坪
株式会社坪田ラボ
EDINET CODE E36956
2億円売上高(FY2026)
-88.2%ROE
65.5%自己資本比率
37財務健全性スコア
KEY METRICS
主要財務指標
FY2026の売上高は2億円(前年比-85.3%)。営業利益は-8億円(営業利益率-393.9%)、当期純利益は-8億円。総資産13億円に対し自己資本比率は65.5%、ROEは-88.2%。サービス業の中央値(ROE 10.9%)を下回る水準。営業キャッシュ・フローは-6億円の流出、現金及び現金同等物は10億円。
開示値を定型文に流し込んだ自動生成の概況です(LLM不使用)。株価(終値)303円2026-09-04
PER—
PBR9.05倍
配当利回り—
時価総額(概算)78億円
株価はYahoo Financeの公開データによる参考値。PER・PBR・利回りは最新有報のEPS・BPS・配当との組み合わせ計算です。売上高2億円-85.3%
営業利益-8億円-434.6%
当期純利益-8億円-470.2%
総資産13億円
純資産9億円
営業利益率-393.9%
ROE-88.2%
自己資本比率65.5%
EPS-29.6円
BPS33.5円
1株配当—
配当性向—
従業員数—
INDUSTRY POSITION
業種内のポジション
ROE-88.2%中央値 10.9%
営業利益率-393.9%中央値 6.7%
自己資本比率65.5%中央値 51.9%
健全性スコア37.0点中央値 62.0点
帯はサービス業(192社)の下位25%〜上位25%、縦線が中央値、丸が当社の値です。
FINANCIAL HISTORY
業績推移
資産
負債・純資産
| 年度 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | 総資産 | 純資産 | EPS | ROE | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2026 | 2億円 | -8億円 | -8億円 | -8億円 | 13億円 | 9億円 | -29.6 | -88.2% | 65.5% |
| FY2025 | 14億円 | 2億円 | 3億円 | 2億円 | 25億円 | 16億円 | 8 | 13.9% | 63.4% |
| FY2024 | 7億円 | -6億円 | -6億円 | -6億円 | 23億円 | 14億円 | -25.2 | -46.9% | 59.6% |
| FY2023 | 10億円 | — | 1億円 | 90百万円 | 27億円 | 20億円 | 3.7 | 6.7% | 73.0% |
| FY2022 | 6億円 | 1億円 | 2億円 | 2億円 | 16億円 | 7億円 | 6.8 | 23.0% | 46.0% |
| FY2021 | 7億円 | 3億円 | 3億円 | 2億円 | 11億円 | 6億円 | 9 | 43.8% | 54.8% |
| FY2020 | 4億円 | — | 17百万円 | 3百万円 | 5億円 | 3億円 | 0.1 | 1.0% | 62.3% |
| FY2019 | 91百万円 | — | -79百万円 | -80百万円 | 4億円 | 3億円 | -373 | -26.8% | 69.9% |
| FY2018 | 2億円 | — | 11百万円 | 8百万円 | 1億円 | 82百万円 | 43.2 | 14.0% | 81.2% |
営業CF-6億円
投資CF-8百万円
財務CF17百万円
現金及び現金同等物10億円
MAJOR SHAREHOLDERS
大株主
| 順位 | 氏名・名称 | 持株比率 |
|---|---|---|
| 1 | 坪田 一男 | 46.2% |
| 2 | 株式会社坪田 | 12.4% |
| 3 | 大高 功 | 7.1% |
| 4 | ロート製薬株式会社 | 2.5% |
| 5 | 竹村 敬司 | 1.2% |
| 6 | 大和証券株式会社 | 1.0% |
| 7 | 合同会社マーズ | 1.0% |
| 8 | 株式会社ジンズホールディングス | 0.9% |
| 9 | 原 裕 | 0.9% |
| 10 | モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社 | 0.7% |
INTERIM RESULTS
中間期の業績(半期報告書)
| 中間期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 営業利益率 | 自己資本比率 | EPS |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2026中間(〜2025-09-30) | 1億円 | -4億円 | -4億円 | -3億円 | -341.9% | 68.4% | -13 |
| FY2025中間(〜2024-09-30) | 5億円 | 69百万円 | 65百万円 | 45百万円 | 14.2% | — | 1.8 |
| FY2024中間 | 49百万円 | -4億円 | -4億円 | -3億円 | -827.7% | — | -11.5 |
半期報告書「主要な経営指標等の推移」からの抽出値です。中間期の利益は通期の約半分に相当するため、年度データとの単純比較はできません。
HUMAN CAPITAL
人的資本
平均年齢48歳
平均年間給与818万円
平均勤続年数2.1年
提出会社(単体)ベースの開示値です。
REMUNERATION
役員報酬
| 役員区分 | 報酬等の総額 | 員数 | 1人あたり |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外取締役を除く) | 91百万円 | 3 | 30百万円 |
ANNUAL REPORT TEXT
有報本文
事業の内容8,203字
3【事業の内容】 株式会社坪田ラボは「VISIONary INNOVATIONで未来をごきげんにする」をパーパスに掲げ、近視(*1)・ドライアイ(*2)・老視(*3)・脳疾患を対象に、新たな治療法の創出を目指す慶應義塾大学医学部発ベンチャー企業です。当社は、慶應義塾大学医学部眼科学教室における研究成果を社会に届けること、並びに医療分野においてイノベーションを実現することを目的として、2012年5月に株式会社ドライアイKTとして設立されました。近視、ドライアイ、老視は、いずれも超高齢社会における健康長寿の延伸およびQuality of Vision(視覚の質)の観点から重要な課題と認識されているものの、依然としてアンメット・メディカル・ニーズの高い疾患領域(*4)であると認識しております。当社では、これら3つの疾患領域に加え、眼と同様に中枢神経系に属する脳疾患領域にも研究対象を拡大しており、提携大学等との連携のもと、先進的な研究を推進しております。パートナー企業への導出、共同開発等を通じて、こうした研究成果を医療現場や患者への新たな価値として提供することを目指しております。なお、当社の事業は研究開発事業に特化しており、単一の事業セグメントで構成されています。 主な提携研究機関 :学校法人慶應義塾主なパートナー企業:株式会社ジンズホールディングス、ロート製薬株式会社、マルホ株式会社、Laboratoires Théa、Shenyang Xingqi Pharmaceutical Co.,Ltd. *1 近視:無調節の状態で眼に入る平行光線が網膜の前方で結像する眼の屈折状態。視力障害を伴うものは疾患であり、進行抑制・治療の必要がある。*2 ドライアイ:様々な要因により涙液層の安定性が低下する疾患であり、眼不快感や視機能異常を生じ、眼表面の障害を伴うことがある。*3 老視:40歳前後からはじまる誰もがなる眼の老化で、水晶体の弾力性が弱まり、調節力が低下した結果、近いところが見えにくくなる症状のこと。*4 アンメット・メディカル・ニーズ領域:いまだ有効な治療法がない疾患に対する医療ニーズがある領域のこと。 (1)ビジネスモデル 当社は、独自の研究開発コンセプトであるCo-Creation Core (CCC)(*5)を基盤とし、大学・研究機関及び企業との共創により創出された研究成果を知的財産として確立した上で、パートナー企業との共同研究開発契約や実施許諾契約による契約一時金、マイルストーン、さらにパイプラインの上市後に得られるロイヤリティ収入によって事業収益の獲得を目指し、その収益を新たな研究開発に再投資する循環型のイノベーションモデルを採用しています。現時点においては、契約一時金およびマイルストーン収入が当社収益の中心を占めています。大学では日々高度な研究が行われ、特許取得や論文発表に至るケースが多いものの、研究成果が実際に社会で活用される「社会実装」にまで至らないケースも少なくありません。こうした状況を背景に、当社は慶應義塾大学医学部発のベンチャーとして、大学の優れた研究成果や知的財産(=“サイエンス”)を事業化(=“コマーシャリゼーション”)し、社会に革新(=“イノベーション”)をもたらすことを使命としています。当社の事業は、基礎研究から初期の臨床試験(治験)段階までを担い、その成果をもとにパートナー企業への導出を行い、パートナー企業による後期臨床試験を経て最終的に患者のもとへ製品が届く、B2B(企業間取引)型のビジネスモデルを志向しています。研究開発の実務は、高度な専門性を有する外部研究者(委託研究員)との連携により遂行されており、これにより効率的かつ柔軟な研究開発体制を構築し、多様な疾患領域に対応することが可能となっています。保険医療領域における医薬品や医療機器研究開発事業に加えて、疾患特性に応じて保険医療の外の領域での価値提供が好ましいと考えられるパイプラインについて、当社では一般市場向け製品(コンシューマー製品)の企画・研究開発・販売も並行して進めるクロスドメイン戦略を採用しております。加えて、コンサルティング業務等による収益源の多様化にも取り組んでおり、現在までに複数の企業と契約を締結しています。 当社では経営戦略の基本方針として、「深化」と「探索」の両軸から成るT型戦略の概念を取り入れております。研究開発においては、全体の研究予算のうち約70%を「深化」(既存研究の深掘りや研究開発プロジェクト推進、知財の強化)に、約30%を「探索」(新領域における基礎研究や、基礎研究に基づく新規知財の創出など)に配分することで、短期的成果と中長期的成長の両立を図る、バランスの取れた研究体制を構築しています。 *5 Co-Creation Core:パートナーと初期段階から研究テーマを共創し、双方の強みを活かして新たな価値を創出する。また、提携大学等の優れたサイエンスを早期検証して事業化を見極め、その知見を他領域へ展開することで、幅広いポートフォリオの拡充を目指す。 (2)事業の概要a 近視領域 近視は、網膜剥離・緑内障・黄斑変性など視覚障害を引き起こす失明原因の一つであり、有病率の急増は世界的な公衆衛生上の課題となっています。世界保健機関(WHO)が発表した『The Impact of Myopia and High Myopia』によると、2020年時点で世界の近視人口は約26億人に達しており、2050年には約48億人、世界人口のほぼ半数に相当するとの予測が示されています。また、近視は単なる屈折異常にとどまらず、進行すると強度近視となり、不可逆的な視機能障害を引き起こすことから、早期の介入と予防的介入法の確立が求められています。2024年12月には、日本国内において低濃度アトロピン点眼液が小児の近視進行抑制を効能効果とする医薬品として初めて承認され、近視治療に対する医療関係者・保護者・行政の関心が一層高まっています。近視領域は、全世界で数兆円規模の市場が見込まれており、特に疾患進行を抑制する根本的治療法の不足という点において、極めて大きなアンメット・メディカル・ニーズを抱える研究領域です。 当社代表取締役社長・坪田一男が教授を務めていた慶應義塾大学医学部眼科教室において、2017年に波長360~400 nmの可視光「バイオレットライト(*6)」が、近視の進行抑制に有効であることが発見されました。その後の研究により、バイオレットライトが非視覚系光受容体(*7)であるOPN5(オプシン5)(*8)を刺激することで、脈絡膜(*9)を介して眼球内の血流を維持・増加させる作用を有することが明らかとなっています。さらに、近視進行における虚血の役割、虚血が強膜へ及ぼす影響を踏まえたこれら一連の研究成果は、当社の中核技術として特許による保護を積極的に進めており、他社との差別化を図る独自の競争優位性の源泉となっています。中でも「現代の生活環境において不足しているバイオレットライトを、効率的かつ安全に子どもたちへ提供することにより近視進行を抑制する」という技術概念は、当社の研究開発活動の根幹を成す理念となっています。この考えに基づき、当社では以下に示すような多面的な研究アプローチを展開しております。 *6 バイオレットライト:波長360~400 nmの光を指し、JIS Z 8120「光学用語」により、この波長域の光は可視光波長域の短波長限界と定義されている。*7 非視覚系光受容体:光受容体のなかで、「見るため」ではない目的で働く種類のものを指す。OPN5は非視覚系光受容体の一種のこと。*8 OPN5(オプシン5):ヒトにおいて380 nmにその吸収スペクトルのピークを持つ、非視覚系光受容体のこと。*9 脈絡膜:網膜と強膜の間にあり、眼球壁を形成する膜のこと。 (a)TLG-001 TLG-001は、バイオレットライト(波長360~400 nm)を照度で照射することにより、子どもの近視進行を予防することを目的とした、メガネフレーム型の医療機器です。本デバイスにおけるバイオレットライト照度は、東京における屋外の水平方向・東西南北方位の年間平均バイオレットライト放射照度に基づいて設定されており、現代の屋内中心の生活により不足しがちなバイオレットライトを適切に補うことを意図しています。デバイスの安全性については、探索的治験により確認済みであり、2022年6月より、パートナー企業である株式会社ジンズホールディングス(以下、ジンズ社)が、医療機器製造販売承認の取得に向けた最終段階の検証治験(*10)を実施いたしました。現在は、本試験結果を基に対象患者集団および評価方法の再検討を行い、中国での追加試験の実施を検討しております。当社は、ジンズ社と日本国内における実施許諾契約を締結しており、近視進行抑制を目的とした医療機器としての製造販売承認の取得を目指し、ジンズ社が当局への承認申請を行い、承認取得後販売開始を計画しています。本件におけるビジネスモデルは、契約一時金に加え、マイルストーン、ロイヤリティ収入を得る契約形態となっております。 *10 検証治験:医療機器開発における、医療機器承認を目指した、主に有効性を評価する臨床試験のこと。 (b)TLM-003 TLM-003は、近視進行を抑制する新規メカニズムの点眼薬です。TLG-001がバイオレットライトによって眼内血流を増大させることで眼軸伸長を抑制して近視を予防するのに対し、本点眼薬は近視の進行に伴う強膜の菲薄化を抑制し、強膜の伸展を防ぐことによって眼軸伸長を抑制する作用機序を有しています。本剤は、すでに前臨床試験(近視モデルマウス)において有意な近視進行抑制効果を確認しており、その有効性の裏付けとなるデータをもとに、ロート製薬株式会社(以下、ロート社)と長期の開発契約を締結しております。ロート社においては、第1相臨床試験を終了して安全性を確認した上で、現在は第2相臨床試験が進行中です。さらに、2022年12月に独占的実施許諾契約を締結したLaboratoires Théa社においても国外での第2相臨床試験が開始され、国内外で臨床開発が進展しています。 (c)TLM-023 TLM-023は血流改善が期待される新規メカニズムの点眼薬です。近視進行においては眼の虚血が大きな役割を担っていると考えられ、本剤はその虚血を改善することで近視を予防する新規薬剤です。これまでに動物モデルでの有効性および安全性が確認されており、これらのデータをもとにヒトでの安全性を評価する臨床研究を開始予定です。 b ドライアイ領域 現代の視覚情報化社会において、眼は酷使される状況が常態化しており、乾燥環境による涙液の蒸発増大や、現代社会におけるストレスの蓄積による涙液分泌の低下が、ドライアイを引き起こす一因となっています。症状としては、眼が乾く、眼が疲れる、眼が重いといった不定愁訴(*11)が多く報告されており、日本国内だけでも約2,000万人の潜在的なドライアイ患者が存在すると考えられています(ドライアイ研究会ホームページより)。ドライアイは、涙液層の不安定性を背景とする不定愁訴を主症状とした疾患であり、その病態には涙液および眼表面の慢性炎症が深く関与していることが近年明らかになってきています。現代社会においてその有病率は急速に上昇しており、特に新型コロナウイルス感染症の影響により在宅勤務が広がったことで、ドライアイ症状を有する患者が急増していると考えられています。涙液層の不安定化の主な要因は、涙液そのものの減少、ムチン層(*12)の減少や異常、油層(*12)の異常による涙液の過剰な蒸発に大別されます。これらの要因はいずれも涙液層の恒常性破綻を引き起こし、それに伴って眼表面の炎症や神経異常が生じることが知られています。さらに、この炎症や神経異常は涙液分泌のさらなる低下や構成成分の異常を招き、涙液層の不安定性を悪化させるという悪循環を形成します。現在、ドライアイ治療法の開発が、世界中で精力的に進められています。とりわけ、炎症を抑制しつつ涙液層の恒常性を回復させることを目指した新たな治療戦略が注目を集めており、ドライアイは依然として大きなアンメット・メディカル・ニーズを抱える領域であると位置づけられています。当社においても、こうした複雑な病態に対応すべく、眼の周囲環境を整えるためのメガネ型デバイスの開発や、涙液分泌を内因性に促進する機能性サプリメントの研究開発を推進しています。日常生活において無理なく取り入れられるこれらの新たなアプローチにより、ドライアイに伴う症状の軽減と視機能の質(Quality of Vision, QOV)の向上を図ることを目指しています。 *11 不定愁訴:頭痛や食欲不振など主観的な多岐にわたる自覚症状の訴えがあるものの、検査をしても客観的所見に乏しく、原因となる病気が見つからない状態。*12 涙液層(水層)、油層、ムチン層:涙を構成する3層。涙液(水)は上まぶたの涙腺から、ムチンという粘性成分は結膜から分泌される。最表層である油層は、上下まぶた裏側にあるマイボーム腺から出て、水分の蒸発を防ぐ役割がある。 (a)TLM-001 ドライアイは、上図に示すように油層・水層(涙液層)・ムチン層からなる3層構造の涙液層が不安定となり、眼表面に慢性的な炎症や不快感、さらには神経由来の慢性疼痛を引き起こす疾患です。これら3層のいずれか一つに障害が生じた場合でも、涙液層全体の安定性は損なわれ、視機能やQOV(Quality of Vision)に深刻な影響を与えることがあります。近年増加しているタイプのドライアイは、特に油層の機能不全に起因するものが多いとされており、この油層は、まぶたの縁に存在するマイボーム腺と呼ばれる脂腺から分泌される脂質によって構成されています。加齢や慢性炎症などの影響によりマイボーム腺機能が低下すると、油層が不安定化し、涙液の蒸発が亢進することでドライアイが悪化することが知られています。当社ではこの病態に着目し、ビタミンD関連物質である TLM-001 がマイボーム腺機能を回復させることを動物モデルおよび臨床研究により見出しました。マルホ株式会社と本剤の全世界における開発および商業化に関する契約を締結し、TLM-001 を主成分とする眼軟膏の開発を進めております。マルホ株式会社による臨床試験は、本事業年度において初期第2相臨床試験へ移行し、マイルストーンを受領いたしました。今後も、本開発が進展することにより、マイルストーン収入を段階的に得るとともに、製品が上市された際にはロイヤリティ収入を受け取る契約スキームとなっており、当社のドライアイ領域における中核的なパイプラインの一つとして位置づけられています。 (b)TLM-017 TLM-017は、眼の表面を修復・維持する幹細胞の働きを高めることを目的とした新しい点眼薬です。現在、眼移植片対宿主病(oGVHD)(*13)を対象として非臨床開発を進めており、将来的にはドライアイやマイボーム腺機能不全(MGD)などの眼表面疾患への適応拡大も視野に入れています。oGVHDは、造血幹細胞移植後に発症する重篤な眼表面疾患であり、現在の治療は症状を和らげることが中心であるため、新たな治療法に対する医療ニーズが存在しています。TLM-017は、前臨床試験において眼表面組織の改善や幹細胞機能の維持を確認しており、現在、臨床研究が実施されています。導出を含めた事業化を推進しています。 *13 眼移植片対宿主病(oGVHD):GVHDは同種造血幹細胞移植後にドナーの免疫細胞が患者様の眼組織を異物とみなし攻撃することで発症する合併症。GVHDの中でも、眼に発症する眼移植片対宿主病(oGVHD)は、慢性GVHDであることが多く、重度のドライアイや激しい痛み、視力低下を伴う。 c 老視領域 老視は、加齢に伴って水晶体が硬化し、その弾性が低下することで生じる調節力の低下であり、40歳頃から多くの人にみられる加齢に伴う視機能の変化です。主な症状として近方視が困難となり、読書やスマートフォンの操作など日常生活に支障をきたすことがあります。これまで老視に対しては、多焦点眼鏡やコンタクトレンズ、眼内レンズ、リーディンググラスなどによる光学的補正が中心であり、水晶体の加齢変化そのものに作用する治療法は現時点では確立されていません。世界的な高齢化の進展に伴い、老視による生活の質(QOL)の低下は今後さらに重要な課題になると考えられています。水晶体の老化には、細胞代謝や酸化ストレス、タンパク質の架橋形成など複数の因子が関与すると考えられており、当社ではこれらの老化メカニズムに着目し、代謝調節という新たなアプローチによる医薬品や関連製品の研究開発を推進しています。 d 脳疾患領域(a)TLG-005 眼が脳の神経組織の一部であることに着目し、当社では、バイオレットライトが眼のみならず脳にも血流促進効果をもたらす可能性に注目し、研究を重ねてまいりました。その結果、バイオレットライトの照射により脳内血流の増加を実証し、この作用が中枢神経系疾患に対する新たな治療的可能性を持つことが示唆されています。 従来、バイオレットライトは近視予防に有効であることが知られてきましたが、近年ではそれに加え、うつ病や認知症などの脳疾患への応用可能性についても検討が進められており、当社ではうつ病、パーキンソン病、および軽度認知障害を対象とした特定臨床研究を実施しました。いずれの研究においても、機器の安全性が確認されております。うつ病に関しては、有効性を示す結果が得られ、パーキンソン病においても、一部の症状に対してバイオレットライトの照射が改善効果を示唆する結果が得られております。これまでに得られたデータを基に、事業化に向けた提携交渉を行っております。 e その他 当社では、バイオレットライトの医療応用に関する研究を多角的に展開しています。現在、バイオレットライトが脈絡膜の機能維持に寄与する可能性に着目し、後眼部疾患への応用に向けた基礎的・臨床的検討を進めています。また、光による角膜コラーゲンのクロスリンク(*14)を用いた円錐角膜治療の臨床研究(TLG-003)から得られた知見を基に今後の開発方針を検討中です。さらに、網膜に存在する非視覚系光受容体OPN5が、概日リズム(*15)を調節する上で重要な役割を果たすことが明らかとなっており、これを応用した新たな治療アプローチとして、女性の月経不順を対象としたバイオレットライト照射による臨床研究を実施いたしました(TLG-021)。サーカディアンリズムの調整を通じた非薬物的かつ副作用の少ない治療手段の確立を目指しています。また、ペット医療への展開も視野に入れ、老犬の体調管理を目的としたバイオレットライト照射の有用性を評価する研究を、公的支援のもとで実施いたしました(TLG-019)。 *14 クロスリンク:ドイツのSeilerらが開発した円錐角膜の手術方法のこと。リボフラビンなどを点眼し、365nmの波長の光を照射すると、角膜のコラーゲン繊維が架橋(クロ
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等4,209字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文章中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営方針 当社は「VISIONary INNOVATIONで未来をごきげんにする」をパーパスに掲げ、近視、ドライアイ、老視、脳疾患などアンメット・メディカル・ニーズ(UMN)の高い疾患領域において、革新的なソリューションの創出を目指しております。慶應義塾大学医学部発の研究開発型ベンチャーとして、世界的に拡大する近視人口、ドライアイによるQOL(生活の質)の低下、老視の予防・治療ニーズの高まり、ならびに中枢神経系疾患に対する医療的対応の必要性といった社会課題に真正面から取り組み、企業価値の向上を図っております。 (2)経営戦略 当社は、短期的な利益の最大化にとらわれるのではなく、社会課題の解決という本質的な目標に対し、長期的な視点から真摯に取り組むことを基本方針としています。特許に繋がる独自の発明(Invention)と、パートナー企業との協働による社会実装(Implementation)を掛け合わせることで、確実なイノベーションの創出を目指しています。この目標を達成するために、当社は社会課題の解決と企業の持続的成長の同時実現を目指すCSV経営(*1)の考え方に基づき、パートナー企業と連携し、社会課題の解決を企業活動の原動力とすることで新たな社会価値を創造し、持続可能なかたちで企業価値の最大化を図ってまいります。*1 CSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)とは、企業が強みを生かしながら本業を通じて社会課題の解決に貢献することで、社会的価値と経済的価値の双方を同時に創出し、持続可能な成長を実現する経営アプローチを指します。従来のCSR(企業の社会的責任)とは異なり、社会貢献と事業成長を一体化させる点に特徴があります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、各パイプラインの事業化(上市)を目指して共同研究または実施許諾を行うベンチャー企業であり、事業化後(上市後)のロイヤリティ収入を安定的に計上するステージにはまだありません。従いまして、当社は、ROA(総資産利益率)やROE(自己資本利益率)といった経営指標を目的とせず、各パイプラインの進捗状況等を適時かつ正確に管理することを目標においた事業活動を推進してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 基礎研究、知財発掘および管理の強化 当社は、近視、ドライアイ、老視および脳疾患といったUMNの高い分野において、先進的な研究開発に取り組んでいます。 当社は創立初期より、契約一時金を含むライセンス収入を安定的に確保しながら、財務的な健全性を保ちつつ研究開発を推進してきました。こうした取り組みを通じて、価値ある研究成果を継続的に創出し、パートナー企業との共同研究開発へとつなげるエコシステムを構築しております。また、研究成果に基づく知的財産の戦略的な管理・活用を通じて、導出力(ライセンシング・パワー)の強化にも注力しております。将来的には、これらの研究成果をもとに、パートナー企業との共同開発を通じて製品化を実現し、上市された製品からロイヤリティ収入を得るビジネスモデルの構築を目指しております。得られた収益は、さらなる研究開発への再投資に活用し、新たな革新的ソリューションを次々と創出することで、UMNの高い領域における選択肢を拡げ、社会に貢献してまいります。 ② 国内・海外事業開発の強化 当社のビジネスモデルは、独自の技術・知財を基盤に、国内外のパートナー企業と共同研究開発やライセンス契約を締結し、契約一時金、マイルストーン、上市後のロイヤリティによって収益を得るものです。得られた収益は新たな研究開発に再投資し、継続的にパイプラインと企業価値を拡充する循環型モデルを構築しています。当社のような小規模のバイオベンチャーにおいては、研究開発の質と臨床研究および臨床試験の効率的かつ迅速な実施を図る上でも、強固かつ効率的な共同研究開発体制の構築が極めて重要な課題です。今後も国内外の有力な研究機関および企業との連携をさらに拡大・深化させるべく、適切なコミュニケーションを重ねながら、研究開発および事業開発機能の強化を進めてまいります。 ③ レギュラトリーサイエンス(*2)の強化 研究開発の成果を、医薬品医療機器総合機構(PMDA)をはじめ、米国食品医薬品局(FDA)、欧州医薬品庁(EMA)、中国国家薬品監督管理局(NMPA)など、各国の規制当局からの承認取得へとつなげ、事業化を実現していくためには、レギュラトリーサイエンスへの対応力の強化が不可欠です。当社では、研究開発本部を中心に社内の専門性を継続的に高めることにより、グローバルな開発・承認戦略にも対応できる体制の構築を進めております。*2 レギュラトリーサイエンスとは、医療分野の研究開発の成果の実用化に際し、その品質、有効性及び安全性を科学的知見に基づき適正かつ迅速に予測、評価及び判断することに関する科学です。 ④ 企業体質の強化 当社は、社会課題の解決と企業の持続的成長の同時実現を目指すCSV経営の考え方に基づき、社会課題の解決を企業成長の原動力とすることを基本方針としています。その実行基盤として、米国の先進的スタートアップにおいても成果を上げているOKR(*3)を導入し、ビジョン・ミッションに直結した目標設定と進捗管理体制を構築しております。OKRの導入により、個人と組織の目標をビジョン・ミッションと明確に結びつけ、戦略と現場の一体化、意思決定の迅速化、成果の可視化を図ることが可能となります。当社はこの仕組みを通じて、企業体質を強化してまいります。*3 OKR(Objectives and Key Results)とは、企業が達成すべき目標を具体的な成果指標とともに設定し、組織全体での一貫した目標達成を目指すマネジメント手法です。 ⑤ 経営体制の強化a 人材の確保と育成 大学発ベンチャーにおいては、卓越したサイエンスの成果を有しながらも、ビジネスの視点での評価や市場での信頼獲得が課題となるケースが多く見受けられます。当社においても、技術力や研究開発力に加え、経営および事業推進の視点を備えた多様な人材の確保が、今後の成長を加速させる上で重要な経営課題であると認識しております。 こうした認識のもと、当社は上場企業としての信用力と社会的認知度を活かし、国内外から多様なバックグラウンドを持つ優れたビジネス人材の確保・登用を進めてまいります。これにより、当社が有する知的財産権の価値最大化を牽引するとともに、事業環境の変化を踏まえて柔軟かつ機動的に対応し得る戦略的な経営体制の構築を通じて、持続的な企業価値の向上を実現してまいります。 b コーポレート・ガバナンスの強化 当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するためには、経営の健全性・透明性の確保と、あらゆるステークホルダーとの信頼関係の構築が不可欠であると認識しております。特に当社は、上場企業、医療機関、公的研究機関などとの共同研究開発・事業提携を通じて研究開発を推進しており、こうした取引関係を維持・拡大していくためにも、社会的信用の継続的な向上が重要な経営課題となっております。このような認識のもと、当社は小規模な組織ながらも、実効性あるコーポレート・ガバナンス体制の整備を進めております。具体的には、管理部門の人員体制および内部統制機能の強化に加え、内部監査人と監査役との連携を通じて、業務執行の適法性および妥当性の監視機能を高めております。また、財務報告に関わるリスクの提言と、経営における意思決定の質の向上を図ることで、健全かつ透明性の高い経営体制の構築を推進しております。今後も、ガバナンス体制の継続的な見直しと改善に努め、法令遵守・情報開示・リスク管理の強化を通じて、社会的責任を果たす企業としての基盤を一層強固なものとしてまいります。 c 資金調達・財務基盤の強化 当社は、上市までに長期の研究開発期間を要するバイオベンチャーであり、その過程において、臨床研究や臨床試験に多額の資金を必要とします。こうした資金需要に対応するため、当社は外部からの資金調達手段の多様化を図りつつ、財務基盤の強化に取り組んでおります。具体的には、必要に応じた株式市場からのエクイティファイナンスに加え、金融機関からの融資、各種助成金・補助金の活用を通じて、中長期的な成長を支える資金を安定的に確保してまいります。また、運転資金確保の観点から、金融機関との間で、当座貸越契約(極度額10億円)を締結し、資金繰りの柔軟性向上を図っております。 ⑥ 慶應義塾大学および他大学との研究協力体制の構築 当社は、慶應義塾大学をはじめとする国内外の大学・研究機関との共同研究を積極的に推進しております。すでに複数の研究機関との連携を開始しており、今後もさらなる拡充を図ってまいります。研究開発戦略の中核には、CCCコンセプトを基盤に、当社独自の助成制度であるT-SBIR(*4)を位置づけ、アカデミアとのネットワークを国内外に広く構築しています。これにより、高度な専門性を有する研究者による先端的な研究テーマを早期に発掘・創成・強化し、適切なリスクを取りながら、研究開発の推進と早期の事業化を目指す体制を整えております。持続的に価値ある研究開発を行ううえで、多様な知見と技術を有するアカデミアとの連携は極めて重要と考えており、このような認識のもと、共同研究契約等を通じて、大学・研究機関との信頼関係に基づく協力体制を今後も継続的に強化してまいります。*4 T-SBIR(Tsubota Small Business Innovation Research)とは、米国の中小企業向け研究開発助成制度(SBIR)に着想を得て当社が設立した、大学や研究機関に対する独自の研究助成制度です。革新的なアカデミアの研究活動を支援し、その成果の事業化を推進することを目的としています。
事業等のリスク10,509字
3【事業等のリスク】 当社の事業展開その他に関するリスク要因となる可能性がある主な事項を以下に記載しております。また、当社として必ずしも重要なリスクと考えていない事項及び具体化する可能性が必ずしも高くないと想定される事項についても、投資判断の上で又は当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、リスクの発生をすべて回避できる保証はありません。また、以下の記載内容は当社のリスクすべてを網羅するものではありませんのでご留意下さい。 当社は、医薬品、医療機器等の開発を行っていますが、医薬品、医療機器等の開発には長い年月と多額の研究費用を要し、各パイプラインの開発が必ずしも成功するとは限りません。特に研究開発段階のパイプラインを有する製品開発型バイオベンチャー企業は、事業のステージや状況によっては、一般投資者の投資対象として供するには相対的にリスクが高いと考えられており、当社への投資はこれに該当します。 また、本項記載の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内包しているため、実際の結果とは異なる可能性があります。 ① 医薬品及び医療機器パイプラインの開発及びそれに伴う収益獲得の不確実性発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 医薬品及び医療機器の開発には多額の研究開発投資と長い年月を要しますが、臨床試験で有用な効果を発見できないこと等により、研究開発が予定どおりに進行せず、開発の延長や中止の判断を行うことは稀ではありません。また、日本国内はもとより、海外市場への展開においては、各国の薬事関連法等の法的規制の適用を受けており、新薬等の製造及び販売には各国別に厳格な審査に基づく承認を取得しなければならないため、有効性、安全性及び品質等に関する十分なデータが得られず、予定していた時期に上市できずに延期になる、又は上市を断念する可能性があります。 これは、当社のパイプラインを他社に導出した場合も同様であり、当社が研究開発を行った医薬品及び医療機器候補及び他社に導出した医薬品及び医療機器の候補の上市が延期又は中止された場合、当社の業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす場合があります。 ② 副作用発現発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 医薬品及び医療機器には、臨床試験段階からさらには上市以降において、予期せぬ副作用が発現する可能性があり、当社に対する信頼に悪影響が生じる可能性があります。これら予期せぬ副作用が発現した場合、当社の業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす場合があります。 ③ 医薬品、医療機器等法その他の規制に関する事項発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 当社の属する医薬品及び医療機器業界は、研究、開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動において、各国の医薬品、医療機器等法、薬事行政指導、医療保険制度及びその他関係法令等により、様々な規制を受けております。 医薬品及び医療機器は基礎研究から製造販売承認を取得するまでには、多大な開発コストと長い年月が必要となります。研究開発期間中に当初は見込んでいない法的規制の改定等により、医薬品及び医療機器として規制当局が認めない場合には、承認が計画どおり取得できず上市が困難になる可能性があります。これは開発品を他社に導出する場合も同様であり、当初計画した条件での導出が行えない可能性、導出そのものが困難になる可能性、導出した場合にその契約内容が変更になる可能性若しくは導出契約が解消される可能性があります。また、当社開発品への承認を取得できた際にも、健康保険の対象として保険収載されない場合や、計画どおりの保険価格が付されない可能性があります。このような事象が生じた場合、また、将来各国の医薬品、医療機器等法等の諸規制に大きな変化が生じた場合、当社の業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす場合があります。 ④ 資源投入リスク発生可能性:小、発生する可能性のある時期:3年以内、影響度:中 当社は、上場時の公募増資等により調達した資金を用いて、研究開発の強化及び研究員を拡充することとしております。 当該計画に基づき、研究開発力を核とした持続的成長を実現するための研究開発に、積極的に経営資源を投入する方針であり、2026年以降も引き続き、特定臨床研究費及び治験費への投入を計画しております。しかしながら、研究開発の成果が目標から大きく乖離した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、臨床試験の結果、予測していた有効性が証明できない、あるいは予測していない副作用が発現した等の理由で承認申請を断念しなければならない可能性があります。 ⑤ 競合について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 医薬品及び医療機器の研究開発分野では、国内外の製薬企業、バイオベンチャー及び研究機関等が研究開発を進めており、技術革新も急速に進展しております。当社が開発する技術又は開発品について、競合技術や競合製品が優位性を有すると評価された場合には、新たな共同研究開発契約又は実施許諾契約の締結が想定どおり進まない可能性があります。また、導出後においても、競合製品の開発進展や市場投入等により、開発計画の変更、上市時期の遅延、販売規模の縮小等が生じた場合には、マイルストーン収入又はロイヤリティ収入に影響を及ぼし、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 海外市場について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 当社は、事業拡大戦略の一環として、海外展開を行ってまいります。進出にあたっては、現地の市場動向や関連法令の有無・内容等に関する調査を行い、慎重な判断を行っておりますが、今後、予期しない法規制の変更、政情不安等による社会的混乱等のリスクが顕在化し、当初の計画どおりに事業展開が進展しなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑦ 技術革新について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 当社が携わる研究開発領域は、技術の革新及び進歩が著しく速いバイオテクノロジー分野に属しております。そのため、当社は、大学、公的研究機関及び大手製薬会社等との連携を通じ、最先端の研究成果・情報を速やかに導入できる体制を構築する予定であります。 しかしながら、急激な研究の進歩等により医薬品及び医療機器の研究開発において有効と思われる研究成果等への対応が困難となった場合、当社の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、必要な研究成果を常に追求するためには多額の費用と時間を要することから、当社の業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす場合があります。 ⑧ 共同研究型パイプラインについて発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大当社は、医薬品及び医療機器の研究開発において、共同研究開発契約及び実施許諾契約(導出)を通じて契約一時金、開発進捗に応じたマイルストーン及び上市後のロイヤリティ収入等を獲得することを基本的な事業モデルとしております。このため、新規の共同研究開発契約及び実施許諾契約の締結状況は、当社の事業戦略及び経営成績に重要な影響を及ぼします。 しかしながら、新規提携及び導出の成否や契約条件は、研究開発の進捗、非臨床試験及び臨床試験の結果、知的財産の状況、市場環境、競合技術、パートナー候補企業の開発戦略や経営方針等、当社がコントロールできない様々な要因の影響を受けます。そのため、当社が想定する時期又は条件で新たな共同研究開発契約若しくは実施許諾契約を締結できない場合や、契約締結までに想定以上の期間を要する場合には、契約一時金等の収益計上時期が遅延し、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社が導出した医薬品及び医療機器候補については、パートナーが主体となって開発、臨床試験及び承認申請を実施するため、その進捗や結果は当社の業績に影響を及ぼします。当社は導出後も技術的支援等を行いますが、開発方針や開発継続の判断はパートナーが行うものであり、当社がこれをコントロールすることはできません。そのため、開発の遅延、中止又は承認申請の断念等により、マイルストーン収入やロイヤリティ収入が計画どおり得られない場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 さらに、既存の共同研究開発契約及び実施許諾契約には、一定の条件の下で契約を終了できる旨の条項が含まれている場合があります。そのため、パートナーの経営方針の変更、事業戦略の見直し、経営環境の悪化その他当社がコントロールできない事情により契約が終了した場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、現時点において、主要な提携契約について契約終了を想定する事象は発生しておりません。 また、医薬品及び医療機器業界では組織再編やM&Aが活発に行われており、当社のパートナー企業においても、組織再編や競合他社による買収等が生じる可能性があります。このような事象により開発方針や事業戦略が変更された場合には、共同研究又は開発計画に影響を及ぼす可能性があります。 当社では、これらのリスクの低減を図るため、複数のパイプライン及び提携先を有するポートフォリオを構築するとともに、研究開発の初期段階から共同研究や導出を進めることにより、開発リスクの分散に努めております。また、技術的課題により開発継続が困難となった場合には、研究資源を成功可能性の高いテーマへ再配分するとともに、パートナーの戦略的判断等により開発が中止された場合であっても、当社が開発継続に合理性があると判断した場合には、自社開発又は新たなパートナーとの提携による開発継続を検討いたします。 ⑨ 重要な契約について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 経営上重要と思われる契約の概要は、「第2 事業の状況 5 重要な契約等」に記載のとおりであります。現時点において、経営上の重要な契約の相手先とは、当該契約の遂行に支障をきたすような事象は発生しておりませんが、今後において、当該契約の期間満了、相手先の経営状態の悪化や経営方針の変更による契約解除その他の理由による終了、若しくは当社にとって不利な改定が行われた場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす場合があります。 ⑩ 提携関係に関する事項についてa パートナー企業との提携関係について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 当社は、開発品の導入や導出のほか、研究開発の各段階において広範な提携関係を構築し、それによって固定費の増加を回避しつつ最先端技術の取込みを図っております。特に研究開発本部では、組織の規模拡大を一義とせず、自社では専門性を有する少数の人材を確保するに留め、パートナー企業との協力・協業によって研究開発活動を遂行しております。当社は、自社の研究開発人員とこれらの提携関係をもって研究開発体制を構築しております。これら提携関係のうち、特に重要と考えられる契約は、「第2 事業の状況 5 重要な契約等」に記載のとおりであります。今後も事業基盤の強化、効率的な経営の実現に向けて、広範な提携関係の構築を推進してまいりますが、当社の計画どおりに提携関係が構築できない場合、提携関係に想定し得ない変化が生じた場合、提携の効果が当初の計画を下回る場合、若しくは提携関係が当社の意図に反して解消された場合、当社の業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす場合があります。 b 外部委託研究員との提携関係について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 当社の研究開発活動は、研究開発の各段階において外部委託研究員と広範な提携関係を構築し研究開発活動を行っており、研究開発活動において重要な役割を果たしております。 当社では、これらに外部委託研究員に過度に依存しない研究開発体制を築くために、研究開発体制の強化を図っております。しかしながら、当面の間はこれら外部委託研究員への依存度が高い状態で推移するものと考えております。このような状態において、これら外部委託研究員の研究開発活動への関与が何らかの理由により困難となった場合、当社の業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす場合があります。 ⑪ 収益計上について発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 当社の収益は、共同研究開発契約及び実施許諾契約に基づく契約一時金、開発の進捗に応じたマイルストーン収入並びに製品上市後のロイヤリティ収入により構成されております。これらの収益は、契約締結、開発進捗、承認取得及び販売開始等の特定の事象の発生を前提として認識されるため、収益計上の時期及び金額が年度ごとに大きく変動する可能性があります。 また、契約締結、研究開発、承認申請及び販売は、当社のみならずパートナー企業の事業戦略、研究開発の進捗、規制当局の判断及び市場環境等の影響を受けるため、当社が想定した時期に収益を計上できない場合や、収益額が計画を下回る場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 剰余金の分配について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小 当社は、株主への利益還元については、重要な経営課題と認識しており、将来的には経営成績及び財政状態を勘案しつつ剰余金の分配を検討する所存でありますが、当面は、多額の先行投資を行う研究開発活動の継続的かつ計画的な実施に備えた資金の確保を優先するため、配当等の株主還元は行わない方針としております。 この点、収益計上額の大きな変動若しくは、収益計上の時期の変更等により、将来的な剰余金の分配について遅れる可能性があります。 ⑬ 会社組織に関する事項a 組織体制及び専門人材の確保について発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 当社は、研究開発型企業として少数精鋭の組織体制により事業を運営しております。このため、役職員一人ひとりが高度な専門性を有し、研究開発、知的財産、事業開発、薬事、臨床開発及び経営管理等において重要な役割を担っております。 今後の事業拡大及び持続的な成長のためには、専門性を有する人材の採用、育成及び定着が重要であると認識しております。しかしながら、必要な人材を適時に確保又は育成できない場合や、主要な役職員が退職、休職その他の理由により業務遂行が困難となった場合には、研究開発、事業開発又は経営管理体制に影響を及ぼし、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社では、組織体制の強化、業務の標準化・属人化の解消及び計画的な人材採用・育成を進めることにより、これらのリスクの低減に努めております。 b キーパーソンリスクについて発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小 当社の研究開発及び経営戦略・経営管理は、高度な専門知識及び経験を有する役職員により支えられております。当社では組織体制の強化を進めておりますが、主要な役職員が退職その他の理由により業務遂行が困難となり、適切な後任を確保できない場合には、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 ⑭ 訴訟等に関する事項発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小 当社は、本書提出日現在において提起されている訴訟はありません。しかしながら、将来何らかの事由の発生により、訴訟等による請求を受ける可能性を完全に回避することは困難であり、このような事態が生じた場合、当社の業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす場合があります。 ⑮ 知的財産権発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 当社は、大学等との共同研究を通じて創出した研究成果及び知的財産を基盤として、共同研究開発契約及び実施許諾契約(導出)を締結する事業モデルを採用しており、知的財産権は当社の事業競争力を支える重要な経営資源であります。このため、知的財産権の取得、維持及び活用の状況は、当社の事業活動及び経営成績に重要な影響を及ぼします。 当社では、研究成果について特許出願等を行い知的財産権の確保に努めておりますが、出願中の特許が全て権利化される保証はなく、また、権利化された場合であっても、当社が期待する範囲の権利が認められない可能性があります。さらに、競合他社による代替技術の開発や、当社の知的財産権の権利範囲を回避する技術が開発された場合には、当社の競争優位性が低下し、新規の共同研究開発契約又は実施許諾契約の締結や契約条件に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社では、研究開発及び事業活動において必要に応じて第三者の知的財産権に関する調査を実施し、知的財産権侵害の未然防止に努めております。現時点において、当社の開発パイプラインに関して第三者との間で知的財産権に関する重大な紛争は発生しておりません。しかしながら、知的財産権に関する紛争を完全に回避することは困難であり、第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた場合には、研究開発又は事業活動に支障を来し、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社では、大学等との共同研究における知的財産権の帰属及び活用について、契約締結時に十分な協議を行い、適切な管理及び運用に努めております。 ⑯ 職務発明について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小 役員、従業員等の職務発明の発明者から特許等を譲り受ける場合、当社は特許法に基づき相当の対価を支払わなければなりません。当社では「職務発明取扱規程」を設けておりますが、これまで発明者との間で問題は生じておりません。しかしながら、将来、発明者との間で対価の支払請求等について問題が生じる可能性があります。その場合、当社の業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす場合があります。 ⑰ 特定人物への依存について発生可能性:中、発生する可能性のある時期:15年以内、影響度:大 当社は、代表取締役社長である坪田一男が創業した大学発研究開発型企業であり、同氏は当社の研究開発戦略、事業戦略及び大学・研究機関との連携において重要な役割を担っております。また、同氏は主要株主でもあり、当社の経営基盤において重要な位置付けを有しております。 当社では、研究開発、事業開発及び経営管理に関する組織体制の強化を進めるとともに、権限委譲及び人材育成を通じて特定の個人への依存度の低減に努めております。しかしながら、何らかの理由により坪田一男が当社の業務執行又は研究開発活動への関与を継続できなくなった場合には、当社の研究開発、事業活動及び対外的な信用に影響を及ぼし、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑱ 慶應義塾大学医学部眼科学教室との関係について発生可能性:小、発生する可能
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析8,032字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。① 経営成績の状況 当事業年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における日本経済は、賃金上昇やインバウンド需要の回復、企業の設備投資の拡大等を背景に、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、地政学的リスクの高まりに伴うエネルギー・原材料価格の上昇、欧米との金利差を背景とした為替変動、ならびに海外政治動向の変化等に起因する通商環境の不確実性など、先行き不透明な状況が継続しております。 このような状況下、当社は慶應義塾大学医学部発のベンチャー企業として、「VISIONary INNOVATIONで未来をごきげんにする」というパーパスのもと、近視、ドライアイ、老視、脳疾患などアンメット・メディカル・ニーズの高い領域において、医薬品及び医療機器の研究開発並びに事業化を推進してまいりました。 当社の事業モデルは、研究開発成果を国内外のパートナー企業に導出することにより、契約一時金(アップフロント)、開発進捗に応じたマイルストーン収入、ならびに上市後のロイヤリティ収入を獲得するものであり、単年度の収益は契約締結や開発進捗の状況に応じて変動する特性を有しております。当社は、複数のパイプライン進展を通じて中長期的なマイルストーン及びロイヤリティ収入を継続的に積み上げることを目指しております。 研究開発活動においては、知的財産の創出及びパイプラインの拡充を目的とした基礎研究に加え、共同研究先との連携強化を通じて開発体制の高度化に取り組みました。 近視領域では、バイオレットライト技術を用いた医療機器「TLG-001」の検証的臨床試験の観察期間が完了し、有効性に関する主要解析を実施いたしました。本試験では、重篤な有害事象による中止例は認められず、小児を対象とした継続使用を想定した治療コンセプトにおいて、良好な安全性プロファイルが確認されました。また、屋外活動時間が短い被験者群においては、TLG-001群で統計学的に有意な差が認められました。同領域における医薬品パイプラインでは、ロート製薬株式会社との長期開発契約に基づく「TLM-003」について国内第II相臨床試験が開始されたほか、海外においても導出先であるThea社により第II相試験が開始されております。 ドライアイ領域においては、マイボーム腺機能不全(MGD)を対象とした「TLM-001」について、導出先のマルホ株式会社により第IIa相試験が開始されました。また、新たな薬理機序に基づく点眼薬「TLM-017」については、特定臨床研究が開始されました。 脳疾患領域では、バイオレットライト技術を応用した医療機器デバイスに関して、T-SBIRのもと、前臨床研究を推進しており、研究成果の蓄積が進んでおります。これらの研究の更なる進展に向けて取り組んでおります。 その他の分野では、「TLG-020」について、網膜色素変性症を対象に、慶應義塾大学にて特定臨床研究が開始されました。また、バイオレットライト技術を用いた女性の月経不順治療機器「TLG-021」の臨床研究を実施しており、サーカディアンリズム調整を通じた新たな介入アプローチの可能性が示唆されました。 事業開発面においては、国際学会や展示会等への積極的な参加に加えて、アカデミアネットワークを通じての活動も強化し、当社技術の認知度向上及び導出機会の創出に取り組み、国内外のパートナー企業との間で導出契約に向けた協議を継続しております。 また、MGDを対象とした「TLM-001」については、マルホ株式会社による第IIa相試験開始に伴い、マイルストーン収入を計上いたしました。 加えて、新規事業として、ハーバード大学での研究を基盤に米国Delavie Sciences社が開発した基礎化粧品ブランド「aeonia」について、日本国内における独占販売契約を締結し、販売を開始いたしました。 以上の結果、当事業年度の売上高は200,022千円(前事業年度は1,357,133千円)、営業損失は787,816千円(前事業年度は営業利益235,467千円)、経常損失は760,923千円(前事業年度は経常利益281,499千円)、当期純損失は761,815千円(前事業年度は当期純利益205,766千円)となりました。これは、前事業年度において大型の導出契約に伴う契約一時金収入が計上された反動に加え、当事業年度においては研究開発投資を継続的に実施したことによるものであります。当社は中長期的な企業価値向上に向け、今後も研究開発投資を継続して実施してまいります。 なお、当社は研究開発事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載は行っておりません。 (単位:千円) 売上高営業利益又は営業損失(△)経常利益又は経常損失(△)当期純利益又は当期純損失(△)1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)当事業年度200,022△787,816△760,923△761,815△29.58円前事業年度1,357,133235,467281,499205,7668.04円増減△1,157,100△1,023,283△1,042,423△967,582△37.62円 ② 財政状態の状況 前事業年度当事業年度増減資産合計(千円)2,503,1231,318,780△1,184,342負債合計(千円)915,850454,923△460,927純資産合計(千円)1,587,272863,856△723,415自己資本比率(%)63.465.52.11株当たり純資産(円)61.9133.49△28.42 (流動資産) 当事業年度末の流動資産の残高は、1,281,089千円となり、前事業年度末に比べて1,164,219千円減少いたしました。これは、現金及び預金が569,004千円、売掛金が531,515千円、未収消費税等が19,416千円減少したことが主な要因であります。 (固定資産) 当事業年度末の固定資産の残高は、37,691千円となり、前事業年度末に比べて20,123千円減少いたしました。これは、工具、器具及び備品が16,573千円及び特許権が1,836千円減少したことが主な要因であります。 (流動負債) 当事業年度末の流動負債の残高は、407,993千円となり、前事業年度末に比べて438,643千円減少いたしました。これは、買掛金が126,564千円、未払法人税等が81,155千円、契約負債が87,193千円及び契約損失引当金が181,084千円減少したことが主な要因であります。 (固定負債) 当事業年度末の固定負債の残高は、46,930千円となり、前事業年度末に比べて22,284千円減少いたしました。これは、長期借入金が22,284千円減少したことが要因であります。 (純資産) 当事業年度末の純資産合計は、863,856千円となり、前事業年度末に比べて723,415千円減少いたしました。これは、当期純損失761,815千円を計上したことが要因であります。 (3)当期のキャッシュ・フローの概況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、969,849千円となりました。当事業年度期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果使用した資金は577,828千円(前年同期は317,754千円の支出)となりました。これは主に、売上債権の増減額531,515千円、棚卸資産の増減額96,575千円、未払金の増減額16,083千円、減価償却費20,993千円及び未収消費税等の増減額19,416千円の増加要因があった一方、税引前当期純損失760,865千円、契約損失引当金の増減額181,084千円、仕入債務の増減額126,564千円、契約負債の増減額87,193千円、法人税等の支払額113,170千円の減少要因があったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は8,409千円(前年同期は14,547千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出8,780千円の減少要因があったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果獲得した資金は17,234千円(前年同期は12,246千円の支出)となりました。これは、株式の発行による収入38,400千円の収入があった一方で、長期借入金の返済による支出21,166千円の支出があったことによるものです。 ④ 生産、受注、仕入及び販売の状況a.生産実績 当社は直接的な生産活動は行っておりませんが、製造原価の品目としては主に経費のみであることから、生産実績にはなじまないため、記載を省略しております。 b.受注実績 当社の事業による共同研究は受注形態をとっておりませんので、記載を省略しております。 c.販売実績 販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は、研究開発事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)研究開発事業200,022△85.3合計200,022△85.3(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。なお、前事業年度のマルホ㈱に対する販売実績はありません。相手先前事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)ロート製薬㈱181,50113.4113,72756.9マルホ㈱――50,00025.0 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容経営成績の分析 当事業年度末の経営成績につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりでありますが、主要な表示科目に沿った認識及び分析は次のとおりであります。 ・売上高 当事業年度の売上高は200,022千円(前期比1,157,110千円減)となりました。これは主に、実施許諾契約済みのTLM-001(*1)のマイルストーン収入50,000千円、実施許諾契約済みのTLM-003(*2)のマイルストーン収入80,000千円、TLM-017(*3)の新規共同研究契約による契約一時金32,406千円の計上によるものであります。*1 マイボーム腺機能不全(MGDを伴うドライアイ)治療薬開発プログラム*2 近視進行抑制作用を発揮する点眼薬開発プログラム*3 眼移植片対宿主病(眼GVHD)による重症ドライアイや角結膜障害を対象とした点眼薬研究プログラム ・売上原価、売上総利益 当事業年度の売上原価は68,453千円(前期比111,778千円減)となりました。これは主に、TLG-001の検証的臨床試験の結果を踏まえ、関連する仕掛品の評価損を計上するとともに、前期に計上していた契約損失引当金について、将来発生が見込まれる損失額を再評価した結果、対応する契約損失引当金戻入益を計上したことによるものであります。その結果、売上総利益は131,569千円(前期比1,045,331千円減)となりました。 ・販売費及び一般管理費、営業損失 当事業年度の販売費及び一般管理費は919,386千円(前期比22,047千円減)となりました。これは主に、事業拡大による人件費309,475千円(前期比53,485千円増)及び研究開発強化による研究開発費279,512千円(前期比25,405千円増)を計上した一方で、外部委託費等の減少により支払報酬が51,398千円(前期比51,680千円減)、特許費用が77,451千円(前期比20,899千円減)に減少したこと等によるものであります。その結果、営業損失は787,816千円(前事業年度は営業利益235,467千円)となりました。 ・営業外収益、営業外費用、経常損失 当事業年度の営業外収益は27,591千円(前期比19,526千円減)となりました。これは主に、助成金収入20,467千円(前期比16,443千円増)、為替差益52千円(前期比38,117千円減)の計上によるものであります。営業外費用は698千円(前期比387千円減)となりました。これは、支払利息698千円(前期比387千円減)の計上によるものであります。その結果、経常損失は760,923千円(前事業年度は経常利益281,499千円)となりました。 ・特別損益、法人税等合計、当期純損失 当事業年度の特別損失の計上はありません。特別利益は58千円(前期比58千円増)となりました。これは主に固定資産売却益58千円(前期比58千円増)の計上によるものであります。当事業年度の法人税等合計額は950千円(前期比74,333千円減)となりました。これは、法人税、住民税及び事業税を950千円(前期比74,333千円減)を計上したことによるものであります。これらの結果を受け、当事業年度の当期純損失は761,815千円(前事業年度は当期純利益205,766千円)となりました。 ② 財政状態 財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討 キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容 当社は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、各パイプラインの事業化(上市)を目指して実施許諾または共同研究開発を行うベンチャー企業であり、事業化後(上市後)のロイヤリティ収入を安定的に計上するステージにはまだありません。従いまして、当社は、ROA(総資産利益率)やROE(自己資本利益率)といった経営指標を目的とせず、各パイプラインの進捗状況等を適時かつ正確に管理することを目標においた事業活動を推進してまいりました。当事業年度の達成状況につきまして、売上高については、国内を対象としたTLM-001の実施許諾契約によるマイルストーンを達成、TLM-003の共同研究契約によるマイルストーンを達成及び当社が保有し、またTLM-017の新規共同研究契約による契約一時金32,406円により200,022千円となりました。また、研究開発費については、279,512千円となりました。当期の経営成績並びに研究開発活動の詳細につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」並びに「第2 事業の状況 6 研究開発活動」に記載のとおりであります。 今後もパートナー企業とともに共同研究開発を行うため、基礎研究の強化を図るとともに、国内に展開している各パイプラインを海外へと横展開を推進し、各パイプラインの進捗状況等を目標に努めてまいります。 なお、パイプラインの開発の進捗については、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3)当社のパイプライン」に記載しております。 ⑤ 資本の財源及び資金の流動性 当社の資金の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社は、事業上必要な資金を手許資金で賄う方針でありますが、事業収益から得られる資金だけでなく、株式市場からの必要な資金の獲得や銀行からの融資、補助金等を通して、安定的に開発に必要な資金調達の多様化を図ってまいります。資金の流動性については、資産効率を考慮しながら、現金及び現金同等物において確保を図っております。資金需要としては、継続して企業価値を増加させるために、主に継続した研究開発や必要な設備投資資金となります。 ⑥ 重要な会計方針及び見積り 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりましては、資産、負債、収益及び費用に影響を与える見積り及び判断を必要としております。 当社は財務諸表の基礎となる見積り及び判断を過去の実績を参考に合理的と考えられる判断を行った上で計上しております。しかしながら、これらの見積り及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。詳細については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、特に重要なものは次のとおりであります。 (仕掛品の評価) 仕掛品の貸借対照表価額は、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定しております。 当該収益性の見積りには、マイルストーンの達成などの将来の未確定事象に係る見積要素が含まれており、パートナー企業における研究開発の進捗状況に大きく依存するものであります。 そのため、翌事業年度において、研究開発結果によりマイルストーンの達成が困難となり共同研究開発が終了した場合には、損失が発生する可能性があります。 (TLG-001(国内)実施許諾契約に係る契約損失引当金の見積り) TLG-001(国内)実施許諾契約に係る契約損失引当金は、実施許諾契約で定められているマイルストーン達成に必要な見積り総費用が、マイルストーン達成時に得られる収入を超過する額を見積り損失額として算定しています。 契約損失引当金の見積り要素として、マイルストーン達成までに要する期間とその費用が含まれております。マイルストーン達成までに要する期間とは、実施許諾契約で定められている条項を達成するために要する期間であり、当初予見していなかった事象が生じた場合、その期間が延長されます。その結果、翌事業年度において、マイルストーン達成までに要する期間が延長され、追加費用の見積りが必要になるため、見積りの不確実性は高まります。 ⑦ 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照下さい。 ⑧ 経営者の問題認識と今後の方針にあたって 当社は、“ビジョナリーイノベーションで未来をごきげんにする“をミッションに掲げ、「近視、ドライアイ、老視、脳疾患の治療に画期的なイノベーションを起こす」ということを経営方針としております。この経営方針実現のために、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事
サステナビリティに関する考え方及び取組2,365字
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社は、「VISIONary INNOVATIONで未来をごきげんにする」というパーパスのもと、慶應義塾大学医学部発のヘルスケア・ベンチャーとして、持続可能な社会の実現に貢献することを企業活動の中核に据えています。近年、世界的に進行する近視人口の増加、ドライアイによるQOLの低下、加齢に伴う老視の進行に加え、うつ病やパーキンソン病などの中枢神経系疾患の患者数も増加の一途をたどっています。現代社会が直面するこれらの医療課題に対して、独自の視点に基づく科学的アプローチと技術革新を強みに、イノベーションの創出に真摯に取り組んでいます。これらの社会課題に挑むことは、単なる医療ビジネスにとどまらず、誰もが年齢や生活環境に左右されずに健やかに暮らせる社会を実現するためのサステナブルな挑戦です。当社は、研究開発の推進に加え、パートナー企業やアカデミアとの連携を通じて、環境負荷の少ない医療技術やサービスの開発にも注力しています。こうした取り組みの一つひとつが、社会全体のウェルビーイング向上に貢献し、同時に企業としての持続的な成長にもつながるものと確信しています。当社は今後も、「科学で社会に貢献する企業」として、ステークホルダーの皆様とともにサステナブルな未来の実現を目指してまいります。 ① ガバナンス サステナビリティに関する方針を決定し活動を円滑に進めるため、当社では、原則として月1回定時取締役会を開催する他、必要に応じて臨時取締役会を開催しております。経営に関する重要事項を柔軟かつ迅速に決定し、経営基盤の強化、拡充に注力するとともに、その過程で生じた課題や問題点の解決も図っています。また経営及び業務執行に関する機動的な意思決定機関として経営会議を設置しており、毎月1回開催し、経営に関する重要事項の審議及び決議等を行っています。 また、持続可能な成長を目指し、大学の研究成果や知的財産を活用した商業化を通じて、社会実装を推進しています。国連の持続可能な開発目標(SDGs)にも貢献し、特に「3すべての人に健康と福祉を」「4質の高い教育もみんなに」「9産業と技術革新の基礎をつくろう」の3つの目標に対して、事業を通じて積極的に取り組んでいます。 ② 戦略研究開発推進と新たなパイプライン創出 アカデミア、研究機関といった共同研究先との継続的な研究開発と新規知財の発見、パートナー企業への知財の導出に注力しております。また新たなパイプラインの創出に向けて、共同研究先との新規契約を締結する等、陣容の拡大を図っています。 人材の獲得 医療やライフサイエンスの領域におけるイノベーションは、世界が直面している社会課題の解決に強く結びついており、その事業推進力の源泉は優秀な人材の確保にあります。 当社では自社のシーズ・パイプラインに関連する研究をしている研究者を国内外から招聘し、オープンイノベーションによって外部の技術・アイディアを取り入れることで、既存事業の深化と新規事業の探索を目指しており、基礎研究、知財、臨床研究等で知見を有する人材に対して、国籍、性別、バックグランド、年齢を問わず、幅広く門戸を広げています。 また当社は事業の深化と新規事業に向けた探索を同時に追求するT型戦略を実践していくことに努めておりますが、このことは企業だけではなく、個々人の生き方にも言えるとの考えから、社員一人一人が自身の専門性を更に深化させるとともに、それを軸として専門以外の分野にも幅広く関心を持ち、ネットワークを築き、知識を広げていくことができる取り組みを進めています。同時に、女性活躍をはじめとするダイバーシティの推進も推進しています。 社内環境整備に関する方針 当社では、在宅勤務やフレックス制度等、社員が個々の事情に合わせて働きやすい環境づくりに注力しており、今後も多様性の確保に向けた施策を推進してまいります。 ③ リスク管理 当社は、持続的な企業価値向上を実現するため、サステナビリティに関連するリスク及び機会を経営上の重要課題として認識し、取締役会及び経営会議において継続的に管理・監督しております。 当社は研究開発型企業として、研究開発の進捗及び事業化の不確実性、知的財産の保護・活用、法令・規制への対応、人材の確保・育成、情報管理並びに資金調達環境の変化等を重要なリスクとして認識しております。これらのリスクについては、各部門において把握及び評価を行い、その重要性に応じて経営会議及び取締役会に報告するとともに、必要な対応策を講じることで適切なリスク管理に努めております。 一方で、世界的な高齢化の進展や近視、ドライアイ、中枢神経系疾患等の患者数増加に伴い、医療ニーズは拡大しており、当社にとっては新たな研究開発テーマの創出、事業提携機会の拡大及び新規事業の創出につながる重要な機会であると認識しております。当社は、こうした事業機会を適切に捉え、迅速に対応するため、大学や研究機関との共同研究、知的財産の創出及び活用、外部パートナーとの連携を通じて、新たな価値創出に取り組んでおります。 当社は今後も、リスクの適切な管理と事業機会の積極的な追求を両立させることで、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指してまいります。 ④ 指標及び目標 人材育成方針や社内環境整備方針に関する具体的な指標は設定しておりません。 しかしながら、経営陣が社員と定期的に面接を実施し、各社員が日常業務の中で感じていることのヒアリングを行うとともに、人材獲得や育成方針、また労働環境等について意見交換を実施し、より働きやすい環境の実現や社内制度の改善に向けての取り組みも推進しております。
コーポレート・ガバナンスの概要6,736字
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方 当社は、企業活動を支える様々なステークホルダーの利益を重視しており、これに応えるべく公正かつ透明な企業活動を目指しコーポレート・ガバナンスの強化を重要な経営課題に位置付けており、経営の効率性の追求と健全性の確保により、株主価値の最大化を図ることが使命であると認識しております。また、コーポレート・ガバナンスの重要性を充分認識し、経営の透明性・公正性・迅速な意思決定の維持向上を実現するための施策並びに組織体制の継続的な改善・強化に努めてまいります。 ② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由a 企業統治の体制を採用する理由 当社は、監査役会設置会社としてコーポレート・ガバナンス体制を構築しております。この体制により、経営の最高意思決定機関である取締役会に業務執行の権限・責任を集中させ、業務執行又は取締役会から独立した監査役及び監査役会に、取締役会に対する監査機能を担わせることで、適切な経営の意思決定と業務執行を実現すると共に組織的に十分牽制の効くコーポレート・ガバナンス体制の確立を目指しております。 また、当社の企業規模、事業内容を勘案し、監査役会設置会社として、経営監視機能の客観性及び中立性を確保する経営管理体制を整えており、現状の体制で外部からの経営監視機能は十分に果たしていると判断しております。 (a)取締役会 当事業年度において、個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。氏名定時取締役会臨時取締役会合計出席回数坪田 一男1261818久保田 恵里1261818森島 健司1041414小泉 信一1261818(注) 取締役森島健司は、2025年6月より取締役に就任したため、対象となる取締役会の回数は、就任後に開催されたものです。 当社の取締役会は、本書提出日現在、取締役4名(うち社外取締役1名)で構成されております。取締役会は原則月1回の定時取締役会を開催する他、必要に応じて臨時取締役会を開催し、迅速な経営上の意思決定を行える体制としております。取締役会は、法令・定款に定められた事項の他、経営に関する重要事項を決定するとともに各取締役の業務執行の状況を監督しております。 (b)監査役会 当社は、監査役会設置会社であります。監査役会は社外監査役3名で構成され、うち1名は常勤監査役であります。監査役は、「監査役監査基準」に基づき、取締役会に出席し、必要に応じて意見を述べる他、取締役の職務執行を監査しております。監査役会は、毎月1回の定例の監査役会を開催する他、必要に応じて臨時の監査役会を開催し、監査計画の策定、監査実施状況、監査結果等の検討等、監査役相互の情報共有を図っております。 なお、監査役は内部監査人及び会計監査人と必要に応じて随時緊密な連携をとると同時に、四半期に一度の定期的な会合を開催し、監査の実効性と効率性の向上に努めております。 (c)会計監査人 有限責任 あずさ監査法人を選任しております。同監査法人及び当社監査に従事する業務執行社員と当社の間には特別の利害関係はありません。会計監査にあたっては、経営情報を提供し、公正不偏な立場から監査が実施される環境を整備するとともに、監査役会、内部監査人と連携し、会計監査の実効性を高めるよう努めております。 (d)経営会議 経営会議は、執行役員制度を導入したことに伴い経営及び業務執行に関する機動的な意思決定機関として設置いたしました。出席メンバーは代表取締役社長、常勤取締役、執行役員、本部長及び常勤監査役で構成され、毎月1回開催して経営に関する重要事項の審議及び決議等を行っております。 (e)内部監査人 当社における内部統制の適切性及び有効性を、管理運営制度や戦略に照らし独立した立場で検証し、その結果に基づく改善提案を通じて経営の健全性及び効率性の向上に資することを目的として、企画管理本部が内部監査を担当しております。また、企画管理本部の内部監査については、研究開発本部又は事業開発本部の責任者が担当しております。内部監査人は、責任者光岡圭介及び補助事務作業を外部委託先が担当しております。内部監査人は、代表取締役社長の承認を得た内部監査計画(年度計画)に基づき、当社の業務全般について内部監査を行っております。 (f)内部統制委員会 内部統制委員会は、代表取締役社長を議長とし、常勤取締役、執行役員、本部長及び常勤監査役で構成されており、原則として年に2回開催しております。内部統制委員会において、内部統制に関する報告、その他議長が必要と認めた事項について報告をしております。 (g)リスク・コンプライアンス委員会 当社では、安定的に事業の継続を確保していくことを目的に、コンプライアンスの推進、リスクマネジメントの強化に取り組むため、リスク・コンプライアンス委員会を設置しております。また、当社のリスク管理体制の基盤となる「リスク管理規程」に基づき、経営における重大な損失、不利益等を最小限にくい止めるためリスクの把握、評価、対応を継続的に行っております。原則、半期に1回リスク・コンプライアンス委員会を開催しております。当委員会は、代表取締役社長、常勤取締役、非常勤取締役、執行役員、本部長、常勤監査役及び非常勤監査役で構成されており、代表取締役社長が議長を務めております。 リスク・コンプライアンス委員会は、発生した法令違反を適切に分類の上、取締役会に報告あるいは諮問いたします。リスク・コンプライアンス委員会に改善策等の提言を受けた部門は、これに対する具体的な行動計画を作成の上、実行いたします。 (h)報酬委員会 当事業年度において、個々の出席状況については次のとおりであります。氏名開催回数出席回数小泉 信一11河野 直輝11堤 康之11村田 真一11 当社では、2022年3月期より、任意の諮問機関として、独立社外取締役を委員長とする報酬委員会を設置しております。報酬委員会の構成は社外取締役1名、社外監査役3名の計4名で構成し、個別報酬の決定に関する手続きの公正性・透明性・客観性を強化し、コーポレート・ガバナンス体制の充実に努めております。 (機関ごとの構成員)機関ごとの構成は次のとおりであります。(○が構成員、△が出席者を表します。)役職名氏名取締役会監査役会経営会議内部統制委員会リスク・コンプライアンス委員会報酬委員会代表取締役社長坪田 一男議長-議長議長議長-取締役事業開発本部長久保田 恵里○-○○○-取締役研究開発本部長森島 健司○-○○○-社外取締役小泉 信一○---△議長社外監査役(常勤)増田 猛△議長△△△○社外監査役(非常勤)堤 康之△○--△○社外監査役(非常勤)村田 真一△○--△○執行役員企画管理本部長光岡 圭介--△○○-(注)1.各機関の事務局である者は構成員及び出席者としては記載しておりません。 b 会社の機関・内部統制の関係図 本書提出日現在における当社の機関及び内部統制の関係は、以下のとおりであります。 ③ 企業統治に関するその他の事項a 内部統制システムの整備状況 当社は“ビジョナリーイノベーションで未来をごきげんにする”というパーパスを掲げ、近視、ドライアイ、老視、脳疾患などに対する科学的根拠に基づく革新的ソリューションの創出に取り組んでおります。会社法及び会社法施行規則に基づき、当社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制並びにその他業務の適正を確保するため、2020年6月1日開催の取締役会において「内部統制システムの整備に関する基本方針」を定め、そのシステムの構築に必要な体制の整備を図り、その維持に努めます。 以下は、当社が定める「内部統制システムの整備に関する基本方針」であります。 (a)取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制イ 取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合すること並びにその他業務の適正を確保するため、「コンプライアンス規程」を始めとする関連社内規程を整備し全社に周知・徹底し意識の維持・向上を図る。ロ 取締役は、当社に関し重大な法令違反、コンプライアンス違反その他重要な事実を発見した場合、速やかに取締役会に報告する。ハ 監査役は、「監査役監査基準」に基づき、取締役の職務執行について監査を行う。ニ 当社は、健全な会社経営のため、反社会的勢力とは決して関わりを持たず、また不当な要求があった場合には、「反社会的勢力排除規程」に基づき、警察と連携を取りながら断固としてこれを拒絶する。 (b)取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制イ 取締役の職務執行に係る文書その他重要な情報については、法令、定款及び「内部情報管理規程」、「文書管理規程」ほか社内規程に基づき文書又は電磁的媒体に記録し、保存及び管理する。ロ 取締役及び監査役は、いつでもこれらの情報を閲覧又は謄写できる。 (c)損失の危険の管理に関する規程その他の体制イ 取締役会は、「リスク管理規程」を定め、当社の取締役及び使用人に周知し、事業活動における各種リスクに対する予防・軽減体制の強化を図る。ロ 経営会議等において定期的に実施される業務執行状況の報告等を通じ、当社におけるリスクの状況を適時に把握、管理する。ハ 危機発生時には、対策本部等を設置し、社内外への適切な情報伝達を含め、当該危機に対して適切かつ迅速対処するものとする。 (d)取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制イ 取締役会を原則月1回定期的に開催するほか、機動的に意思決定を行うため、臨時取締役会を開催するものとし、経営状況を共有するとともに、各組織の活動状況を把握し取締役自らの業務執行の効率化を図る。ロ 取締役会の決定に基づく業務執行については、「職務分掌規程」「職務権限規程」において、それぞれの分担を明確にして、職務の執行が効率的に行われることを確保する。ハ 経営方針及び経営戦略等に係る重要事項については、事前に経営会議において議論を行い、その審議を経て取締役会にて意思決定を行うものとする。ニ 取締役会は、「予算管理規程」を定め、中期事業計画・年度事業計画を策定・管理し、また定期的に事業計画の進捗状況を確認する。 (e)当社の業務の適正を確保するための体制イ 当社は、「リスク管理規程」及び「コンプライアンス規程」を、職務を遂行するにあたり遵守すべき行動基準とし、全ての取締役及び使用人に対し周知徹底し管理にあたる。ロ 当社は、「内部通報規程」に基づき社内及び社外に通報窓口を設置し、不祥事の未然防止を図る。ハ 当社の内部監査担当部署は、内部統制システムが適切に整備されているかに留意し、内部監査及び外部監査の結果を監視し、検証する。 (f)監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、当該使用人の取締役からの独立性に関する事項及び当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項イ 監査役からその職務を補助すべき使用人の配置要請があった場合には、当該使用人を速やかに確保し任命する。ロ 監査役の職務を補助すべき使用人の任免及び人事考課については監査役の同意を必要とする。ハ 監査役の職務を補助すべき使用人は業務の執行に係る役職を兼務しないものとする。 (g)取締役及び使用人が監査役に報告するための体制その他の監査役への報告に関する体制イ 取締役及び使用人は、監査役から業務執行に関する事項について報告を求められた場合は、速やかに報告する。ロ 取締役及び使用人は、法令に違反する事実、会社に著しい損害を与えるおそれのある事実を発見したときには、速やかに監査役に報告する。ハ 取締役及び使用人は、内部通報制度を利用した通報を受理したときは、ただちに監査役に報告する。ニ 監査役へ報告を行った取締役及び使用人に対し、当該報告をしたことを理由として不利な取り扱いを行わない。 (h)監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項イ 監査役がその職務の執行について必要な費用の前払い等の請求をしたときは、速やかに当該費用又は債務を処理する。 (i)その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制イ 代表取締役社長は、監査役との相互認識と信頼関係を深めるように努め、監査役監査の環境整備に必要な措置をとる。ロ 監査役は、取締役会及び経営会議等の重要な会議に出席し、重要な情報、報告を把握するとともに、意見を述べることができる。ハ 監査役は、内部監査担当者、会計監査人と定期的に情報交換を行い、連携を図る。 b.リスク管理体制の整備の状況(a)リスク管理 リスク管理体制については、リスク・コンプライアンス委員会を半期に一度開催し、全社的なリスクマネジメント推進に関わる課題・対応策を協議し、様々なリスクを識別し、評価し、管理し、コントロールすることにより、事業の継続と安定的発展の確保に努めております。 法律上の判断を必要とする場合には、顧問弁護士等のアドバイスを適時受け、事前にリスク回避を図っております。 (b)内部通報制度 当社では、社内の不正行為を従業員等が通報できるよう、「内部通報規程」に基づき、弁護士事務所を通報窓口として設定しております。通報窓口へ内部通報があった場合は、通報された事項に関する事実関係の調査は常勤監査役が行うものとしており、常勤監査役は、調査する内容によって、関連する部署のメンバーからなる調査チームを設置することができることとしております。 (c)個人情報保護 個人情報の保護については、「個人情報保護規程」を定めております。この規程に基づき個人情報保護責任者等の組織及び体制、個人情報の管理方法等について定め、個人情報を適切に管理しております。 (d)情報セキュリティ 情報セキュリティについては、「情報システム管理規程」を制定し、当社における情報システムの運用に関する全般的なルールと標準的な運用手順を定め、当社における情報システムの安全かつ効率的な運用を図るとともに、当社の情報セキュリティ確保に努め、当社の取扱う様々な情報の漏洩リスク等を回避すべく努めております。 c.責任限定契約について 当社は、取締役及び監査役が職務を執行するに
役員の報酬等1,440字
(4)【役員の報酬等】① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項 取締役及び監査役の報酬、賞与その他の職務執行の対価として当社から受ける財産上の利益(以下「報酬等」という。)は、株主総会の決議によって総額を決定する旨定款に定めており、各取締役の報酬等は、株主総会が決定した報酬等総額の限度内において取締役会で決定し、各監査役の報酬等は、株主総会が決定した報酬等総額の限度内において監査役会で決定しております。 2020年6月25日開催の第8期定時株主総会決議(決議日時点の取締役の員数は4名)により、取締役の報酬総額は年間300,000千円(使用人兼務取締役の使用人分の給与は含まない)を上限としており、取締役の報酬等の額は、上記株主総会で決議された限度内で、取締役会にて個別報酬の決定を代表取締役社長坪田一男に一任する決議を行っており、株主総会で決議された報酬限度額の範囲内において、担当職務、業績、貢献度等を総合的に勘案して決定する権限を有しておりました。委任した理由は、各取締役に対する個別報酬額の提示を含む就任承諾の確認を行うには代表取締役社長が適していると判断したためであります。なお、委任された内容の決定に当たっては、事前に取締役会がその妥当性を確認しております。 なお、2022年3月期より、任意の諮問機関として、独立社外取締役を委員長とする報酬委員会を設置しております。報酬委員会の構成は社外取締役1名、社外監査役3名の計4名で構成し、個別報酬の決定に関する手続きの公正性・透明性・客観性を強化し、コーポレート・ガバナンス体制を充実させることを目的としております。各取締役の報酬に関する事項の協議と、適切な報酬水準であるかの判断を行い、結果を取締役会に答申します。 また、取締役に当社の中長期的な企業価値及び株主価値の持続的な向上を図るインセンティブを付与するとともに、株主の皆様との一層の価値共有を進めることを目的に、2019年9月25日及び2020年10月30日開催の臨時株主総会において、取締役他に対し、新株予約権を付与する決議をしております。なお、取締役に対して付与する新株予約権としての報酬額は、本新株予約権の割当日において算定した新株予約権1個当たりの公正価額に、割り当てる本新株予約権の総数を乗じた額となり、公正価額は、割当日において適用すべき諸条件を基にDCF法により算定いたします。 監査役の報酬等については、同期定時株主総会決議(決議時点の監査役の員数は3名)により、監査役の報酬総額は年間50,000千円を上限としております。監査役の報酬等の額は、上記株主総会で決議された限度内で監査役会にて協議の上、決定しております。 なお、当社は役員の報酬等において業績連動報酬制度は採用しておりません。 ② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数役員区分報酬等の総額(千円)報酬等の種類別の総額(千円)対象となる役員の員数(名)固定報酬ストックオプション退職慰労金業績連動報酬非金銭報酬等取締役(社外取締役を除く。)91,07491,074----3監査役(社外監査役を除く。)-------社外役員18,30018,300----4 ③ 役員ごとの報酬等の総額等 報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載を省略しております。 ④ 使用人兼務役員の使用人給与 該当事項はありません。
従業員の状況492字
(2)【従業員の状況】(1)提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)2248.02.18,178△7.84 事業部門の名称従業員数(名)研究開発本部12事業開発本部4企画管理本部6合計22(注)1.当社は単一セグメントであるため、事業部門別の従業員数を記載しております。2.臨時従業員数は、在籍していないため、人員を記載しておりません。3.当事業年度において、事業運営体制の強化に向けた採用活動を実施した結果、従業員数が5名増加しました。 (2)労働組合の状況 当社には、労働組合は組成されておりませんが、労使関係は良好に推移しております。 (3)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号)」及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号)」の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
関係会社の状況22字
4【関係会社の状況】 該当事項はありません。
配当政策281字
3【配当政策】 当社は今後も当面は配当を実施せず、臨床開発費、研究開発費及び知財化のための基礎研究費等への充当を前提として、研究開発投資を優先する方針であります。株主への利益還元については重要な経営課題と認識しており、将来の研究開発活動等に備えるための内部留保充実の必要性等を総合的に勘案した上で、利益剰余金の配当についても検討してまいります。 なお、利益配当を行う場合は、期末配当の年1回及び中間配当1回の年2回の剰余金の配当を考えており、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。
研究開発活動1,524字
6【研究開発活動】 当社では、近視、ドライアイ、老視、脳疾患領域に関する研究開発に注力しており、当事業年度における研究開発費は279,512千円であります。なお、当社は研究開発事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。 各領域に関する研究開発活動は以下のとおりであります。 (a)近視領域 ロート製薬株式会社に対して独占的実施許諾契約を締結した近視進行抑制薬TLM-003については、同社による第1相臨床試験での安全性確認を経て、現在は第2相臨床試験が実施されています。また、2022年12月に米欧を中心とした地域における独占的実施許諾契約を締結したLaboratoires Théa社においても、欧州での第2相臨床試験が開始され、国内外ともに開発が進展しております。 バイオレットライトによる近視進行抑制機器であるTLG-001は、日本国内において、検証的臨床試験が完了いたしました。有効性解析の結果、プライマリーエンドポイント未達となったものの、屋外活動時間が短い被験者群に絞ったサブグループ解析においては、TLG-001群の統計学的有意差が認められました。本結果を基に対象患者集団および評価方法の再検討を行い、中国での追加試験の実施を検討しております。 また、慶應義塾大学医学部眼科学教室との共同研究においては、近視進行の分子機序の解明およびバイオレットライトによる作用機構の解析を進めており、TLM-023の非臨床試験を経て、臨床試験の検討を開始するとともに、事業開発活動を行っております。さらに、新たな治療標的の探索および革新的近視治療薬の創出を目指しています。 また、2024年9月にはShenyang Xingqi Pharmaceutical Co., Ltd.と中国における眼科用医薬品の独占的実施許諾契約を締結し、中国での臨床試験も実施中です。 (b)ドライアイ領域 マイボーム腺機能不全に対する治療薬TLM-001については、マルホ株式会社と日本国内および米国、フランス、英国、ドイツなど複数地域における実施許諾契約および長期の開発契約を締結しており、同社により日本国内での臨床試験が進められています。 日本国内において、眼移植片対宿主病(oGVHD)におけるTLM-017の特定臨床研究を開始いたしました。 (c)脳疾患領域 バイオレットライトによる脳神経疾患治療機器であるTLG-005については、うつ病、パーキンソン病、および軽度認知障害を対象とした特定臨床研究を実施しました。いずれの研究においても機器の安全性が確認されており、うつ病においては有効性を示す結果が得られました。パーキンソン病においては、一部の症状に対して改善傾向が示唆される結果が得られました。これらの成果を元に事業開発活動を進めております。 (d)その他領域 その他の領域においては、以下の研究活動を公的研究助成も活用しながら実施しています。 円錐角膜治療機器TLG-003は、特定臨床研究が終了し、現在は今後の開発方針を検討中です。 バイオレットライト照射による女性の月経不順治療機器TLG-021に関しては、サーカディアンリズムの調整を通じた非薬物的かつ副作用の少ない治療手段の確立を目指して進めていた臨床研究が完了し、現在は社会実装に向けた次フェーズへと移行しております。 網膜色素変性症に対する医療機器TLG-020については、現在、特定臨床試験を実施しております。 また、公的支援のもとで進めていた老齢犬の認知機能改善に関する研究試験は、計画通り完了し、動物医療への応用可能性についても引き続き検討を進めています。
主要な設備の状況327字
2【主要な設備の状況】 当社における主要な設備は、以下のとおりであります。2026年3月31日現在 事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物及び構築物工具、器具及び備品特許権合計本社及び営業所(東京都新宿区)他1拠点事務所3,0294,4114,99412,43518研究室(東京都新宿区)他2拠点研究施設―19,735―19,7354(注)1.現在休止中の主要な設備はありません。2.上記の他、本社及び営業所は賃借しており、年額賃借料は、20,943千円であります。3.上記の他、研究室は賃借しており、年額賃借料は、17,320千円であります。4.当社は、研究開発事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載を省略しております。
監査の状況3,450字
(3)【監査の状況】① 監査役監査の状況a 監査役監査の組織、人員及び手続 当社は、監査役会設置会社であり、監査役3名(うち社外監査役3名)で構成され、うち1名の常勤監査役を選任しております。 監査結果の共有、監査の有効性及び効率性の確保並びに監査役間での意見交換を目的に、監査役会を開催しております。監査役会は、監査方針及び監査計画(重点監査項目、監査対象、監査の方法、実施時期、その他必要事項)を立案し、監査役会において決議の上で策定します。監査役の職務の分担は、監査役間での協議を踏まえ、監査役会の決議を経て決定します。監査役会は、決議された監査方針及び監査計画について、代表取締役社長に説明しております。 監査役は、監査役会で策定した監査の方針・業務の分担に基づき、取締役会及びその他重要な会議に出席し必要に応じて意見を述べる他、業務執行に関する重要な書類を閲覧し、必要に応じて取締役又は使用人に対してその説明を求めております。 b 監査役及び監査役会の活動状況 当社は、2020年6月に監査役会を設置いたしました。当事業年度において監査役会を14回開催しており、個々の監査役の出席状況は、次のとおりであります。氏名開催回数(回)出席回数(回)増田 猛1411堤 康之1414村田 真一1414 監査役会における主な検討事項として、監査計画の策定、監査業務の分担、監査費用の予算化等があります。 また、常勤監査役の活動として、取締役会の他、経営会議を始めとする重要な会議へ出席、重要書類の閲覧、役員及び使用人からの各部署の業務執行状況の報告聴取等日常の監査業務を実施し、監査の環境の整備及び社内の情報収集に積極的に努めており、他の監査役との情報共有に努めております。 ② 内部監査の状況 内部監査につきましては、企画管理本部の人員が内部監査人を担当しておりますが、当社の事業規模等に鑑み、内部監査補助事務作業については、内部監査コンサルティング会社へ外部委託しております。内部監査人1名及び外部委託先が協働して内部監査業務を実施しております。また、企画管理本部の内部監査については、研究開発本部又は事業開発本部の責任者が担当しております。 内部監査は、年間の「監査実施計画」に則り、現地実査を実施し、「内部監査チェックリスト」及び監査結果、改善の方向性を追加した「監査調書」を作成しております。また、監査終了後は、「監査報告書」を作成し、代表取締役社長に報告しております。また、内部監査人は、内部監査の実施状況及び監査結果並びに改善状況について、必要に応じて取締役会へ直接報告を行う体制を整備しております。これにより、取締役会は内部監査の実効性を監督するとともに、内部統制システムの整備・運用状況を適切に把握し、必要な対応を行っております。監査結果については、監査報告書を被監査部門の責任者及び関係役員に回付し、指摘事項や改善点の周知を行っております。 被監査部門の責任者は、監査報告書に基づき指摘事項を適切に処理し、その改善実施の可否・改善計画等、措置の状況を記載した回答書を、監査報告書受取時点から1ヵ月以内に作成し、代表取締役社長に報告しております。 また、内部監査人は、監査役会へ直接報告する体制は整備されていませんが、監査役及び会計監査人と監査情報の緊密な連携を保ち、監査役監査、会計監査人監査及び内部統制監査の補完を行い、監査の効率的な実施に努めております。 ③ 会計監査の状況a 監査法人の名称有限責任 あずさ監査法人 b 継続監査期間7年間 c 業務を執行した公認会計士指定有限責任社員 業務執行社員 難波 宏暁指定有限責任社員 業務執行社員 瀧浦 晶平 d 監査業務に係る補助者の構成 当社の監査業務にかかる補助者の構成は、公認会計士10名及びその他20名であります。 e 監査法人の選定方針と理由 会計監査人の選定に際しては、当社の事業内容に対応して適切かつ効率的な会計監査を実施することができること並びに監査日数、監査手続及び監査費用が合理的かつ妥当性があることを、監査法人の選定方針としております。有限責任 あずさ監査法人は、選定方針に適応した監査が安定的に行われる体制が整備されているものと判断し、会計監査人として選任しております。なお、同監査法人及び当社監査に従事する同監査法人の業務執行社員と当社の間には特別な利害関係はありません。 監査役会は、会計監査人の職務の執行に支障がある場合等、その必要があると判断した場合は、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定いたします。 また、監査役会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められる場合は、監査役全員の同意に基づき会計監査人を解任いたします。 f 監査役及び監査役会による監査法人の評価 監査役会は、会計監査人について、その独立性及び専門性、監査品質、監査活動の状況、監査報酬水準、監査報告の相当性等を評価し、有限責任 あずさ監査法人が会計監査人として適切、妥当であると判断しております。g 監査法人の異動 当社は、2026年6月23日開催予定の第14期定時株主総会において会計監査人の選任を予定しており、当社の会計監査人は次のとおり異動する予定です。 第14期(個別)有限責任 あずさ監査法人 第15期(連結・個別)太陽有限責任監査法人 なお、臨時報告書に記載した事項は次のとおりです。 (1)異動に係る監査公認会計士等の名称 ①選任する監査公認会計士等の名称 太陽有限責任監査法人 ②退任する監査公認会計士等の名称 有限責任 あずさ監査法人 (2)異動の年月日 2026年6月23日(第14期定時株主総会開催予定日) (3)退任する監査公認会計士等が監査公認会計士等となった年月日 2021年6月28日 (4)退任する監査公認会計士等が直近3年間に作成した監査報告書等における意見等 該当事項はありません。 (5)異動の決定又は異動に至った理由及び経緯 当社の会計監査人である有限責任 あずさ監査法人は、2026年6月23日開催予定の第14期定時株主総会の終結の時をもって任期満了となります。 現監査法人においては、これまで適切に監査業務が遂行されてきたものと認識しておりますが、初回監査契約締結時から既に5年を経過しており、当社の成長ステージを踏まえた新たな視点での監査対応について、総合的に見直しを行う必要があると判断し、複数の監査法人と比較検討を行い、当社の事業特性に対する理解、監査品質、独立性、及び企業規模に見合った監査費用の相当性等を総合的に勘案した結果、太陽有限責任監査法人を新たな会計監査人候補者として選任することが適切であると判断いたしました。 (6)上記(5)に理由及び経緯に対する意見 ①退任する公認会計士等の意見 特段の意見はない旨の回答を得ております。 ②監査役会意見 監査役会の検討経緯と結果に則った内容で、妥当であると判断しております。 ④ 監査報酬の内容等a 監査公認会計士等に対する報酬区分前事業年度当事業年度監査証明業務に基づく報酬(千円)非監査業務に基づく報酬(千円)監査証明業務に基づく報酬(千円)非監査業務に基づく報酬(千円)提出会社33,000-33,680- (前事業年度) 当社における非監査業務については、該当事項はありません。 (当事業年度) 当社における非監査業務については、該当事項はありません。 b 監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬(aを除く) 該当事項はありません。 c その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容 該当事項はありません。 d 監査報酬の決定方針 当社の監査公認会計士等に対する監査報酬の決定方針は、必要な資料の入手や報告の聴取を通じて、監査公認会計士等の監査計画、監査内容、監査日程等を十分に勘案した上で、監査役会の同意を得て決定しております。 e 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由 監査役会は、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務遂行状況及び報酬見積りの算出根拠等が適切であるかどうかについて必要な検証を行った上で、監査品質を維持向上していくために、合理的な水準にあると判断し、会計監査人の報酬等の額について同意の判断をいたしました。
株式の保有状況24字
(5)【株式の保有状況】 該当事項はありません。
沿革2,500字
2【沿革】年月概要2012年5月当社の前身となる、ドライアイ新規薬剤、ドライアイケアグッズの開発・製造等を目的として東京都港区に株式会社ドライアイKT設立2014年6月近視予防物品及び近視予防セットに関する特許を出願(当社パイプライン TLG-001)2015年2月株式会社ドライアイKTが株式会社近視研究所、株式会社老眼研究所を吸収合併し、株式会社坪田ラボに商号変更2015年12月近視予防又は近視の進行を遅らせること等ができる身体装着用の照射装置に関する特許を出願(当社パイプライン TLG-001)2017年3月近視予防又は抑制剤、マウス近視誘導モデルの作製方法及び近視予防又は抑制医薬スクリーニング方法に関する特許を出願(当社パイプライン TLG-001)2017年5月近視予防用組成物及び機能性食品に関する特許を出願(当社パイプライン TLM-005)2019年2月坪田一男が当社代表取締役社長に就任2019年3月住友ファーマ株式会社とバイオレットライトを用いたうつ病及び認知症に関する共同研究契約を締結(当社パイプライン TLG-005)2019年4月近視進行抑制を目指した医療機器 TLG-001 による探索治験を開始 当社として慶應義塾大学信濃町キャンパス内総合医科学研究棟(リサーチパーク)4S7研究室を開設2019年5月株式会社ジンズホールディングスと TLG-001(バイオレットライトを用いた近視予防を目的とした眼鏡型の医療機器)に関する実施許諾契約を締結2019年6月本社を慶應義塾大学信濃町キャンパス内2号棟5階へ移転2019年11月国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の2019年度「研究開発型ベンチャー支援事業/シード期の研究開発型ベンチャーに対する事業化支援」の事業者に選出(当社パイプライン TLG-005)2020年6月本社を慶應義塾大学信濃町キャンパス内2号棟5階から東京都新宿区信濃町34番地トーシン信濃町駅前ビル304へ移転2020年10月ロート製薬株式会社と当社が保有する近視抑制点眼薬に関する知的財産権及び研究開発成果に関する実施許諾契約を締結(当社パイプライン TLM-003) ロート製薬株式会社と近視抑制のメカニズム、リバウンド等の基礎研究に関する共同研究開発契約を締結(当社パイプライン TLM-003)2021年3月住友ファーマ株式会社と脳活性化バイオレットライトメガネ TLG-005 を用いた、うつ病、軽度認知障害及びパーキンソン病についての共同研究契約を締結2021年4月マルホ株式会社とマイボーム腺機能不全の処置剤に関する国内及びアメリカ、フランス、イギリス、ドイツ等への実施許諾契約を締結(当社パイプライン TLM-001)2021年9月ロート製薬株式会社と2020年10月に締結した実施許諾契約の対象国に、台湾、ベトナム、インドネシアの3カ国を追加する覚書を締結2022年6月東京証券取引所グロース市場に株式を上場2022年11月Twenty Twenty Therapeutics社と TLG-001 の北及び南アメリカ大陸を対象とした独占実施許諾契約を締結2022年12月Laboratoires Théa社と TLM-003 の米欧等を対象とした独占実施許諾契約を締結2023年6月日本スタートアップ大賞 審査委員会特別賞を受賞2023年9月「老齢犬の認知機能低下に対する認知機能改善機器の研究開発」が成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)として採択2023年10月近視進行抑制を目指した医療機器 TLG-001 検証的臨床試験の被験者組み入れ完了2024年3月「網膜色素変性症に対する革新的医療機器の開発」がTOKYO 戦略的イノベーション促進事業における助成事業として採択2024年3月「光照射による月経不順治療機器の開発」が女性のためのフェムテック開発支援・普及促進事業における助成事業として採択2024年3月ロート製薬㈱と当社が保有する点眼薬に関する知的財産権及び研究開発成果に関する知的財産権実施許諾契約を締結 年月概要2024年7月中国「Eye Valley」に日本企業で初めてオフィスを開設2024年8月慶應義塾大学のインキュベーション拠点「CRIK信濃町」へ本社を移転2024年9月中国大手眼科用医薬品メーカー Shenyang Xingqi Pharmaceutical Co., Ltd. との独占的実施許諾契約締結2024年10月ロート製薬株式会社と点眼薬に関する評価契約締結2024年10月Laboratoires Théaと非臨床試験データ及び一部臨床試験結果に関するライセンス契約締結2024年12月「Well-being & Age-tech 2024 Award」にて優秀賞を受賞2025年3月中国 Beijing Yijie Pharmaceutical Technology Co., Ltd. と中国における TLG-001 に関するライセンス許諾契約を締結2025年4月令和7年度「知財功労賞 特許庁長官表彰」を受賞2025年4月近視患者を対象とした TLM-003 の国内 Phase 2 試験開始2025年5月ワシントン州エバレット(シアトル地域)に米国オフィスを開設2025年6月化粧品の製造業および製造販売業の許可を取得2025年10月マイボーム腺機能不全治療薬 TLM-001 の Phase 2a 試験開始2025年10月バイオレットライト照射デバイス TLG-001 国内臨床試験において LPO を達成2026年1月「高齢者のウェルネス向上を目的としたフリッカーLED 老眼鏡」の開発が東京都中小企業振興公社 令和7年度「高齢者向け新ビジネス創出支援事業」に採択2026年2月バイオレットライト照射デバイス TLG-001 国内臨床試験の結果速報を公表2026年3月ロート製薬株式会社より 当社パイプライン TLM-018 関連製品が発売
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適時開示(TDnet)
2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)決算短信 · 15:30
PDF営業外収益(助成金収入)の計上に関するお知らせその他 · 15:30
PDF「TLG-001」の治験総括報告書提出に伴うマイルストーン達成および対価受領確定のお知らせその他 · 15:30
PDF出典:東証 適時開示情報閲覧サービス(TDnet)。決算短信・業績予想の修正はEDINETには掲載されません。
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財務数値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」等をXBRL/CSVから決定論的に抽出した開示値です。各数値はEDINETの原本(PDF / XBRL / CSV)にそのまま遡れます。投資判断は原本をご確認ください。
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