A
AGC株式会社
AGC Inc.
2.06兆円売上高(FY2025)
4.7%ROE
50.3%自己資本比率
54財務健全性スコア
KEY METRICS
主要財務指標
FY2025の売上高は2.06兆円(前年比-0.4%)。営業利益は1,275億円(営業利益率6.2%)、当期純利益は692億円。総資産2.95兆円に対し自己資本比率は50.3%、ROEは4.7%。ガラス・土石製品の中央値(ROE 7.7%)を下回る水準。営業キャッシュ・フローは2,745億円の創出、現金及び現金同等物は947億円。従業員数は52,896人。
開示値を定型文に流し込んだ自動生成の概況です(LLM不使用)。株価(終値)5,591円2026-09-04
PER17.1倍
PBR0.80倍
配当利回り3.76%
時価総額(概算)1.19兆円
株価はYahoo Financeの公開データによる参考値。PER・PBR・利回りは最新有報のEPS・BPS・配当との組み合わせ計算です。売上高2.06兆円-0.4%
営業利益1,275億円+1.3%
当期純利益692億円+173.5%
総資産2.95兆円
純資産1.73兆円
営業利益率6.2%
ROE4.7%
自己資本比率50.3%
EPS326.2円
BPS7,003.6円
1株配当210円
配当性向64.4%
従業員数52,896人
INDUSTRY POSITION
業種内のポジション
ROE4.7%中央値 7.7%
営業利益率6.2%中央値 8.3%
自己資本比率50.3%中央値 62.8%
健全性スコア54.0点中央値 69.0点
帯はガラス・土石製品(35社)の下位25%〜上位25%、縦線が中央値、丸が当社の値です。
FINANCIAL HISTORY
業績推移
資産
負債・純資産
| 年度 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | 総資産 | 純資産 | EPS | ROE | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 2.06兆円 | 1,275億円 | 1,248億円 | 692億円 | 2.95兆円 | 1.73兆円 | 326.2 | 4.7% | 50.3% |
| FY2024 | 2.07兆円 | 1,258億円 | -501億円 | -940億円 | 2.89兆円 | 1.67兆円 | -443.7 | -6.5% | 49.7% |
| FY2023 | 2.02兆円 | — | 1,228億円 | 658億円 | 2.93兆円 | 1.65兆円 | 304.7 | 4.6% | 49.3% |
| FY2022 | 2.04兆円 | — | 585億円 | -32億円 | 2.81兆円 | — | -14.2 | -0.2% | 49.4% |
| FY2021 | 1.70兆円 | 2,062億円 | 2,100億円 | 1,238億円 | 2.67兆円 | 1.48兆円 | 559.1 | 10.2% | 49.3% |
| FY2020 | 1.41兆円 | 758億円 | 571億円 | 327億円 | 2.53兆円 | 1.24兆円 | 147.8 | 2.9% | 44.0% |
| FY2019 | 1.52兆円 | — | 762億円 | 444億円 | 2.34兆円 | 1.28兆円 | 200.9 | 3.9% | 49.6% |
| FY2018 | 1.52兆円 | — | 1,284億円 | 896億円 | 2.24兆円 | — | 399.5 | 7.7% | 50.9% |
| FY2017 | 1.46兆円 | — | 1,144億円 | 692億円 | 2.23兆円 | — | 302.1 | 6.1% | 53.1% |
| FY2016 | 1.28兆円 | — | 676億円 | 474億円 | 1.98兆円 | — | 205.1 | 4.3% | 55.3% |
| FY2015 | 1.33兆円 | — | 845億円 | 429億円 | 1.99兆円 | — | 37.1 | 3.9% | 55.0% |
営業CF2,745億円
投資CF-1,784億円
財務CF-1,141億円
現金及び現金同等物947億円
MAJOR SHAREHOLDERS
大株主
| 順位 | 氏名・名称 | 持株比率 |
|---|---|---|
| 1 | 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 15.3% |
| 2 | 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 7.0% |
| 3 | 明治安田生命保険相互会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行) | 3.6% |
| 4 | 公益財団法人旭硝子財団(注2) | 3.0% |
| 5 | 旭硝子取引先持株会 | 2.3% |
| 6 | STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) | 1.9% |
| 7 | 日本生命保険相互会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社) | 1.7% |
| 8 | AGC従業員持株会 | 1.5% |
| 9 | バークレイズ証券株式会社 BNYM(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行) | 1.4% |
| 10 | JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) | 1.4% |
INTERIM RESULTS
中間期の業績(半期報告書)
| 中間期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 営業利益率 | 自己資本比率 | EPS |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2025中間(〜2025-06-30) | 9,955億円 | 540億円 | 338億円 | 139億円 | 5.4% | — | 65.6 |
| FY2024中間 | 1.02兆円 | 567億円 | -924億円 | -1,145億円 | 5.6% | — | -540.3 |
| FY2023中間 | 9,853億円 | 643億円 | 660億円 | 406億円 | 6.5% | — | 185.2 |
半期報告書「主要な経営指標等の推移」からの抽出値です。中間期の利益は通期の約半分に相当するため、年度データとの単純比較はできません。
HUMAN CAPITAL
人的資本
平均年齢43.4歳
平均年間給与905万円
平均勤続年数17年
管理職に占める女性比率6.2%
男女の賃金の差異(全労働者)72.2%
男女の賃金の差異(正規雇用)72.5%
提出会社(単体)ベースの開示値です。
REMUNERATION
役員報酬
| 役員区分 | 報酬等の総額 | 員数 | 1人あたり |
|---|---|---|---|
| 社外取締役 | 73百万円 | 4 | 18百万円 |
| 社外監査役 | 68百万円 | 3 | 23百万円 |
ANNUAL REPORT TEXT
有報本文
事業の内容471字
3【事業の内容】 当社及び当社の子会社(以下、「当社グループ」という。)並びに当社の関連会社は、当社、子会社192社及び関連会社26社により構成され、その主な事業内容は次のとおりであります。 なお、以下の区分とセグメント情報における事業区分とは、同一です。 報告セグメント主要製品等建築ガラス建築用板ガラス、建築用加工ガラス(複層ガラス、強化ガラス、合わせガラス)オートモーティブ自動車用ガラス、車載ディスプレイ用カバーガラス電子・ディスプレイ 液晶/有機ELディスプレイ用ガラス基板、ディスプレイ用特殊ガラス・電子部材 半導体関連部材、光学関連部材化学品・エッセンシャルケミカルズ 苛性ソーダ、塩化ビニル樹脂、ウレタン原料・パフォーマンスケミカルズ フッ素製品(樹脂、ガス、溶剤)、ヨウ素製品ライフサイエンス合成医農薬開発製造受託、バイオ医薬品開発製造受託、医農薬中間体・原体 上記の他、当社グループは、セラミックス製品、物流・金融サービス等も扱っています。 事業の系統図は以下のとおりであります。各区分の会社数には当社を含んでおりません。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等4,405字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は本報告書の提出日現在において判断したものです。 (1)経営の基本方針当社グループでは、グループの全ての事業活動、社会活動を貫く企業理念として “Look Beyond” を定めています。この “Look Beyond” において、当社グループが世の中に提供すべき価値、グループの存在意義を示すものとして「私たちのパーパス:“AGC、いつも世界の大事な一部”~私たちは先を見据え、独自の素材・ソリューションで、いつもどこかで世界中の人々の暮らしを支えます~」を掲げています。 当社グループは、“いつも世界の大事な一部”であり続けるために、それぞれの時代で求められる変革に取り組んでいます。その変革を加速するため、2016年に既存事業を「コア事業」、成長分野での新事業群を「戦略事業」と定義し、両利きの経営を推進してきました。2021年には長期経営戦略「2030年のありたい姿」を策定するとともに、「コーポレート・トランスフォーメーション第二章」として事業ポートフォリオ改革の方向性を明確にし、企業変革をさらに加速することを宣言しました。 (2)対処すべき課題 当社グループは、長期経営戦略「2030年のありたい姿」の実現に向け、2024年2月に策定した中期経営計画 AGC plus-2026(以下、「現中計」といいます。)の戦略に基づく取り組みを実行しています。 独自の素材・ソリューションの追求を通じて事業構造の変革を図り、市況変動に強く、資産効率・成長性・炭素効率の高い事業ポートフォリオの構築を目指しています。 現中計の基本戦略は、次のとおりです。 ① 2026年の財務KPI 現中計の策定時点では、2026年の財務KPIを営業利益2,300億円、ROE8%以上と設定していました。しかしながら、中国・欧州の景気低迷及びライフサイエンス事業における販売数量の大幅な未達を受け、2025年2月に目標を下方修正しました。更に、電子部材事業(EUV露光用フォトマスクブランクス、オプトエレクトロニクス)、ライフサイエンス事業での売上目標未達、並びにエッセンシャルケミカルズ東南アジア事業における価格低迷が見込まれるため、今般、2026年の財務KPIを以下のとおりとしました。 * EBITDA=営業利益+減価償却費 ** 2023-2025平均。CAPM(資本資産価格モデル)で算出 現中計の最終年である2026年度においてROE5%以上を達成し、2027年以降早期に、株主資本コストを上回るROE8%超えを目指します。この達成に向けて、以下の施策を実行していきます。 ② 主要課題と対応施策(ⅰ) ROCEの改善 当社グループは、ROE向上のため、事業管理指標としてROCE*1を用いています。 エレクトロニクス事業及びインテグレイテッドケミカルズ事業*2は、製品の差別化により高収益を確保しており、今後も高水準のROCE継続を目指します。 一方、資産規模の大きい事業の収益性が不十分であることが全社ROCEを引き下げており、これらの事業における営業利益の向上及び営業資産の適正化を喫緊の課題と位置付け、対応を継続しています。その結果、オートモーティブ事業では2025年にROCEが10%を超える水準を達成し、ディスプレイ事業*3でも改善が進んでいます。しかしながら、エッセンシャルケミカルズ東南アジア事業*2及びライフサイエンス事業は依然として改善途上にあります。 (注)*1. ROCE(営業資産営業利益率)=(当年度営業利益)÷(当年度末営業資産残高)*2. インテグレイテッドケミカルズ事業: 日本国内のクロール・アルカリ及びウレタン製品事業並びに主に日本に開発・製造機能を置く機能化学品事業 エッセンシャルケミカルズ東南アジア事業: 東南アジア地域のクロール・アルカリ事業*3. 化学強化用特殊ガラス事業を含まない 全ての事業における営業利益の向上及び営業資産の適正化に向けて、次の取り組みを実行のうえ、ROE8%に相当する全社ROCE10%以上の達成を目指していきます。 - 営業利益の向上施策:コスト改善(安定生産・生産性改善)、価格政策、高付加価値化 - 営業資産の適正化:投資の厳選、在庫の縮減、事業の売却・撤退 (ⅱ) 各事業の状況と取り組み<エレクトロニクス事業> 半導体関連市場が拡大する中、高い市場シェアを有する独自性の高い製品群により高収益を確保していますが、2025年は成長が鈍化しました。オプトエレクトロニクスは更なる高機能化に向けた移行期にあり、その着実な実行により再成長を目指します。一方、半導体関連部材は概ね成長を継続しており、EUV露光用フォトマスクブランクスについては先端分野の開発及び拡販に注力することで、成長軌道への回帰を図ります。 <インテグレイテッドケミカルズ事業> 半導体関連を主としたエレクトロニクス市場の拡大を背景に、多様で差別化された製品群が高収益に寄与しています。また、組織改正により日本でのケミカルチェーン全体を最適化し、事業運営の機動性と収益性を高める体制を整えました。パフォーマンスケミカルズでは、エレクトロニクス・エネルギー・モビリティの3分野における高収益製品に注力し、収益性の更なる向上を図ります。 <オートモーティブ事業> 価格政策、事業構造改革及び高機能・高付加価値化による収益改善施策により、2025年にROCEが10%を上回る水準を達成しました。これらの取り組みを継続し、数年以内にROCE15%の達成を目指します。 <建築ガラス事業> 欧州では需要低迷が継続する一方、需給改善により価格水準は適正に維持されています。Low-E複層ガラス、真空断熱ガラス等の高断熱・高遮熱製品の拡販と継続的なコスト削減により、収益性の強化を図ります。日本ではリノベーション需要が下支えとなり、当社が有する強固なお客様基盤を活かして価格政策や高付加価値製品の拡販を進め、収益力の向上を目指します。東南アジアでは需要は緩やかに増加するものの競争環境は激化しており、販売・流通網の強化や高付加価値化等を継続します。南米については経済成長に伴い需要は堅調であり、高付加価値化の推進により収益化の更なる向上に努めます。 <ディスプレイ事業> 事業構造改革、価格政策及び技術革新を通じた競争力強化により収益性は着実に改善しています。今後も施策を継続し、ROCE10%の達成を目指します。 <エッセンシャルケミカルズ東南アジア事業> 東南アジア域内の需要は年平均約4%で拡大しており、特に苛性ソーダはインドネシアのアルミナ・ニッケル精錬向け需要が増加しています。一方、塩化ビニル樹脂・苛性ソーダの市場価格は中国経済の低迷やインドによるアンチダンピング課税見送りの影響で引き続き低調に推移しています。こうした需給・価格環境を踏まえ、東南アジア域内生産の優位性を最大限に活用し、域内での販売比率を高めることで物流費等の販売コストを削減し、マージンの拡大を図ります。併せて、域内での安定的なエチレン供給を確保して原料面での競争力を高め、収益改善を進めていきます。 <ライフサイエンス事業> バイオ医薬品CDMOの微生物及び遺伝子・細胞治療、並びに合成医農薬CDMOは、安定した品質と実績を維持しています。一方で、ライフサイエンス事業の売上高のうち半分を占めるバイオ医薬品CDMOの動物細胞は、受注獲得が課題であり、営業・マーケティングの強化、当社グループの生産技術力の活用、コスト削減などの改善策を順次実施しています。 本事業全体の業績は、米国コロラド拠点撤退に伴うコスト構造の改善や生産の安定化が進んでいることから回復を見込んでいるものの、動物細胞分野の受注拡大の効果発現に時間を要するため、黒字化は2027年を見込んでいます。 (ⅲ) 研究開発投資の方向性 当社グループは持続的成長と競争力強化を目的に研究開発投資を推進しており、投資効率向上のため、市場軸と技術軸の二軸で開発領域を選定する仕組みを運用しています。これらの仕組みに基づき、今後の開発の方向性を次のとおり定めており、最先端かつ高付加価値領域への投資を強化していきます。 イ 生産・基盤技術革新(AI/MI技術、量子コンピュータ活用、GHG削減等) ロ 次世代・新製品開発(IRカットフィルタ、EUV露光用フォトマスクブランクス、ガラスコア、車載用パネル等) ハ 新事業創出(半導体プロセス部材、電池用材料、DDS等)(注) MI:マテリアルズ・インフォマティクス、 DDS:ドラッグデリバリーシステム(薬剤を体内で必要な部位に、必要な量、必要な時間作用させるように工夫を施す技術) <半導体関連事業の拡大> 上記の方向性に基づき、半導体関連の研究開発投資を一層強化するとともに、事業展開を加速します。 半導体製造の前工程では、EUV露光用フォトマスクブランクスやCMPスラリーを中心に、半導体メーカーの厳しい要求に応える部材を供給してきました。前工程での価値提供は引き続き強化する一方で、今後は半導体の更なる性能向上に直結すると期待される後工程にも注力し、新技術・新製品の投入を図ります。当社グループの強みは、無機素材、有機素材、機能設計・加工技術を一貫して保有し、これらを融合したソリューションを提供できる点にあります。こうした強みを最大限に活用し、特に半導体パッケージング関連技術とソリューションの拡大を推進していきます。 (ⅳ) 設備投資 2018年から2025年にかけて、毎年2,000億円を超える設備投資を実施してきました。主に化学品事業やライフサイエンス事業における生産能力拡大のための投資であり、これらの大規模な投資は2025年で一段落しました。 2026年以降は、新規投資を大幅に抑制し、既存設備の最大活用によるROCE改善を図り、これまでの投資の回収に注力します。 (ⅴ) 株主還元 株主還元は、親会社所有者帰属持分配当率(DOE)3%程度を目安とした安定的な配当を基本方針としており、2026年の1株当たり配当は2025年水準を維持する予定です。なお2027年以降の株主還元方針については、業績回復の状況を見極めたうえで、必要に応じて見直しを検討します。 当社グループは、これらの取り組みを着実に実行のうえ、「2030年のありたい姿」を実現することで、世の中、お客様・取引先様、従業員、株主・投資家の皆様、将来世代など、全てのステークホルダーに様々な価値をプラスします。
事業等のリスク9,417字
3【事業等のリスク】(1)リスクマネジメント体制 当社グループでは、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ④内部統制システムの整備の状況(ⅲ)当社グループの損失の危険の管理に関する規程その他の体制(リスク管理体制)」に記載する「統合リスクマネジメント」の取り組みを通じて、当社グループのリスク管理を行うとともに、危機対応の体制を整備しています。 当社グループでは、リスクの性質に応じた管理をする目的で、重要リスクを以下の7つに分類しています。 分類リスク事例戦略地政学・カントリーリスク、市場環境の変化、競争優位性、新事業探索・投資など、各事業運営上の個別のリスクオペレーションサプライチェーン上の問題による調達リスク環境安全関連法違反・労働災害による業務停止・賠償リスク製品の品質に関する法令・規制・お客様要求事項違反により生じるリスクコンプライアンス競争法・贈賄・安全保障貿易管理による行政罰・業務停止リスク品質・環境データの意図的な改ざんによる信頼失墜リスク不正経理・粉飾決算による信頼失墜リスクサステナビリティ気候変動や人権尊重等に関する要請に対応できないことによる信用低下・取引停止のリスク自然災害/感染症大規模地震・風水害などの自然災害、未知のウィルスの発生、パンデミックによる事業中断リスクサイバーセキュリティ/情報セキュリティサイバー攻撃による情報漏洩及び事業中断リスクサイバー攻撃以外による情報漏洩リスク財務財務報告の信頼性、財務・資金調達に関するリスク リスク管理にあたっては、影響度と発生可能性を考慮し、リスク発現時に当社グループ経営に大きな影響を与えることが想定されるものを「重要リスク」に選定し、重点的にモニタリングを行っています。 「戦略」については、社内カンパニー、SBU(戦略事業単位)、コーポレート部門が、事業・案件ごとにリスクの分析や対策を検討し、必要に応じ経営会議、取締役会で審議します。市場環境やリスクに影響を与える要因の変化に迅速に対応するため、重要リスクは毎年見直しを行います。 「戦略」以外のリスクについては、各リスクを所管するコーポレート部門が、ガイドライン等の制定・周知、研修、監査等を実施します。また、毎年当社グループ全体で自己点検を実施し、その結果を経営会議、取締役会で監視しています。重要リスクは、必要があれば都度追加をするとともに、中期経営計画策定年に、リスクの影響度と発生可能性を考慮した見直しを行います。 <発現したリスクへの対応>社内規程に基づき、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のある不測の事態の発生に備え、「Bad News First」の考え方の下、社長執行役員に迅速かつ確実に情報を報告し、共有するための危機管理レポートラインを設定しています。加えて、社長執行役員の判断により、直ちにグループ対策本部を設置し、迅速かつ適切な初期対応が取れる体制を整備しています。 (2)事業等のリスク 当社グループの事業その他のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しています。ただし、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は本報告書の提出日現在において判断したものです。 <戦略リスク>①地政学リスク/カントリーリスク 当社グループでは、日本における事業活動に加え、製品の輸出入及び海外における現地生産等、海外においても事業活動を展開しています。これらグローバルな事業展開に関するリスクとして、事業を展開している国及び地域における政治経済情勢の悪化、輸出入・外資の規制、予期せぬ法令の改変、治安の悪化、国家間の経済制裁、テロ・戦争・感染症の発生その他の要因による社会的混乱等の地政学リスク/カントリーリスクが考えられ、当社グループとしては、当該政治経済情勢や各国・地域の規制の動向等について注視し、状況に応じた対応がとれるよう努めています。 しかしながら、これらの事象の発生により、海外における当社グループの事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ②市場環境の変化 当社グループの製品に対する需要は、建築・建材業界、自動車業界、電子・ディスプレイ業界、化学品及び医薬・農薬業界等の市場動向の影響を受けます。また、当社グループの製品販売地域は、日本、アジア、アメリカ、ヨーロッパをはじめ、多岐にわたっており、各国・地域の経済状況は当社グループの製品の販売に影響を与えます。当社グループは、生産性の向上を図るとともに、固定費・変動費の削減を推進し、事業環境の変化に影響されにくい収益体質づくりを目指していますが、これらの関連業界の需要減少や販売地域での景気減退が、販売数量の減少や価格の下落を通じて当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。セグメントごとの状況は、以下のとおりです。 (ⅰ)建築ガラス 建築ガラスセグメントでは、日本・アジア、欧州のそれぞれに開発・生産拠点を構築し、グローバルに製品を提供しています。製品の需要は、地域ごと、国ごとの景気により変動する建設投資に連動しており、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。(ⅱ)オートモーティブ オートモーティブセグメントでは、日本・アジア、欧州、米州のそれぞれに開発・生産拠点を構築し、グローバルに製品を提供しています。自動車用ガラスの需要は、地域ごと、国ごとの景気変動等に連動する自動車生産台数の影響を受け、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。(ⅲ)電子 ディスプレイ事業の製品は液晶TV、スマートフォン、タブレット端末等に使用されています。同ビジネスについては、市場動向の変化、顧客のマーケットシェアの変動等が起きることが想定されます。当社グループは顧客ポートフォリオも考慮し拡販に努めていますが、市場や顧客の動向が同事業の収益に影響を与える可能性があります。電子部材事業については、半導体業界、オプトエレクトロニクス業界等に関連する企業が主な顧客です。これらの顧客の業績は、半導体、スマートフォン、通信インフラ、産業機器等の市場動向に依存するため、同事業の収益もこれらの市場動向の影響を受ける可能性があります。(ⅳ)化学品 インテグレイテッドケミカルズ事業においては、輸送用機器業界や半導体業界、建設業界、紙・パルプ業界に関連する企業が主な顧客であり、同事業の収益もこれら業界の市場動向や需要変動の影響を受ける可能性があります。エッセンシャルケミカルズ東南アジア事業については、インフラ整備が進展する東南アジアに生産拠点を構築し、事業を展開しています。製品の需要は、主に地域ごと、国ごとの経済成長率や基幹産業の稼働状況に連動しており、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。 (ⅴ)ライフサイエンス ライフサイエンスセグメントにおいては、医薬・農薬業界の経済状況及び新薬等の開発状況の影響を強く受け、同セグメントの収益もこれらの動向の影響を受ける可能性があります。 ③競争優位性に係るリスク 当社グループが展開する各事業においては、当社グループと同種の製品を供給する競合会社が存在します。当社グループでは、市場や顧客ニーズを把握し、競合会社に対する競争優位性を維持できるよう、品質、価格、デリバリーなど、要求への対応や新技術の開発・知的財産権の取得に努めています。 しかしながら、それら顧客ニーズの変化に対し適切に対応できなかった場合や、新技術開発の長期化・知的財産上の訴訟が発生した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。 なお、現在、当社グループが当事者となっている知的財産権関連の訴訟等もあり、これらの訴訟等において不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ④新事業探索・投資に係るリスク 当社グループでは、短期~中期での成長性の確保、収益性の向上を目指した新事業の探索に努めており、そのために投資を伴う技術や事業買収を展開しています。新事業探索・投資にあたっては、種々のリスクを考慮した採算性分析やデューデリジェンスにより、リスクの把握に努めています。 しかしながら、事業化期間中の環境変化や、想定しなかったリスク要因が顕在化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。 <オペレーションリスク>①サプライチェーン 当社グループでは、外部に製造を委託した場合には、事業継続の観点から複数の委託先の確保に努めています。 しかしながら、当社グループ又は当社グループの製造委託先において重大な生産トラブル等が発生し、一時的又は長期にわたる生産の中断等があった場合、製品によっては代替生産できないものもあり、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの生産活動では、一部調達先が限られる特殊な原料、資材等も使用しており、代替原材料の検討並びに当該原料・資材等の複数購買の推進に努めています。 しかしながら、これらについての供給の逼迫や遅延、価格変動等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ②環境安全品質 当社グループは、製品の特性に応じて最適な品質を確保できるよう、全力を挙げて取り組んでいます。 しかしながら、予期せぬ事情により大規模なリコール等に発展する品質問題が発生する可能性が皆無とはいえず、製造物責任を追及された場合は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループでは、環境に関するあらゆる適用法規制を遵守するとともに、法規制値より厳しい自社管理基準を設けて運用するなど、事業活動に伴う環境負荷を抑制し地球環境保全に努めています。 しかしながら、環境規制リスクとして、当社グループの製造工程で排出、又は製品に含有した化学物質等により非意図的な環境汚染等が発生した場合に、社会的信用の低下、事業活動の制限や費用の発生などにより当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。また、各国又は地域での各種法規制の改正や強化により追加的費用や設備投資が必要になった場合、あるいは製品開発、生産、販売・サービス活動等に支障をきたした場合、当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループの化学品セグメントでは、様々なフッ素関連製品を製造・販売しています。炭素とフッ素の原子を持つ化学物質(ペルフルオロアルキル化合物又はポリフルオロアルキル化合物)は、広い括りでPFASと総称されており、PFAS全体で約12,000種類あるとされています。現在、そのうち環境や人体への影響の懸念からごく一部のPFASのみが国際条約により規制の対象とされています。当社グループは、条約で規制対象となっているPFASのうち、PFOSやPFHxSについてはこれまで製造・販売をしておりません。また、PFOAの製造・販売は、条約による規制に先立ち、終了しています。PFASは物質ごとに異なる特性・性質を有するにもかかわらず、昨今、欧州や米国の一部の州で、全てのPFASを一括で規制しようとする動きがあります。当社グループでは、フッ素関連製品が産業上の重要な役割を担っていることを踏まえ、欧州当局へのパブリックコメントの提出などによりPFASに関する規制が十分な科学的知見に基づき個々の物質の性質を踏まえた適切な範囲となるよう努めております。PFASに関する規制の最終的な対象や内容は現時点では見通せませんが、規制の内容次第では、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 さらに、当社グループは、組織的な環境・保安防災・労働安全衛生管理体制の構築と運用及び設備の安全化や点検・保守管理により、労働災害及び生産設備等の事故防止に取り組んでいます。 しかしながら、重篤な労働災害や重大な火災・爆発・漏洩事故等の不測の事態が発生した場合、当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。 <コンプライアンスリスク>①公的規制 当社グループが事業活動を行っている国及び地域では、投資に関する許認可や輸出入規制のほか、商取引、労働、特許、租税、為替等の各種関係法令の適用を受けています。当社グループでは、関係法令の改変動向を注視し、情報収集に努めていますが、関係法令の改変は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ②訴訟・法的手続 当社グループは、国内及び海外事業に関連して、訴訟等の対象となるリスクがあり、現在、当事者となっている訴訟等もあります。これらの訴訟等において、当社グループにとって不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。 なお、米国において、フッ素系消火剤メーカーや当社グループを含むフッ素化学メーカー等に対し、PFASを使用した消火剤などの製品による環境や健康への影響を請求原因とする複数の訴訟が個人、地方政府等により提起されております。これらの訴訟の結果が当社グループにとって望ましくないものとなった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、弁護士の協力を得ながらこれら訴訟への対応を適切に進めています。 <サステナビリティリスク> 当社グループでは、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおり、長期的な社会的課題認識(マテリアリティ)において、重要リスクと重要機会を特定し、管理しています。 しかしながら、以下の5つの重要リスクにおいて顧客等から求められる水準を満たすことができない場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ①気候変動問題への対応について 2015年のパリ協定合意以降、脱炭素化の流れが加速しており、エネルギー関連政策・法規制の厳格化が想定されるとともに、企業に対する温室効果ガス排出の実質ゼロ実現への社会的要請が強まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、2050年目標として「自社の事業活動に伴う排出量ネットゼロ(Scope1,2)を目指すとともに、製品・技術を活かして世界のカーボン・ネットゼロ実現に貢献」することを定めています。当社グループは、2050年目標の達成に向け、温室効果ガス排出量の少ない製造技術・設備の開発など、温室効果ガスの排出源に応じた削減策の実施に努めるとともに、本項目を重要機会とも捉え、製品ライフサイクルにおける省エネ・創エネ効果を有する製品の拡販、再生可能エネルギー普及に寄与する事業モデルの構築などに努めていきます。 しかしながら、一部地域で導入され始めている炭素税等のカーボンプライシングが本格的に導入された場合、これらの規制等に対応するために必要な費用負担が当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。また、温室効果ガス排出規制等の気候変動対応に係る各国・地域における規制の強化に対応できない場合、パリ協定に整合する温室効果ガス排出削減目標が達成できない場合、ステークホルダーからの脱炭素化への事業による貢献への要請の高まりに対応ができない場合に、レピュテーション及び社会的信用の低下による機会損失が発生する可能性があります。 ②資源の有効利用について レアアース等の枯渇性資源に関する利用規制の厳格化や都市化の進展に伴う水資源需要の増加による生産活動への影響が想定されるとともに、循環型経済の加速に伴う廃棄物削減・リサイクルの社会的要請が強まっています。当社グループでは、再生原材料や再生資材の活用、埋立て処分の削減に努めるとともに、本項目を重要機会とも捉え、水不足地域における地下水・雨水浄化に寄与する製品の拡販、枯渇性資源使用量の少ない製品・生産プロセスの開発、リサイクル・リユース性に優れた製品の拡販などに努めていきます。 しかしながら、循環経済システムの標準化・法制化の動きが想定以上に進み、廃棄物削減・リサイクルの要請に十分に対応できない場合、市場での機会損失に繋がる可能性があります。 ③社会・環境に配慮したサプライチェーンについて サプライチェーンのグローバル化・複雑化に伴い、サプライヤーや外部委託先における強制労働・児童労働等の違法雇用問題の発生や、環境規制強化等による操業停止、規制違反等の発生が想定されます。当社グループとしても、当該リスクを見据え、「AGCグループ人権方針」や、環境負荷低減などの取り組みを推進するなどサステナブルな調達等を定めた「AGCグループ購買取引基本方針」の制定に加え、サプライチェーン全体での付加価値向上に取り組み、既存の取引関係や企業規模等を超えた連携により取引先との共存共栄の構築を目指す「パートナーシップ構築宣言」を表明し、人権尊重・環境保護を重視したサプライヤー管理に努めていきます。 ④公正・平等な雇用と職場の安全確保について 雇用におけるコンプライアンスや労働者の人権尊重の動きや、未熟練者や高齢者の増加に伴う製造拠点の安全対策の必要性が高まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、従業員エンゲージメントの向上、重篤災害・休業災害の発生防止に努めていきます。 ⑤地域社会との関係・環境配慮について 世界各地での都市化進展による生活圏拡大や周辺の生物多様性維持への関心、新興国での生活水準向上に伴うQOL(生活の質)向上への意識が高まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、水使用量の削減や生物多様性の保全、環境事故の撲滅に努めるとともに、拠点設置地域との良好な関係構築を進めていきます。 <自然災害/感染症リスク> 当社グループは、自然災害・感染症等が発生した場合に備えて、グループ内の主要拠点においては、地震・津波・風水害・感染症等に関するリスクを評価し、ハザードの高い拠点では事業継続計画を策定しています。 しかしながら、事業継続計画の想定を超えた大規模な地震・津波・風水害等の自然災害や未知の感染症により、事業活動の中断、生産設備への被害、交通遮断による製品輸送停止など、不測の事態が発生するリスクが考えられ、当社グループ又は当社グループの構築するサプライチェーンにおいてこれらの不測の事態が発生し、一時的又は長期にわたる生産の中断があった場合には、製品によっては代替生産できないものもあり、お客様への供給に支障が生じる可能性や、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。 <サイバーセキュリティ/情報セキュリティリスク> サイバー攻撃によるオペレーションの一時的な停止や情報資産の流出、災害、不正アクセスその他不測の事態の発生による情報セキュリテ
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析5,123字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度期間(2025年1月1日から2025年12月31日まで)の当社グループを取り巻く世界経済は、主要国で投資・消費活動が緩やかに持ち直しつつも、地政学リスクの高まり、関税の動向、原燃材料価格の変動等、先行きの不透明な状況が続きました。 米国では、労働需給の緩和や設備投資の底堅さが景気を下支えする一方、金利水準の高止まりが企業の資金調達に影響を与える状況が続きました。中国では、内需の回復が鈍く、不動産市場の調整が継続したことから、景気の持ち直しは限定的でした。欧州においても、景気停滞が継続し、製造業の回復に遅れが見られました。日本では、賃上げ等を背景に個人消費は底堅く推移したものの、景気回復の勢いは緩やかなものとなりました。 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 (ⅰ) 財政状態イ. 資産 当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末比604億円増の29,501億円となりました。これは主に、有形固定資産が増加したことによるものであります。ロ. 負債 当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末比4億円増の12,184億円となり、前連結会計年度末と同水準になりました。ハ. 資本 当連結会計年度末の資本は、前連結会計年度末比600億円増の17,317億円となりました。これは主に、利益剰余金や在外営業活動体の換算差額が増加したことによるものであります。 (ⅱ) 経営成績 当連結会計年度の業績については、オートモーティブ及び建築ガラスが増収増益となったものの、電子、化学品、ライフサイエンスが減収減益となり、売上高は前連結会計年度比88億円(0.4%)減の20,588億円、営業利益は同16億円(1.3%)増の1,275億円となりました。オートモーティブは品種構成改善や価格政策の効果、エッセンシャルケミカルズでは塩化ビニル樹脂の販売価格下落、電子部材ではEUV露光用フォトマスクブランクスの出荷減等がありました。 税引前利益は、その他費用として前連結会計年度に発生した、ロシア事業譲渡に伴う関係会社株式売却損及びライフサイエンス(バイオ医薬品CDMO)に係る減損損失が剥落したことから、前連結会計年度比1,748億円増の1,248億円(前連結会計年度は税引前損失501億円)となりました。親会社の所有者に帰属する当期純利益は、同1,632億円増の692億円(前連結会計年度は親会社の所有者に帰属する当期純損失940億円)となりました。 <当連結会計年度の業績>(億円:千万単位四捨五入)売上高2兆588億円(前連結会計年度比0.4%減)営業利益1,275億円(前連結会計年度比1.3%増)税引前利益1,248億円(-)親会社の所有者に帰属する当期純利益692億円(-) なお、営業利益(前連結会計年度比16億円)の主な増減要因は以下のとおりです。販売数量・売値・品種構成199億円原燃材料価格△46億円コストその他△137億円 <報告セグメント別の概況> (億円:千万単位四捨五入) 売上高営業利益第101期第100期第101期第100期建築ガラス4,4114,380173164オートモーティブ5,2064,988293139電子3,5513,645475545化学品5,8425,936530568ライフサイエンス1,3311,412△223△212セラミックス・その他5997912651消去又は全社△351△47714合計20,58820,6761,2751,258 報告セグメント別の経営成績は次のとおりです。イ. 建築ガラス 当連結会計年度の建築ガラスの売上高は、前連結会計年度比32億円(0.7%)増の4,411億円となりました。営業利益は、同9億円(5.5%)増の173億円となりました。 売上高は、欧米では、欧州での出荷減少及び2024年2月のロシア事業譲渡に伴う減収影響があったものの、価格政策の効果に加えて円安による増収影響により前連結会計年度を上回りました。アジアでは、出荷が減少したことに加え、インドネシア等で販売価格が下落したことにより、前連結会計年度を下回りました。営業利益は、人件費等のコストが増加したものの、前述の増収要因により、前連結会計年度を上回りました。 ロ. オートモーティブ 当連結会計年度のオートモーティブの売上高は、前連結会計年度比218億円(4.4%)増の5,206億円となりました。営業利益は、同153億円(110.2%)増の293億円となりました。 売上高は、出荷は欧州では減少したものの、日本で増加したことに加え、全地域での品種構成改善や価格政策効果、円安による増収影響により、前連結会計年度を上回りました。営業利益は、原燃材料や人件費等のコストが増加したものの、前述の増収要因により、前連結会計年度を上回りました。 ハ. 電子 当連結会計年度の電子の売上高は、前連結会計年度比95億円(2.6%)減の3,551億円となりました。営業利益は、同69億円(12.7%)減の475億円となりました。 売上高は、ディスプレイは液晶ディスプレイ用ガラス基板の出荷増加により前期を上回った一方、電子部材はオプトエレクトロニクスが更なる高機能化に向けた移行期であったことや、EUV露光用フォトマスクブランクスの出荷が減少したことなどにより、前連結会計年度を下回りました。営業利益は、前述の減収要因に加え、化学強化用特殊ガラス事業の撤退決定に伴う費用計上により、前連結会計年度を下回りました。 ニ. 化学品 当連結会計年度の化学品の売上高は、前連結会計年度比94億円(1.6%)減の5,842億円となりました。営業利益は、同37億円(6.6%)減の530億円となりました。 売上高は、エッセンシャルケミカルズは、塩化ビニル樹脂の販売価格が下落したことにより、前連結会計年度を下回りました。パフォーマンスケミカルズは、価格政策や、エレクトロニクス・モビリティ向け等のフッ素関連製品の出荷増が寄与し、前連結会計年度を上回りました。営業利益は、エッセンシャルケミカルズでの減収及び設備修繕に伴う製造原価悪化等の影響により、前連結会計年度を下回りました。 ホ. ライフサイエンス 当連結会計年度のライフサイエンスの売上高は、前連結会計年度比81億円(5.8%)減の1,331億円となりました。営業利益は、同11億円減の223億円の損失となりました。 売上高は、合成医農薬CDMO事業は堅調に推移したものの、バイオ医薬品CDMO事業で前連結会計年度に計上した受託案件精算に伴う一時収入の剥落や、米国コロラド拠点の閉鎖等により、前連結会計年度を下回りました。営業利益は、バイオ医薬品CDMO事業の米国拠点における固定費削減施策等の効果は発現したものの、前述の減収要因に加え、前連結会計年度に欧州で稼働を開始した増設設備による固定費増加等により、前連結会計年度を下回りました。 各報告セグメントに属する主要な製品等の種類は以下のとおりです。報告セグメント主要製品等建築ガラス建築用板ガラス、建築用加工ガラス(複層ガラス、強化ガラス、合わせガラス)オートモーティブ自動車用ガラス、車載ディスプレイ用カバーガラス電子・ディスプレイ 液晶/有機ELディスプレイ用ガラス基板、ディスプレイ用特殊ガラス・電子部材 半導体関連部材、光学関連部材化学品・エッセンシャルケミカルズ 苛性ソーダ、塩化ビニル樹脂、ウレタン原料・パフォーマンスケミカルズ フッ素製品(樹脂、ガス、溶剤)、ヨウ素製品ライフサイエンス合成医農薬開発製造受託、バイオ医薬品開発製造受託、医農薬中間体・原体 上記の他、当社グループは、セラミックス製品、物流・金融サービス等も扱っています。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度におけるフリー・キャッシュ・フロー(営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローの合計)は、営業利益や有形固定資産の売却等により、961億円の収入(前連結会計年度は892億円の収入)となりました。一方で、財務活動によるキャッシュ・フローにおいて、有利子負債の返済による支出、配当金の支払等がありました。当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末より133億円(12.3%)減少し、947億円となりました。(ⅰ) 営業活動によるキャッシュ・フロー 当連結会計年度における営業活動により得られた資金は、前連結会計年度比103億円(3.6%)減の2,745億円となりました。(ⅱ) 投資活動によるキャッシュ・フロー 当連結会計年度における投資活動により使用された資金は、前連結会計年度比172億円(8.8%)減の1,784億円となりました。当該支出は、有形固定資産の取得による支出等があったことによるものであります。(ⅲ) 財務活動によるキャッシュ・フロー 当連結会計年度における財務活動により使用された資金は、前連結会計年度比179億円(13.6%)減の1,141億円となりました。当該支出は、有利子負債の返済による支出、配当金の支払等があったことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績 当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種製品であっても、その形態、単位等は必ずしも一様ではなく、また製品のグループ内使用(製品を他のセグメントの設備に使用)や、受注生産形態をとる製品が少ないため、セグメントごとの生産規模や受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。 販売の実績については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 (ⅱ) 経営成績」における各セグメント業績に関連付けして示しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容① 重要性がある会計方針及び見積り当社グループの重要性がある会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 2 作成の基礎 及び 3 重要性がある会計方針」に記載しております。また、ライフサイエンスセグメントに含まれているバイオ医薬品原薬の開発製造の受託を営むAGC Biologics A/S(所在国 デンマーク)の非金融資産の減損テストに関しては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 11 非金融資産の減損」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。 ③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループは、中期経営計画に則り、持続的な業績成長のための成長基盤の構築や事業体質・競争力の強化に取り組み、資産効率を高めながら株主価値の継続的な向上に努めております。また、今後の成長のために必要な設備及び研究開発活動に投資するために、適切な資金確保を行い、最適な流動性を保持し、健全なバランスシートを維持することを財務方針としており、D/Eについては0.5以下を目標値として定めております。 資金調達活動については、当社グループを取り巻く金融情勢に機動的に対応し、金融機関借入、社債発行、コマーシャル・ペーパー発行等、多様な手段により、より安定的で低コストの資金調達を目指しております。また、長期資金の年度別償還額の集中を避けることで、借り換えリスクの低減を図っております。 資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、主要金融機関とコミットメントライン契約を締結しており、現在必要とされる資金水準を充分満たす流動性を保持していると考えております。 ④ 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループの経営財務目標については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
サステナビリティに関する考え方及び取組7,598字
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、本報告書の提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)サステナビリティ共通①ガバナンス サステナビリティに関する取り組みの基本方針や施策の審議・決定を行う機関として、サステナビリティ委員会を設置し、特に重要な事項は取締役会で決定しています。サステナビリティ委員会はCEOが委員長を務め、CFO・CTO、監査役及び全部門長が出席して年4回開催し、その内容は年2回、取締役会へ報告されます。経営企画本部サステナビリティ推進部は、同委員会の事務局として、グループ全体のサステナビリティ経営戦略の策定・実行を牽引しています。 ②戦略 当社グループでは、経営における長期的な方向性や企業価値に影響を及ぼし得る長期的な社会課題認識(マテリアリティ*)の明確化を行い、重要リスク及び重要機会を特定しています。これらの重要リスク・機会に基づき、長期経営戦略や各事業戦略、サステナビリティに関する目標・KPIを設定しています。*当社グループのマテリアリティ:気候変動問題への対応、資源の有効利用、社会インフラの整備、安全・快適なモビリティの実現、食糧問題への対処、情報化・IoT社会の構築、健康・長寿社会への対応、社会・環境に配慮したサプライチェーン、公正・平等な雇用と職場の安全確保、地域社会との関係・環境配慮 前中期経営計画 AGC plus-2023 では、サステナビリティ経営を推進する体制づくりを中心に取り組みましたが、2024年度より開始した中期経営計画 AGC plus-2026 (以下、「現中計」といいます。)においては、「サステナビリティ経営の深化」として、より一層サステナビリティ視点を日々の事業運営に落とし込むことを主要戦略のひとつとして掲げています。 2021年2月に発表した長期経営戦略「2030年のありたい姿」では、財務目標とあわせて、当社グループとして創出したい5つの社会的価値を定め、サステナブルな社会の実現に貢献することを明記しました。現中計では、これらの社会的価値について従業員を含む社内外のステークホルダーへの更なる理解浸透を進めるため、「5つの社会的価値」の解像度を高め、当社の製品・技術で創出する「3つの社会的価値*」に組み替え、社会に貢献する内容を明確化しました。当社グループは創業当初より、資源循環が可能で省エネや快適な暮らしに貢献するガラス事業や、社会インフラとして不可欠な様々な製品を生み出す化学品事業などの領域拡大を通じて、多くの社会的価値を創出してきました。今後もマテリアリティの重要機会を捉え、事業活動を通じた社会的価値と経済的価値の追求により企業価値を向上させ、更なる社会的価値を創出する好循環を続けていきます。 *3つの社会的価値 ③リスク管理 当社グループでは、マテリアリティの重要リスクに対処することを狙いとして、サステナビリティに関する目標・KPIを設定しています。取締役会による監督のもと、サステナビリティ委員会が対処方針の決定、目標の進捗状況を踏まえた今後の施策の審議等を実施しています。 ④指標及び目標 当社グループはサステナビリティKPIを設定し、現中計で掲げた「サステナビリティ経営の深化」が着実に実行されていること、すなわち経営全般へのサステナビリティ視点の落とし込みや人的資本経営の実施状況をモニタリングしています。 〔経営基盤のサステナビリティを測るKPI〕 〔サステナビリティ視点での事業成長を測るKPI〕 *1 役員報酬に反映される項目。ただし、GHG排出量についてはGHG排出量売上高原単位を役員報酬の算定に用いる。 *2 指数:2022年を100として2023年以降の数値を換算。 経営基盤のサステナビリティを測るKPIとして、事業活動を行う上での重要課題である環境負荷低減目標(「GHG排出量削減目標*3」)と、人的資本経営の推進を測る「従業員エンゲージメントスコア*4」を設定しています。 また、サステナビリティ視点での事業成長を測るKPIとして、当社グループが創出したい3つの社会的価値を軸にそれらを創出する事業の拡大状況を指数化したものを設定し、これらをモニタリングしています。 *3「第2 事業の状況 3 事業等のリスク 気候変動問題への対応について」をご参照ください。 *4「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組(3)人的資本・多様性」をご参照ください。 (2)気候変動への対応 当社グループは、気候変動を企業価値及び事業戦略の決定に大きな影響をもたらす要因として捉えています。当社は、2019年に金融安定理事会により設置された「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に賛同し、気候変動のリスク及び機会とそれらの分析について適切な情報開示を進めています。 ①ガバナンス 気候変動問題によりもたらされる社内外の変化を踏まえた経営戦略の検討やリスクへの対応は、サステナビリティ委員会で決議され、特に重要な事項は取締役会で決定します。さらに、サステナビリティ委員会での決議に基づき、環境安全品質本部長と経営企画本部サステナビリティ推進部長が主催する「環境対応会議」及びその中に設置するプロジェクトにおいて詳細をタイムリーに議論します。これらの会議体ではグローバルかつ事業横断的なGHG排出量削減に向けデータマネジメント、技術イノベーション、エネルギーマネジメント、サプライチェーンマネジメントに専門性のあるコーポレート部門と、活動主体である事業部門が連携して取り組んでいます。 ②戦略 当社グループでは、TCFD提言に基づき、気候変動関連に関する複数のシナリオを用い、将来のリスク・機会を評価しています。各事業に関係するリスク・機会をより具体化した上で、気候変動シナリオ別の具体的な影響要因を網羅的に整理し、事業及び事業展開地域ごとの影響を評価しています。 リスク・機会評価で特定されたもののうち、グループ全体又は複数事業にまたがる共通かつ重要なリスク・機会について分析し、経営戦略や事業計画を策定しています。 気温上昇が進行することによるリスクとして、移行リスクとしては炭素価格の上昇、物理的リスクとしては洪水・高潮などの突発災害の増加などが特定されています。移行リスクに伴う影響緩和のための対応として、全社的に進める事業ポートフォリオ変革、Scope1,2排出量削減投資及びその削減技術開発のインセンティブに寄与するインターナルカーボンプライシング制度の運用等を推進しています。物理的リスクに対しては、突発災害の激甚化がバリューチェーン全体に及ぼす影響について評価を実施し、対策の実施に活かしています。 一方で、社会の脱炭素化が実現することにより、重要な機会も多数存在します。信頼性の高い第三者機関の市場見通し等を整理し、グループ内での事業計画策定に活用しています。新たな市場ニーズに応える製品として、資源循環にも配慮した耐久性・リサイクル性に優れた建築物用断熱窓ガラス、地球温暖化係数(GWP)が極めて低いグリーン冷媒・溶剤、水素市場の拡大などがあります。 気候変動に起因するリスク及び機会とそれらの分析については定期的に見直しを行います。 ③リスク管理 気候に起因するリスクのうち短期から中期に発現しうる重要リスクに関しては、「AGCグループ統合リスクマネジメント基本方針」に則り、「統合リスクマネジメント」のフレームワークにて選定し管理をしています。詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。 長期的に顕在化する気候変動リスクに関しては、シナリオ分析、サステナビリティ委員会での議論等を通じて戦略の妥当性を継続的に評価することにより、リスクの最小化及び競争力の強化を図っています。 特定した気候変動リスク及びその管理状況は、取締役会や経営会議・サステナビリティ委員会等でモニタリングし、コーポレート部門、社内カンパニー・SBUが、事業や案件ごとにリスクの分析や対策を検討し、必要に応じて取締役会や経営会議・サステナビリティ委員会で審議しています。 ④指標及び目標 気候変動リスクに関するモニタリング指標として、当社ではGHG排出量をKPIに定めて管理しています。また、気候変動に関する目標としては、2050年に「カーボン・ネットゼロ*1」を目指すこと、そのマイルストーンとして2030年にGHG排出量を2019年比で30%削減することを掲げています*1*2。また、Scope3において、Scope3の7割ほどを占めるカテゴリ1、10、11、12を対象とし、2030年までに2019年比30%削減することを掲げ*2、2027年までにカテゴリ1及びカテゴリ3のGHG排出量の30%を占めるサプライヤーにSBT認定の取得を促すエンゲージメント目標を設定しました。*1 Scope1+2*2 2030年の電力排出係数は、IEAが公表したSustainable Development Scenarioをベースにしています。 カーボン・ネットゼロの実現に向けては、各事業の特性を踏まえた排出量削減施策を立案し、達成を目指します。Scope1においては、フロートガラス溶解窯におけるガラスカレット(端材、破片)リサイクルによる原材料由来の排出削減、窯の稼働から出るCO₂のリサイクル、アンモニアや水素等のクリーン燃料への転換、化学品事業における自家発電設備でのバイオマス燃料の活用等、Scope2では、再生可能エネルギー由来の電力購入、省エネ型電解槽への転換等で対応していきます。Scope3では、自社での排出削減の取り組みのみならず、サプライヤーにおける削減に向けた働きかけを実施するなど、バリューチェーン全体での排出量削減を目指しています。 カーボン・ネットゼロの実現に向けた取り組みについては、AGCサステナビリティデータブック2025をご参照ください。 https://www.agc.com/sustainability/pdf/agc_sus_jp_2025.pdf 2023年以降の実績には、ロシア事業(2024年2月譲渡)の排出量は含みません。 GHG排出量データの詳細や算定条件等は、AGCサステナビリティデータブック2025をご参照ください。 https://www.agc.com/sustainability/pdf/agc_sus_jp_2025.pdf (3)人的資本・多様性 ~人的資本・多様性に関する考え方~ 世の中のサステナビリティに貢献するためには、当社グループ自体のサステナビリティを実現しなくてはなりません。そして、その根幹を支えるのは「人財」であると考えています。当社グループは創業以来、「人財」を大切にするとともに、「易きになじまず難きにつく」から始まる創業の精神に基づき「チャレンジ」を奨励し、その中で培ってきた企業文化により、競争優位性を築いてきました。 当社グループでは、2025年1月1日付でグループビジョン “Look Beyond” を、企業理念 “Look Beyond” へ改定しました。当社グループは創業以来、産業・社会の進化と発展を支える独自の素材・ソリューションを提供することで、世の中に貢献してきました。事業の多角化・グローバル化の更なる進展、社会や働く人の価値観の変化を踏まえ、新しい企業理念のもと、AGCグループはグループのありたい姿を実現していきます。 なかでも、当社グループは、ダイバーシティを長期的な競争力の源泉と考えております。企業理念 “Look Beyond” の「私たちの価値観」の1つに「One Team with Diversity」を掲げており、常に異なる視点・意見を尊重し、多様な能力・個性を求め、互いの強みを活かし、One Teamで新たな価値を生み出すことのできる組織の実現を目指しています。 ①ガバナンス 当社グループは、企業理念 “Look Beyond” の追求において、企業として人権尊重に取り組むことが不可欠であると考え、「AGCグループ人権方針」を定めています。当社グループにおける「労働者の安全と健康」「職場・雇用における差別・ハラスメント」のような顕著な人権課題に対しては、定期的な人権デューデリジェンスの実施を通じてリスクの低減に取り組みます。これらの重要な事項については、CEOが委員長を務めるサステナビリティ委員会で決定し、取締役会にて報告・議論・監督されます。 グループ経営人財の育成については、グループ・グローバルレベル及び各事業部門・地域レベルの経営人財育成システムを有機的に連動させ、グループ経営人財の育成を図っています。これらのプロセスには、指名委員会や「人財委員会(CEO、CFO、CTO、人事部長、各カンパニープレジデントで構成)」が関与するとともに、社外取締役が研修プログラムに登壇するなど、経営層が直接参画して次世代・次々世代の経営人財を発掘・育成する仕組みを構築しています。 また、多様性(One Team with Diversity)は、企業理念 “Look Beyond” における4つの価値観の一つであり、当社グループの土台であると同時に、競争優位の源泉と考えています。多様な人財が個々人の能力を最大限に発揮できる環境を整備するため、CEOを議長とする「ダイバーシティ・カウンシル」を開催し、半年に一度、部門横断的に情報共有、議論を行い、「風土づくり」「採用」「人財育成」「働く環境の整備」の4つのアプローチで具体的な施策を推進しています。 ②戦略 当社グループでは、「2030年のありたい姿」の実現に向けて、継続的な企業成長を実現する人的資本経営「人財のAGC」を推進しています。風通しの良さ・チャレンジ・主体性を重視する企業文化をより一層醸成・浸透させ、多様な人財の強み・個性を引き出し、主体的な学びと成長を支援します。更に、成長する個々人からなるエンゲージメントの高い強い組織が、社内外の連携も活用して、知の化学反応と現場力の強化を促進し、企業価値の向上と当社のパーパスを実現します。企業理念 “Look Beyond” 及び「人財のAGC」のもと、真のグローバル企業として発展し続けるために、「よき企業文化の醸成」「ダイバ
コーポレート・ガバナンスの概要11,288字
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスの基本方針 当社は、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するために、当社のコーポレート・ガバナンスを強化し、更に充実させることを目的として、コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方、方針を定めた「AGCグループ コーポレートガバナンス基本方針」を制定しています。 詳細につきましては、下記の当社ウェブサイトをご参照ください。 https://www.agc.com/company/governance/index.html なお、2021年6月11日に施行された改訂コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示については、㈱東京証券取引所に提出している「コーポレート・ガバナンス報告書」をご参照ください。 ②コーポレート・ガバナンス体制の概要当社は、提出日現在(2026年3月24日)、機関設計として監査役会設置会社を採用しています。経営監視機能と経営執行機能を明確に分離し、経営監視機能を強化するとともに、経営執行については、コーポレート機能と事業執行機能を明確に区分し、事業執行における迅速な意思決定を図ることをコーポレート・ガバナンス体制整備の基本方針としています。経営監視及び経営執行の体制については、以下のとおりです。(i)経営監視の体制と施策の実施状況イ.取締役会当社は、取締役会を「当社グループの基本方針承認と経営執行の監視機関」と位置付けています。提出日現在(2026年3月24日)、取締役の人数は8名(任期1年)で、うち4名が当社の独立性の基準を満たした社外取締役です。なお、取締役のうち1名は女性です。取締役会の議長は、取締役会の独立性や中立性を保つため、原則として社外取締役が務めることとしています。また、執行役員制を採用しており、執行役員(任期1年)は、会社法規定の取締役と明確に区別され、当社グループの経営及び事業の執行責任を負っています。当連結会計年度においては、合計14回の取締役会を開催し、当社グループの経営執行の監視を行うとともに、取締役候補者の決定、次期執行役員の内定及び決定、重要財産の取得及び処分、予算等の重要事項の承認を行いました。 ※当社は、2026年3月27日開催予定の定時株主総会の議案として「定款一部変更の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、監査等委員会設置会社に移行します。 当社は、当社グループの競争優位性を基盤とした価値創造の実現に向け、取締役会の監督機能の一層の強化を目的に、監査等委員会設置会社に移行するとともに、社外取締役が過半数を占める取締役会とすることとしました。本移行において、取締役会の役割を「長期的視点で経営の大きな方向性を示す」「執行の適切なリスクテイクを後押しする」「価値創造の実現に向け執行トップを評価・選任する」ことと改めて定義のうえ、その役割を最大限発揮する体制を構築し、当社グループの価値創造を加速させるための議論を充実させていきます。ロ.指名委員会及び報酬委員会当社は、コーポレート・ガバナンス体制のより一層の強化を目指し、「取締役、監査役及び執行役員」(注)の選解任及び報酬に関する客観性を高めるため、取締役会の任意の諮問委員会として、「指名委員会」と「報酬委員会」を設置しています。(注)監査等委員会設置会社への移行後は「取締役及び執行役員」が対象であり、本ロ.指名委員会及び報酬委員会における記載内容 のうち「監査役」に関する内容は対象外となる予定です。 <指名委員会> 当社は、取締役、監査役、社長執行役員をはじめとする執行役員の選解任に関する客観性を高めるため、取締役会の任意の諮問機関として、指名委員会を設置しています。指名委員会は、取締役の中から選定される指名委員をもって構成し、うち過半数を社外取締役とするとともに、指名委員長は社外取締役が務めることとしています。 指名委員会は、取締役、社長執行役員をはじめとする執行役員の要件を審議しています。また、社長執行役員等の後継者計画を策定し、これに沿って計画的に候補者の育成が行われるようレビューするとともに、取締役、監査役、社長執行役員の候補者を選定し、取締役会に推薦する役割を担っています。 なお、取締役候補者は、当社の経営執行上の重要事項の承認や経営執行の監視を担うにふさわしい実績、経験、見識等を備えている者とし、取締役会における専門性のバランスや多様性も考慮して審議・決定されます。また、社外取締役候補者については、当社の「社外役員の独立性に関する基準」を満たす者としています。監査役候補者は、当社の監査を担うにふさわしい実績、経験、見識等を備えている者とし、社外監査役候補者については、社外取締役同様、「社外役員の独立性に関する基準」を満たす者としています。なお、監査役のうち1名以上は、財務・会計に関する相当程度の知見を有している者としています。 当連結会計年度においては、合計13回の指名委員会を開催し、CEO等の後継者計画、CEOの実績評価・再任判断、次期取締役候補・執行役員の選任について審議しました。 <報酬委員会> 当社は、取締役、執行役員の報酬に関する客観性を高めるため、取締役会の任意の諮問機関として、報酬委員会を設置しています。報酬委員会は、取締役の中から選定される報酬委員をもって構成し、うち過半数を社外取締役とするとともに、報酬委員長は社外取締役が務めることとしています。 報酬委員会は、取締役、執行役員の報酬原則・戦略・制度を審議し、取締役会に提案するとともに、個々の執行役員の業績評価や報酬支払結果を検証する役割を担っています。 当連結会計年度においては、合計6回の報酬委員会を開催しました。同委員会では、取締役及び執行役員の賞与及び株式報酬支給予定額、業績連動報酬の目標設定、取締役・監査役・執行役員の報酬額(報酬ベンチマーク)について検討・審議し、取締役会に提案しました。これらの提案を受け、取締役会において、報酬委員会からの提案内容について審議・決議しました。 なお、提出日現在(2026年3月24日)における取締役会、各委員会の構成及び当連結会計年度における取締役会、各委員会への出席状況は以下のとおりです。氏名当社における地位、担当代表取締役取締役会(注1)指名委員会(注1)報酬委員会(注1)島村 琢哉取締役会長 〇〇〇平井 良典取締役社長執行役員CEO〇〇〇〇宮地 伸二取締役副社長執行役員社長付〇〇 倉田 英之取締役専務執行役員CTO技術本部長〇〇 柳 弘之社外取締役(独立役員) 〇取締役会議長〇〇本田 桂子社外取締役(独立役員) 〇〇委員長〇手代木 功社外取締役(独立役員) 〇〇〇委員長有馬 浩二(注2)社外取締役(独立役員) 〇〇〇注 1 各取締役の当連結会計年度における取締役会又は各委員会への出席状況は 内に記載しています。 2 有馬浩二氏は2025年3月28日付で取締役に就任したため、他の取締役と出席対象の取締役会、各委員会の回数 が異なります。 ハ.取締役及び監査役のスキル・マトリックス 当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上に必要となる取締役会全体としてのバランス、多様性、規模に関する考え方につきましては、ロ.指名委員会及び報酬委員会 <指名委員会> に記載のとおりです。この方針を踏まえ、取締役会及び監査役会が備えるべきスキルを明確化した「スキル・マトリックス」に照らし、スキルを保有する取締役・監査役をバランスよく備え、多様性が確保できるよう努めています。 スキルについては、取締役会及び監査役会に求められる機能、経営戦略との整合性及び事業特性の観点から特定をしており、スキルごとの定義及び保有判断の目安を設定しています。各スキルの有無の判断に際しては、特に高い実績、豊富な経験、高度な見識等を有しているか否かを目安としております。 2025年度における各取締役及び各監査役のスキルは以下のとおりです。 ※当社は、2026年3月27日開催予定の定時株主総会の議案として「定款一部変更の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、監査等委員会設置会社に移行します。機関設計の変更に合わせて、取締役会に求められる機能、経営戦略との整合性及び事業特性を踏まえて、スキルの定義及び構成の見直しを行っています。移行後における各取締役のスキルは以下を予定しています。 ニ.取締役会の実効性評価<概要> 当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するために、継続的にコーポレート・ガバナンスを強化し、充実させることが重要であると考えています。 このような考えのもと、当社のコーポレートガバナンス体制としては、経営監視機能と経営執行機能を明確に分離し、経営監視機能を取締役会が、経営執行機能を社長執行役員をはじめとする執行役員が担ってきました。 取締役会の実効性評価については、「AGCグループ コーポレートガバナンス基本方針」に基づき、2016年度より毎年、取締役会がこれを実施しています。また、実効性の分析・評価に係る客観性を確保するため、一定の年数ごと(3年に1度を目安)に外部機関を起用し実施しています。 2025年度は外部機関を起用して分析・評価を行い、外部機関の分析・評価において、実効性が確保されていることが確認されました。 <2024年評価で掲げた今後の取り組みへの対応状況>2025年度の当社取締役会では、前年度の評価結果を踏まえて、主に以下の取り組みを実行しました。1)企業価値向上に向けた適切な議論の継続・深化 ・取締役会及びオフサイトミーティングにて、企業価値創造シナリオや事業ポートフォリオ、資本政策やキャピタルアロケーション等、資本市場からの期待に応えるための議論を一層深めました。2)経営監視機能の充実化・深化 ・取締役会で決議した投資案件について、適時フォローアップをするとともに、その進捗を随時確認できる仕組みを構築しました。3)取締役会におけるCEO等のサクセッションプランの監督並びに議論の充実 ・取締役会におけるCEO等のサクセッションプランの進捗に係る監督を充実化するとともに、指名委員会に対する諮問内容に関し、取締役会での審議の充実化を図りました。 <2025年度取締役会実効性評価のプロセス> 2025年度は外部機関を起用して分析・評価を行いました。プロセスの詳細は以下のとおりです。1)各取締役及び監査役による調査票に基づく自己評価の実施(2025年9月) 以下主な評価項目・ 取締役会の全体評価:取締役会と執行の役割と責任、議論状況・ 取締役会の構成:取締役会の規模、人数構成、多様性等・ 取締役会の運営:開催頻度、審議時間、議案選定、資料・説明の適切性・ 取締役会の審議:経営基本方針、リスク、サクセッションプラン、企業風土等・ 監査役会:多様性、取締役会との連携・ 諮問委員会(指名委員会・報酬委員会)の運営:審議時間、議案選定、情報提供等2)各取締役及び監査役に対するインタビューの実施(2025年10月) 全取締役8名及び全監査役4名に対し、外部機関より個別にインタビューを実施。調査票の回答を確認するとともに、追加意見を得ました。3)取締役会における報告・確認(2026年1月) 外部機関の分析・評価結果並びに前年からの取り組みの実施状況を確認しました。 <2025年の評価結果の概要> 外部機関の分析・評価において、実効性が確保されていることが確認されました。 多様かつ豊富な知見・経験を有する社外役員を構成員としていること、監査役(会)が実効性向上に貢献していること、コーポレートガバナンス強化への継続的な取り組みを図っていること等の点が、当社取締役会の特徴として指摘されました。また対応が期待される課題として、取締役会の役割に係る更なる議論の深化、執行による報告・情報提供のあり方、指名委員会運営の更なる工夫等の点について指摘がありました。 <今後の取り組み>当社は、2026年3月27日開催予定の定時株主総会の議案として「定款一部変更の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、監査等委員会設置会社に移行します。移行にあたり、取締役会の役割を「長期的視点で経営の大きな方向性を示す」「執行の適切なリスクテイクを後押しする」「価値創造の実現に向け執行トップを評価・選任する」ことと改めて定義し、明確化します。今後は、上記の外部機関の分析・評価結果をも踏まえ、再定義した取締役会の役割を最大限発揮する体制を構築するため、次の事項に取り組む予定としています。1)「経営の大きな方向性を示す」適切な議論の継続・深化2)「執行の適切なリスクテイクを後押しする」ためのモニタリング充実3)「価値創造の実現に向け執行を監督する」ための指名委員会運営の更なる工夫 ホ.監査役会 当社は、提出日現在(2026年3月24日)、機関設計として監査役会設置会社を採用しています。 監査役は、提出日現在、社外監査役3名を含む4名(女性の監査役2名を含む)で、監査役会を構成しています。監査役監査の詳細については、「(3)監査の状況 ①監査役監査の状況」に記載しております。 2025年度も取締役会、指名・報酬委員会、監査役会などの主要会議並びに監査役監査、内部監査及び会計監査等の一部はWEB会議を通して実施し、デジタルツールなどを活用のうえコミュニケーション・連携を図るなど、適切な経営監視体制を確保しています。 ※当社は、2026年3月27日開催予定の定時株主総会の議案として「定款一部変更の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、監査等委員会設置会社に移行します。移行が承認された場合、常勤監査等委員は社外取締役1名と社内取締役1名との計2名で、非常勤監査等委員は社外取締役2名です。左記4名で構成される監査等委員会が監査を担うこととなります。移行後も監査体制の強化・充実を図っていきます。 (ⅱ)経営執行の体制当社は、執行役員制、カンパニー(社内擬似分社)制を導入しており、グローバル連結運営体制を採用するとともに、事業執行の責任と権限をカンパニー/SBUに大幅に委譲しています。カンパニーは、売上高が概ね2,000億円を超え、グローバルに事業を展開する事業単位と位置付けています。 提出日現在(2026年3月24日)における当社グループのコーポレート・ガバナンス体制の概要図は次の
役員の報酬等4,493字
(4)【役員の報酬等】① 取締役及び監査役の報酬(ⅰ) 取締役及び監査役の報酬等の額当連結会計年度における、当社の取締役及び監査役の報酬は、次のとおりです。 支給人数及び支給総額内訳定額報酬変動報酬業績連動報酬業績ないしは株価連動報酬月例報酬賞与(当連結会計年度に係る賞与の額)株式報酬(非金銭報酬等)支給人数支給総額支給人数支給金額支給人数支給金額支給人数支給金額 取締役名百万円名百万円名百万円名百万円8690838131438165 うち社外取締役473465--47 監査役51045104---- うち社外監査役368368----注 1 「株式報酬」の金額は、日本基準による当事業年度における費用計上額です。 (ⅱ) 連結報酬等の総額が1億円以上である者の報酬等の額当連結会計年度において、報酬等の総額が1億円以上である者は、次のとおりです。氏名役員区分会社区分支給総額内訳定額報酬変動報酬業績連動報酬業績ないしは株価連動報酬月例報酬賞与(当連結会計年度に係る賞与の額)株式報酬島村 琢哉取締役会長提出会社百万円百万円百万円百万円159102057平井 良典代表取締役社長執行役員CEO提出会社209827056宮地 伸二代表取締役副社長執行役員社長付提出会社140734225倉田 英之代表取締役専務執行役員CTO提出会社107583018 (ⅲ) 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の内容及び決定方法 イ. 報酬に関する方針の内容a.報酬制度の基本的な考え方当社は報酬原則として、役員報酬全般に関わる基本的な考え方を次のとおり定めています。・競争優位の構築と向上のため、多様で優秀な人財を引きつけ、確保し、報奨することのできる報酬制度であること・企業価値の持続的な向上を促進するとともに、それにより株主と経営者の利益を共有する報酬制度であること・当社グループの持続的な発展を目指した経営戦略上の業績目標達成を動機付ける報酬制度であること・報酬制度の決定プロセスは、客観的で透明性の高いものであること b.報酬の構成(1)定額報酬である「月例報酬」と、変動報酬である「賞与」及び「株式報酬(注1)」で構成され、役位に応じて、次のとおり適用します。区分定額報酬変動報酬月例報酬賞与株式報酬業績連動部分固定部分(注2)執行役員を兼務する取締役及び執行役員●●●●執行役員を兼務しない取締役(社外取締役を含む)●--●監査役●---注 1 株式報酬の対象者が国内非居住者の場合は、株式の交付はせず、それに相当する金銭を賞与として支給することができる。2 株式報酬のうち固定部分は、会社業績とは連動しない。 (2)取締役については、総報酬に占める各構成要素の割合を標準支給額ベースで概ね下図のとおりとし(注3)、このうち変動報酬については、以下「c.変動報酬の仕組み」の内容を反映することとしています。 注 3 いずれにも該当しない場合は、報酬委員会で審議し、取締役会で決議する。 4 変動報酬は、賞与と1事業年度あたりの株式報酬額の合計とする。 c.変動報酬の仕組み当社グループの持続的な発展と企業価値向上を実現するため、短期・中期・長期のバランスのとれた視点を持ちながら経営を担うべく、変動報酬は各期間のバランスを考慮したものとしています。(1)賞与・単年度の業績目標達成への意欲を更に高めることを目的として、役位等に応じた額を単年度の連結業績指標に応じて変動させます。・業績指標については、事業の収益力及び資産効率を高めると同時に、キャッシュを創出することが重要であることから、「営業資産営業利益率」(注5)と「キャッシュ・フロー」を用います。・賞与の支給率は、営業資産営業利益率の目標に対する達成度合い及びキャッシュ・フローの前年比改善度合いに応じて変動します。加えて、全社業績、非財務資本の強化、ポートフォリオ転換の進展等の状況並びに個人業績も加味した上で、原則として、標準支給額に対して0〜200%の範囲で変動します。その決定にあたっては、報酬委員会での審議を経て、取締役会で決議します。・賞与の支給対象期間は、事業年度の開始日からその最終日までとし、当該期間に対応する賞与を、当該期間終了直後の定時株主総会終了後に支払います。 (注5)営業資産営業利益率=営業利益÷営業資産 〔2025年12月期の実績〕・営業資産営業利益率指標は、目標6.9%に対して、5.4%(補正値)となりました。・キャッシュ・フロー指標は、前年比増となりました。・上記2指標および特別評価に基づく、執行役員を兼務する取締役への賞与の額は標準支給額×100%となりました。 〔2026年12月期の目標〕・業績指標については、事業の収益力及び資産効率を高めると同時に、キャッシュを創出することが重要であることから、営業資産営業利益率とキャッシュ・フローを用います。 (2)株式報酬・中長期的な企業価値向上への貢献意欲を高め、株主との利益共有を図るとともに、中期経営計画(以下、「中計」という)における業績目標の達成に向けた意欲を高めることを目的としています。・本制度は、役位並びに中計における連結業績指標に応じて変動する当社株式等の交付を行う「業績連動部分」と、役位に応じて一定数の当社株式等の交付を行う「固定部分」から構成されます。・業績指標については、財務指標である①ROE及び②EBITDA、株価指標である③相対TSR(対TOPIX)、非財務指標である④GHG排出量売上高原単位及び⑤従業員エンゲージメントの5つを採用します。・「業績連動部分」については、各指標の目標に対する達成度合いに応じて、原則として、標準支給額に対して0~200%の範囲で変動し、その決定にあたっては、報酬委員会での審議を経て、取締役会で決議します。なお、目標達成度合いは以下のとおり算定します。 財務指標:中計期間の各事業年度における目標に対する達成度を所定の比率(注6)で加重平均して算定 株価指標及び非財務指標:中計終了時点の目標に対する達成度により算定・役員は、中計期間終了後に本制度を通じて取得した当社株式を退任するまで継続保有するものとします。(注6)初年度25%、次年度25%、最終事業年度50% 〔2025年12月期の実績〕・ROEは、中計の最終年度である2026年12月期の目標8.4%(中計の当初策定時の目標値)に対して、中計の2年目である2025年12月期の実績は4.7%となりました。・EBITDAは、中計の最終年度である2026年12月期の目標4,410億円(中計の当初策定時の目標値)に対して、中計の2年目である2025年12月期の実績は3,073億円(営業利益+減価償却費にて簡易的に算出)となりました。 〔中計期間における目標〕(2024年2月策定)・中計(2024年~2026年)を対象期間とする株式報酬については、中長期的な企業価値増大をはかり、全社業績に対する意識向上及び株主との利益共有を図ることを目的に、業績指標を下表のとおりとします。 ・株式報酬に用いる業績指標のうち、財務指標であるROE及びEBITDAの目標については、具体的には以下のとおりとします。指標2026年12月期ROE8.4%以上EBITDA4,410億円以上 d.報酬水準報酬水準については、第三者機関が実施する調査データの中から、大手製造業の報酬データを分析・比較し、任意の報酬委員会にて検証しています。 ロ.報酬の決定方法委員の過半数を社外取締役とし、社外取締役が委員長を務める任意の報酬委員会において、「a.報酬制度の基本的な考え方」を踏まえ、取締役及び執行役員の報酬制度・水準等を審議・提案し、取締役報酬については、あらかじめ株主総会で決議された報酬(総額)の限度額の範囲内で、取締役会で決議します。また、報酬支払結果についても報酬委員会で検証しています。監査役報酬についても、同じくあらかじめ株主総会で決議された報酬(総額)の限度額の範囲内で、監査役の協議により、決定することとしています。これらを通じて、報酬の決定プロセスに関する客観性及び透明性を高めています。なお、当連結会計年度における当社の役員の報酬等の額の決定過程における取締役会及び報酬委員会の活動については、「 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ②コーポレート・ガバナンス体制の概要 」に記載のとおりです。 ハ.本方針の決定方法本方針は報酬委員会において審議・提案し、取締役会で決議します。 ② 取締役及び監査役の報酬の限度額に関する株主総会の決議年月日 報酬の種類支給対象者当該決議時の役員数(うち社外役員数)決議年月日と限度額取締役定額報酬月例報酬全ての取締役7(3)2022年3月30日年額750百万円以内(上記のうち、社外取締役分は年額67百万円以内)変動報酬業績連動報酬賞与執行役員を兼務する取締役業績ないしは株価連動報酬株式報酬全ての取締役*国内非居住者を除く6(2)2022年3月30日3事業年度を対象として22億5,000万円以内(上記のうち、社外取締役分は25百万円以内)監査役定額報酬月例報酬全ての監査役4(3)2018年3月29日年額120百万円以内 ③当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等の内容が取締役会が決定した方針に沿うものであると判断した理由 取締役の個人別の報酬等については、委員の過半数を社外取締役とし、社外取締役が委員長を務める任意の報酬委員会において、「イ.報酬に関する方針の内容」を踏まえ、審議・提案され、その答申を受けて取締役会で決議しているため、内容が本方針に沿うものであると判断しています。 ④2026年度に係る報酬体系 前述のとおり、2026年3月27日開催予定の第101回定時株主総会において、第2号議案(決議事項)が原案どおり 承認可決されることを前提として、当社は監査等委員会設置会社へ移行します。また、同株主総会に付議する第5号 議案、第6号議案及び第7号議案がいずれも承認可決されることを前提として、取締役の報酬等の額並びに取締役(監 査等委員である取締役を除く。)に対する株式報酬制度の改定を行います。 当該改定は、監査等委員会設置会社への移行に伴う報酬制度の対象者の見直しに加え、社外取締役並びに監査等 委員である取締役の職責及び経済情勢等の諸般の事情を考慮して行うものであり、以下の内容を含みます。 ・取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬等の額のうち、社外取締役に係る金額を、年額6,700万円以内 から年額8,800万円以内に変更します。 ・監査等委員である取締役の報酬等の額を、年額1億2千万円以内から年額1億5千万円以内に変更します。 上記変更点を除き、2026年度の報酬体系は2025年度の報酬体系と同様の内容としています。
従業員の状況1,867字
5【従業員の状況】(1) 連結会社の状況 2025年12月31日現在セグメントの名称従業員数(名)建築ガラス12,697〔2,583〕オートモーティブ15,997〔944〕電子10,832〔172〕化学品6,667〔721〕ライフサイエンス2,967〔163〕報告セグメント計49,160〔4,583〕セラミックス・その他3,736〔70〕合計52,896〔4,653〕注 従業員数は就業人員であり、臨時従業員については〔 〕内に年間の平均人員を外数で記載しております。(2) 提出会社の状況 2025年12月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)8,12243.417.09,053,185 セグメントの名称従業員数(名)建築ガラス479オートモーティブ1,885電子1,032化学品2,238ライフサイエンス379報告セグメント計6,013セラミックス・その他2,109合計8,122注 1 従業員数は就業人員であります。2 従業員数には、取締役を兼務していない執行役員29名を含んでおります。3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。(3) 労働組合の状況 提出会社においては、AGC労働組合(組合員総数4,844名)が組織されており、全国化学労働組合総連合に属しております。 なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 ① 提出会社(AGC㈱)当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%) (注1)男性労働者の育児休業取得率(%) (注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者うち正規雇用労働者(注3)うちパート・有期労働者6.283.672.272.568.7注 1「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したもので あります。 2「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25 号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 3 同一の職位や役割において労働条件の差異はなく、それぞれにおける賃金差異は、職位別の構成人数の差異に よるものであります。 ② 連結子会社(国内)当事業年度補足説明名称管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者AGCグラスプロダクツ㈱4.870.077.377.174.9労働者301人以上AGC硝子建材㈱4.930.471.470.272.4AGCエレクトロニクス㈱2.878.978.483.166.5AGCテクノグラス㈱1.885.771.772.951.2AGCディスプレイグラス米沢㈱0.0100.079.679.882.5AGCセイミケミカル㈱12.955.671.988.5118.8伊勢化学工業㈱4.725.076.377.2132.8AGエキスパート㈱13.575.078.979.242.2労働者101人以上300人以下オートグラス㈱8.0100.082.681.585.5AGCプライブリコ㈱2.533.377.982.444.5AGCテクノロジーソリューションズ㈱6.7100.066.865.192.9AGCセラミックス㈱10.066.784.685.4123.0北海道曹達㈱4.260.069.772.247.5AGCエスアイテック㈱4.10.078.479.191.8AGCエンジニアリング㈱0.00.059.088.067.0AGC若狭化学㈱13.3100.087.187.1-AGCポリマー建材㈱5.875.077.779.722.4AGCオートモーティブウィンドウシステムズ㈱0.00.072.177.559.1AGCマイクロガラス㈱0.00.971.379.991.7日本真空光学㈱6.7100.079.979.1-注 1「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したもので あります。 2「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25 号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
関係会社の状況2,813字
4【関係会社の状況】会社の名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有又は被所有割合(%)関係内容(連結子会社) 建築ガラスAGC硝子建材㈱東京都台東区百万円470建築用板ガラス、建築用加工ガラス及び建材の製造、施工、販売100.0(0.0)当社から材料の一部を購入しております。役員兼任者等が6名おります。AGCグラスプロダクツ㈱東京都台東区百万円1,287建築用加工ガラスの製造、販売及び建築用板ガラスの切断、販売100.0(0.0)当社から材料の一部を購入しております。役員兼任者等が6名おります。*PT Asahimas Flat Glass Tbk(注4)Jakarta,Indonesia億ルピア2,170建築用板ガラス、自動車用ガラス、産業用加工ガラスの製造、販売44.5(0.0)当社から製品の一部を購入し、当社へ製品の一部を供給しております。役員兼任者等が6名おります。*AGC Glass EuropeLouvain-La-Neuve,Belgium百万ユーロ473建築用板ガラスの製造、販売100.0(0.0)当社から製品の一部を購入し、当社へ製品の一部を供給しております。役員兼任者等が7名おります。AGC Flat Glass Czech a.s.Teplice, Czech百万コルナ3,560建築用板ガラスの製造、販売100.0(100.0)当社から製品の一部を購入しております。役員兼任者等が1名おります。オートモーティブ*艾杰旭汽車玻璃(蘇州)有限公司中国蘇州市百万米ドル236自動車用ガラスの製造、販売100.0(0.0)当社から製品の一部を購入し、当社へ製品の一部を供給しております。役員兼任者等が6名おります。AGC Flat Glass North America, Inc.Georgia,U.S.A.百万米ドル4自動車用ガラスの製造、販売100.0(100.0)当社へ製品の一部を供給しております。役員兼任者等が2名おります。*AGC Automotive EuropeLouvain-La-Neuve,Belgium百万ユーロ105自動車用ガラスの製造、販売100.0(100.0)当社から製品の一部を購入し、当社へ製品の一部を供給しております。AGC Automotive Czech a.s.Chuderice, Czech百万コルナ1,657自動車用ガラスの製造、販売100.0(100.0)当社から製品の一部を購入しております。役員兼任者等が1名おります。電子AGCエレクトロニクス㈱福島県郡山市百万円300半導体関連部材、光学関連部材の製造100.0(0.0)当社から材料の一部を購入し、当社へ製品の一部を供給しております。役員兼任者等が7名おります。*AGCテクノグラス㈱静岡県榛原郡百万円300光学関連部材の製造及び理化医療用製品の製造、販売100.0(0.0)当社へ製品の一部を供給しております。役員兼任者等が8名おります。*艾杰旭顕示玻璃股份有限公司台湾斗六市百万新台湾ドル3,120液晶/有機ELディスプレイ用ガラス基板の製造、販売100.0(100.0)当社から材料の一部及び製品を購入しております。役員兼任者等が6名おります。*艾杰旭顕示玻璃(恵州)有限公司 中国恵州市百万円45,800液晶/有機ELディスプレイ用ガラス基板の製造、販売100.0(0.0)当社から材料の一部及び製品を購入しております。役員兼任者等が7名おります。*艾杰旭新型電子顕示玻璃(深圳)有限公司 中国深圳市百万円33,700液晶/有機ELディスプレイ用ガラス基板の製造、販売63.0(0.0)当社から材料の一部及び製品を購入しております。役員兼任者等が5名おります。*AGC Fine Techno Korea Co., Ltd. 韓国亀尾市百万ウォン227,000液晶/有機ELディスプレイ用ガラス基板の製造、販売100.0(33.0)当社から材料の一部及び製品を購入しております。役員兼任者等が6名おります。化学品※伊勢化学工業㈱東京都中央区百万円3,599ヨウ素製品、金属化合物の製造、販売及び天然ガスの採取、販売53.5(0.0)当社から原料を購入し、当社へ製品の一部を供給しております。役員兼任者等が4名おります。PT Asahimas ChemicalJakarta,Indonesia百万米ドル84苛性ソーダ、塩化ビニル樹脂の製造、販売52.5(0.0)当社から製品の一部及び製造設備の一部を購入しております。役員兼任者等が6名おります。*AGC Vinythai Public Company LimitedRayong,Thailand百万バーツ9,435苛性ソーダ、塩化ビニル樹脂の製造、販売65.0(0.0)当社から製品の一部及び製造設備の一部を購入し、当社へ製品の一部を供給しております。役員兼任者等が5名おります。ライフサイエンスAGC Biologics A/SCopenhagen, Denmark百万デンマーククローネ42バイオ医薬品開発製造受託100.0(0.0)役員兼任者等が3名おります。セラミックス・その他AGCセラミックス㈱東京都港区百万円3,500各種セラミックス製品の製造、販売100.0(0.0)当社へ製品の一部を供給しております。役員兼任者等が8名おります。*AGC Singapore Services Pte. Ltd.Singapore百万米ドル88アジアにおける関係会社のための資金調達、融資及び関係会社の株式保有100.0(0.0)当社の関係会社に対し融資等を行っております。役員兼任者等が4名おります。*AGC America, Inc.Georgia,U.S.A.百万米ドル0北米における関係会社の株式保有及び情報収集100.0(0.0)当社の関係会社に出資しております。役員兼任者等が2名おります。AGC Capital, Inc.Georgia,U.S.A.百万米ドル0北米における関係会社のための資金調達及び融資100.0(100.0)当社の関係会社に対し融資等を行っております。役員兼任者等が3名おります。その他の連結子会社152社(持分法適用会社)21社 注 1 「議決権の所有又は被所有割合」欄の(内書)は間接所有割合であります。2 会社の名称欄*印は特定子会社であります。3 会社の名称欄※印は有価証券報告書を提出している会社であります。4 議決権が100分の50以下でありますが、実質的に支配しているため連結子会社としております。5 上記会社は、その売上高(連結会社相互の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合がそれぞれ100分の10以下であるため、主要な損益情報等の記載は省略しております。
配当政策710字
3【配当政策】 当社グループは、財務健全性を維持しながら、事業活動から創出されたキャッシュを今後の成長に必要な戦略事業等への設備投資、M&A、研究開発等に優先的に活用致します。 株主の皆様への還元につきましては、株主還元の指標として親会社所有者帰属持分配当率(DOE)3%程度を目安とした安定的な配当を継続致します。また、自己株式の取得につきましては、他の投資案件との比較、資本効率や財務状況を勘案しながら総合的に判断致します。 当期の期末配当金は、当期の業績、経営環境、今後の事業展開等を勘案し、1株当たり105円とする予定であります。中間配当金を含めた当期の年間配当金は、1株当たり210円を見込んでおります。 当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としており、これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。 なお、定款に「当会社は、取締役会の決議によって、毎年6月30日現在において株主名簿に記載又は記録された最終の株主又は登録株式質権者に対して、会社法第454条第5項に定める剰余金の配当(以下「中間配当金」という。)を行うことができる。」旨を定めております。 当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。決議年月日配当金の総額(百万円)1株当たり配当額(円)2025年8月1日22,297105取締役会決議2026年3月27日(予定)22,298105定時株主総会決議(注)(注)2025年12月31日を基準日とする期末配当であり、2026年3月27日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として提案しております。
研究開発活動3,644字
6【研究開発活動】 当社グループは長期経営戦略「2030年のありたい姿」として、「独自の素材・ソリューションの提供を通じてサステナブルな社会の実現に貢献すると共に継続的に成長・進化する」を目標として掲げました。また、この確実な達成に向けて策定した中期経営計画 AGC plus-2026 では、「“両利きの経営”の進化」と「サステナビリティ経営の深化」「価値創造DXの推進」という戦略を示しました。 この戦略を受けて、「“両利きの開発”によるコーポレート・トランスフォーメーション(CX)加速に貢献」「デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速による競争力の強化」「サステナビリティ経営の推進」「オープンイノベーションの推進」を掲げて研究開発活動に取り組んでいます。 〇両利きの開発 「右利きの開発」とは、①既存の生産・基盤技術を革新し、②お客様と共に新商品を開発することにより、お客様に密着し、ともに成長を目指す開発であり、現状の課題をもとに改善策を積み上げていくようなフォアキャスティングのアプローチです。生産性の改善や新商品開発を通じた既存コア事業の強化につながる技術開発です。 一方、③既存の保有技術を活用(再定義)し、新しい市場を開拓していくのが「左利きの開発」で、こちらは、将来起こりえる大きな時代の変化を予測し、新事業を創出することで、その変化の波を乗り越えていくようなバックキャスティングのアプローチです。モビリティ、エレクトロニクス、ライフサイエンスなど戦略事業の領域での新事業の創出につながる技術開発です。 この2つはどちらも重要であり、「右利きの開発」によって既存事業の競争力を高めながら、「左利きの開発」で未来を創ることにより、当社グループは成長・進化していきます。この両方のバランスをとることが「両利きの開発」を進める要諦となります。 〇デジタルトランスフォーメーション(DX) 材料開発や組成開発に計算科学や情報科学を用いることで、素材開発を大幅に効率化するマテリアルズ・インフォマティクス(MI)については、当社でも早くから取り組み、ガラス開発や環境対応型フッ素系溶剤AMOLEA®の開発などに活用してきました。その後、実験データベースシステム「AGC R&D Data Input & Storage(ARDIS)」およびMI専用分析ツール「AGC Materials Informatics Basis Analysis Tool (AMIBA)」を独自に開発し、さらに、量子計算、分子シミュレーション計算などの計算科学を支援する内製ソフトの活用により、実験と理論計算を連動したMIによる材料開発を進めることが可能となりました。 また、DX人材の育成にも以前から注力しています。当社では製造現場や管理業務の高いスキルを持ちながら自らDXを活用し改善・革新を推進できる「二刀流人財」の育成を軸に進めてきました。現在、基礎・応用レベルの人財は、目標の5,000名を超えました。また、最新のデジタル技術を開発し展開できる「トップデータサイエンティスト」も、目標の100名に近づいており、これらの人財がDXを駆使して各現場の革新を進めており、Innovation&Operational Excellenceを加速しています。 〇サステナビリティ経営の推進サステナビリティKPIとして挙げているいくつかの項目の中で、技術面から貢献できる喫緊かつ最大の課題は、GHGガス排出量削減です。板ガラスの製造は、ガラスを溶かす燃焼工程で大量のエネルギーが必要であり、結果として温室効果ガスを多く排出します。そのため、温室効果ガス排出量を抑えるための技術開発に継続して取り組んでいます。これはガラス業界にとっても大きな課題です。現在、フランスのガラス製造大手のSaint-Gobain社と協業し、板ガラス製造時のCO2排出量を大幅に削減する技術の実証実験を共同で行い、ガラス業界の脱炭素化に取り組んでいます。さらに、排出量削減だけでなく、CO2を原料として回収し化学合成により有価物として再利用するカーボンリサイクルなど、他社と当社の技術・アセットを持ち寄って脱炭素化に取り組んでいます。一方、環境負荷低減や環境規制はビジネスチャンスでもあり、温室効果ガス排出量削減貢献製品の開発などにも取り組んでいます。 〇オープンイノベーション 社会の変化が加速し、社会課題も複雑さを増しています。お客様のニーズも高度化、多様化しているため、当社単独での開発では課題解決が難しくなりつつあり、外部パートナーとのオープンイノベーションによる協創活動が重要となっています。 当社では、2軸でのオープンイノベーションを進めています。1つは大学をはじめとするアカデミアやスタートアップ企業などとの協創で、革新的な技術や当社に無い技術を開発することです。東京大学や東京科学大学、名古屋大学などと共同研究を進め、難しい課題に挑んでいます。 こうして得られた新規技術やソリューションを活用して、お客様であるリーディングカンパニーと新たな商品を開発するのが2つ目のオープンイノベーションです。事例として、大手通信会社である株式会社NTTドコモとの共同開発が挙げられます。都市部では移動通信アンテナを設置する場所の確保が課題となっていますが、既存の窓ガラスの室内側から取り付け可能なガラスアンテナ「WAVEATTOCH®(ウェーブアトッチ)」を開発し、都心のビル窓をアンテナ化しました。 2020年には、AGC横浜テクニカルセンター(YTC)内に新研究棟を新設し、従来2拠点に分かれていた開発機能を統合して、材料開発、プロセス開発から設備技術開発までをシームレスにつなぐ体制を整えました。また、新研究棟にはオープンイノベーションを加速する場として、協創空間「AO(アオ/AGC OPEN SQUARE)」を設けました。AOは「つなぐ」「発想する」「ためす」をコンセプトに、社外のパートナーとの協創の場を用意しています。 さらに北米、欧州、中国、及び東南アジアに駐在員を配置し、海外大学や研究機関等への積極的な情報収集活動を行うとともに、当社グループとのシナジーが期待できる技術を保有するベンチャー企業の探索を行っています。 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は60,324百万円でした。当連結会計年度における各事業部門別の研究開発課題、研究成果及び研究開発費は次のとおりです。 (1) コーポレート コーポレートが担当している研究開発には、技術プラットフォームの強化拡大を目指した長期的・基礎的な研究開発と、新規事業の創出を目指した研究開発があります。また上記の戦略に基づいた全社的研究開発体制の構築もコーポレートが策定・調整しています。コーポレートが担当しているテーマとしては、高度な解析技術などの共通基盤技術の開発、既存事業及び新事業に資する材料技術の開発等があります。 当連結会計年度における、コーポレートの研究開発費は20,013百万円でした。 (2) 建築ガラス 当事業の研究開発部門では、板ガラスに関する商品設計や新技術開発、生産技術開発を行っています。また、省エネ効果の高い建築用ガラスに関する技術開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は4,366百万円でした。 (3) オートモーティブ 当事業の研究開発部門では、自動車用ガラスに関する商品設計や新技術開発、生産技術開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は6,899百万円でした。 (4) 電子 当事業の研究開発部門では、ガラス溶解・成形・研磨・検査などの生産技術開発に注力しています。さらに、その他にも多岐にわたる研究開発テーマがあり、主に半導体製造装置用部材、ディスプレイ関連部材、光電子部材等に関する新商品・新技術・生産技術の開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は13,326百万円でした。 (5) 化学品 当事業の研究開発部門では、フッ素化学、高分子化学、無機化学、電気化学などの基盤技術を生かした新商品・新技術の開発を行っています。特に、環境に配慮した製品やプロセスの開発に注力しています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は11,271百万円でした。 (6) ライフサイエンス 当事業の研究開発部門では、医農薬中間体・原体やバイオ分野といったライフサイエンス関連の新商品・新技術の開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は1,088百万円でした。 (7) セラミックス・その他 上記以外の事業部門における当連結会計年度の研究開発費は3,357百万円でした。
主要な設備の状況2,011字
2【主要な設備の状況】(1) 提出会社2025年12月31日現在 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計関西工場尼崎事業所(兵庫県尼崎市)電子電子用ガラス製造設備2,3518,7721,042(158)17412,341136関西工場高砂事業所(兵庫県高砂市)電子電子用ガラス製造設備2,2182,988744(453)3156,267293AGC横浜テクニカルセンター(神奈川県横浜市鶴見区)建築ガラス、オートモーティブ、電子、化学品、ライフサイエンス、セラミックス・その他建築用板ガラス、自動車用ガラス製造設備、研究開発実験設備等27,64913,4091,333(277)3,16445,5571,816千葉工場(千葉県市原市)化学品、ライフサイエンス化学品、合成医農薬中間体・原体、バイオ医薬品原薬製造設備37,76741,7325,879(797)3,95389,3331,469愛知工場(愛知県知多郡武豊町及び豊田市)オートモーティブ自動車用ガラス等製造設備9,10817,4912,615(638)2,78031,9971,143鹿島工場(茨城県神栖市)建築ガラス、化学品建築用板ガラス、化学品製造設備10,74923,1152,565(849)1,11837,548735相模工場(神奈川県愛甲郡愛川町)オートモーティブ自動車用ガラス製造設備2,6494,2972,296(114)82910,073463本社(東京都千代田区)セラミックス・その他その他設備9,02310,5259,124(397)9,60838,2811,869注 各事業所の内容には管轄の厚生施設等を含んでおります。また、本社には、関係会社に賃貸している土地等を含んでおります。 (2) 国内子会社2025年12月31日現在 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計AGCグラスプロダクツ㈱鹿島工場(茨城県神栖市)他建築ガラス建築用板ガラス製造設備2,0825,353928(67)4,20312,5671,009AGCテクノグラス㈱静岡工場(静岡県榛原郡)他電子光学用・理化医療用製品等製造設備2,1747,3743,482(229)29713,328510伊勢化学工業㈱白里工場(千葉県大網白里市)他化学品ヨウ素製品製造設備4,7746,0952,098(254)1,43714,405289AGCセラミックス㈱(注4)高砂工場(兵庫県高砂市)セラミックス・その他セラミックス製品製造設備2,7521,095-(-)3524,200283 (3) 在外子会社2025年12月31日現在 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計AGC Glass Europe グループMoustierPlant(Moustier, Belgium) 他建築ガラス、オートモーティブ建築用板ガラス・自動車用ガラス製造設備50,18989,07715,541(7,041)23,753178,56212,294AGC Flat Glass North America, Inc.グループAutomotive Fabrication plants (Kentucky, U.S.A.) 他オートモーティブ自動車用ガラス製造設備等3,8256,192857(1,149)1,57112,4482,073〔366〕艾杰旭顕示玻璃股份有限公司雲林工場(Yunlinhsien,Taiwan) 他電子電子用ガラス製造設備19,24456,81810,819(250)6,83293,7161,626PT Asahimas ChemicalAnyer Plant(West Java, Indonesia)化学品化学品製造設備31,01897,0809,337(994)2,847140,2831,227〔512〕AGC Biologics, Inc.Seattle, U.S.A. 他ライフサイエンスバイオ医薬品原薬開発製造受託用設備12,9233,6734,188(1,068)1,55222,338466注 1 帳簿価額の「その他」の内訳は、工具器具及び備品、使用権資産並びに無形資産であり、建設仮勘定は含んでおりません。2 土地面積には借地は含んでおりません。3 〔 〕内は臨時従業員数であり、年間の平均人員数を外数で記載しております。 (従業員数の10%以上の場合のみ記載しております。)4 当該事業所は事業用地の全てにつき、提出会社から賃借しております。
監査の状況4,887字
(3)【監査の状況】①監査役監査の状況当社は、2026年3月27日開催予定の定時株主総会の議案として「定款一部変更の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、監査等委員会設置会社に移行します。以下については、移行前の監査役会設置会社における内容を記載しております。(ⅰ)監査役監査の体制監査役の人数は4名であり、うち過半数の3名が当社の独立性の基準を満たした社外監査役です。監査役のうち2名は女性です。また、監査役の職務を補助すべき組織として、監査役会事務局を設置しています。監査役荒木直子氏は、当社法務部門、総務部門における長年の経験があり、法務・コンプライアンス、コーポレートガバナンス、内部統制及び監査等に関する相当程度の知見を有しています。社外監査役石塚達郎氏は、会社経営について豊富な経験を有しています。社外監査役川島勇氏は、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しています。また、社外監査役松山遙氏は、法曹界における豊富な経験と法律やコンプライアンスに関する高度な知見を有しています。 (ⅱ)監査役及び監査役会の活動状況 監査役会は、監査の方針、監査計画等を定め、各監査役から監査の実施状況及び結果について報告を受けるほか、取締役等及び会計監査人からその職務の執行状況について報告を受け、必要に応じて説明を求めました。2025年度においては、「内部統制に関する基本方針」に掲げられたコンプライアンス体制やリスク管理体制、財務諸表の信頼性確保のための体制等の内部統制システムに係る事項が、当社グループとして十分に整備され運用されているかを適切に監視・検証することを監査の基本方針とした上で、計画的かつ効率的な監査の実施に努めました。 取締役会開催に先立ち月次に監査役会を開催する他、必要に応じて随時開催しており、当連結会計年度においては、合計14回の監査役会を開催しました。各監査役の地位、監査役会及び取締役会への出席状況、監査役会における年間を通じた決議・協議・報告等の内容は以下のとおりであり、監査役会の1回あたりの所要時間は約2時間半でした。 <出席状況>氏名当社における地位常勤監査役監査役会取締役会川島 勇社外監査役(独立役員)〇14回中14回(監査役会議長)14回中14回荒木 直子監査役〇11回中11回(注)11回中11回(注)石塚 達郎社外監査役(独立役員) 14回中14回14回中14回松山 遙社外監査役(独立役員) 14回中14回14回中14回 注 荒木直子氏は、2025年3月28日付で監査役に就任したため、他の監査役と出席対象の監査役会及び取締役会の回数が異なります。 なお、2025年3月28日付で監査役を退任した竜野哲夫氏の当連結会計年度における出席状況は、監査役会が3回中3回、取締役会が3回中3回となっております。 <決議・報告等の内容> 決議及び協議事項:監査役会の議長並びに常勤監査役の選定、監査役会監査方針及び監査計画、会計監査人の再任可否、監査報告書及び会計監査人の監査報酬額の同意、監査役の報酬に関する事項、等 報告事項 :本社各部門・事業所等に対する監査結果、及び子会社等に対する調査結果、経営会議その他出席した重要会議の概要及び結果、会計監査人の監査結果、等 (ⅲ)監査役の主な活動 監査役は、監査役会が定めた監査役監査基準に準拠し、監査方針、監査計画等に従い、取締役及び内部監査部門等と意思疎通を図り、情報の収集及び監査の環境の整備に努めるとともに、取締役会、経営会議、中計・予算審議会、業績モニタリング会議等の重要な会議に出席し、重要な書類等の閲覧、本社各部門や事業所における業務及び財産の状況の調査、子会社調査等を行い、監査役会に報告しました。また、取締役等から内部統制システムの構築及び運用の状況について定期的に報告を受け、検証するとともに、会計監査人が独立の立場を保持し、かつ、適正な監査を実施しているかを監視及び検証しました。 常勤監査役 川島勇氏(社外監査役)及び荒木直子氏は、監査環境の整備及び社内の情報の収集に積極的に努め、内部統制システムの構築及び運用の状況を日常的に監視し検証した上で、他の監査役との情報共有を行いました。 なお、社外監査役の選任理由等については、「(2)役員の状況 ②社外役員の状況」に記載しています。 監査役の具体的な監査活動内容は以下のとおりです。イ 取締役の職務執行状況の把握 社内取締役(年9回)、社外取締役(年2回)との定期的な会合を持ち、業務執行状況やコーポレート・ガバナンスに関する意見交換を行い、監査役としての提言を実施しました。ロ 本社各部門や事業所における事業管理、内部統制状況の把握 本社各部門(カンパニー、SBU、コーポレート)や事業所の経営幹部に対するヒアリングを通した監査により、事業管理状況並びに内部統制状況を把握し、各部門の課題や改善事項について執行側に都度報告を実施しました。ハ 子会社等の経営管理、内部統制状況の把握 国内外グループ関係会社の経営幹部に対するヒアリングを通した調査により、経営管理状況並びに内部統制状況を把握し、各社の課題や改善事項について執行側に都度報告を実施しました。ニ 内部監査部門とのコミュニケーション 月次の会合を持ち、内部監査部門の内部監査結果、並びに監査役の監査結果の情報交換を実施しました。また、内部統制に関する関係会社の課題や改善事項につき意見交換を実施しました。ホ 会計監査人とのコミュニケーション 定期、不定期の会合において、意見交換を実施しました。具体的な連携内容については、「(ⅳ)監査役及び監査役会と会計監査人との連携内容」に記載しています。 (ⅳ)監査役及び監査役会と会計監査人との連携内容 監査役及び監査役会は、会計監査人との定期、不定期の会合を持ち、期末会社法監査結果、当事業年度の監査計画、四半期毎の監査結果レビューの報告を受け、課題や改善事項につき議論を深めました。特に監査上の主要な検討事項については、四半期毎に該当事象となる可能性について活発な意見交換を実施しました。また、子会社等のガバナンスに対する有効かつ効率的な調査のために、DXを活用した手法の検討等についても議論を進めました。期末には、会計監査人の自己評価の報告と意見交換、並びに決算に向けた留意点の聴取等も実施しました。 ②内部監査の状況(ⅰ)内部監査の体制等 監査部は社長執行役員に直属し、公正かつ独立の立場で、当社グループの経営諸活動に関わる内部統制システムの整備、運用状況を調査・評価し、意見を述べる役割を担っています。 当社グループの内部監査部門は、監査部及び欧州、北米、中国に約40名の内部監査人員を配置し、グローバル年度監査計画に基づき、当社グループの内部統制システムが有効に機能していることを合理的に保証するとともに、内部統制システムをより有効で効率的に機能させるための提言を行っています。各地域の内部監査部門は相互に連携、緊密なコミュニケーションをとっており、グループ内部監査体制の維持・強化をはかっています。 内部監査の結果は、社長執行役員に毎月報告しています。また、取締役会には半期毎に報告、監査役には毎月報告し意見・情報交換を行っています。 (ⅱ)内部監査、監査役監査及び会計監査の相互連携並びに当該監査と内部統制部門との関係について 監査役(含む社外監査役)は、会計監査人との会合を開催し、会計監査の実施経過やその結果等の情報を入手するとともに、会計監査人からの報告や意見交換を通じ、連携して監査の実効性を高めることに努めています。また、内部監査機能を有する監査部と定期的な会合を開催し、内部監査の実施経過及びその結果等の情報を入手するとともに、監査部からの報告や意見交換を通じ、連携して監査の実効性を高めることに努めています。 また、監査役は、取締役会に出席し、コンプライアンスの状況及び内部監査結果を含む内部統制システムの整備・運用状況について定期的に把握しています。さらに、経営会議、中計・予算審議会、業績モニタリング会議等の重要な会議に出席し、代表取締役との会合を定期的に開催しています。 ③会計監査の状況(ⅰ)会計監査の体制等 当社は、当連結会計年度の会計監査業務を有限責任 あずさ監査法人に委嘱しています。有限責任 あずさ監査法人の継続監査年数は20年となります。 当連結会計年度において会計監査業務を執行した公認会計士の氏名及び継続監査年数は、以下のとおりです。 氏名継続監査年数羽太 典明4年小川 勤6年梶原 崇宏7年 また、当社の会計監査業務に係る補助者の構成は、公認会計士26名、その他72名です。なお、監査役、監査部及び会計監査人は、報告や意見交換を通じ適宜連携し、監査の実効性を高めるとともに、その充実を図っています。監査役会は、会計監査人の独立性、品質管理の状況、職務遂行体制の適切性、グローバルな事業展開に対するグループ監査の状況等を総合的に評価して、会計監査人を選定しています。監査役会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める事由に該当し、解任が相当と認められる場合には、監査役の全員の同意に基づき会計監査人を解任します。また、監査役会は、会計監査人の独立性、職務執行状況等を総合的に勘案し、必要があると判断した場合には、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定します。監査役会は、会計監査人の独立性の保持、適切な監査計画の策定及びその効果的かつ効率的な実施、関係各部署とのコミュニケーション、グループ監査の状況並びに不正リスクへの対応等について評価を行った結果、会計監査人は適切に業務を遂行していると判断しています。 (ⅱ) 監査報酬の内容等イ. 監査公認会計士等に対する報酬の内容 区分前連結会計年度当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社165151552連結子会社835845計248212407 (前連結会計年度) 当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、サステナビリティ開示支援業務等です。(当連結会計年度) 当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、合意された手続業務等です。 ロ. 監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMG)に属する組織に対する報酬の内容 区分前連結会計年度当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社-34-13連結子会社841354861244計841388861257 (前連結会計年度)当社及び連結子会社が監査公認会計士等と同一のネットワークに属しているKPMGのメンバーファームに対して支払っている非監査業務の内容は、海外税務申告関連業務等です。(当連結会計年度)当社及び連結子会社が監査公認会計士等と同一のネットワークに属しているKPMGのメンバーファームに対して支払っている非監査業務の内容は、海外税務申告関連業務等です。 ハ. その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容(前連結会計年度)該当事項はありません。(当連結会計年度)該当事項はありません。 ニ. 監査報酬の決定方針当社の監査報酬額については、事業規模、監査日程の十分性・効率性等を勘案し、監査公認会計士と十分に協議を行った上、監査役会の同意を得て決定しております。 ホ. 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由監査役会は、会計監査人の監査計画の内容、職務遂行状況及び監査報酬見積もりの算出根拠等を確認し、必要な検証を行った結果、会計監査人の監査報酬額に同意しています。
株式の保有状況1,867字
(5)【株式の保有状況】①投資株式の区分の基準及び考え方 当社は、投資株式について、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の投資株式を純投資目的以外の目的である投資株式に区分しています。 ②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(ⅰ)保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 当社は、投資先企業との中長期的な関係の維持・強化を図り、それによって当社グループの企業価値を向上させることを方針としています。 また、取締役会にて、毎年、個別の政策保有株式について、保有の目的及び保有に伴うリスクやリターンが当社の想定する資本コスト等に見合っているか等を総合的に精査し、中長期的な観点から政策保有株式を保有することの合理性を検証しています。保有する合理性が希薄となったと考えられる銘柄については、縮減を進めます。 (ⅱ)銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式521,122非上場株式以外の株式517,843 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式482非上場株式以外の株式46,060 (ⅲ)特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報ア.特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)三菱瓦斯化学㈱2,579,8003,223,800主に化学品セグメントにおいて取引を行っており、中長期的な関係の維持・強化を図り、企業価値向上に繋げるため、保有しています。有7,3259,121本田技研工業㈱2,782,0005,100,000主にオートモーティブセグメントにおいて取引を行っており、中長期的な関係の維持・強化を図り、企業価値向上に繋げるため、保有しています。無4,2737,828明和産業㈱2,954,1002,954,100主に化学品セグメントにおいて取引を行っており、中長期的な関係の維持・強化を図り、企業価値向上に繋げるため、保有しています。有2,7941,920㈱三菱総合研究所447,500447,500当社事業に係る中長期的な関係の維持・強化を図り、企業価値向上に繋げるため、保有しています。無2,2332,170ソーダニッカ㈱1,124,0501,124,050主に化学品セグメントにおいて取引を行っており、中長期的な関係の維持・強化を図り、企業価値向上に繋げるため、保有しています。有1,2171,294三菱倉庫㈱-693,000主に物流関連の取引を行っており、中長期的な関係の維持・強化を図り、企業価値向上に繋げるため、保有していました。無-802富士紡ホールディングス㈱-35,000主に電子セグメントにおいて取引を行っており、中長期的な関係の維持・強化を図り、企業価値向上に繋げるため、保有していました。無-190注 1 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しています。2 定量的な保有効果については秘密保持の観点から記載が困難ですが、保有の目的及び保有に伴うリスクや リターンが当社の想定する資本コスト等に見合っているか等を総合的に精査し、保有することの合理性を 検証の上、保有しています。 イ.みなし保有株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)トヨタ自動車㈱9,990,00014,460,000主にオートモーティブセグメントにおいて取引を行っており、中長期的な関係の維持・強化を図り、企業価値向上に繋げるため、保有しています。現在は、退職給付信託に拠出しており、議決権行使の指図権は留保しています。無33,52645,491 ③保有目的が純投資目的である投資株式 該当事項はありません。 <ご参考> 政策保有株式の縮減状況
沿革2,849字
2【沿革】1907年旭硝子株式会社(現AGC株式会社)創立<1909年 日本で初めて板ガラス生産を開始>1909年尼崎工場(現関西工場尼崎事業所)を設置し、日本で初めて板ガラスの工業生産を開始1914年牧山工場(現北九州事業所)を設置1916年ガラス溶解窯の構造材である耐火煉瓦の生産を開始し、セラミックス事業に参入 鶴見工場(現AGC横浜テクニカルセンター)を設置1917年ガラスの原料であるソーダ灰の製造を開始<1917年 ガラスの原料であるソーダ灰の製造を開始>1939年伊保工場(現関西工場高砂事業所)を設置1944年日本化成工業株式会社と合併し、三菱化成工業株式会社と改称1950年企業再建整備法により三菱化成工業株式会社が3分割される。当社は旭硝子株式会社の旧名に復して設立され、再発足。株式を上場。1954年ブラウン管用ガラスの生産を開始1956年自動車ガラスの生産を開始<1956年 自動車用ガラスの生産を開始> インドでのガラス生産を開始し、日本の民間企業としていち早く同国に進出1959年千葉工場を設置1964年フッ素化学品の生産を開始 タイ旭硝子社(現AGC Flat Glass (Thailand) Plc.)を設立し、同国に進出1965年羽沢研究所(現AGC横浜テクニカルセンター)を設置 タイ旭苛性曹達社(現AGC Vinythai Public Company Limited)を設立し、アジアでの化学品生産を開始<1964年 タイに進出>1970年愛知工場を設置1972年相模事業所(現相模工場)を設置 PT Asahimas Flat Glass Tbkを設立し、インドネシアに進出1974年鹿島工場を設置 タイ安全硝子社(現AGC Automotive (Thailand) Co., Ltd.)を設立し、アジアでの自動車ガラス生産を開始1981年ベルギーのグラバーベル社(現AGC Glass Europe)を買収し、欧州に進出<1981年 ベルギーのグラバーベル社を買収し、欧州に進出>* 現AGC Glass Europeの本社建屋 1985年APテクノグラス社(現AGC Flat Glass North America, Inc.)を設立し、米国での自動車ガラス生産を開始合成石英ガラスの生産を開始<1985年 合成石英ガラスの生産を開始>1988年米国の板ガラス製造会社であるAFGインダストリーズ社(現AGC Flat Glass North America, Inc.)に資本参加し、同国での板ガラス生産を開始1991年ベルギーのスプリンテックス社(現AGC Automotive Europe)へ資本参加し、欧州での自動車ガラス生産を開始1992年中国に大連フロート硝子社(現艾杰旭特種玻璃(大連)有限公司)を設立し、同国での板ガラス生産を開始1995年TFT液晶ガラス基板用無アルカリガラスの生産を開始<1995年 TFT液晶用ガラスの生産を開始> 中国に秦皇島海燕安全玻璃社(現艾杰旭汽車玻璃(秦皇島)有限公司)を設立し、同国での自動車ガラス生産を開始1997年ロシアのボー・グラス・ワークス社に資本参加し、同国に進出1999年英国のICI社のフッ素樹脂事業(現AGC Chemicals Europe, Ltd.)を買収し、欧州でのフッ素化学品の生産を開始2000年台湾に旭硝子ファインテクノ台湾社(現艾杰旭顕示玻璃股份有限公司)を設立し、台湾でのTFT液晶用ガラス基板の生産を開始2002年カンパニー制を導入、グローバル一体経営体制に移行 2004年旭硝子ファインテクノ韓国社(現AGC Fine Techno Korea Co., Ltd.)を設立し、韓国でのTFT液晶用ガラス基板の生産を開始 2007年グループブランドをAGCに統一 2009年旧北九州工場から自動車ガラス事業を撤退 スマートフォン・タブレットPC等のカバーガラス向けに化学強化用特殊ガラスの生産を開始 2010年中国にTFT液晶用ガラス基板の生産拠点として、艾杰旭顕示玻璃(昆山)有限公司を設立 2011年ブラジルにAGC Vidros do Brasil Ltda.を設立し、同国に進出<2011年 ブラジルに進出>2013年シンガポールに東南アジア地域統括拠点として、AGC Asia Pacific Pte., Ltd.を設立2014年ベトナムの塩ビ事業会社であるフーミー・プラスチック・アンド・ケミカルズ社(現AGC Chemicals Vietnam Co., Ltd.)に資本参加し、同国に進出2016年ドイツのバイオミーバ社(現AGC Biologics GmbH)の全株式を取得し、同国でのバイオ医薬品開発製造受託事業を開始2017年デンマーク・米国に開発拠点を有するCMC Biologics社(現AGC Biologics, Inc.)の全株式を取得し、同国でのバイオ医薬品開発製造受託事業を開始<2017年 デンマーク・米国でのバイオ医薬品開発製造受託事業を開始> タイの化学品製造・販売会社であるVinythai Public Company Limited(現AGC Vinythai Public Company Limited)の過半数株式を取得し、同国において新たに塩化ビニル樹脂の生産拠点を確保 2018年社名を旭硝子株式会社からAGC株式会社へ変更<2018年 社名をAGC株式会社に変更> 米国のPark Electrochemical社のエレクトロニクス事業を買収2019年スペインのMalgrat Pharma Chemicals社(現AGC Pharma Chemicals Europe, S.L.U.)の全株式を取得し、同国での合成医薬品開発製造受託事業を開始 米国のTaconic社 Advanced Dielectric部門グローバルオペレーションを買収2020年イタリアのMolecular Medicine社(現AGC Biologics S.p.A.)の全株式を取得し、同国での遺伝子・細胞治療領域における開発製造受託事業を開始2021年旧中央研究所と旧京浜工場の研究開発拠点を統合し、AGC横浜テクニカルセンターとして運営を開始 北米建築用ガラス事業を米国のCardinal Glass Industries社に譲渡 2022年東南アジアのクロールアルカリ事業子会社を統合再編し、新たにAGC Vinythai Public Company Limitedを設立 2023年ライフサイエンスカンパニーを新設中国の各種フロートガラス等製造販売会社である艾杰旭特種玻璃(大連)有限公司の全株式を上海耀皮玻璃集団股份有限公司に譲渡 2024年ロシアの建築用・自動車用ガラス事業を譲渡し、同国での事業から撤退
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