%の範囲でインセンティブ報酬(現金)の全部又は一部について、インセンティブ報酬(現金)の支給に代えて、インセンティブ報酬(株式)として支給することが相当と判断する場合には、その旨を取締役会に答申します。指名・報酬委員会の答申を踏まえて、取締役会においてインセンティブ報酬(株式)支給レベルを審議・決定します。 当社は、業績評価期間が終了した後に、各取締役の役位別基本報酬額(年額)、評価指標の達成度、並びに業績評価期間中の在任期間等に応じてポイントを付与します。 (ⅱ)株式の交付 取締役は、当社の役職員の地位のうち当社の取締役会があらかじめ定める地位を退任した時において以下の条件のいずれかに該当する場合、所定の受益者確定手続を行うことにより、付与されたポイントの一定割合に相当する数の当社株式(1ポイントあたり当社株式1株)の交付を受け、残りのポイントに相当する数の当社株式については信託内で換価したうえで換価処分金相当額の金銭の給付を受けます。 なお、取締役が当社の役職員の地位のうち当社の取締役会があらかじめ定める地位を退任する前に「役員報酬BIP信託」が廃止された場合には、廃止時において在任中の取締役は、所定の受益者確定手続を行うことにより、付与されたポイントの一定割合に相当する数の当社株式(1ポイントあたり当社株式1株)の交付を受け、残りのポイントに相当する数の当社株式については信託内で換価したうえで換価処分金相当額の金銭の給付を受けます。 ・任期満了により当社の取締役、取締役を兼務しない執行役員または使用人のいずれの地位をも退任または退職した場合・任期満了および死亡以外の正当な理由により当社の取締役、取締役を兼務しない執行役員または使用人のいずれの地位をも退任または退職した場合・在任中に死亡した場合 X年3月期X+1年3月期X+2年3月期X+3年3月期X+4年3月期X+5年3月期X+6年3月期X+1年3月期目標策定評価期間評価・ポイント付与(6,7月) 原則として役員退任時に株式交付→←――→===================⇒X+2年3月期 目標策定評価期間評価・ポイント付与(6,7月) 原則として役員退任時に株式交付 →←――→==============⇒X+3年3月期 目標策定評価期間評価・ポイント付与(6,7月) 原則として役員退任時に株式交付 →←――→========⇒ ②取締役のうち社外取締役業務執行の監督という役割に鑑みて、固定の基本報酬のみとしております。 2.監査等委員である取締役の報酬 監査等委員である取締役の報酬は、監査等委員である取締役の協議により決定しております。なお、業務執行の監督という役割に鑑みて、常勤と非常勤の別に固定の基本報酬のみとしております。 3.報酬等に関する株主総会の決議の内容<取締役(監査等委員である取締役を除く。)> 取締役(監査等委員である取締役を除く。)の金銭報酬の総額は、提出日(2026年6月23日)現在、年額800百万円以内(うち社外取締役100百万円以内。但し、使用人兼務取締役の使用人分給与を含まない。)とすることを2025年6月26日開催の第11回定時株主総会決議により承認しており、個人別の具体的な報酬の額については、取締役会において、指名・報酬委員会から取締役会になされた答申の内容を踏まえて、指名・報酬委員会の承認を得たうえで決定することを条件として、代表取締役会長肥塚雅博に一任のうえ、決定しております。当該権限を一任した理由は、当社全体の業績等を勘案しつつ各取締役の担当部門についての評価を行うには代表取締役会長が適していると判断したためです。なお、当該株主総会終結時点の取締役(監査等委員である取締役を除く。)の員数は6名であります。 また、当該金銭報酬とは別枠で、同定時株主総会決議により、それまでの業績連動型譲渡制限付株式報酬制度に代えて、新たに取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。)および所定の要件を満たす執行役員(以下、併せて「対象取締役等」という。)を対象とする株式交付信託に基づく株式報酬制度「役員報酬BIP信託」(以下、「本制度」という。)を導入することを承認しております。具体的には、当社が対象取締役等の報酬等として拠出する信託金の上限は1,150百万円に対象期間の年数を乗じた金額であり、当初の対象期間である3事業年度においては3,450百万円(当初の対象期間は2026年3月31日で終了する事業年度から2028年3月31日で終了する事業年度までの3事業年度)とし、当社が設定する信託を通じて対象取締役等に交付および給付(以下、「交付等」という。)が行われる当社株式および当社株式の換価処分金相当額の金銭(以下、「当社株式等」という。)の数の上限は、1,000,000株に対象期間の年数を乗じた株式数であり、当初の対象期間である3事業年度を対象として対象取締役等に対して交付等が行われる株式数の上限は3,000,000株(当初の対象期間は2026年3月31日で終了する事業年度から2028年3月31日で終了する事業年度までの3事業年度)とすること等を決議しております。なお、この議案の提案がなされた時点における対象取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。)の員数は5名であります。 <監査等委員であ
従業員の状況1,169字
(2)【従業員の状況】 当社グループの事業セグメントは、「Solution SoC」ビジネスモデルで開発するSoCを主とする単一セグメントとなっており、セグメント情報に関連付けては記載しておりません。 ①連結会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(名)2,469(注)従業員数は就業人員(役員および当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数は従業員の総数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。 ②提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)2,11150.69.69,5903.6(注)1.従業員数は就業人員(役員および当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数は従業員の総数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。2.平均年間給与には、賞与および基準外賃金が含まれております。 ③労働組合の状況 当社において、ソシオネクスト労働組合を組成しております。なお、ソシオネクスト労働組合は、上部団体(全富士通労働組合連合会)に加入しております。 2026年3月31日現在、当社従業員のうち、ソシオネクスト労働組合員数(当社グループからグループ外への出向者を含む)は1,533人です。なお、労使関係は円滑に推移しており、労働組合との間に特記すべき事項はありません。 ④使用人等のみに対して付与した新株予約権の内容 当社は、使用人等のみに対する新株予約権を付与しております。当該新株予約権の内容については、「第4提出会社の状況 1株式等の状況 (2)新株予約権の状況 ①ストックオプション制度の内容」に記載しております。 ⑤管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の額の差異提出会社当事業年度補足説明管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%) (注)1男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注)1全労働者正規雇用労働者パート/有期労働者3.185.774.876.858.5-(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
関係会社の状況726字
4【関係会社の状況】名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有(又は被所有)割合(%)関係内容(連結子会社) Socionext America Inc.(注)1米国ミルピタス(カリフォルニア州)千US$2,800SoCの設計開発・販売100.0(事業上の関係)当社製品の開発および販売(役員の兼任等)ありSocionext Europe GmbHドイツランゲン千EURO11,400SoCの設計開発・販売100.0(事業上の関係)当社製品の開発および販売(役員の兼任等)ありSocionext Technology Pacific Asia Ltd.(注)1中国香港千US$6,000SoCの設計開発・販売100.0(事業上の関係)当社製品の開発および販売(役員の兼任等)ありSocionext Technology (Shanghai) Co., Ltd.中国上海百万元12.2496SoCの設計開発・販売100.0(100.0)(注)2(事業上の関係)当社製品の開発および販売(役員の兼任等)ありSocionext Taiwan Inc.台湾台北千台湾$29,000SoCの設計開発・販売100.0(100.0)(注)2(事業上の関係)当社製品の開発および販売(役員の兼任等)ありSocionext Korea Ltd.韓国ソウル百万Won400SoCの販売100.0(事業上の関係)当社製品の販売(役員の兼任等)あり (注)1.特定子会社であります。 (注)2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。 (注)3.トリニティ・セミコンダクター・リサーチ合同会社は清算結了したことにより、持分法の適用範囲から除外しております。
配当政策1,018字
3【配当政策】 当社は、中長期的に企業価値を高めるとともに、株主の皆さまに利益を還元していくことを重要な経営課題の一つとして位置づけております。将来の成長に必要な先行開発投資と、顧客への信用としての確固とした財務基盤の維持のバランスに配慮しつつ、連結配当性向40%程度を目安に安定的な配当の実施を目指してまいります。加えて、中期的には成長投資と強固な財務基盤を維持しながら、さらなる株主利益と資本効率の向上に向けて、総還元性向50%程度を目安に株主還元を促進してまいります。 また、剰余金の配当等、会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議によって定める旨および毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。当社の剰余金の配当は、中間配当および期末配当の年2回を基本的な方針としております。 当期の期末配当金は、当該方針に基づき、2026年5月19日開催の取締役会において、1株当たり25円とすることを決議いたしました(支払開始日:2026年6月4日)。 なお、2025年9月30日を基準日として1株につき25円の中間配当金をお支払いしておりますので、当期の年間配当金は、中間配当金25円と期末配当金25円を合わせた1株当たり50円となりました。 [ご参考]年間配当金の状況決算期配当金の総額(百万円)1株当たり年間配当額(円)第12期(2026年3月期)当期(注)18,823 50 第11期(2025年3月期)8,928 50 第10期(2024年3月期)8,557 48(注)2(注)1.当期において、配当金総額と自己株式取得額の合計が当期純利益に占める割合(いわゆる総還元性向)は158.3%であります。2.2024年1月1日付で実施した株式分割について、2024年3月期の期首に実施したと仮定して、1株あたり配当額を算定しています。3.当期を含む過去3年間の当期純利益(連結)の合計額に対して、当期を含む過去3年間の配当金総額が占める割合は48.3%、当期を含む過去3年間の配当金総額と自己株式取得額の合計額が占める割合(3年間累計でのいわゆる総還元性向)は66.7%であります。4.上記の配当金の総額には、役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託が所有する当社株式に対する配当金60百万円が含まれております。
研究開発活動1,953字
6【研究開発活動】 当社グループのビジネスモデルである「Solution SoC」は、自社のサービス/製品の差別化を求める顧客に、先端テクノロジーを用いて、顧客に最適な先端SoCを提供するものです。そのため、最先端技術に対して積極的に投資を行っており、それにより当社グループ独自のビジネスモデルをより強化し、継続的な成長の実現につなげていきます。 また、当社グループは、経営理念のもと、進化する半導体のエコシステムにおいてプロセス技術、パッケージング技術、テスト技術をはじめIP/EDAツール/ソフトウエアに至るまで最新の技術を提供するグローバルサプライヤーとも密に連携を行い、開発活動を実施しております。現在も半導体のエコシステムは進化拡大しており、先端技術を使った様々な選択肢の中から最適な技術を組み合わせたSoCを開発することの難易度が上昇しています。そのため、当社グループは、技術の組み合わせとその実証にも積極的な投資を行っております。 当連結会計年度における研究開発費は58,508百万円で、先端品の製品開発の増加に伴う減価償却費等の増加や前連結会計年度より為替が円安に振れたこともありましたが前連結会計年度比で1,313百万円の減少となりました。当社グループの研究開発活動は主に、注力分野における商談獲得につなげるための先行開発投資と、獲得した商談に関する製品開発から構成されています。当社グループは、注力分野の事業領域において、先行開発した要素技術を元に新たな商談を獲得し、獲得した個々の製品開発を行う中での顧客との技術議論や実際の製品開発で明らかになった技術課題から、今後必要とされる要素技術を明らかにし、次の先行開発投資を企画・実施していく、そうした好循環を目指します。 また、個々の製品開発を行う場合には、顧客と開発受託契約を締結したうえで設計開発を経て、顧客に対して試作品を提供しております。当該開発受託契約に基づき当社グループが行う研究開発の成果物に係る知的財産は、当社グループに帰属することを基本としております。個々の顧客の製品開発にかかる費用は研究開発費(販売費及び一般管理費)に含めております。 なお、当社グループの事業セグメントは、「Solution SoC」ビジネスモデルで開発するSoCを主とする単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載をしておりません。 <先行開発> 「Solution SoC」ビジネスモデルでは様々な機能の実装が求められております。従来その解決策としては、プロセステクノロジーの微細化による回路規模の拡大により対応する方法が一般的でした。一方、最先端のプロセステクノロジーの使用に関しては、費用、開発期間の問題や量産工場の供給能力の問題もあり、必ずしもそれだけが最適解とはならないケースが増えつつあり、お客様は先端SoCを開発するために「Entire Design(全体設計)」能力のあるパートナーを求めています。当社グループでは、そうした環境のもと、プロセステクノロジーの微細化(2nm、1.4nm)への対応はもちろんのこと、コンピューターアーキテクチャーを前提としたSoCや先端パッケージング/高密度実装(3D/5.5D/チップレット)技術への対応、低消費電力化や設計期間短縮のための新たな設計技術/手法の導入等、各サプライヤーの最先端技術を実際のSоC開発に適用するための先行開発を積極的に実施しております。具体的には、Arm Holdings plc(Arm社)およびTaiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited(TSMC社)との密な連携や、imecとの共同開発等を通じて、2nm以細のプロセステクノロジー、チップレット等や先進的なパッケージング技術への対応、また最新設計ツールの実用化および開発プラットフォーム構築にも積極的に取り組んでおります。 <製品開発> 2020年3月期以降、データセンター/ネットワーク、オートモーティブ、スマートデバイス、インダストリアルの注力分野で、商談獲得が進んでいます。またそれらの分野で、5nm、3nmプロセスを使用する大規模な開発案件が増加しております。特に、当連結会計年度においては、データセンター/ネットワーク分野でのHPC向けSoCやAIアクセラレータSoCなど、最先端のプロセスを採用した多くのカスタムSoCの開発にも着手しました。また、注力分野を中心に先端テクノロジー(5nm、3nm)、大規模およびHBMを搭載した2.5Dなどの高密度実装を使用したカスタムSoCのテープアウトも複数完了し、量産に向けて進んでいます。
主要な設備の状況997字
2【主要な設備の状況】 当社グループの事業セグメントは、「Solution SoC」ビジネスモデルで開発するSoCを主とする単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けては記載していません。(1)提出会社2026年3月31日現在 事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物工具、器具及び備品技術資産無形固定資産その他合計本社(横浜市港北区)ネットワーク機器、開発評価ボード、測定機器他791,74713,1191,01615,9611,277京都事業所(京都市下京区)ネットワーク機器、開発評価ボード、測定機器他3761,795109212,301512名古屋事業所(愛知県名古屋市)ネットワーク機器、開発評価ボード、測定機器他229467-13709260その他製造委託先等(台湾 台北他)LSI製造用レチクル・テストボード他1712,829-212,84842 (注)1.帳簿価額には、建設仮勘定並びにソフトウエア制作勘定の金額は含めておりません。 2.「技術資産」は主にIP、「無形固定資産その他」は主にソフトウエアであり、所在地の特定できないものについては、「本社」に含めております。 3.現在休止中の主要な設備はありません。 4.従業員数は就業人員(役員および当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数は従業員の総数の100分の10未満であるため、記載を省略しています。 5.事業所は賃借しております。 (2)在外子会社2026年3月31日現在 会社名事業所名設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)(所在地)建物工具、器具及び備品無形固定資産その他合計Socionext Europe GmbHランゲン事業所(ドイツ・ランゲン)ネットワーク機器、開発評価ボード、測定機器他1,097184141,29597 (注)1.帳簿価額には、建設仮勘定並びにソフトウエア制作勘定の金額は含めておりません。 2.「無形固定資産その他」は主にソフトウエアであります。 3.現在休止中の主要な設備はありません。 4.従業員数は就業人員(役員および当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数は従業員の総数の100分の10未満であるため、記載を省略しています。 5.事業所は賃借しております。
監査の状況3,035字
(3)【監査の状況】①監査等委員会監査の状況a.監査等委員会監査の組織体制 有価証券報告書提出日現在、監査等委員会は、監査等委員である社外取締役3名で構成されております。また、監査等委員会の職務を補助する組織として監査等委員会事務局(専任スタッフ2名)を設置しております。 監査等委員会の委員長(兼常勤監査等委員)を務める市川育義氏は公認会計士資格を有し、財務および会計に関する豊富な経験および高い見識を有しております。米田紀子氏は弁護士資格を有し、企業法務およびコンプライアンスに関する豊富な経験および高い見識を有しております。阿南剛氏は弁護士資格を有し、企業法務およびコンプライアンスに関する豊富な経験および高い見識を有しております。 なお、当社は、2026年6月25日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査等委員会である取締役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、監査等委員である社外取締役は引き続き3名で構成されることになります。 b.監査等委員および監査等委員会の活動状況 監査等委員会および監査等委員は、監査等委員会において策定した監査計画に基づき、取締役会を含む重要な会議への出席、業務および財産の状況調査並びに内部統制システムの整備・運用状況の把握等を通じて、業務執行取締役の職務執行状況の監査・監督を行っております。 当事業年度における活動状況については次のとおりであります。 職位氏名出席状況独立社外取締役(監査等委員)市川 育義13回/13回(100%)独立社外取締役(常勤監査等委員)池本 守正13回/13回(100%)独立社外取締役(監査等委員)米田 紀子13回/13回(100%)(注)池本守正氏は2026年4月26日に逝去のため監査等委員である取締役を退任し、2025年6月26日開催の第11回定時株主総会において補欠の監査等委員である取締役に選任されていた阿南剛氏が2026年4月26日付で当社の監査等委員である取締役に就任しております。 監査等委員会における具体的な検討内容として、取締役・執行役員との面談等を通じて経営および事業の進捗状況を把握し、経営執行状況の適法性および妥当性の判断等を行っております。監査等委員はその全員が取締役会に出席し、取締役会の審議の状況、経営戦略およびコーポレート・ガバナンス等における重要な意思決定のプロセスおよびサステナビリティに関する取り組み等について監査・監督を行っております。また、監査等委員会は会計監査人との間で、毎四半期の定期会議の他、必要に応じて追加会議を開催する等適宜連携を図り、監査の実施状況について相互理解を促進するための情報・意見交換を行っております。このほか、監査等委員会は、監査等委員でない取締役の選任等および報酬等について検討を行い、監査等委員会としての意見を決定しております。 常勤監査等委員は、経営委員会等の重要な会議に出席するほか、当社の取締役・執行役員および当社子会社社長に対するヒアリングの実施並びに重要な契約書類・稟議書類等を閲覧すること等により、業務執行の状況等を監査し、その結果を監査等委員会に報告しております。 ②内部監査の状況 当社は、CEO直下に専任者6名で構成された監査部を設置しております。CEOおよび監査等委員会より承認され、また取締役会において報告された年度監査計画をもとに海外グループ会社を含めた被監査部門を監査し、監査結果は、CEOおよび監査等委員会へ適時報告しております。また、監査部は、金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制評価の機能も有し、内部統制部門および関連部門から適時情報を収集しております。内部統制方針および評価結果は、会計監査人と適時共有することで連携を図っております。 なお、当社の監査体制は、監査等委員会、会計監査人、監査部の三者がそれぞれの監査手続において相互に連携し、社内各部門から適宜情報を得ることで監査を行い、リスクの評価および内部統制の有効性等について意見交換を行っております。 ③会計監査の状況a.監査法人の名称EY新日本有限責任監査法人 b.継続監査期間2015年3月期の当社設立以降 c.業務を執行した公認会計士剣持 宣昭増田 晋一 d.監査業務に係る補助者の構成 当社の監査業務に係る補助者は、公認会計士5名、公認会計士試験合格者3名およびその他9名です。 e.監査法人の選定方針と理由 監査等委員会は、会計監査人の選任、再任、解任に関する手続、並びに会計監査人の業務執行に関する評価を行っています。新たに会計監査人を選任するに際しては、複数の監査法人から監査法人の概要、監査の実施体制、監査報酬見積額等に関する提案を求め、当該監査法人の監査体制、独立性および専門性等が適切であるかについて確認の上、決定します。現会計監査人であるEY新日本有限責任監査法人を会計監査人とした理由は、会計監査を適正に行うために必要な品質管理、監査体制、独立性および専門性等を総合的に比較検討した結果、最も適任と判断したためです。 一方、会計監査人が会社法第340条第1項各号のいずれかに該当すると認められる場合、監査等委員会は、必要に応じて、監査等委員の全員の同意に基づき、会計監査人を解任いたします。 また、上記のほか、会計監査人の適格性、独立性を害する事由の発生により、適正な監査の遂行が困難であると認められる場合、監査等委員会は、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定いたします。 f.監査等委員会による監査法人の評価 監査等委員会は、会計監査人の専門性および独立性に加え、監査業務の品質管理、監査チームの資質、経営者および内部監査部門とのコミュニケーション、不正リスクへの対応等の観点から、会計監査人を評価しております。 ④監査報酬の内容等a.監査公認会計士等に対する報酬の内容区分前連結会計年度当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社71-71-連結子会社----計71-71- b.監査公認会計士等と同一のネットワーク(Ernst&Young)に対する報酬の内容(aを除く)区分前連結会計年度当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社----連結子会社55-58-計55-58- c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容 該当事項はありません。 d.監査報酬の決定方針 会計監査人に対する報酬の決定に関する方針は、監査計画の内容について有効性・効率性の観点から会計監査人と協議の上、会計監査人が必要な監査を行うことができる監査時間等を検証し、監査等委員会の同意を得て決定しています。 e.監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由 監査等委員会は、取締役、社内関係部門および会計監査人から必要な資料を入手し、報告を受けるほか、監査計画・監査の遂行状況、当該期の報酬見積りの相当性等を確認した結果、会計監査人の報酬等について、監査品質を維持向上していくために合理的な水準と判断し、同意いたしました。
株式の保有状況933字
(5)【株式の保有状況】① 投資株式の区分の基準および考え方 当社は、投資株式について、専ら株式の価値の変動又は配当金を目的として保有する「純投資目的である投資株式」と、それ以外の目的で保有する「純投資目的以外の目的である投資株式」とに区分しております。 ② 保有目的が「純投資目的以外の目的である投資株式」a.保有方針および保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 当社は、原則として、保有目的が「純投資目的以外の目的である投資株式」を保有しない方針です。 なお、現時点において「純投資目的以外の目的である投資株式」の取得予定はありませんが、将来において経営戦略等の観点から「純投資目的以外の目的である投資株式」を取得する必要が生じる場合には、当社の持続的成長と中長期の企業価値向上に資する場合に限定するとともに、取締役会において、銘柄ごとに取得する意義につき事前に確認し、取得後も保有の適否に関する確認と見直しを毎年行います。また、「純投資目的以外の目的である投資株式」に係る議決権の行使については、当社の企業価値向上に資するかどうかを基準として判断します。 b.銘柄数および貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式20非上場株式以外の株式-- (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式-- c.特定投資株式およびみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 該当事項はありません。 ③ 保有目的が「純投資目的である投資株式」 該当事項はありません。 ④ 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの 該当事項はありません。 ⑤ 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの 該当事項はありません。
沿革1,070字
2【沿革】 当社は、富士通株式会社およびパナソニック株式会社(現 パナソニックホールディングス株式会社)の両社のSoC((注)1)事業を統合し、株式会社日本政策投資銀行の出資を受け、2015年3月に事業を開始いたしました。年月概要2014年9月当社設立(準備会社として設立)2015年3月富士通セミコンダクター株式会社およびパナソニック株式会社(現 パナソニックホールディングス株式会社)による会社分割により両社のSoC事業を統合し、事業を開始2016年1月Bayside Design Inc.の全株式を当社子会社であるSocionext America Inc.が取得2016年4月Socionext Technology Pacific Asia Ltd.台湾支店を法人化し、Socionext Taiwan Inc.を設立2017年8月XVTEC Ltd.((注)2)と投資契約を締結し、同社普通株式を取得(持分法適用関連会社)2018年4月当社子会社であるSocionext America Inc.がBayside Design Inc.を吸収合併2018年4月以降サービス/製品の差別化のために独自のSoCを求める顧客に向けた「Solution SoC」ビジネスモデルによるカスタムSoC事業を注力事業とし、営業部門・開発部門のリソースシフトおよび強化を順次実施2019年1月Socionext Embedded Software Austria GmbHの全株式を他社に譲渡2021年3月Socionext Global Platform Inc.の合弁を解消・解散2021年5月従来4拠点に分かれていた京都地区の開発拠点を、京都リサーチパーク(京都市下京区)内に集約2022年3月監査等委員会設置会社へ移行2022年10月東京証券取引所プライム市場に株式を上場2022年11月グローバルな生産・調達体制とするため台湾支店を開設2023年8月Socionext America Inc.の支店としてインド・ベンガルールに設計開発拠点を開設2024年7月高蔵寺事業所を移転し、名古屋事業所を開設2025年12月トリニティ・セミコンダクター・リサーチ合同会社を解散 (注)1.SoCとは、System on Chipの略語です。装置やシステムの動作に必要な機能の一部又は全てを1つに実装した半導体チップをいいます。 (注)2.XVTEC Ltd.については、2021年8月に全株式を譲渡し、資本および人的関係を解消しております。
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2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)決算短信 · 15:30
PDF出典:東証 適時開示情報閲覧サービス(TDnet)。決算短信・業績予想の修正はEDINETには掲載されません。
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財務数値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」等をXBRL/CSVから決定論的に抽出した開示値です。各数値はEDINETの原本(PDF / XBRL / CSV)にそのまま遡れます。投資判断は原本をご確認ください。
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