A
AeroEdge株式会社
AeroEdge Co.,Ltd.
36億円売上高(FY2025)
21.1%ROE
47.3%自己資本比率
84財務健全性スコア
KEY METRICS
主要財務指標
FY2025の売上高は36億円(前年比+7.5%)。営業利益は7億円(営業利益率18.2%)、当期純利益は7億円。総資産82億円に対し自己資本比率は47.3%、ROEは21.1%。金属製品の中央値(ROE 5.9%)を上回る水準。営業キャッシュ・フローは13億円の創出、現金及び現金同等物は16億円。従業員数は132人。直近のFY2026中間期は売上高25億円(前年同期比+46.0%)、純利益5億円。
開示値を定型文に流し込んだ自動生成の概況です(LLM不使用)。株価(終値)1,511円2026-09-04
PER7.9倍
PBR1.49倍
配当利回り—
時価総額(概算)58億円
株価はYahoo Financeの公開データによる参考値。PER・PBR・利回りは最新有報のEPS・BPS・配当との組み合わせ計算です。売上高36億円+7.5%
営業利益7億円-7.1%
当期純利益7億円+5.1%
総資産82億円
純資産39億円
営業利益率18.2%
ROE21.1%
自己資本比率47.3%
EPS191.4円
BPS1,011.1円
1株配当—
配当性向—
従業員数132人
INDUSTRY POSITION
業種内のポジション
ROE21.1%中央値 5.9%
営業利益率18.2%中央値 4.7%
自己資本比率47.3%中央値 58.7%
健全性スコア84.0点中央値 61.0点
帯は金属製品(53社)の下位25%〜上位25%、縦線が中央値、丸が当社の値です。
FINANCIAL HISTORY
業績推移
資産
負債・純資産
| 年度 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | 総資産 | 純資産 | EPS | ROE | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 36億円 | 7億円 | 6億円 | 7億円 | 82億円 | 39億円 | 191.4 | 21.1% | 47.3% |
| FY2024 | 34億円 | 7億円 | 8億円 | 7億円 | 72億円 | 31億円 | 183.4 | 29.7% | 42.7% |
| FY2023 | 29億円 | 5億円 | 6億円 | 7億円 | 58億円 | 16億円 | 201.9 | 52.4% | 27.9% |
| FY2022 | 20億円 | — | 11百万円 | 7百万円 | 54億円 | 10億円 | 2.2 | 0.8% | 17.7% |
| FY2021 | 8億円 | — | -8億円 | -8億円 | 52億円 | 10億円 | -229.8 | -56.2% | 18.7% |
| FY2020 | 21億円 | — | -4億円 | -5億円 | 57億円 | 18億円 | -1,554.6 | -27.6% | 30.4% |
| FY2019 | 26億円 | — | -5億円 | -6億円 | 60億円 | 16億円 | -1,923.2 | -25.5% | 26.8% |
営業CF13億円
投資CF-20億円
財務CF4億円
現金及び現金同等物16億円
MAJOR SHAREHOLDERS
大株主
| 順位 | 氏名・名称 | 持株比率 |
|---|---|---|
| 1 | 菊地歯車株式会社 | 18.7% |
| 2 | 豊田通商株式会社 | 12.0% |
| 3 | 株式会社日本政策投資銀行 | 11.2% |
| 4 | 森西 淳 | 10.7% |
| 5 | DMG森精機株式会社 | 10.4% |
| 6 | 野村信託銀行株式会社(投信口) | 5.6% |
| 7 | ナイン・ステーツ・4投資事業有限責任組合 | 3.5% |
| 8 | 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 2.5% |
| 9 | 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 1.8% |
| 10 | 株式会社SBI証券 | 1.6% |
INTERIM RESULTS
中間期の業績(半期報告書)
| 中間期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 営業利益率 | 自己資本比率 | EPS |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2026中間(〜2025-12-31) | 25億円 | 7億円 | 7億円 | 5億円 | 29.8% | 45.0% | 41.5 |
| FY2025中間(〜2024-12-31) | 17億円 | 3億円 | 2億円 | 2億円 | 16.4% | — | 52.6 |
| FY2024中間 | 15億円 | 2億円 | 2億円 | 2億円 | 12.7% | — | 39.7 |
半期報告書「主要な経営指標等の推移」からの抽出値です。中間期の利益は通期の約半分に相当するため、年度データとの単純比較はできません。
HUMAN CAPITAL
人的資本
平均年齢36.8歳
平均年間給与600万円
平均勤続年数3.9年
男女の賃金の差異(全労働者)66.6%
男女の賃金の差異(正規雇用)67.6%
提出会社(単体)ベースの開示値です。
REMUNERATION
役員報酬
| 役員区分 | 報酬等の総額 | 員数 | 1人あたり |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外取締役を除く) | 1億円 | 3 | 34百万円 |
| 監査役(社外監査役を除く) | 10百万円 | 1 | 10百万円 |
ANNUAL REPORT TEXT
有報本文
事業の内容7,423字
3 【事業の内容】当社は、「ゼロからイチを創る ~常識を疑い、組織力で難しい課題に挑戦する~」という経営理念のもと、ものづくり企業として、航空機エンジン部品、並びにその他製品の加工製造・販売を主な事業内容としております。また、創造性と技術力で製造業に新たな価値を提供することを目的とし、Additive Manufacturing(積層造形)※1等の新たなものづくりに向けての研究開発を推進しております。なお、当社は「加工事業」の単一セグメントで活動しておりますが、参考として、当社の事業・機能を航空機エンジン部品加工とその他の加工の2つの分野に分類し、以下のとおりご説明いたします。 (1) 航空機エンジン部品加工① 事業の特徴当社は商業用航空機である、仏Airbus社製A320neoファミリー機と米Boeing社製737MAX機用エンジンである「LEAP」に搭載される、チタンアルミ製の低圧タービンブレードの加工生産・販売を行っております。航空機エンジンは、主にファン、低圧コンプレッサー、燃焼器、高圧コンプレッサー、高圧タービン、低圧タービンから構成されておりますが、低圧タービンは、燃焼ガスのエネルギーを回転力に変換しシャフトを介してファンに伝達する役割を担っており、当社のチタンアルミブレードは、その低圧タービンの最後段を構成しております。 <チタンアルミ製低圧タービンブレードの搭載図> 当社は、航空機エンジンメーカー大手である仏SAFRAN社と、LEAPエンジンに搭載される、当該チタンアルミブレード需要の一定の割合を供給する契約(仏SAFRAN社のLEAPエンジンの生産に必要なチタンアルミブレードの総量の40%分。2028年1月からマーケットシェアは40%台後半に変更となる予定)を締結しております。そのため、当社のチタンアルミブレード生産量は、LEAPエンジンの生産量、並びにLEAPエンジンが搭載される737MAX及びA320neoファミリー等の生産量に影響を受けることとなります。一方で、航空機販売の特徴として、そのリードタイムの関係上、数年前から受注を受け付けることから、長期に渡って受注残高を積み上げることとなります。その結果、他業界と異なり、需要予測が長期間に渡って見込みやすい業界となります。当社においても、仏SAFRAN社からは数週間分の確定発注とともに、一定期間の発注見込みも提示されることから、一定程度の高い販売予測を見込むことができます。販売単価についても契約によって原則として定められているため、当社の売上金額は一定の精度で見込むことができます。また、現時点においては、材料が無償支給であることによる変動費の低さから、売上増加に伴う利益率の拡大が期待できる収支モデルとなっております。 <搭載される航空機及びエンジンとチタンアルミブレードの関係> ② 製品の概要当社が生産・販売するチタンアルミ製の低圧タービンブレードが搭載されるLEAPエンジンは、米GE社と仏SAFRAN社の合弁企業であるCFM International社により開発生産され、先端の技術を搭載することにより、従来機種より消費燃料とCO2排出量の15%削減を実現したエンジンであり、航空機グローバルシェアNo.1の仏Airbus社製A320neoファミリー機とNo.2の米Boeing社製737MAX機に搭載されております(出典:一般財団法人日本航空機開発協会、2025年6月末時点)。航空業界においては、燃料費高騰や環境負荷等への対応を背景に、燃費の向上が求められております。チタンアルミブレードは、従来使用されていたニッケル合金製のものと比較し、約半分の比重であるため機体の軽量化に貢献するとともに、高温における強度劣化が少なく、耐熱性も兼ね揃えた部品となります。そのため、旧来エンジンよりも性能を向上させることを目的に、LEAPエンジンに導入された新たな技術要素のうちの1つとなっております。なお、チタンアルミブレードは、従来材料より軽量である一方で、量産加工の難易度が高く、LEAP向けチタンアルミブレードを供給している企業は当社を含めてグローバルで2社のみとなります。当社は仏SAFRAN社と取引契約を締結し、当該チタンアルミブレードを供給しております。当社では、最適な工程設計の開発、CAMによる加工プログラムの自社作成、加工に必要なエンドミル(切削加工に用いる工具)の自社設計と生産、設備メーカーとの協働による特殊設備の導入、治具の自社開発設計と製作、非破壊検査設備の導入や品質検査体制の自社整備等を行うことで、チタンアルミブレードの量産加工を実現しております。チタンアルミブレードの量産加工の特徴は以下のとおりです。 <チタンアルミブレードとその量産加工の特徴>項目説明硬くて脆い金属間化合物 チタンアルミとは、金属間化合物(2種類以上の金属によって構成される化合物)の一種(Ti-48Al-2Cr-2Nb)であり、比重がNi(ニッケル)合金の約半分程度でTi(チタン)合金よりも優れた耐熱強度を有するが、硬くて脆い特徴があり、加工難易度が高い希少金属故に技術が未確立 チタンアルミは従来のニッケル合金などの耐熱合金と比較し、最適な加工条件が大きく異なり、切削加工にあたっては、工具及び切削条件の選定難易度が高く、特別なノウハウが必要となる複雑形状且つ高精度の両立が必要最新の空力設計を採用し、空力性能と軽量化を追求しており、複雑形状かつ要求精度が厳しい量産化が困難 金属間化合物であるチタンアルミは、品質を維持しながら効率的な量産工程の確立が非常に難しく、量産化実現の例はグローバルでも極めて少ない ③ 航空業界部品で求められる能力と当社の状況航空機エンジン産業は高度な安全性及び信頼性を確保するため、構成部品はロット番号やシリアル管理によるトレーサビリティが求められており、サプライヤーは設備の変更や加工プログラムの一部修正等の全ての生産プロセスの変更や修正において航空機エンジンメーカーの認証や許可が必要となります。そういった背景から、生産サプライヤーはあらゆる面で、高い水準の能力を具備することが求められております。求められる能力当社の状況工程設計力航空機部品においては、「難削材※2」「複雑形状」「特殊工程※3」「精密検査」が要求され、複雑に絡まった難易度の高い工程設計が必要となりますが、これらを自社で設計し、顧客要求を実現しております。工具開発力チタンアルミ材料の特殊性や翼面の三次元形状に合わせた最適な加工を実現するためには専用工具の開発・設計が不可欠となります。3D CADを用いた工具設計や、工具形状測定機による品質保証体制を自社で構築するとともに、自社内での製造により原価の低減を実現しております。加工技術力航空部品量産加工には、最適な設備選定や、治工具設計、加工条件設定が重要となります。当社はこれらの技術開発を行い、自社でまとめる総合力を有しております。また、難易度の高い加工や、自動化を実現するためのシステム開発やDXにも積極的に取り組み、高効率なオペレーションを追求しております。品質マネジメント力当社は、航空産業の品質マネジメントシステム、顧客要求事項に準拠した品質保証の体制を独自に構築しております。 JISQ9100※4、JISQ14001※5、JISQ27001※6及びNadcap※7等の認証取得に加え、社内の工程変更手続き、トレーサビリティ管理など、品質データ統合による品質管理の高度化を実現しております。また、検査工程においては、接触式、非接触式の高精度三次元測定機による検査体制と管理体制を整えております。プロジェクトマネジメント力海外OEMから航空エンジン部品を受注するためには、単なる『製造能力』だけではなく、グローバルコミュニケーション能力は当然のことながら、開発から量産フェーズにおける提案力、技術開発力、対応力、非破壊検査及びサプライヤーコントロールを含む一気通貫の量産体制の構築能力が不可欠となります。当社はこれらを実行する統合力を有しております。先端検査技術力・分析力歩留り向上には、材料に起因する問題やクラック等のメカニズム解析が不可欠となります。当社は、材料観察やSEM分析※8、X線等の技術を駆使し、自社内で技術的な問題解決を行うことが可能です。治具構造やクランプ力の最適化を行うため、FEM構造解析※9を用いて定量的な評価や設計へフィードバックする取り組みも行っております。特殊工程の具備航空エンジン部品には、FPI(蛍光浸透探傷検査)※10や、Xray(X線透過検査)等、いわゆる特殊工程が必要となります。特殊工程は、専門設備の他、検査員も数百時間に及ぶOJTが必要となる等、保持するには高いハードルが存在しております。当社はこれらの工程を自社で実施するための設備と技術を保有するとともに、国際特殊工程認証であるNadcapを取得しております。 ④ 航空機体及びエンジン産業構造当該事業が属する産業構造は下記のとおりであります。a.航空機産業の特徴航空機エンジンは高度な品質水準が求められるため、開発から品質及び生産の安定化までに長い年月と莫大な金額の設備投資が必要となります。また、品質及び生産が安定化した後も他産業と比較にならないほどの品質水準と生産管理水準が求められることが特徴です。航空機産業と自動車産業との比較は下記のとおりとなります。 <航空機産業の特徴~自動車産業との比較~> 航空機産業自動車産業ユーザー・特定(航空事業者)・不特定(主に個人)安全基準・審査・国際基準に照らした認証・証明が必要・厳格な品質管理(工程管理・検査)・各国の独自基準・厳格な品質管理開発期間・通常10年以上・通常1~2年程度製品サイクル・20~30年程度・4~6年程度部品点数・約300万点(ボーイング777の場合)・専用部品が多い・約2~3万個・部品共通化年間生産数・月産数十機程度・1モデル数十万台完成品メーカー<機体>・Airbus、Boeing、Comac 等<エンジン>・GE、Pratt & Whitney、Rolls-Royce 等トヨタ自動車、フォルクスワーゲン、ルノー、日産、ゼネラルモーターズ、現代自動車、フォード・モーター、本田技研工業、FCA、PSA、ダイムラー、スズキ、BMW、マツダ、SUBARU、三菱自動車、上海汽車、長安汽車、吉利汽車、BYD、テスラ 等 (出所:経済産業省「航空機産業の動向と参入のタイミング」を参考に当社作成) b.航空機体及びエンジンメーカー航空機産業はその産業構造から、参入障壁が高く、最終製品メーカー(機体及びエンジン)が少数の企業で占められていることが特徴となります。実質的に、商業用航空機体メーカーは仏Airbus社及び米Boeing社の2社、航空機エンジンメーカーは米GE Aerospace社、米Pratt & Whitney社及び英Rolls Royce社の3社で大半のシェアが占められております。なお、当社の製品であるチタンアルミ製タービンブレードが搭載されるLEAPエンジンは、米GE Aerospace社と仏SAFRAN社の合弁企業であるCFM International社が開発したエンジンとなります。<主要な航空機体及びエンジンメーカー>航空機体メーカー航空機エンジンメーカー仏Airbus社米Boeing社米GE Aerospace社 (仏SAFRAN社と合弁でCFM International社)米Pratt & Whitney社英Rolls Royce社 c.航空機エンジン産業のライフサイクル航空機や航空機エンジンは、その長い開発期間と多額の開発費用から、ライフサイクル期間が、他産業の製品のライフサイクル期間より長期間になることも特徴です。したがって、航空機エンジン産業の事業収益モデルは莫大な初期投資と、長期に渡る品質管理体制と生産管理体制の準備と構築を必要とすることが特徴となります。一方で、参入障壁が高く、新規参入企業が少ないために将来の利益を計画しやすいという特徴があります。そして、航空機エンジン産業において、事業の初期段階である導入期には赤字事業となりますが、設備投資が一巡した成長期以降は継続的に黒字事業となることが一般的なビジネスモデルとなっております。 d.航空機体と航空機エンジンの種類実質的に唯一の商業用航空機体メーカーである仏Airbus社及び米Boeing社が現在新規受注を進めている旅客用機体種類は限定されております。仏Airbus社の新規受注機体種類は、A350、A330、A220、A320neoファミリーの4機種のみであり、米Boeing社の新規受注機体種類は、777機、787機、737MAX機の3機種のみとなっています。そのうち、当社製品が搭載されるLEAPエンジンが搭載される機種は、仏Airbus社のA320neoファミリー機及び米Boeing社の737MAX機となります。仏Airbus社のA320neoファミリー機では、LEAPエンジンを含めた2種類のエンジンが採用されており、米Boeing社の737MAX機では100%の機体でLEAPエンジンが搭載されております。LEAPエンジンが搭載される両機種は主に国内線で多く使われる中小型のNarrow Body機(狭胴機)であり、燃費が良く環境負荷が低いことが特徴となっております。 e.航空機輸送の考え方と受注残高機数航空機輸送の考え方として、ハブアンドスポーク方式と、ポイントトゥポイント方式の考え方があります。ハブアンドスポーク方式は、大型のWide Body機(広胴機)等を活用し、主要空港などの大規模拠点(ハブ)に輸送を集中させ、そこから中小型のNarrow Body機等を活用して各拠点(スポーク)に輸送を行う方式となります。一方で、ポイントトゥポイント方式は、中小型機等を活用し、出発地から目的地に直接輸送を行う方式となります。以前は、大型機でないと長距離飛行ができなかったこともあり、ハブアンドスポーク方式が多く採用されておりました。しかしながら、エンジン性能の向上による規制の変更や、中小型機の燃費向上に伴う長距離飛行の実現に伴い、乗換等の手間が不要で柔軟なフライト設定が可能なポイントトゥポイント方式の考え方を取り入れる航空会社が増加しております。その結果、中小型機の需要が大きく増加する傾向にあり、仏Airbus社及び米Boeing社ともにLEAPエンジンが搭載される中小型機の受注残高が大きく増加しております。<航空機種別の受注残高機数(単位:機)>仏Airbus社米Boeing社機体種類受注残高機数(※1)機体種類受注残高機数(※1)機数構成比機数構成比A320neoファミリー(※2)7,25182.2%737MAX(※2)5,41575.1%A3507648.7%7871,05014.6%A2205145.8%7776438.9%A3302873.2%767951.3%その他60.1%その他90.1%合計8,822100.0%合計7,212100.0% ※1 一般財団法人日本航空機開発協会(2025年6月末時点)※2 LEAPエンジン採用機種 (2) その他の加工当社は、チタンアルミブレードの生産販売以外にもチタンアルミブレードの加工で培った技術・経験、並びにAdditive Manufacturing技術も活用し、eVTOL(電動垂直離着陸機、いわゆる空飛ぶクルマ)用部品やガスタービン用部品の受託加工を行っております。これら受託加工は、社内の設備で全てを加工する場合もあれば、協力サプライヤーに加工の一部を委託する場合もあります。社内の設備で加工する場合は、その量産規模にもよりますが、一定程度の設備投資が必要となる場合があります。 [事業系統図] [用語解説]※1 Additive Manufacturing(積層造形)とは、三次元造形する方法の一連の手法で、3Dの設計図を元に3Dプリンタで材料を積層し立体を造形する工法のことです。※2 難削材とは、材料の性質により機械で切削加工がしにくい、あるいは「取り扱い自体が難しい材料」のことを指します。※3 特殊工程とは、材料又は部品の物理的、化学的、電気的又は金属冶金的特性を変化させる工程であって、破壊試験、非破壊検査又は解析を行わなければ特性を評価することができない工程のことを指します。※4 JISQ9100とは、航空宇宙・防衛産業に特化した品質マネジメントシステムに関する国際認証規格です。※5 JISQ14001とは、 国際標準化機構(ISO)が策定した環境マネジメントシステムの国際認証規格です。※6 JISQ27001とは、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に関する国際認証規格です。※7 Nadcapとは、米国のNPOであるPRI (Performance Review Institute)が審査機関として運営している、国際航空宇宙産業における特殊工程や製品に対する国際的な認証制度です。※8 SEM分析とは、走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)によって電子線を試料に当て、表面を観察する装置を活用した分析手法であり、高倍率観察(10万倍以上)が可能となります。※9 FEM構造解析とは、有限要素法(Finite Element Method)を用いて構造力学における数値解析を行う代表的手法です。構造物や物体を小さな要素(Elements)に分割して、方程式を用いて計算し近似解を求めることで、構造物にかかる荷重により発生する変位や応力の値や分布を導きます。※10 FPI(蛍光浸透探傷検査)とは、特殊工程の1つであり、表面に開口している目視では見えにくいキズを検査する非破壊検査方法です。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等4,724字
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1) 経営方針当社は、「ゼロからイチを創る ~常識を疑い、組織力で難しい課題に挑戦する~」という経営方針のもと、日本のものづくり企業として、グローバルで成長することを目指しております。そのために、航空機エンジン部品に代表される難易度の高いものづくりに取り組むとともに、最先端技術の開発やイノベーションを推進しております。 (2) 経営環境航空輸送業界は、新型コロナウイルス感染症による航空旅客需要の急激な減少に伴い甚大な影響を受けましたが、移動制限の緩和が進むにつれ航空旅客需要は急激に回復し、2024年には新型コロナウイルス感染症発生前の水準にまで回復するとともに、今後は長期にわたり成長することが見込まれております。昨今多くの航空会社は大型機を活用し、主要空港などの大規模拠点(ハブ)に輸送を集中させ、そこから中小型機を活用して各拠点(スポーク)に輸送を行うハブアンドスポーク方式ではなく、中小型機等を活用し、出発地から目的地に直接輸送を行うポイントトゥポイント方式を採用する傾向があります。これは、エンジン性能の向上による規制緩和や、中小型機の燃費向上に伴う長距離飛行の実現に伴い、ポイントトゥポイント方式の方が、乗換等の手間が不要で柔軟なフライト設定が可能となるためであります。こういった背景により、中小型機である仏Airbus社製A320neoファミリー、並びに米Boeing社製737MAXについては、2024年の年間引渡機数がそれぞれ、602機、260機に対し、2025年6月末時点での受注残高機数は、それぞれ7,251機、5,415機となり(出所:一般社団法人日本航空機開発協会)、受注残高機数は年間引渡機数に対して10年を超えるほどの水準となり、今後も生産を拡大することが見込まれております。仏Airbus社、並びに米Boeing社は、これらの需要に対応するために増産に向けて取り組んでおり、両機種には当社製品が搭載されるLEAPエンジンが採用されていることから、当社のチタンアルミブレードの需要も増加することが見込まれます。また、航空機業界は、新型コロナウイルス感染症による影響を発端としたサプライチェーンの毀損や人手不足等により、各種部品を供給できるサプライヤーが世界的に不足しています。こうした中、チタンアルミブレードの供給実績があり、地政学的に安定した日本にある当社にとっては、新たな量産案件を獲得できる機会が拡大しています。その他にも、航空業界では2050年のカーボンニュートラル実現を目指し、機体メーカー及びエンジンメーカーにおいてCO2削減に向けた取り組みが加速しております。今後、CO2削減に向けた取り組みが、当社を含めたサプライチェーン全体で更に求められることになると考えられます。 (3) 中期経営戦略当社は、仏SAFRAN社との契約に基づき、LEAPエンジンに搭載されるチタンアルミブレードの量産加工・販売を主たる事業としております。仏SAFRAN社は、拡大する航空機需要に対応するため、LEAPエンジンの生産能力増強を進めております。他産業と比較して高い品質水準が求められる航空機関連部品の量産には、サプライヤーにも高い技術力や品質保証力が要求されることから、長期的に高品質な部品を安定供給できるサプライヤーを確保する動きが強まっております。特にチタンアルミブレードは、当社を含め、世界で2社のみが供給していることから、LEAPエンジンの生産拡大には、当社の生産能力の拡大が不可欠となります。そうした中、当社の量産実績、生産性向上への取組み、品質水準、技術開発に基づく提案、並びにこれらを支える組織体制等を評価頂き、2024年10月に仏SAFRAN社との間で供給期間の延長、マーケットシェアの拡大等に関する更新契約を締結しました。一方で、チタンアルミブレードの材料は、欧州企業1社のみに生産を依存していることから、供給リスクを抱えておりました。このような状況を踏まえ、当社は、材料供給から加工までを担う垂直統合体制の構築と、収益拡大を目指し、数年にわたり新材料の開発に取り組んでまいりました。その結果、新材料の量産化に目途が立ち、2027年6月期から量産供給を徐々に開始するとともに、2028年1月からはマーケットシェアが更に拡大する予定です。当社は、チタンアルミブレードの需要増加およびマーケットシェアの拡大により、チタンアルミブレード加工販売を拡大するとともに、チタンアルミブレードの新材料の販売を新たに加えることで、売上と利益の増加を目指します。あわせて、生産効率の向上と原価低減に取り組むことで、収益力強化を図っていきたいと考えております。また、当社は、航空業界全体で求められるCO2排出量削減を重要なサステナビリティ課題と認識し、CO2削減に向けて継続的に取り組んでまいります。一方で、当社はチタンアルミブレード販売への依存度が高いことから、チタンアルミブレード量産加工で得た技術・経験、並びに資金を活用し、新たな航空機部品の量産案件の獲得を進めてまいります。現在、2024年6月に竣工した新工場でLEAPエンジン以外の別の航空機エンジン部品の量産立上げを2件同時で進めております。航空機案件は初期投資が高く、量産立上までに時間はかかりますが、量産化が進むと、資金を長期に渡って獲得し続けることが可能となります。引き続き、当社の技術との適合性、収益性を考慮しながら、新たな量産案件の獲得を進めていく計画であります。次にマーケット需要を見据えながらも、先端研究開発を積極的に進めていくことにより、製造業として長期的な収益力の基盤を構築したいと考えております。新たに供給開始予定のチタンアルミブレードの新材料の量産開発に加え、AM(Additive Manufacturing、積層造形、いわゆる3Dプリンタ)技術、並びにAM技術を活用した航空機エンジン部品のMRO(整備・補修・オーバーホール)についても技術・事業開発を進めております。AM技術は製造業の考え方を大きく転換させる可能性があり、将来の製造業のあるべき姿を常に検討しながら、研究開発を推進してまいります。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社では、売上高、営業利益、EBITDAを重要な経営指標として管理しております。当社は、企業として、一定程度の売上高規模を確立し、事業基盤の安定性を確保するとともに、安定した利益成長を継続することが、重要であると考えております。一方で、当社は、チタンアルミブレード販売への依存度が高く、事業ポートフォリオ及び収益源の多様化を図り、特定製品への依存度を下げることが、永続的な成長のためには不可欠であると考えております。そのためには、チタンアルミブレード以外にも売上拡大を図ることが必要となりますが、新規量産案件拡大のためには、設備投資等の初期投資が発生し、一時的な利益率の低下を招くことが想定されます。そのため、現時点においては、営業利益に加えて、売上高も重要な指標であると考えております。加えて、新規量産案件拡大のための設備投資が今後も継続すると考えられることから、収益性や現金創出力をより適切に把握するために、減価償却費の影響を排除した指標であるEBITDAも重要な指標と位置付けております。 (5) 優先的に対処すべき事業上の課題① 原価低減と生産効率の向上による利益及びキャッシュ・フローの創出新型コロナウイルス禍からの航空機需要回復によるチタンアルミブレードの需要拡大に伴い、当社の売上高は増加するとともに、新型コロナウイルス禍において積極的に取り組んだ工程の自動化、内製化、その他原価低減活動やトヨタ生産方式の実践により、当社の損益分岐点は新型コロナウイルス発生前から大きく低減しました。一方で、需要の増加、マーケットシェアの拡大に対応しながら、チタンアルミブレード新材料の量産化を実現するためには、大型の設備投資や人員拡充が必要となり、固定費が増加することが想定されます。こうした状況下で利益やキャッシュ・フローを拡大するためには、原価低減や生産効率の向上が不可欠となります。当社は、この課題に取り組むため、より一層の生産性の向上及び生産体制の構築に努め、中長期での利益及びキャッシュ・フローの最大化を推進してまいります。 ② 収益の多様化現在、当社の収益の大半が仏SAFRAN社に対するLEAPエンジン向けチタンアルミブレードの生産・販売から成り立っております。収益の多様化を図るためにも、チタンアルミブレードの加工で培った技術・経験、並びにAM(Additive Manufacturing、積層造形、いわゆる3Dプリンタ)技術等を活用し、新たな量産案件の獲得に積極的に努めてまいります。 ③ 環境問題への取組当社は、環境問題に積極的に対応するため環境マネジメントシステムの国際規格「JISQ14001」の認証を取得しております。また、製品の品質保証、顧客満足度や情報セキュリティの向上等を目的に、航空宇宙・防衛産業に特化した品質マネジメントシステムの国際規格「JISQ9100」や、情報セキュリティマネジメントシステム「JISQ27001」認証を取得しております。一方で、航空産業においては、機体メーカーやエンジンメーカーが、カーボンニュートラル実現に向けたCO2削減への取り組みを強化しており、サプライヤー全体でCO2削減を実現することが求められております。当社は、気候変動に係るリスク及び収益機会が当社の事業活動や収益等に与える影響について、必要なデータの収集と分析を行い、環境問題に向けた取り組みを加速してまいります。 ④ 技術の開発当社が、加工技術で今後も競争優位を発揮し、収益性を維持するためには、新たな技術を取り入れることが不可欠であります。また、収益の多様化を図るために、新材料やAM等、新たな技術の開発を取り入れていくことも必要であります。当社は、積極的に新たな技術の開発を行い、技術的優位性及び収益の多様化を図ってまいります。 ⑤ 人財の採用育成当社が、新たな技術開発や新たな案件に取り組むためには、優秀な人財の確保と育成が不可欠であります。当社は、新規採用を強化するとともに、育成とフォローアップ体制の整備を充実させることにより人財のスキルアップと組織の活性化を図ってまいります。 ⑥ 資金調達と財務基盤の安定性の確保当社が、LEAPエンジン向けチタンアルミブレード需要拡大、新材料の量産、並びに収益の多様化実現に向けた新規案件を拡大するためには、新たな設備投資が不可欠となります。当社は、収益多様化に向けた新たな設備投資を実行できるように、内部留保の確保と株主還元の適切なバランスを検討し、財務内容の最適化に努めてまいります。また、金利上昇下でも資金調達に支障をきたさぬように、金融機関との連携を密にしてまいります。 ⑦ 内部管理体制の強化とコーポレート・ガバナンスの充実当社は、持続的な成長と企業価値の向上のため、内部管理体制の充実が不可欠であると認識しており、役職員のコンプライアンス意識の向上、当社の取引態様に即した内部管理体制の構築など、コーポレート・ガバナンス体制の強化に取り組んでまいります。
事業等のリスク9,871字
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社は、これらのリスクの発生可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。そのためのリスク管理体制としては、リスク管理規程を定め、四半期に一回(必要に応じて適宜)代表取締役、常勤取締役及び常勤監査役等で構成されるリスク・コンプライアンス委員会を開催し、リスクの調査、網羅的認識及び分析、各種リスクに関する管理方針の協議及び決定等を行うとともに、それら内容については、適宜取締役会にて報告が行われております。なお、本項目の記載は全てのリスクを網羅したものではなく、業績等に影響を与えるリスクは下記項目に限定されるものではありません。また、文中における将来に関する事項については、提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 事業に関するリスク① 主要な事業活動の前提となる事項、並びに特定の取引先及び製品への依存について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:長期、影響度:大) 当社は、航空機である仏Airbus社製A320neoファミリー機及び米Boeing社製737MAX機に搭載されるLEAPエンジンの構成部品であるチタンアルミ製低圧タービンブレードの生産・販売を主たる事業活動としており、当該部品を仏SAFRAN社へ販売しております。当社は、当該チタンアルミブレードの販売契約(当該契約の内容は、「第2 事業の状況 5 重要な契約等」をご参照ください)を同社と締結しておりますが、当社の売上高に占める同社、並びに同製品(関連売上を含む)への売上高の割合は2025年6月期において96.8%となっており、同社、並びに同製品への取引依存度が高い水準にあります。そのため、当社は、当該販売契約を事業に関わる重要な契約であると認識しております。当該契約において、仏SAFRAN社は、原則としてLEAPエンジンの生産に必要なチタンアルミブレードの総量の一定割合(以下、マーケットシェア)を契約期間中に渡って、かつ、原則として契約に定められた価格で当社に発注することが定められております。但し、同社からは一定期間の発注見込数量が提示されますが、当該見込数量は保証されているわけではなく、確定発注数量は数週間分のみとなり、最低発注数量等も定められておりません。また、当該契約期間終了に伴う更新は自動で行われるわけではありません。当社が(a)契約不履行や破産等した場合、(b)当社の支配株主が同社の競合企業となった場合、(c)LEAPエンジンの事業主体が変更された場合、(d)同社がオフセット取引(特定の国に製品を購入してもらう見返りに、技術移転や経済発展等を目的として、当該国での現地生産を行うといった取引)を実行する場合、(e) 当社とマーケットシェアや地理的条件が同じ前提において、価格・品質・生産体制面で、当社より一定水準以上の優位な競合先が発生した際に、当社が追随できない場合には、当該契約が終了、もしくはマーケットシェアが減少する可能性があります。また、LEAPエンジンの生産が何らかの理由で一時中断となった場合は、同社は当社の生産ラインの一時中断を要求することができ、その際の経済的保証はないことが定められています。但し、上記(e)の事象が発生した場合に、同社はマーケットシェアを削減する権利を有する一方で、当該権利を行使することにより、当初のマーケットシェアの一定水準以上を削減する場合は、同社は一定の損害補償を当社に対して行うことが定められております。なお、現時点において、上記記載の契約終了やマーケットシェアの変更等に影響を与える事象は発生しておりません。当社は、仏SAFRAN社と、2024年10月に契約期間の延長およびマーケットシェア拡大に関する更新契約を締結しました。加えて、2027年6月期からは新材料の供給、2028年1月からは更にマーケットシェアが拡大する予定です。これらの状況から当社は同社から一定の評価を得ているものと考えており、また、高い品質が求められる航空機エンジン部品製造は他業界と比較して参入障壁が高く、競合他社の参入は容易でないことから、今後も同社と取引を継続できるものと考えております。しかしながら、上記記載の契約終了やマーケットシェアの変更に該当する事象が発生した場合は、当社の業績、財務状況等に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、当社製品が搭載される航空機等に重大な不具合や事故が発生した場合、その原因究明及び安全性の確認のため同型式航空機の運航を見合わせることや、航空機等に安全性を著しく損なう問題が発生した場合は、各国において、安全性が確認されるまで同型式航空機の運航が認められない場合があります。これにより、当該機体の生産計画の変更、生産停止などが発生した場合、当社の業績、財務状況等に大きな影響を及ぼす可能性があります。なお、米Boeing社は、737MAX機について、2024年1月に発生した品質トラブルを要因として、米連邦航空局から生産拡大を一時停止するように指示されており、一定期間、生産数の拡大よりも品質改善に注力することを発表しております。もし、当該品質改善への対応が長期化し、生産が停滞した場合等は、当社の業績、財務状況等に大きな影響を及ぼす可能性があります。 当社は、引き続き同社が満足する製品を供給し、グローバル航空機エンジンメーカー大手である同社との取引関係を強化していく方針でありますが、同社、並びに同製品への依存度を引き下げるため、他の航空機エンジン部品等、当社の強みを発揮できる分野での新規量産案件の拡大に努めてまいります。 ② 経済動向の悪化について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 当社の売上高の多くは航空機エンジンに使用される部品販売で構成されています。航空機業界は経済・マクロ動向の影響を受けやすく、世界的な景気悪化や国際紛争・テロの発生、感染症の流行等による旅客需要の減少や原油価格の高騰により、エアラインや航空機メーカー等の業績や経営基盤が悪化した場合、当社の受注高や売上高の減少など、当社の財政状態、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 原材料の代替について(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:短期、影響度:大) 当社の売上高の多くを占める航空機エンジン用のチタンアルミブレードの材料は、仏SAFRAN社からの無償供給となっております。そのため、直接的に当該資材等の価格が当社の業績に影響を与えることはありませんが、この原材料については、その特殊性から供給元が限定されるものとなっており、供給者における事故や品質上の問題、あるいは国際情勢の悪化等により供給不足及び納入の遅延等が発生した場合は、生産スケジュールの遅延に伴う売上や利益の減少による業績の悪化、また、それに伴う売上入金の減少による資金繰りの悪化等、当社の業績、財務状況等に大きな影響を及ぼす可能性があります。過去においても、当該材料の供給元における新型コロナウイルス等に起因する人財不足や設備故障の発生等による材料の供給遅延が発生しており、当社の生産数量に一定の影響を与えております。 当社は、当該材料供給の影響を最小限にするために、新材料の開発を進めてまいりましたが、量産化に目途がたったことから、2027年6月期から徐々に自社新材料の供給を開始する予定です。自社で新材料を量産することにより、材料供給リスクの回避を目指してまいります。 ④ 新材料の量産について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:大) 当社は、材料の供給リスクを回避するため、また、収益拡大を図るため、チタンアルミブレードの新材料を数年にわたり開発してきましたが、量産化に目途がたったことから、2027年6月期から徐々に自社新材料の供給を開始し、最終的には当社で加工するチタンアルミブレードの全量を自社新材料に切り替えていく予定です。一方で、鋳造による新材料の量産は、当社にとって初めての経験であり、万が一、新材料の量産化に失敗した場合や、量産スケジュールに遅延が発生した場合には、チタンアルミブレード全体の売上や利益の減少による業績の悪化、また、それに伴う売上入金の減少による資金繰りの悪化等、当社の業績、財務状況等に大きな影響を及ぼす可能性があります。 当社は、新材料の量産体制を早期に構築することにより、これらのリスク低減を図ってまいります。 ⑤ 為替レートの変動について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大) 当社の売上高の多くを占める航空機エンジン用のチタンアルミブレードは、米ドルによる外貨建て取引により輸出販売しております。2024年10月のSAFRAN社との契約改定において、為替レートの影響をヘッジするために、一定の為替レートレンジを超えて円高になった場合には、一部販売価格を引き上げ、円安になった場合には、一部販売価格を引き下げる契約を締結しましたが、一定の為替レートレンジ内においては、引続き為替変動による影響を受けやすくなっております。また、当社は副資材等については、一部輸入によって調達していますが、輸出に対する輸入の割合は低いものとなっております。そのため、当社の業績は、為替相場の円高局面ではマイナスに、円安局面ではプラスにそれぞれ影響を受け、想定を超えた為替レートの変動があった場合には、当社の業績、財務状況等に大きな影響を及ぼす可能性があります。 当社は、これらの為替変動の影響を最小限にするため、為替予約取引等により、為替変動リスクのヘッジに努めてまいります。 ⑥ 自然災害等の影響について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大) 当社の生産拠点である工場は、栃木県に1か所のみであります。そのため、栃木県において大規模災害が発生した場合や、工場での事故や火災が発生した場合には、生産設備の破損、物流拠点の麻痺等が生じ、生産拠点の操業停止等、当社の生産体制が重大な影響を受け、当社の財政状態、経営成績等に重要な影響が及ぶ可能性があります。 当社は、自然災害等の事象が発生する場合に備えて、事業継続計画(BCP)を策定し、一部工程について外注先を確保するとともに、可能な限り最短での生産復旧が可能となるように、生産復旧までのマニュアルの作成や、社内研修等を実施することで、業務中断に伴うリスクを最小限に抑えるように努めてまいります。 ⑦ 製品品質や安全について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 当社は、品質や安全に関する法令・規則の遵守及び製品品質や信頼性の向上に努めております。しかしながら、万一、製品に起因する品質上・安全上の問題により大規模なリコールや賠償請求に発展する場合は、多額のコストの発生につながり、当社の信用低下や財政状態、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、顧客との契約上の保証条項の内容においても、支払補償費などの発生費用により当社の信用低下や財政状態、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社は、当該リスクを防止するため、品質や安全に関する管理基準の適切な運用を実施しております。具体的には、航空品質認証であるJISQ9100を取得し、それに基づいた品質保証システムの確立と管理を行うとともに、主要顧客である仏SAFRAN社の認証や国際特殊工程認証であるNadcapを取得・維持管理することで品質を担保しております。製造工程を変更する場合は、規程に基づく顧客承認プロセスを含む工程変更手続きを厳格に行い、履歴管理を実施しております。当社は徹底した品質や安全に関しての社内ルールを整備・運用することにより、品質・安全リスクを最小限に抑えるように努めております。また、当社は航空PL保険に加入することにより、大規模なリコールや賠償請求等に対する備えを行っております。具体的には、当社は、仏SAFRAN社が求める水準の航空PL保険に加入しており、同社との契約上、チタンアルミブレードの販売における当社の賠償責任は、当該航空PL保険金額が上限となっております。 ⑧ 生産キャパシティの不足について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:中) 当社製品が搭載される航空機である仏Airbus社製A320neoファミリー機及び米Boeing社製737MAX機は、商業用航空機全体の受注残高の多くを占めており、両機種ともに生産拡大を進めております。そういった中、当社は、仏SAFRAN社との間で、2024年7月に加えて、2028年1月からもマーケットシェアが拡大する予定です。需要の拡大及び、マーケットシェアの拡大に対応するため、今後設備投資等を行い生産キャパシティの増強を進めていく必要があります。しかしながら、当社が十分な生産キャパシティを確保できずに供給遅延等が発生した場合には、供給遅延に伴うペナルティ費用の発生に加えて、顧客である仏SAFRAN社からの信頼を失い、同社との将来の取引に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社は、生産性向上を図ることにより、生産キャパシティの増強を継続的に推進するとともに、必要な設備投資等を行うことにより、生産キャパシティが不足しないように対応してまいります。 ⑨ 法的規制等に関するリスクについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大) 当社は、事業活動を行うに際して、製造物責任法・独占禁止法・下請代金支払遅延等防止法・廃棄物の処理及び清掃に関する法律・工場立地法・消防法・毒物及び劇物取締法等の法的規制を受けております。当社は、JISQ9100やJISQ14001の認証を取得した工場として、各種法令・規則に則り生産活動を行っておりますが、今後、新たな法令の制定等規制の動向によっては、当社の事業展開が制約され、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、当社は直接的な法的規制は受けませんが、当社製品の供給先である航空機エンジンが搭載される航空機等に重大な不具合や事故が発生したことにより、関係当局から当該航空機の型式証明等が取り消された場合、当社の受注数量が減少することになり、当社の業績、財務状況等に大きな影響を及ぼす可能性があります。 当社は、法務業務を担当する経営管理部が、新たな法規制等を定期的に確認・対応すること、また、リスク・コンプライアンス委員会により当社事業に影響を与え得る法規制等を幅広く確認し、必要に応じて対応を行うことで、当該リスクを最小限に抑えるように努めております。また、特定製品への依存度を引き下げるため、他の航空機エンジン部品等、当社の強みを発揮できる分野での新規案件の拡大に努めてまいります。 ⑩ 固定資産の減損リスクについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 当社は、設立から2022年6月期まで継続して営業赤字を計上しておりました。また、製造業であることから工場建物、機械設備等、多額の固定資産を保有しております。今後も新規量産案件の拡大や、新材料の量産化に向けて、固定資産が増加していくことが想定されます。当該固定資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損損失を認識すべきであると判定した場合には、それぞれの固定資産について回収可能性を評価することとなります。回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、その差額は減損損失として当該期の損失として計上されるため、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 当社は、原価低減活動や新たな収益源の拡大に取り組むことで、減損リスクを最小限に抑えるように努めてまいります。 ⑪ 新型コロナウイルス等の感染症の発生について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 新型コロナウイルス感染症拡大は航空機による移動制限をもたらし、世界中のエアライン及び航空機メーカーは減便・減産を余儀なくされました。新型コロナウイルスやその他の感染症が今後新たに発生・拡大した場合は、航空機需要が減少し、当社の業績見通しが毀損する可能性があります。 当社は、感染拡大防止のための対策を徹底するとともに、引き続き生産・製造規模の臨機応変な対処を行い、資金需要についても金融機関と緊密な調整を進めるなど対応を継続しております。また、原価低減活動や新たな収益源の多様化、事業継続計画(BCP)策定により、当該リスク発生時の影響を最小限に抑えるように努めてまいります。 ⑫ 有利子負債への依存度について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:小) 当社は製造業であり、通常、収益の計上に先行して設備投資が必要となります。現状の事業拡大局面においては、設備投資額は増加傾向にありますが、資金面では手元資金に加えて金融機関からの借入金等によって調達しており、2025年6月期末において、3,350百万円の借入金(総資産に対する割合40.8%)があります。2024年9月には、シンジケートローンによる総額3,300百万円(コミットメントライン含む)の借入契約を締結するとともに、既存借入の一部繰上返済を実施しておりますが、借入金残高は増加しております。そのため、当社の信用力低下等何らかの理由により調達に制約を受けた場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社では、2025年6月期末において、1,573百万円の現預金を保有しており、一定の手元流動性を確保しておりますが、金融機関との良好な関係の維持・強化に努めるとともに、常に手元流動性の確保や資本効率の向上等の観点から検討を行い財務基盤の強化に取り組んでまいります。 ⑬ 金利の上昇について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:小) 現在、当社における資金調達は、低金利傾向といった金融情勢も勘案の上、金融機関からの長期及び短期借入にその多くを依存しており、2025年6月期末において、3,350百万円の借入金があります。2024年9月には、シンジケートローンによる総額3,300百万円(コミットメントライン含む)の借入契約を締結するとともに、既存借入の一部繰上返済を実施しておりますが、借入金残高は増加しております。今後、世界的な金融引き締めにより、金利が上昇した場合には、資金調達コストが更に増大し、当社の財政状態、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社は、保有現預金や自己資本比率水準等の財務の健全性を維持・強化するとともに、資金調達手段の多様化等を進め、低利かつ安定的な資金の確保に努めてまいります。 ⑭ 財務制限条項について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:小) 当社は、安定的な資金運用を図るため、金融機関から資金調達を行っておりますが、一部の金融機関との取引について、「第5 経理の状況 [注記事項](貸借対照表関係)」に記載のとおり、借入契約に財務制限条項が付されたものがあります。万が一、これらの条件に抵触した場合には、期限の利益の喪失等、当社の
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析7,117字
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況当事業年度における世界経済は、ウクライナ情勢の長期化や、中東での紛争を始めとする地政学リスク、インフレリスクやアメリカの関税政策による影響など、依然として先行き不透明な状況が続いております。航空業界では、旅客需要が新型コロナウイルス感染症前の水準を超えるとともに、更に拡大することが見込まれており、エアラインにおいては、機体発注拡大などの動きが見られるとともに、航空機メーカーにおいては、中小型航空機を中心とした受注機数残高が高水準で推移しております。そのため、当社の主力製品であるチタンアルミ製の低圧タービンブレードを搭載したLEAPエンジンを採用する、中小型航空機の仏Airbus社製A320neoファミリー、米Boeing社製737MAXは、高水準の受注機数残高に対応するため、生産体制の増強を目指しております。また、2023年に初の商業飛行を中国国内で実施し、同じくLEAPエンジンを採用する中COMAC社製C919も、受注を拡大させております。 <LEAPエンジンが搭載される航空機の受注機数残高及び引渡機数(単位:機)> 受注機数残高引渡機数2025年6月末2023年1月~12月2024年1月~12月2025年1月~6月仏Airbus社製 A320neoファミリー7,251571602232米Boeing社製 737MAX5,415387260206中COMAC社製 C9199502134 (出所:一般財団法人日本航空機開発協会) そうした中、当社は中長期的な事業拡大が期待できるLEAPエンジン向けチタンアルミブレード市場における安定的な事業基盤を構築するため、仏SAFRAN社と締結しているチタンアルミブレードの供給契約を当期首に更新しました。これにより、供給期間は2027年から2034年まで7年間の延長、マーケットシェアは35%から40%に拡大いたしました。一方で、仏Airbus社においては、新型コロナウイルス感染症やウクライナ情勢を発端としたサプライチェーンの毀損や人手不足の影響の顕在化により、生産拡大にやや遅延が見られております。米Boeing社においては、サプライチェーンの毀損や人手不足の影響に加え、品質問題により生産量が低迷する中、2024年9月に発生したストライキにより一時的な生産停止を余儀なくされました。そうした環境下ではありましたが、当事業年度の当社の販売したチタンアルミブレードが搭載されるエンジン基数(チタンアルミブレード販売枚数÷LEAPエンジン1基当たりのチタンアルミブレード搭載枚数)は、639基と前事業年度から11.5%増加しました。A320neoファミリー、737MAX、及びC919ともに、受注機数残高は高水準を維持しており、航空業界でのサプライチェーンの毀損や人手不足の解消等が進めば、チタンアルミブレードの販売は更に拡大していくと考えられることから、当社は、引き続き、増産に向けた生産性の向上に取り組んでまいりました。新規量産案件への取り組みに関しては、2024年6月に竣工した新工場で生産予定の航空機エンジン部品の量産体制構築を推進しました。加えて、新たにグローバル大手航空機関連メーカーと部品供給に関する長期契約を締結し、来期からの販売に向けて量産開発を開始しました。研究開発への取り組みに関しては、材料供給元1社依存からの脱却に向けた新材料の開発について、顧客から一定の評価を獲得できたことから、技術開発に加えて、量産に向けた開発も強化いたしました。一方で、これらの新規量産案件並びに開発案件を実現するために、人財採用、設備投資を含めた先行投資を積極化した結果、各種費用が増加いたしました。以上の結果、当事業年度の経営成績は、売上高3,602,276千円(前期比7.5%増)、営業利益655,174千円(前期比7.1%減)となりました。経常利益に関しては、営業外収益として前事業年度に計上した補助金収入や為替差益が減少したことから、565,172千円(前期比33.0%減)となりました。当期純利益は、継続的に利益を計上していることを背景に、繰延税金資産を積み増した結果、法人税等負担が減少し、734,432千円(前期比5.1%増)となりました。なお、当社は、単一セグメントのため、セグメントごとの記載を省略しております。 ② 財政状態の状況(資産)当事業年度末における資産の残高は、8,211,404千円であり、前事業年度末に比べ974,423千円増加いたしました。この主な要因は、現金及び預金の減少239,758千円、売掛金の減少124,755千円があった一方で、有形固定資産の増加864,652千円があったことによるものであります。有形固定資産が増加した主な要因は、チタンアルミブレード以外の航空機エンジン部品の量産のための設備投資によるものであります。 (負債)当事業年度末における負債の残高は、4,321,176千円であり、前事業年度末に比べ178,277千円増加いたしました。この主な要因は、リース債務(1年内返済予定分含む)の返済による減少185,353千円、未払金の減少78,077千円があった一方で、シンジケートローンによるリファイナンスを実施したことで、長期借入金(1年内返済予定分含む)の増加581,753千円があったことによるものであります。 (純資産)当事業年度末における純資産の残高は、3,890,227千円であり、前事業年度末に比べ796,146千円増加いたしました。この主な要因は、当期純利益の計上734,432千円があったことによるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、1,573,893千円と前事業年度と比べ239,758千円の減少となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度における営業活動による資金の増加は、1,333,251千円(前事業年度は1,391,430千円の増加)となりました。主な増加要因は、税引前当期純利益564,125千円、減価償却費383,054千円及び補助金の受取額563,644千円であり、主な減少要因は、棚卸資産の増加199,721千円及び法人税等の支払額207,197千円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度における投資活動による資金の減少は、1,952,567千円(前事業年度は1,526,507千円の減少)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出1,950,730千円によるものであります。有形固定資産の取得の主な要因は、チタンアルミブレード以外の航空機エンジン部品の量産のための新工場建設、並びに設備投資によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度における財務活動による資金の増加は、378,651千円(前事業年度は234,235千円の増加)となりました。主な増加要因は、シンジケートローンによるリファイナンスに伴う長期借入れによる収入2,477,930千円であり、主な減少要因は、リファイナンス等に伴う長期借入金の返済による支出1,918,247千円及びリース債務の返済による支出185,353千円によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当事業年度の生産実績は、次のとおりであります。なお、当社は「加工事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)加工事業1,991,527109.0合計1,991,527109.0 (注) 金額は、製造原価によります。 b.受注実績当事業年度の受注実績は、次のとおりであります。なお、当社は「加工事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)加工事業3,485,799102.6730,05386.2合計3,485,799102.6730,05386.2 c.販売実績当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は「加工事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)加工事業3,602,276107.5合計3,602,276107.5 (注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前事業年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)当事業年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)Safran Aircraft Engines3,256,29497.23,486,09996.8 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営者による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 経営成績の状況の分析・検討内容(売上高)当事業年度の売上高は、3,602,276千円となり、前事業年度に比べ251,889千円増加(前期比107.5%)となりました。これは主に、新材料等の受託開発売上の減少や、米Boeing社の品質問題やストライキによる、737MAX向けチタンアルミブレード売上の減少等があった一方で、航空機需要の拡大により、A320neoファミリー向けチタンアルミブレード売上が大きく増加したことによるものであります。 (売上原価、売上総利益) 当事業年度の売上原価は、1,915,736千円となり、前事業年度に比べ77,658千円増加(前期比104.2%)となりました。これは主に、売上高の増加に伴う変動費等の増加によるものです。 この結果、売上総利益は1,686,540千円となり、前事業年度に比べ174,231千円増加(前期比111.5%)となりました。また、売上総利益率は、46.8%となり、前事業年度と比べて向上しました。これは主に、チタンアルミブレード材料が無償支給であることから変動比率が低く、売上拡大時に利益率が上昇すること、並びに為替相場が前事業年度と比較して円安に推移したことによるものであります。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 当事業年度の販売費及び一般管理費は、1,031,365千円となり、前事業年度に比べ224,518千円増加(前期比127.8%)となりました。これは主に、人員拡大等に伴う人件費の増加32,545千円、新材料等の開発に伴う研究開発費の増加60,519千円等によるものであります。 この結果、営業利益は655,174千円となり、前事業年度に比べ50,287千円減少(前期比92.9%)しました。また、営業利益率は18.2%となりました。 (営業外損益、経常利益) 当事業年度の営業外収益は、補助金収入や為替差益等の減少により、前事業年度に比べ167,622千円減少し、22,815千円(前期は190,438千円)となりました。営業外費用は、リファイナンスに伴うシンジケートローン手数料の発生、支払利息の増加、並びに為替差損の計上により、前事業年度に比べ59,899千円増加し、112,818千円(前期は52,918千円)となりました。 この結果、経常利益は565,172千円となり、前事業年度に比べ277,809千円減少(前期比67.0%)となりました。また、経常利益率は15.7%となりました。 (法人税等、当期純利益) 税引前当期純利益の減少により、法人税、住民税及び事業税は減少しましたが、継続的な利益の計上及び今後の利益見込みを考慮し、繰延税金資産を積み増したことから、法人税等調整額を△262,256千円(△は利益)計上しました。 この結果、当期純利益は、734,432千円となり、前事業年度に比べ35,696千円増加(前期比105.1%)となりました。 ② 財政状態の状況の分析・検討内容財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に含めて記載しております。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。 b.資金需要の主な内容当社の運転資金需要のうち、主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。主要事業であるチタンアルミブレードの生産においては、材料が顧客からの無償支給であるため、当社において材料購入に関わる運転資金負担はありません。また、投資を目的とした資金需要のうち、主なものは、新規案件に対応した設備投資等によるものであります。成長の原資たる設備投資については今後も継続してまいります。 c.資本の財源当社は、運転資金及び設備投資資金の原資につきましては、当社の財務状況を勘案して、手許現金の使用・銀行借入・リースの利用等の中から最もふさわしい方法を採ることとしております。また一方で、先行投資的な資金も必要となることから、事業運営上必要な資金は、手元流動性の高い現金及び現金同等物として保持していく方針であります。なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,573,893千円であります。また、金融機関と安定的な事業資金の確保に取り組んでおり、今後も引き続き各金融機関からの資金調達、借入コミットメントライン契約の設定、リース等様々な資金調達を検討・実施し、継続的な財務基盤の強化に努めてまいります。 ④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたっては、資産・負債や収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行わなければなりません。これらの見積り及び判断・評価は、過去の実績等を勘案し合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。当社の財務諸表で採用する重要な会計方針及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。 ⑤ 経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社では、売上高、営業利益、EBITDAを重要な経営指標として管理しております。売上高及び営業利益を重視する理由は、企業として一定程度の売上高規模を確立することで、事業基盤の安定性を確保するとともに、利益成長により、新規案件への投資を継続的に行うことが可能であると考えているためであります。また、当社は新規量産案件の拡大を進めておりますが、新規量産案件の立上時には売上規模に比べて固定費である減価償却費の割合が大きくなり、営業利益率が抑えられる傾向にあります。一方で新規量産案件は、中長期的な企業成長の源泉であり、当社の収益性や現金創出力をより適切に把握するために、減価償却費の影響を排除した指標であるEBITDAを重要な経営指標として管理しております。また、これらの源泉となる指標として、販売されたチタンアルミブレードが搭載されるエンジン基数をKPIとして選択しております。その理由として、当社は、チタンアルミブレード販売への依存度が現時点においては高いことから、チタンアルミブレードが搭載されるエンジン基数が、当社全体の収益力に直結すると判断しているためであります。各指標の推移は以下のとおりであります。 前事業年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)当事業年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)売上高(千円)3,350,3873,602,276営業利益(千円)705,462655,174EBITDA(千円)※11,093,1281,038,229販売されたチタンアルミブレードが搭載されるエンジン数(基)※2573639 ※1 営業利益+減価償却費(有形・無形固定資産)※2 チタンアルミブレード販売枚数÷LEAPエンジン1基当たりのチタンアルミブレード搭載枚数(販売されたチタンアルミブレードは全て新造エンジンに搭載されたと仮定しております)
サステナビリティに関する考え方及び取組4,665字
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) サステナビリティに関する基本方針当社は、「イノベーションで人と地球を美しく」というミッションステートメントの下、より美しい社会の実現のために、常にイノベーションを追求し、新たな技術、製品、並びにサービスを創造・提供し続けることを目指しており、これらを実践することがサステナビリティ経営そのものであると考えております。これらの実現に必要な企業の持続的な成長と中長期的な企業価値向上のためには、ステークホルダーとの協働が必要不可欠であると認識しており、ステークホルダーとの建設的な対話、公平・公正かつ透明性の高いガバナンスの実現、人権・環境・多様性への配慮により、人と地球の環境を大切にする社会の実現に貢献してまいります。 (2) ガバナンス当社は、サステナビリティに関する事項について、迅速な対応を行うために社内マネジメントメンバーで構成される経営会議において、審議・検討しております。これらの審議結果は、経営戦略やリスク管理・評価に反映するとともに、経営計画や目標に落とし込み、それに基づき各部門で必要な施策を実行しております。これらの進捗状況は、部門目標管理により把握するとともに、代表取締役社長は定期的に実施されるマネジメントレビューにより、その有効性を評価し、改善指示を行っております。このような活動の中で、経営に影響を与える重要事項については取締役会に報告し、必要な審議を実施しております。 (3) リスク管理当社はリスク管理の統括機関として「リスク・コンプライアンス委員会」を設置し、代表取締役社長を議長として、リスクの対応方針や課題について、優先度を選別・評価し迅速な意思決定を図っています。特定した気候変動に関するリスク及び機会は経営方針のなかで課題化し、全社で取組んでいます。また、JISQ14001に準拠した環境マネジメントシステム活動の一環で行うリスクアセスメントにより抽出した著しい環境側面を特定し、想定される緊急事態に対応する手順書の整備や訓練の実施、さらに必要な対策を施すことでリスクそのものの低減を計画的に進めております。 (4) 戦略並びに指標及び目標① 気候変動への対応2019年の国際航空分野におけるCO2排出量は、世界全体の約1.8%(6.2 億トン)(出典:国土交通省航空局「航空脱炭素化の取組の進捗について)を占めており、国際民間航空機関は2022年10月の総会において、2050年までのカーボンニュートラルを目指す脱炭素化長期目標を採択する等、航空機産業においても脱炭素化の取組みが加速しています。航空機の運航分野におけるCO2排出量削減には、機体や装備品の軽量化による燃費性能の向上が求められる中、当社が製造するチタンアルミブレードは、従来のエンジンに使用されていたニッケル基合金に比べ重量は約半分であるため、エンジンの軽量化につながっています。このチタンアルミブレードが搭載されたLEAPエンジンは、他の新技術も組み合わせることで、従来のエンジンに比べて消費燃料とCO2排出量の15%、窒素酸化物排出量の最大50%削減を実現しています。当社は、今後もLEAPエンジン向けにチタンアルミブレードを供給することで、航空機産業の気候変動対策に貢献してまいります。また、このような中で当社の主要顧客である仏SAFRAN社が、自社のScope1、並びにScope2を2025年までに30%、2030年までに50%削減を目指す(2018年比)ことを宣言しました。当社としてはその取り組みに賛同し、社会から信頼される企業を目指していくため、社内で環境監視プロジェクトに加え、Carbon Neutral Projectを立ち上げ、部門横断で環境保護に取り組んでいます。 (環境監視プロジェクト) 省エネ法及びJISQ14001環境マネジメントシステムに準じた活動を推進する組織です。事業活動に伴うエネルギー使用の合理化による省エネルギー対策、廃棄物排出量の削減対策を推進し、従業員への周知及び教育を実施しています。(Carbon Neutral Project) カーボンニュートラルの実現に向けた中長期的な目標や方針の決定及び課題の特定、並びにこれらに関する施策を打つとともに、活動のモニタリングを行っています。2050年に向けたカーボンニュートラルをはじめとした環境問題への対応はもとより、グローバル動向や法規制を踏まえた中長期的な視点で取り組みを推進しています。 これらの活動に基づき、GHGプロトコルに基づくCO2排出量の算出を行い、CO2削減のための具体的な方法を検討し、当該内容を事業計画策定に反映させることとしております。具体的には、CO2削減のために、グリーンエネルギーの活用、最適な加工方法による電力利用量の削減、加工過程で排出される産業廃棄物のリサイクル、新材料開発によるサプライチェーン全体でのCO2の削減といった取り組みを実施しております。これらの活動により、2050年に事業活動に伴うCO2排出量(Scope1、Scope2)の実質ゼロ(カーボンニュートラル)に向けて、2018年度のCO2排出量に対し、2025年度の主要製品の原単位排出量30%、2030年の主要製品の原単位排出量、及び総排出量の50%削減を目指します。 <CO2排出削減目標>・2025年度末までに2018年度比でCO2排出量30%削減(原単位)・2030年度末までに2018年度比でCO2排出量50%削減(原単位&総量) <CO2排出実績>項目単位:t-C02基準年実績2019年6月期2024年6月期(※2)2025年6月期(※3)総量Scope1649782972Scope22,2542,4113,042Scope1+Scope22,9033,1934,014対基準年増減率-+10.0%+38.3%原単位(※1)Scope1+Scope21.370.951.11対基準年増減率-△30.6%△18.9% ※1 原単位の分母は売上高(百万円)です。※2 Scope1及びScope2排出量(総量)は、一般社団法人日本能率協会より第三者保証を受けています。※3 2025年6月期実績につきましては速報値であり、正式な数値については第三者認証の取得が完了したのち、当社Webサイトにて開示させていただきます。 ② 人的資本経営の推進当社が属する航空機エンジン業界は、グローバル企業が主要プレイヤーであり、そのような企業と取引を継続・拡大していくためには、技術革新により唯一無二を実現し続け、グローバルニッチ企業としての地位を確立する必要があります。そのために欠かせないのが各分野で世界をリードするグローバル人財となります。当社は、各分野での高い専門性や潜在能力を秘めた優秀な人財の獲得と育成を推進すると共に、これらの人財が働きがいを感じ、存分に能力を発揮できる環境を整えることで、人的資本の最大化を図ってまいります。当社は上記の方針に基づき、人財育成及び社内環境の整備を以下のとおり実施しております。 ・人財育成当社は、2025年4月に「AeroEdge Human Capital Management Policy」を掲げ、従業員一人ひとりに求めるマインドや取組み姿勢と組織としてのあるべき像を明確に示しました。当ポリシーの基本的な考え方は、社員一人ひとりの能力を高めつつ、人と人との良好な関係性を築くことで、強くしなやかな組織を構築し、個人と組織の潜在能力を存分に発揮させ、高い付加価値を創出することです。 この実現に向け、教育体系や関連諸制度との連動を図り、全社的な浸透と意識強化に注力しております。その一環として従来の表彰制度を「AeroEdge AWARD」に改名し、「AeroEdge Human Capital Management Policy」に沿った優れた取り組みを表彰することといたしました。また従業員間で感謝の気持ちを贈り合う「サンクスポイント」の取組みを活性化することで、人と人との良好な関係性の構築を促進しております。教育体系に関しましては、人づくりとしての「Human教育」と専門性を高めるための「Professional教育」の2軸を基本として、各層で求められるテーマを体系化し、教育を実施しております。専門性の向上に際しては、業務に関連する資格取得も重要であることから、資格取得支援制度を充実させ、約100種類の資格を対象に報奨金等でバックアップを行っております。そのほか、日々の改善活動が企業価値や現場力の向上に重要であるとの考えから、職種に関わらず全従業員が参加する改善提案活動を展開しております。改善活動を推進するため、活動に取り組んだ従業員に対して、その効果に応じた報酬を社内仮想通貨である「EdgeCoin」として付与しています。また、改善事例や成果は、報告会を通じて社内全体に共有するとともに、積極的な取り組み姿勢や優れた提案等に対して表彰することで従業員の活動意欲向上を図っております。さらに当社では、新卒入社者の採用を強化しており、3か月間の新入社員研修と配属後のOJTリーダー・メンター制度の充実により、定着促進と計画的な育成を図っております。・社内環境整備当社は、「ゼロからイチを創る」という経営理念に基づき、従業員一人ひとりが挑戦をすることが会社の持続的な成長に不可欠であると考えております。そのためには、多様な人財がそれぞれの能力を存分に発揮できる職場環境が必要であり、社歴、年齢、国籍、性別等に関係なく、本人の努力によって、平等に活躍の機会が得られるような人事制度となっております。また、リモートワーク導入等による柔軟な就労環境の整備や、上長との定期的な1on1面談の実施、キャリアデザインセミナーの開催等により、キャリアプランや働き方に関して、サポートを受けやすい環境を整えています。女性活躍推進の観点からは、製造工程の自動化等を積極的に開発・導入することで、性別を問わず製造に携わることができる仕組みを推進しております。また、産休・育休を取得しやすい職場環境を整備することで、妊娠や出産といったライフイベントによる社員の離職を無くすことを目指しております。目標としては、女性従業員比率を2026年までに35%(2025年6月末実績23.7%)、育児・介護による離職率を2027年までに0%(2025年6月期実績0%)、育児休業取得率を2027年までに女性100%(2025年6月期は対象者なし)、男性50%(2025年6月期は対象者なし)と設定しております。なお、前事業年度に掲げておりました年休取得率に関しましては、2025年6月期末までに全従業員平均70%以上の目標に対しまして、2025年6月期末で78.4%と目標を達成することが出来ました。当社は、今後も女性、外国籍の方、高齢者、障害をお持ちの方など、多様な人財の採用を継続し、多様な方々が働きやすく、存分に能力を発揮し、活躍できる環境整備を進めてまいります。
コーポレート・ガバナンスの概要6,221字
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社は、「ゼロからイチを創る ~常識を疑い、組織力で難しい課題に挑戦する~」という経営理念のもと、創造性と技術力で新たな製造業の形を作り出すことにより、顧客へ付加価値を提供するとともに、社会に貢献していくことを目指しております。当社はこの認識のもと、新たな価値を創造するとともに、経営効率化により真に競争力のある利益体質企業を構築することで、株主をはじめとして顧客、従業員と共存共栄をもたらす経営を実践していくと共に、グローバル・スタンダードに対応し得る経営機能の強化、コンプライアンス体制の構築を更に進める考えであります。今後、株主や投資家に対しては、公正かつタイムリーな情報開示を進めるとともに、決算説明会・株主懇談会等の積極的IR活動を通じて、一層の経営の透明性向上を目指す考えであります。 ② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由イ.企業統治の体制の概要当社は、監査役会設置会社であり、取締役会及び監査役会を設置しております。また、過半数が社外役員で構成される報酬委員会を設置し、経営の公正・透明性を高めるとともに、経営会議を設けることにより、意思決定の迅速化を図る体制を構築しております。 a. 取締役会当社の取締役会は取締役4名(うち社外取締役1名)により構成されており、毎月1回の定例取締役会のほか、必要に応じて臨時取締役会を開催し、重要事項の意思決定をするとともに、相互に職務の執行を監督しております。取締役会には監査役が毎回出席し、取締役会の業務執行状況の監査を行っております。議 長 :代表取締役社長 森西淳取締役 :水田和裕、今西貴士社外取締役:安藤尚常勤監査役:岡村久雄社外監査役:谷津範之、長壁優子 b.報酬委員会当社は、過半数が社外役員(社外取締役、社外監査役)で構成される報酬委員会において、取締役の報酬について審議・決定しております。 c.経営会議当社は、取締役(社外取締役除く)、常勤監査役及び執行役員等各本部責任者による経営会議を定期的に開催しており、これにより日常の業務執行の確認や意思決定の迅速化を図っております。議 長 :代表取締役社長 森西淳取締役 :水田和裕、今西貴士常勤監査役 :岡村久雄執行役員/本部責任者:徳永昌宜(執行役員)、本田卓也(執行役員) d.監査役及び監査役会当社の監査役は、常勤監査役1名と非常勤監査役2名で構成され、非常勤監査役2名が社外監査役であります。監査役会は、これらの監査役で構成されております。各監査役は、取締役会をはじめとする重要な会議に出席して意見を述べる等、コーポレート・ガバナンスの実効性を高めるよう努めております。監査役会は、原則として定例取締役会と同日に開催しております。常勤監査役:岡村久雄社外監査役:(非常勤)谷津範之、(非常勤)長壁優子 e.内部監査室当社は、各部門の業務活動に関して、業務実施の有効性及び正確性、コンプライアンスの遵守状況等についての監査を行うことを目的に内部監査室を設置しております。内部監査室は、内部監査の状況を代表取締役社長に報告するとともに、監査役会や会計監査人と連携を行っております。 f.リスク・コンプライアンス委員会当社のリスク・コンプライアンス委員会は、代表取締役社長森西淳、取締役水田和裕、取締役今西貴士、常勤監査役岡村久雄、並びに執行役員、本部長、各部長等で構成され、委員長は代表取締役社長森西淳が務めており、必要に応じて社外取締役、社外監査役がオブザーバーとして出席いたします。リスク・コンプライアンス委員会は、当社におけるリスク管理活動の適切な運営により、経営方針の実現を阻害する全ての要因を可能な限り排除し、万一の事態発生に際して、ステークホルダーの皆様への影響を極力排除すること、また、コンプライアンスの徹底によって社会的な信用の向上を図ることを目的としており、四半期に1回定期的に開催されるほか、必要に応じて臨時に開催されます。 ロ.当該体制を採用する理由当社では、監査役会設置会社を採用しております。経営の最高意思決定機関である取締役会に業務執行の権限・責任を集中させる一方で、取締役会から独立した監査役及び監査役会に取締役会に対する監査機能を担わせる両輪体制のもと、十分な牽制の中で、取締役会における適正な意思決定や取締役の執行の監督が行われる体制であると考えております。 本書提出日現在における当社の企業統治の体制図は、以下のとおりであります。③ 企業統治に関するその他の事項イ.内部統制システムの整備の状況当社は、業務の適正を確保するため、2022年9月28日開催の取締役会において、会社法及び会社法施行規則の規定に従い「内部統制システムに関する基本方針」を決議しております。 a. 取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制・取締役及び使用人(以下、「役職員」という)が法令及び定款を遵守し、かつ社会的責任及び企業倫理を尊重して職務執行を行うため、コンプライアンス規程を定め、全役職員に周知徹底させる。・役職員は、組織、業務分掌、職務権限に関する各規程に従い業務を執行する。・コンプライアンス違反行為等について、役職員が直接情報提供を行える内部通報制度を整備する。・内部通報制度の利用者は、その利用において、いかなる不利益も受けないものとする。また、内部通報制度の利用者を保護するために、必要な措置を講ずる。・反社会的勢力とは一切の関係を持たず、不当な要求等を受けた場合には、弁護士及び警察等関連機関との緊密な連携のもと、適切な対応を行う。・「内部監査規程」を制定し、内部監査計画に基づき効率的かつ実効性のある内部監査を実施する。 b. 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制・当社の取締役の職務執行に係る情報は、当社で定める規程に基づき記録・保存し、当社の取締役及び監査役は、常時それらの記録を閲覧することができる。・取締役は、開示すべき情報を迅速かつ網羅的に収集した上で、法令等に従い適時かつ適切に開示する。 c. 損失の危険の管理に関する規程その他の体制・当社は、リスク管理について社内規程に基づき、リスク管理責任者を定める。定期的にリスクマネジメントに関する委員会を開催し、当社のリスクマネジメントに関する体制・重要な課題について審議・報告を行う。・当社は、緊急事態が発生した場合には、必要に応じて緊急事態対策本部を設置した上で、当該事態に対処する。 d. 取締役の職務執行の効率性の確保に関する体制・取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制の基礎として、定例取締役会を原則として毎月1回開催するとともに、臨時取締役会は必要に応じて随時開催することにより、機動的な意思決定を行うこととする。・当社の業務執行に関する方針及び施策は、業務執行を担う取締役及び執行役員により構成され、随時開催される経営会議において決定し、意思決定の迅速化と役割の明確化を行う。・執行役員が経営会議での決定事項に従って職務を速やかに行い、その職務の執行状況については、取締役会への報告や執行役員による経営会議への報告を定期的に行うことにより、経営が効率的に行われることを確保する。・毎月組織長会を開催し、経営の方針・業績等を伝達・周知するとともに、組織長が事業の進捗状況を報告する。・取締役会にて業務分掌を定め、職務権限については規程に基づき職務の執行が効率的に行われる体制とする。 e. 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項及び当該使用人の取締役からの独立性に関する事項・監査役が必要と認めた場合は、監査業務を補助するために必要な知識・能力を有する専任の使用人を配置する。・当該使用人が職務遂行する際の指揮・命令権者は監査役とする。・当該使用人の人事異動、人事考課及び懲戒処分等については、監査役の同意を必要とする。 f. 取締役及び使用人が監査役に報告するための体制等・取締役、執行役員及び使用人は、経営、財務、コンプライアンス、リスク管理、内部監査の状況等について、定期的に監査役に報告を行うとともに、業務執行に関し重大な法令もしくは社内ルールの違反又は会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実があることを発見したときは、直ちに監査役に報告を行う。・監査役から業務執行に関する事項について報告を求められた場合は、速やかに適切な報告を行う。・内部通報制度の運用状況を適宜確認するとともに、その状況を監査役に定期的に報告する。・当社は、監査役へ報告を行った取締役、執行役員及び使用人、内部通報制度を利用した者に対し、当該報告を行ったことを理由とした不利な扱いを行わない。 g. 監査役の職務の執行について生ずる費用の前払い又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項・監査役がその職務の執行について、当社に対し費用の前払い等の請求をしたときは、担当部門において確認の上、速やかに当該費用又は債務を処理する。 h. その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制・監査役の監査機能の向上のため、社外監査役の選任にあたっては、専門性のみならず独立性を考慮する。・監査役は、取締役会、経営会議その他重要な会議又は委員会に出席し、意見を述べることができる。・監査役は、重要な会議の議事録、取締役及び執行役員が決裁を行った主要な稟議書やその他業務執行に関する重要な書類をいつでも閲覧することができる。・監査役及び監査役会は、代表取締役、会計監査人とそれぞれ定期的に意見交換会を開催する。・監査役は、内部監査部門との定期的及び随時の協議を通じて監査実施状況を共有し、監査役監査と内部監査との連携を図る。 ロ.リスク管理体制及びコンプライアンス体制の整備の状況当社は、「リスク管理規程」に基づき、緊急時の対応体制を明確化するとともに、社会情勢や経済情勢等の変化、ビジネス環境の変化、天変地異の災害・天候不順などの様々な損失のリスクの洗い出しを行い、リスクごとの対応体制の整備を進めております。また、「コンプライアンス規程」等の社内規程を整備し、業務運営に際してあらゆる法令やルールを厳格に遵守し、誠実かつ公平な企業活動を遂行するとともに、社内研修等を通じて全役職員へのコンプライアンス遵守の浸透、啓蒙に努めております。また、リスク・コンプライアンス委員会を四半期に1回開催し、コンプライアンス及びリスク管理に関わる諸問題を討議し、改善活動につなげております。また、必要に応じて社外専門家の弁護士、公認会計士、税理士などにも随時連絡・相談し迅速な対応を行える体制を構築しております。 ハ.責任限定契約の内容の概要当社と社外取締役及び監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該社外取締役又は監査役が責任の原因となった職務の遂行について善意かつ重大な過失がないときに限られます。 ニ.役員等との間で締結している補償契約の内容の概要該当事項はありません。 ホ.役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。当該保険契約の被保険者の範囲は当社の取締役、監査役、執行役員及び管理職従業員であり、被保険者は保険料を負担しておりません。当該保険契約により保険期間中に被保険者の職務の執行に関し責任を負うこと、または当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害が填補されます。ただし、被保険者の業務の執行の適正性が損なわれないようにするため、法令に違反することを被保険者が認識しながら行った行為に起因して生じた損害の場合には填補の対象とならないなど、一定の免責事由があります。 ヘ.取締役の定数当社の取締役は7名以内とする旨を定款で定めております。 ト.取締役の選任及び解任の決議要件当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、並びに取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。 チ.取締役会で決議することができる株主総会決議事項a.自己の株式の取得当社は、機動的な資本政策等の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨を定款に定めております。 b.中間配当当社は、株主への機動的な利益還元を可能とするため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって、毎年12月31日を基準日として中間配当をすることができる旨を定款に定めております。 リ.株主総会の特別決議要件当社は、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。 ヌ.取締役会の活動状況並びに任意の報酬委員会の活動状況a.取締役会の活動状況当事業年度において当社は取締役会を20回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。役職名氏名開催回数出席回数代表取締役社長 兼 執行役員CEO森西 淳20回20回取締役 兼 執行役員COO/CTO水田 和裕20回20回取締役 兼 執行役員CFO今西 貴士20回20回社外取締役安藤 尚20回20回常勤監査役岡村 久雄20回20回社外監査役谷津 範之20回20回社外監査役長壁 優子20回20回 取締役会における具体的な検討内容は、法定決議事項のほか、年度経営計画・中期経営計画、重要な契約の締結、重要な社内規程の改廃及び重要な経営方針及び重要な業務執行に関する事項について、検討を行っております。 b.任意の報酬委員会の活動状況当社は、任意の諮問委員会として報酬委員会を設置しております。同委員会の
役員の報酬等2,035字
(4) 【役員の報酬等】① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項(a) 基本方針当社取締役の報酬体系は、経営方針に従い株主の皆様の期待に応えるよう取締役が継続的かつ中長期的な業績向上のモチベーションを高め、当社の企業価値の増大に資するものを基本方針としております。具体的には、業務執行取締役の報酬は、固定報酬としての基本報酬に加えて、株主の皆様と目線を合わせ、株主利益と連動させるための株式報酬により構成し、監督機能を担う社外取締役については、その職務に鑑み、基本報酬のみを支払うこととしております。なお、当社は、取締役の報酬等を決定するにあたり、その客観性及び透明性を確保するため、また、コーポレート・ガバナンスを一層充実させるために、過半数が社外役員から構成される任意の報酬委員会を設置しております。報酬委員会は、代表取締役社長 兼 執行役員CEO1名(森西淳)、社外取締役1名(安藤尚)、社外監査役1名(谷津範之)により構成され、議長は代表取締役社長森西淳が務めております。 (b) 基本報酬(金銭報酬)の取締役の個人別の報酬等の決定に関する方針当社の取締役の基本報酬は、月額固定報酬とし、過去の支給実績、役位、個々の職責、在任期間、他社水準及び会社業績等を総合勘案し決定します。 (c) 非金銭報酬等の内容及び額又は数の算定方法の決定に関する方針当社の取締役の非金銭報酬等は、社外取締役を除く取締役を対象として譲渡制限付株式を割り当てるもので、中長期の業績向上、企業価値向上への貢献へのインセンティブとして業績などを総合的に勘案して、その額を決定します。 (d) 取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する事項当社の個別の取締役の報酬の決定につきましては、取締役会の委任に基づき、報酬委員会による十分な審議の上、株主総会で承認を受けた全取締役の報酬限度額内で個人別の報酬を決定します。なお、役員退職慰労金については、内規に基づき、役員報酬に在任年数及び係数を乗じた金額の範囲内で取締役会が決定し、株主総会の決議に基づき支給することとしておりましたが、2024年9月27日開催の定時株主総会において、役員退職慰労金制度を廃止し、制度廃止時の要支給額を打切り支給すること、また支給時期は、各取締役及び各監査役の退任時とし、具体的な金額、方法等は、取締役については取締役会、監査役については監査役の協議に一任することをご承認いただいております。なお、当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等の内容は、報酬委員会が上述の決定方針との整合性を含めた多角的検討を行った上で、株主総会で承認を受けた全取締役の報酬限度額内で決定しているため、当該決定方針に沿うものであると判断しています。 (e) 取締役及び監査役の報酬等についての株主総会の決議に関する事項取締役の報酬限度額は、2023年3月15日の株主総会において、年間報酬総額の上限を150,000千円以内と決議いただいております。当該定時株主総会終結時点の取締役の員数は4名です。また、上記報酬限度額とは別枠で、2024年9月27日開催の株主総会において、取締役(社外取締役を除く)の譲渡制限付株式報酬の額は、年額50百万円以内、交付される普通株式の上限として年30,000株以内と決議されております。当該定時株主総会終結時点の取締役(社外取締役を除く)の員数は3名です。 監査役の報酬限度額は、2023年3月15日の株主総会において、年間報酬総額の上限を30,000千円以内と決議いただいており、株主総会で決議された報酬総額の範囲内において、常勤、非常勤の別、業務分担の状況を考慮して、監査役の協議により決定しております。当該定時株主総会終結時点の監査役の員数は3名です。 ② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数役員区分報酬等の総額(千円)報酬等の種類別の総額(千円)対象となる役員の員数(名)固定報酬業績連動報酬退職慰労金非金銭報酬等取締役(社外取締役を除く。)102,38780,344―6,88015,1613監査役(社外監査役を除く。)10,0329,900―132―1社外役員13,53413,500―34―3 (注)1.上記報酬等の総額には、使用人兼務取締役の使用人給与は含まれていません。なお、2024年10月以降、使用人兼務取締役はおりません。 2.退職慰労金の金額は、当事業年度に計上した役員退職慰労引当金繰入額であります。なお、当社は、2024年9月27日開催の定時株主総会において、退職慰労金の打ち切り支給について決議しております。 3.非金銭報酬等は、譲渡制限付株式報酬であり、当事業年度における費用計上額を記載しております。 ③ 役員ごとの報酬等の総額等報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。
従業員の状況1,300字
5 【従業員の状況】(1) 提出会社の状況 2025年6月30日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)132(39)36.83.95,997 (注)1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数(パートタイマー及び期間契約の従業員)は( )内に年間平均人数を外数で記載しております。2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。3.当社は、加工事業の単一セグメントであるため、セグメント別従業員数の記載を省略しております。4.従業員数が前事業年度に比べ30名増加しておりますが、新規量産案件の立上げ等、事業拡大に伴う採用数の増加によるものであります。 (2) 労働組合の状況労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 (3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)1男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2、3労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1、6正規雇用労働者パート・有期労働者全労働者(注)4正規雇用労働者(注)4パート・有期労働者(注)5―――66.667.671.8 (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。3.「―」は、育児休業等取得の対象となる男性従業員がないことを示しております。4.雇用形態、給与体系においては男女の差を設けておりませんが、男女の賃金格差の主な要因としては、女性管理職比率が低いことがあげられます。これは、当社は設立間もないこともあり、即戦力としての経験やスキルを持つ中途採用者を管理職として迎え入れておりますが、勤務地である本社工場が、栃木県足利市にあることもあり、多くの場合は、入社に転居または単身赴任を伴う傾向にあります。こうした採用事情から、転居または単身赴任を許容できる女性からの求職者が少ないために、結果として女性管理職比率が低くなっているものと考えられます。また、航空機等のエンジニア分野においては女性技術者の絶対数が他の産業と比較すると低いために、求職志望者も女性が少なくなってしまうことも要因として考えられます。当社では女性管理職比率や女性技術者比率の向上は、経営上の重要な課題と認識しており、新卒採用等において、地元の女性を積極的に採用し、社内の育成を通じて管理職やエンジニアを増やしていくことを目指してまいります。5.製造現場においては、夜勤勤務体制を敷いておりますが、割増賃金の支給対象となる夜勤等の女性従事者が少ないことによるものです。6.労働者の人員数について労働時間を基に換算し算出しています。
関係会社の状況23字
4 【関係会社の状況】 該当事項はありません。
配当政策495字
3 【配当政策】 当社は、株主に対する利益還元につきましては、経営の重要な課題の1つであると認識しております。したがって、事業の継続的な拡大と経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、業績の推移、財務状況、今後の事業投資計画等を総合的に勘案して、配当を実施していくことを基本方針としております。しかしながら、当社は現時点では成長過程にあり、当面は経営基盤の強化のために内部留保の充実を図り、事業拡大のための投資と財務体質の強化により、企業価値を向上させることが株主に対する利益還元になるものと考えており、配当を行っておりません。 そのため、今後の配当政策の基本方針につきましては、事業拡大のための投資と財務体質の強化等を目的とした内部留保の充実を当面の優先事項とした上で、経営成績、財政状態及び事業展開を勘案しつつ株主への利益還元を検討していく予定であります。 なお、剰余金の配当を行う場合は、年1回の期末配当を基本方針としており、その他年1回中間配当を行うことができる旨を定款で定めております。また、剰余金の配当に係る決定機関は株主総会となっております。
研究開発活動2,434字
6 【研究開発活動】当社は、現時点において受託加工が主たる事業となっておりますが、製造業としてグローバルでの成長を目指すにあたり、下記の開発にも取り組んでおり、当事業年度における当社が支出した研究開発費の総額は200,154千円であります。 (1) チタンアルミブレード用新材料開発当社は、現在、仏SAFRAN社から無償支給されたチタンアルミブレードの材料であるチタンアルミ合金を、チタンアルミブレードに加工し、仏SAFRAN社に納入しております。一方、当該材料は航空機需要が拡大する中で、欧州企業1社のみに生産を依存していることから、供給リスクを抱えております。このような状況を踏まえ、当社では当該リスクへの対応策として、材料供給から加工までを担う垂直統合体制の構築と、収益拡大を目指し、国立研究開発法人物質・材料研究機構と共同で数年にわたり、チタンアルミ合金の製造プロセス(以下、新材料)の開発に取り組んでおります。新材料は、チタンやアルミ等の原料を鋳造することで生産したチタンアルミ合金であり、LEAPエンジン向けの材料となります。新材料は、現行の材料と比較して完成形状に近いことから、原料の使用量を削減することができ、原料コストを抑えるとともに、その後の加工コストも削減することが可能になります。また、環境面においても、日本国内で材料生産を行うことにより、従来よりも材料の輸送距離を削減し、サプライチェーン全体でのCO2削減が見込めます。当事業年度においては、引き続き当社が保有する溶解炉を用いて試作数を拡大し、量産に向けた条件最適化、品質改善、コスト削減検討を継続してまいりました。また、チタンアルミ合金の品質保証に必要な合金成分の化学分析等各種分析技術に関する開発を進め、分析装置の具体的な仕様選定を概ね完了致しました。加えて、量産に向けて原料をはじめとする調達基本戦略を策定し、原料や一部工程の外注を含め、強靭なサプライチェーンの構築に向け、各サプライヤーとの検討も開始しました。その結果、新材料の量産化への目途が立ち、2025年8月の取締役会においては、仏SAFRAN社と新材料の供給、並びにマーケットシェア(LEAPエンジンの生産に必要なチタンアルミブレードの供給シェア)の拡大に関する契約を締結することを決議いたしました。なお、新材料は、技術的な評価を仏SAFRAN社と共に数年にわたり実施し、LEAPエンジンに搭載可能であることが技術的に確認されています。LEAPエンジン用チタンアルミブレードにおいて、材料から加工まで一貫で量産する企業は、当社が世界で初めてであり、チタンアルミブレードサプライヤーとして確固たる地位を確立することが可能になると考えております。 (2) AM技術開発当社は、AM(Additive Manufacturing、積層造形、いわゆる3Dプリンタ)技術の開発を進めております。積層造形とは、電子ビームやファイバーレーザーにより金属粉末の溶融凝固を繰り返すことにより、金属部品を製作する技術のことをいいます。積層造形技術を活用することにより、今までは加工が困難であった複雑形状のものを作り上げることが可能となります。しかしながら、積層造形は高額な設備が必要となること、また、造形には時間がかかることが量産にあたっての課題となります。保有する金属積層造形設備2台を活用した研究開発を推進するとともに、積層造形を活用した試作品の受託を行い、設計機能や当社が実績を持つ精密加工や非破壊検査技術をも取り込んだ新たなビジネスモデルの構築を検討しております。また、積層造形は、デジタル製造や分散型製造モデルとも言われており、従来のサプライチェーンや大量生産モデルと異なるビジネスモデルが可能となると考えられております。このような特徴を有する積層造形とデジタル技術を組み合わせたビジネスモデルの検討も推進しております。当事業年度においては、鉄道車輌部品の試作に加えて、宇宙関連機器部品の製造、医療機器のAM適用検討のための試作を受託し、幅広い産業に対してAM技術による課題解決を提案しました。これに伴い、異なる材料種やアプリケーションに必要な要素技術やノウハウも蓄積することができました。また、当社では、長期の取り組みとして、AM技術を担う人材の育成が市場創造につながっていくという視点のもと、AMについての学びを提供する活動を展開しており、この活動を象徴する商標として「AM NATIVE®」を作成、正式に特許庁に認められ登録されました。引き続き、AM技術と親和性が高い産業やアプリケーションに向け、技術開発、並びに事業開発を進めながら、長期的な視点での市場創造に取り組んでまいります。 (3) AMを活用したMRO技術開発航空機エンジンはその安全性を担保するため、一定の飛行距離や時間に応じて、MROとして定期的にエンジンを点検することが求められており、航空機エンジンに搭載される様々なタービンブレードもその過程で補修することが必要となります。当社は、当該MRO市場に参入すべき技術開発を進めております。当事業年度においては、チタンアルミ特有の材料特性を考慮し、AMを用いてブレードを補修するために必要な周辺要素技術の開発を行いました。研究開発の成果は投稿論文にまとめ、国際ジャーナルに受理されるとともに3Dプリンティングに関するグローバルなカンファレンス等でも発表を行うに至りました。また、チタンアルミブレードの補修技術開発で得た知見と、AM受託事業で得た顧客ニーズ情報に基づき、ニーズが高い部品および材料の特定を進めました。また、並行して船舶部品など形状や材料が航空機部品に類似する部品の補修検証を積み重ね、技術の成熟度を高めております。引き続き、AMを活用した補修技術の確立と市場展開に向けて研究開発活動を進めてまいります。
主要な設備の状況308字
2 【主要な設備の状況】 2025年6月30日現在事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物機械及び装置土地(面積㎡)リース資産建設仮勘定その他合計本社工場(栃木県足利市)本社機能及び生産設備1,868,0231,959,534382,620(20,076㎡)168,487217,696251,1814,847,543132 (注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。2.上記の金額に消費税等は含まれておりません。3.帳簿価額のうち、「その他」は、構築物、工具、器具及び備品、車両運搬具及び無形固定資産の合計であります。4.単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
監査の状況2,602字
(3) 【監査の状況】① 監査役監査の状況a. 監査役の組織、人員及び手続き当社は監査役会設置会社であり、監査役3名(常勤監査役1名、社外監査役2名)で構成されております。監査役は監査役会が定めた監査方針・監査計画及び各監査役の職務分担に基づき監査活動を行い、業務及び財産の状況の確認等を通じて取締役の職務執行を監査するとともに、会計監査人や内部監査室との連携を図り、監査の実効性向上に努めております。常勤監査役は、経営会議等の重要会議への出席や重要な決裁書類の閲覧等を通じて情報収集に努め、取締役による意思決定プロセス及びその内容の適法性・適正性・妥当性・合理性について監視を行っております。さらに、監査役会において他の監査役との情報共有及び意思疎通を図り、監査の実効性を高めております。社外監査役は、会計・財務分野における専門的知見と豊富な実務経験を有する者、及び法律実務に精通した者で構成されており、それぞれの専門性を活かして、法令遵守やガバナンス体制の強化において重要な役割を担っております。 b. 当事業年度における監査役及び監査役会の活動状況イ)監査役会の開催頻度と各監査役の出席状況 取締役会に先立ち、定時監査役会を原則毎月1回開催するほか、必要に応じて臨時監査役会を開催しております。当事業年度においては監査役会を合計12回開催しており、個々の監査役の出席状況については次のとおりであります。役職氏名開催回数出席回数(出席率)常勤監査役岡村 久雄12回12回(100%)社外監査役谷津 範之12回12回(100%)社外監査役長壁 優子12回12回(100%) ロ)監査役会の主な検討事項 当事業年度における主な検討事項は次のとおりであります。付議事項検討事項 決議監査方針・監査計画、監査費用予算、監査役会の監査報告書、会計監査人の監査報酬に関する同意、監査役の報酬額の改定 等 審議・協議監査方針・監査計画、取締役会議案事前確認、決議事項に対する事前協議、有価証券報告書の記述内容、会計監査人の評価、監査役報酬、取締役・執行役員面談内容 等 報告常勤監査役監査活動状況、株主総会関連、会計監査人の監査結果、内部監査の状況、各種委員会(コンプライアンス、安全衛生)の活動状況 等 ハ)監査役の活動状況 当事業年度における各監査役の活動状況は次のとおりであります。監査役活動 概要常勤監査役社外監査役取締役会への出席並びに意見表明〇〇代表取締役及び執行役員との意見交換〇〇重要会議及び各種委員会への出席並びに意見表明〇-月次、四半期、期末決算状況の確認〇〇議事録や稟議書等重要な決算書類の閲覧、妥当性確認〇-現場の業務状況の観察〇-期末棚卸の立会、検証〇〇内部監査室からの監査計画・進捗状況等の情報共有及び結果報告〇-常勤監査役からの重要会議の報告を通じての意見表明-〇会計監査人からの監査計画・期中レビュー結果・監査結果報告と意見交換〇〇 ② 内部監査の状況当社は内部監査機能を担う内部監査室(7名)を設置し、業務遂行の適法性、リスク管理への対応などを含めた業務の妥当性等の監査を継続的に行っております。内部監査室員は、他部門と兼務しておりますが、兼務先の内部監査を実施する場合には、独立した部門に所属する者が内部監査員として内部監査を行っております。内部統制の運用状況の調査に併せて、社内各部門において適正な業務が遂行されている旨の確認や問題点の改善指摘を実施しております。内部監査の実施状況は、監査役会、並びに取締役会に報告され業務改善に努めております。また、必要に応じて監査役及び会計監査人と情報交換を行い連携することとしております。 ③ 会計監査の状況a. 監査法人の名称 EY新日本有限責任監査法人 b. 継続監査期間 5年間 c. 業務を執行した公認会計士 指定有限責任社員 業務執行社員 善方 正義 指定有限責任社員 業務執行社員 菅沼 淳 d. 監査業務に係る補助者の構成 当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士7名、その他の監査従事者11名であります。 e. 監査法人の選定方針と理由当社の監査役会は、会計監査人の品質管理の状況、独立性及び専門性、監査の実施体制、監査報酬等を総合的に評価し、協議した結果、EY新日本有限責任監査法人を会計監査人に選定しております。会計監査人の職務の執行に支障がある場合等、その必要があると判断した場合は、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定いたします。また、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められる場合は、監査役全員の同意に基づき、会計監査人を解任いたします。この場合、監査役会が選定した監査役は、解任後最初に招集される株主総会において、会計監査人を解任した旨及びその理由を報告いたします。 f. 監査役及び監査役会による監査法人の評価当社の監査役及び監査役会は、会計監査人の選定方針に掲げた基準に基づく評価に加え、監査法人との定期的な情報交換等を通じて、経営者・監査役・財務経理部門等とのコミュニケーション、監査や不正リスクへの対応等が適切に行われているかという観点から会計監査人を総合的に評価しております。 ④ 監査報酬の内容等a. 監査公認会計士等に対する報酬の内容前事業年度当事業年度監査証明業務に基づく報酬(千円)非監査業務に基づく報酬(千円)監査証明業務に基づく報酬(千円)非監査業務に基づく報酬(千円)22,800―24,000― b. 監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬(aを除く)該当事項はありません。 c. その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容該当事項はありません。 d. 監査報酬の決定方針該当事項はありませんが、監査報酬の額は監査日数及び監査計画等の内容を勘案して決定しております。 e. 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由当社の監査役会は、取締役、社内関係部署及び監査法人より必要な資料の入手、報告を受け、過年度における監査法人の職務遂行状況や報酬額の推移、並びに当該事業年度の監査法人の監査計画の内容及び報酬見積りの算定根拠等を確認し、検討した上で、会計監査人の報酬等の額について同意の判断を行っております。
株式の保有状況108字
(5) 【株式の保有状況】① 投資株式の区分の基準及び考え方該当事項はありません。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式該当事項はありません。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。
沿革1,235字
2 【沿革】当社は、2015年栃木県足利市において、航空機エンジン用チタンアルミブレードの製造販売を目的とする会社として、同じく栃木県足利市にある菊地歯車株式会社(以下、菊地歯車)から分社化して設立する形で創業いたしました。菊地歯車は、2000年初めに当時主力顧客としていた自動車・建機産業各社のサプライチェーンの再編や世界的な景況の先行き不透明さを鑑み、これまで培った技術力を活かしてより付加価値のある産業領域への模索を始めました。その結果、産業規模・成長性・付加価値の高さ・挑戦に値するハードルの高さなど総合的に勘案し、グローバル航空製造事業への参入を目指すこととなりました。そして、当時菊地歯車の営業部長であった、当社の現代表取締役社長森西淳が航空機エンジンメーカー大手である仏Safran Aircraft Engines社(以下、仏SAFRAN社)に対して、2011年頃から営業活動を行った結果、菊地歯車は、仏SAFRAN社とLEAPと呼ばれる次世代航空機エンジンに搭載されるチタンアルミブレードの取引契約を2013年11月に締結することとなりました。一方で、チタンアルミブレードの事業規模が将来的に菊地歯車自体の事業規模を超える可能性があること、また、設備投資の規模が大きく、事業を行う上で出資者を募る必要性があったことから、菊地歯車から分社する形で、AeroEdge株式会社を設立することとなりました。AeroEdge株式会社設立以後の当社に係る経緯は、次のとおりであります。 年月概要2015年9月航空機エンジン用チタンアルミブレードの製造販売を事業目的としたAeroEdge株式会社を菊地歯車の100%出資により設立(資本金3,000万円)2016年1月菊地歯車の航空宇宙部門をAeroEdge株式会社に分割。合わせて菊地歯車の一部従業員が当社に転籍2016年3月菊地歯車が仏SAFRAN社と締結していたLEAPエンジン向けチタンアルミ製低圧ブレードの販売契約主体を、菊地歯車から当社に移管2016年4月栃木県足利市に本社工場竣工2016年4月チタンアルミブレード初出荷2017年12月経済産業省より「地域未来牽引企業」に選定2018年7月航空品質マネジメントシステム認証(JISQ9100:2016 & JISQ9001:2015(ISO9001:2015))(※)を取得2018年9月環境マネジメントシステム認証(JISQ14001:2015(ISO14001:2015))(※)を取得2019年10月国際特殊工程認証(Nadcap)(※)を取得2023年7月東京証券取引所グロース市場に株式を上場2024年6月本社工場敷地内に新工場(B棟)が竣工2025年4月情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証(JISQ27001:2023(ISO/IEC27001:2022))(※)を取得 (※)「3 事業の内容 用語解説」をご参照下さい。
EDINETのXBRLから抽出した原文です(長文は先頭のみ)。全文はPDF・XBRLの原本をご確認ください。
TIMELY DISCLOSURE
適時開示(TDnet)
2026年6月期 決算説明会資料決算説明資料 · 15:00
PDF2026年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)決算短信 · 11:30
PDF2026年6月期 決算補足資料その他 · 11:30
PDF出典:東証 適時開示情報閲覧サービス(TDnet)。決算短信・業績予想の修正はEDINETには掲載されません。
PEERS
同業他社(金属製品・売上高順)
EDINET DOCUMENTS
提出書類
i
財務数値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」等をXBRL/CSVから決定論的に抽出した開示値です。各数値はEDINETの原本(PDF / XBRL / CSV)にそのまま遡れます。投資判断は原本をご確認ください。
公式EDINET ↗